晴風 艦橋
「あと6本…」
「こんなに直ぐ見つかるとは…」
明乃とましろは、向こうの魚雷の残存数を確認しながら双眼鏡で魚雷が爆発した方向を確認する。
その時
「このド下手くそな操艦は、なん何だ!…艦長は誰じゃい!…この船はド素人の集まりか!?」
突然、誰かの怒鳴り声が艦橋に響き、3人はデッキから艦橋に戻ると、そこには、前のアドミラル・グラフ・シュペーとの戦闘で救助したミーナと、二式水上戦闘機のパイロット、大賀虎雄が現れた。
「今、潜水艦と戦闘中でして…」
「そんな事、分かっとる!…ならば夜戦中なのに照明が付けっているとは、何事だ!!」
ミーナは何故、潜水艦と戦闘中なのに照明を付けているのか問う。
その言葉に慌てて、明乃は照明を消すよう指示する。
「全部照明消して!!」
明乃の指示で、晴風の全部の照明が消える。
「何にも見えない!?」
いきなり照明を消されうろたえる芽衣。
「陽明を鳴らしておかないからだ!」
ミーナの指示で直ぐに赤色灯が付いた。
「航海灯も消せ!ド間抜けどもが!」
更に付いていた航海灯も消され、これで晴風は、完全に伊号第201潜水艦、ガードフィッシュの視界から消えた。
「こんな事したら、他の船とぶつかっちゃう…」
「戦闘時に自分の姿を晒すドアホがいるか!…取り舵いっぱーい!!」
鈴が嘆くと横からミーナが鈴を怒鳴り、鈴は驚愕し、更にミーナは左に舵を切るよう指示する。
「なるほど…じゃが…戦時と言えども、この艦には男が一人もいねぇ……」
虎雄は艦橋に行くまで、高等の女学生ばかりで驚き、ただ突っ立っていた。
「と、取り舵いっぱーい!…取り舵20度…」
鈴は、驚愕しながら左に舵を切る。
「聴音聞き逃すなよ…」
『畏まりました。』
「これで少しは、時間が稼げる筈だ!!」
「…お前は、誰だ?」
ましろは、ミーナに自分は誰かと聞くと、艦橋にいる全員が注目する。
「ん…ワシは‥‥ヴィル…」
ミーナが名を名乗ろうとした時
「あっ!?…ドイツ艦の子と飛行機の子だよ!…目が覚めたんだ!?」
ミーナが名乗る前に明乃が彼女の正体と虎雄を述べる。
「いや、それより今は戦闘だ…直ぐに反撃の準備に移る…潜水艦戦ならワシに任せろ…!」
「へ…」
ミーナの心強さに明乃は、感心する。
「潜水艦の本場は、ドイツだからな!」
『お…』
更に艦橋にいる者もミーナに感心する。
「流石ドイツ!」
「ドイツ?」
幸子と鈴はそんなミーナを褒め、ミーナは照れる。
「確かに、ドイツ海軍はUボードが優れている。わしも飛行兵と言え、協力する」
虎雄も関心すると、幸子が彼を訪ねた。
「あの、あなたは…?」
「わしは日本海軍少尉、大賀虎雄です!」
「え…日本海軍…?」
「日本に海軍は廃したはずじゃが…?」
虎雄の自己紹介にミーナと幸子は首をかしげる。
「廃した…?」
「ま、まあ…いい。まずは、ド基本の爆雷で…」
「1発しか無い!!」
「じゃ、ド定番の対潜迫撃砲を…」
「そんなの積んでないって…」
「Mk32対潜魚雷は?」
「いつの時代だよ、てか知らん!!」
「わしの愛機に対潜爆弾がある!二式水戦で飛ばせてくれ!!」
「なんだって!?…だけど…飛ばせる訳に…」
「出撃して!」
「艦長!?」
ましろは虎雄の水戦の出撃に反対した。この晴風から逃亡する事に疑問を感じた時、明乃が手を差し伸べ制止した。
「そう、私達には何もない…だから、知恵と力を貸して欲しいの…」
明乃は、ミーナと虎雄に知恵を貸して欲しいと頼む。
「わかった!ワシの愛機の二式水戦の元に案内を頼む!」
「うん、サトちゃん!虎ちゃんに機体が置いてある後部甲板に案内して!」
「了解ぞな!」
「虎ちゃん、無事に帰ってきてね!」
「了解です!ん…虎ちゃん?」
虎雄は明乃の言葉に気になりつつも、急いで飛行帽と飛行装具を身に付け、聡子に愛機が置かれている後部甲板に案内してもらった。
「対潜爆弾よし、案内ありがとう!」
「どういたしましてぞな!」
「しかし、もう一つ手伝いを頼む!」
虎雄と聡子は機体ごと海に向け、機内からエンジンを発動機するエナーシャのハンドルを取り出し、回転させて発動させた。
「掃海具って、これ?」
明乃の指示のもと、美海と美甘が掃海具の用意をする。
「ほっちゃん、あっちゃん手伝って…」
「「 分かった! 」」
更にほまれとあかねがやってきた。
晴風が右に舵を切る中、後部甲板では美海が防雷具落下機に登り、防雷具を外そうとした時
「うぁ…うぁ…!?」
急な舵切りで思わず手を離してしまい落下する。
美海は急な舵きりで思わず手を放してしまい、落下しそうになったが何とか防雷具落下機に捕まり、落下を回避したが、今度は転進した為、艦がぐるりと回等し、その影響で防雷具落下機自体がグルグル回り始めた。
「うぁ…うぁ…!?」
グルグル回る防雷具落下機にしがみ付きながら悲鳴を上げる美海。
「何だか止めないと?」
「でも、船が揺れてって…」
2人は、美海を助けようと防雷具落下機を止めようとするが、艦が揺れている為、できそうになかった。
その時
「世話が焼けるが…とりゃっ!!」
エナーシャを回し終えた虎雄は、落下機の回転スイッチを止めた。
「おい、大丈夫か!?」
「はっはい!!」
虎雄は美海の手を取り回収した。
「掃海具外して!!」
横にいた美甘が、防雷具を外すよう2人に指示する。
「「 ん、ん 」」
2人は急いでレバーを操作して、防雷具を外す。
「ふぅ…」
「…ふぅ」
「あ、危なかった…」
「掃海具良し!!」
4人と虎雄の努力で防雷具は海中に落下し、準備は完了した。
そして虎雄は、水戦をギリギリにデッキまで寄せて搭乗した。
「すまん、あんたら!このわしごと機体を海に放り出してくれ!!」
「ええっ!!」
「でも、この物体をわたしたちで動かせるのかしら…?」
「やるわ、この人に助けられたお礼をするのが流儀よ!」
「美海ちゃん…わかったわ!」
「あなたに協力します!」
美海の言葉で美甘とあかねとほまれは、虎雄が搭乗する二式水戦を力いっぱい押し出し、海に落とした。
「コンターク!!」
水戦を海に落下したタイミングと同時にエンジンのプロペラを回転させ、すさまじい轟音が響く。
「うわっ!!すごい音!!」
「それにすごい風!?」
轟音とともに高速に回転するプロペラの風圧に皆は驚き、5人はプロペラの風によってスカートがめくれそうになるのを必死に抑える。
虎雄が扱う水上戦闘機は闇夜の空に飛行した。
アメリカ潜水艦 ガードフィッシュ
「…あのスキッパー…空を飛んでいる…!」
「艦長…?」
潜望鏡で覗いていた艦長は、晴風の側でこの世界に存在しない飛行機を目視した。
虎雄が離水した後に探照灯が照射され、海面を走行する魚雷が映し出された。
「っ!…魚雷じゃ!!」
晴風はそのまま舵を右に切ったまま艦体をぐるりと旋回しながら砲戦に入り、航走する魚雷に向けて、主砲を一斉掃射。
砲弾は魚雷の至近で爆発し、衝撃で魚雷の磁気信管が誤作動を起こし、魚雷全部が自爆した。
上空から目の当たりにした虎雄は冷や汗を掻いた。
「ほっ…全くひやひやするわ…しかし、あの掃海具で一体何を…」
艦橋からの指示のもと、爆雷投下の命令が下り、ほまれとあかねがきつそうにしながら重いレバーを操作し、爆雷を投下する。
伊号第201潜水艦も爆雷の安全深度100mまで急速潜航しようとしたが、運悪く晴風が係留している防雷具の係留ワイヤーがスクリューに絡みついてしまい、伊号第201潜水艦は潜航出来なくなり、それに追い打ちをかける様に投下された爆雷が頭上で爆発、付近で爆発の水柱が立つ。
航行不能となり、更に至近で爆雷を諸に命中した伊号第201潜水艦は戦闘不能となり、沈没を避ける為、急速浮上を開始した。
やがて晴風の右舷に、伊号第201潜水艦が急速浮上した。
「やったか!!…しかし、あれは日本の潜水艦…っ!?」
晴風の右舷から走行する魚雷の雷跡を肉眼で確認、機体を捻らせ急降下に移った。
「沈めてたまるかーっ!!」 ダダダダダダ
水戦の20、7.7ミリ機銃の掃射で走行する魚雷を撃破、再び上昇した。
晴風
『右舷に魚雷を確認...! あ…! あ...あの機体が撃破しました!!』
「凄い、あの空飛ぶスキッパーがやったんだ!!」
マチコが魚雷を発見したと同時に撃破したのに驚愕し、双眼鏡で覗いていた芽依は艦橋ではしゃいでいた。
「魚雷が発射された海域はざっとこの辺りじゃな…」
虎雄は操縦桿を握りながら計算し、魚雷が発射された海域の上空を飛行した。
操縦席から照明弾を上空に打ち上げ、海中に艦影を確認した。
「いた!!」 ギュイイイイン
虎雄は海中に潜むアメリカ潜水艦ガードフィッシュに向けて急降下、爆弾投下レバーを掴んだ。
「よーい…撃てぇ!」 ガチン ヒュウウゥ
たった一発の対潜爆弾が金切り音を放ち、ガードフィッシュが潜む海中に投下、本艦前部に命中、爆発の水柱が立つ。
ガードフィッシュも沈没を避ける為に浮上した。
「…撃沈には至らずか……早くこの海域を離脱せねば…」
虎雄は晴風に通信するにも周波数が分からず、やむを得ず発光信号を取り出し連絡した。
晴風
『空飛ぶスキッパーからの発光信号です!!』
「なんて伝えているんだ!?」
『「直ちにこの海域を離脱せよ!我、あとから追いつく!」』
「了解した、今です!艦長、逃げましょう!!」
「最短コースは既に選定澄みです!!」
「ワイヤー切り離して…両舷前進強速!!」
伊号第201潜水艦の浮上を確認した途端、明乃は直ちに、現海域からの離脱を指示する。
晴風、無線室
「伊201からの国際救難信号の発信と応答を確認…現在東舞校教員艦が30ノットで接近中…」
戦闘続行が不可能になった為、伊号第201潜水艦がSOSを発信。
それを傍受した東舞鶴男子海洋学校所属の教員艦が、此方に向けて急行中の報告が入る。
晴風、艦橋
「取り舵一杯!20度、ヨーソロー!」
鶫からの報告を受け、明乃は急いで当海域からの離脱を指示する。
「さっさと逃げようよ…!!」
鈴は号泣しながら、舵を切る。
ガードフィッシュの艦橋付近に数人の乗員が機銃座に着き、水戦に向けて射撃を開始。
「調子に乗るな、空飛ぶスキッパーめ!!」
ダダダダダダ
それを見た虎雄は最後に、ガードフィッシュに向けて低空飛行に移った。
「最後の仕上げじゃ」 ギュイイイイン ダダダダダダ
「伏せろ!!」
「ぎゃっ…」
虎雄はガードフィッシュに向けて機銃掃射、乗員は被弾を避ける為に海に飛び込み、射撃していた機銃と対艦砲、メインマストと潜望鏡と無線アンテナを破損させた。
晴風は浮上した伊号第201、ガードフィッシュ潜水艦を放置して、東舞鶴男子海洋学校所属の教員艦が来る前に現海域を離脱した。
、
潜水艦 ガードフィッシュ
「前部魚雷発射室、耐圧亀裂!潜航不能!魚雷発射、機銃、対艦砲発射不能!」
担当する乗員が次々と副長に報告、所々の艦内外の部分が破損していた。
「艦長、無線もやられました!急いで伊号第201に合流しましょう!!」
「わかっている、第一にハワイ校に全て報告せねばならん……日本が恐るべき超兵器を作り出した…と」
4月9日 5:40
数時間後、ようやく海域からの離脱に成功、進路を北に取るが行き先は不明。
そして、大賀虎雄は明乃の命令通り晴風に帰投する。
「…っ!?…なぜじゃ…なぜ、味方艦がワシに銃を…」
だが、晴風に戻っても本艦の連装砲と機銃が虎雄と水戦に向けられ、本人と機体を回収しても緊迫が続いた。
「来い、お前に聞きたいことがある」
「了解する、ワシも色々と聞きたいことがある」
明乃はミーナがいる医務室、ましろは虎雄の南部14年式拳銃を突きつけ、誰もいない教室に案内し、砲雷の芽依、砲術の志摩と航海長の鈴の3人で事情聴取を行った。
「帝国海軍少尉。佐世保航空隊出身、シンガポール所属、大賀虎雄じゃ……」
虎雄の証言では、虎雄は前日までシンガポールに所属していた日本海軍軍人。血に染められた戦場で戦った兵士であった。
ましろと鈴は戦争の恐怖で青ざめながらも聴取を続けた。
「大賀虎雄さん、何度も言うように日露戦争以降は戦争せず、あなたが所属する組織の海軍は1945年解体したのは事実だ!あなたが所持するノモクロ写真に写る沖田新一郎さんと金城幸吉さん、秋山敏郎さんは私の組織する部隊が保護している!」
「…っ!…沖田さん…トチローさん…幸吉……どうやら…本当らしいな…」
ましろとの話が食い違う中で、虎雄は肌身離さず所持するラバウルの花吹山を背に写る写真の人員と、ましろの真っ直ぐな瞳を見て納得した。
あのマラッカ海峡で発生した落雷の影響で別の世界に飛ばされたことを理解した。
この世界は自身の時空と未来を越え、日本の大半が地盤沈下して海洋都市の国家。
乗艦している晴風などの戦闘艦艇は、その時代の戦争は存在せず、女性が扱うことは戦争をしない象徴として扱われていた。
彼が暮らした時代より遥かに技術は向上するが、この世界には水素やヘリウムを仕様する気球か飛行船が空の主力、虎雄が搭乗する飛行機は存在せず、架空の存在に扱われている説明を受けた。
その中にいた芽依は目を輝かせながら、二式水上戦闘機に質問した。
「ねぇ大賀さん、あんたの空飛ぶスキッパーは凄いね〜!あの武装はカッコいい~!」
「スキッパー?……水上艇のことか…あれは…飛行機だ…」
「ひこうき…?あれが…水素とヘリウムを使わない空飛ぶ産物なんだね…」
「知床さん、その質問は今度にしてくれないかな…?」
「ご、ごめんなさい……」
鈴は虎雄に飛行機の質問を聴こうとした時、ましろに制止され縮こまった。
ましろは虎雄に幾つかの緊迫したことを追及した。
教官艦さるしま、グラーフ・シュペー、伊号第201とガードフィッシュ潜水艦の騒動を追及した。
「大賀さん、私達はまだ学生の身分ですが、晴風が日本に帰還したら、沖田さんたちに引き渡し、出頭してもらいます!」
「了解した、副長!」
ましろは、横須賀女子海洋学校に戻るまで虎雄の身を晴風で預かる事にした。
それを聞いた虎雄はましろに海軍式の敬礼を返した。
その時
『艦長!…校長からの全艦帰港命令が出ました!』
『えっ?』
艦橋から横須賀女子海洋学校の全艦帰港命令が出されたと言う報告を受ける。
晴風、艦橋
「えっと…『私は全生徒を決して見捨てない…皆を守る為にも全艦可及的速やかに学校に帰港せよ』との事です。」
横須賀女子海洋学校からの全艦帰港命令の内容に艦橋の皆は、ホッとした表情になる。
だが、前の晴風撃沈命令は一体誰が出したのか、其処が謎だった。
晴風、教室
朝食の席にて、明乃は横須賀女子海洋学校からの帰港命令の内容を皆に伝えた。
しかし、伊号第201、ガードフィッシュ潜水艦との戦闘が影響しているのか、集まった生徒達の何名かは舟を漕いでいたり、テーブルに突っ伏して寝ている者もいる。
主に、本艦において唯一の男性である大賀虎雄の存在に女子たちは注目していた。
「学校から全艦帰港命令が出ました…晴風も学校側が責任をもって保護するので戻ってくる様にって…帰還中は一切の戦闘行為は禁止だそうです。」
『良かった!!』
明乃の説明に皆は、もう戦闘が無い事に安堵する。
「だが、まだ広域には晴風に対する警戒は続いている…どの港にも寄港できない…我々は、密かに学校に戻らねばならない。」
学校に戻っても警戒が必要だと言うましろ。
「それから、新しい友達を紹介します!」
ある程度の説明を終え、明乃がミーナを皆に紹介する。
「ドイツの…ヴィナブラウシュガインゲンマメ…あれ、何だっけ?」
名前が長かったせいか、明乃は途中で忘れる。
「サイシュン!!」
『あっ!?』
自分の名前を途中で忘れた明乃に腹が立ち、ミーナは自分で自己紹介をする。
「ヴィルヘルムスハーフェン校から来た…ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクだ…アドミラル・シュペーでは副長をやっていた。」
「(なっ…彼女はあのシュペーの副長じゃったんか…)」
ミーナの身分を聞いた虎雄は、内心驚いた。
「長いから、ミーちゃんで良いかな?」
名前が長いので明乃は、ミーナをニックネームで答える。
「誰が、ミーちゃんじゃ!?」
明乃の言葉にミーナはつっこむ
「そして、もう一人紹介します。飛行機の搭乗員、大賀虎雄君です。」
明乃は虎雄の名前を覚えていた。
「はっ…日本海軍少尉、大賀虎雄です。あの水上飛行機のパイロットです!」
虎雄は晴風の生徒の前で敬礼、みんなは驚きざわめいた。
「じゃあ部屋は…ココちゃん、何処が空いてたっけ?」
明乃は、ミーナが寝泊まりできる様に空いている部屋が無いか幸子に問う。
「う~ん…ベットの空きがあるのは…副長の部屋だけです。」
「えっ!?…私の…部屋…」
空いている部屋が自分の部屋だけだと知り、ましろは固まる。
幸子達はミーナをましろの部屋まで案内する
晴風、副長室
「うぉ!?」
ましろの部屋に行くと、部屋は縫いぐるみが一杯置かれ、アンティークの部屋になっていた事にミーナは驚く
「うわぁ!?すご!?」
「夜いたサメさんも居ますね…」
「宗谷さんからは想像できない部屋です!」
それを芽衣、まゆみ、幸子が覗く。
幸子はましろの部屋をタブレットのカメラで撮りまくる。
「良い部屋だな…今日からよろしく頼むぞ!!」
どうやらミーナは気に入ったようで、ましろに礼を言う。
「はぁ~」
ましろは恥ずかしがりながら、ため息をつく。
そして虎雄の寝床に関しては、明乃が案内された場所が物資が詰んでいる倉庫だった。
「ごめんね、どの部屋も満員で…」
「いや、大丈夫じゃ。どの兵員室に比べてマシじゃよ明乃艦長」
明乃が謝罪すると、虎雄は笑みを浮かべながら感謝した。
「久しぶりの再会だから、あとで毛布を持って来るから。えっと、これからよろしくね、虎ちゃん!」
二人はかつての海で一度きりの出会ったことを覚えていた。