4月14日
晴風と二式水上戦闘機が平賀達に無事保護されたと言う真霜の報告が海上安全整備局から南方に代わる国交相代行に齎され、直ぐに緊急会議を招集した。
国土交通省、国土保全委員会
『以上が、私からの報告です!…この報告から…晴風とそれを助けに来たライジングイーグルにも反乱の意思は無いと言う事が判明されました』
緊急会議のモニターで真霜から晴風とイーグルに反乱の意思は無いと言う報告が会議室に齎された。
「ん…この報告から晴風とイーグルには、反乱の意思の無い事は、これで分かった…直ちに晴風への撃沈命令は撤回!…拘束している沖田監督官の拘束を解く事を命じる。そして、虹川を即時逮捕起訴を!」
真霜の報告を聞いた代行は、直ちに晴風の撃沈命令の撤回と新一郎の解放を命じた。
国土交通省、執務室
「くそ!…何でこんな事に!」
晴風撃沈の失敗、機密情報と航空機の確保に失敗、更に真霜の報告によって、国土保全委員会で晴風の撃沈命令の撤回と新一郎の解放を命じた。
この事により新一郎達ライジングイーグルがこの事件に関わっていない事が段々浮上して来ている。
「このままでは、今まで俺が全部した事が明るみに出る!!」
虹川が勝手に黒潮に報告、南方を解任した事など、晴風を反乱艦として撃沈する事を命じた事や無実の新一郎を拘束し、起訴を強制した事が明るみに出ると予想した。
そうなれば自分だけの責任だけじゃ済まなくなる。
最悪の場合、黒潮にも責任追及がなされるだろう。
「急いで離脱しなければ…」
虹川は国交省から離脱するために、必死に資金、ある書類をバックに詰めていた。
その時
「随分と慌てていますね虹川監督官!」
突然、ブルーマーメイド保安観測部の岸間菫以下数人が現れた。
「ブルーマーメイド!?……今は、お前たちと話している暇はない!」
「貴方に話す暇がなくても…此方には、虹川雪男監督官に逮捕状を持って来ました!」
「何!?」
「…先程の報告で晴風と航空機は、無事に我々に保護され、乗員達とパイロットには、反乱の意思はないと確認が取れています…それに教員と隊員からの証言で沖田監督官達がこの事件に関わっていない事が証明されております」
「…何を言っているんだ…そんなものは、お前たちがでっち上げた嘘だ!…此方には、ちゃんとした証拠が有るんだ!!」
虹川は、あくまで晴風の生徒やイーグル達を反逆者として、認識している。
岸間菫は、ある事を虹川に告げる。
「私は以前、沖田新一郎大尉国交相代行に貴方と黒潮議員が裏で暗躍した証拠を全てレポートに纏めてあります」
ブルーマーメイドは、国交相代行は虹川と黒潮がこれまでした事を全て報告すると虹川に告げる。
「レポートだと!?…ハハハ!!…バカな事は止めろ!…国交相代行がそんな報告を信じると思っているのか?…それに、そんなレポートは?」
虹川は、嘲笑いながら菫にそれだけの証拠が有るのか問う。
「証拠ならありますよ!」
菫は、虹川を告発する程の証拠をにぎっていた。
「な…何だと…」
沖田大尉が本土近海の哨戒飛行で、海上の密輸を取り締まっていました。武器を販売する闇ルートを探っているため、常に目を光らせ、ブルーマーメイドのスキッパー部隊の菫たちと捜索。
「ぐぬぬ……」
「そして、同僚の隊員から晴風の乗員とイーグル隊員を保護した時、妙な連中を逮捕しましたが…これ…貴方の部下ですよね?」
菫は、虹川に四国オーシャンモールで拘束した黒服の男達1人の写真を見せた。
「し、知らん!…こんな奴らは、俺は、知らん!」
虹川は、拘束した黒ずくめの連中とは、関係ないと主張する。
「そうですか…でも、この者…厳しい取り調べを受けたら、あっさり貴方が命じた事を吐いたんですけど…」
黒服の1人が厳しい取り調べで洗いざらい全部吐いたと告げる。
「(こ、この役立たず共め……)」
黒服の連中が虹川との関係を洗いざらい吐いた事で彼は、困惑する。
「…少なくても唯では、すみませんよ…それだけではありません…無関係の生徒を殺害しようとした事で刑事裁判も免れません!」
菫の報告で裁きは免れない。
また、無関係の生徒を殺害しようとした事で刑事裁判に問われる可能性がある。
虹川は、ブルーマーメイドに拘束をさせれたのも同然だった。
「くぅ…」
「虹川雪男監督官、ライジングイーグル隊員沖田新一郎大尉の無罪拘束、航洋艦晴風の撃沈未遂で逮捕します!」
ブルーマーメイドの尽力に、隊員は虹川に手錠を、填めようとした時
「…ふへへへ~」 ブッシュウウゥゥゥ
「ガス!?」
「うぅ…ゴホゴホ…」
虹川がデスクに設置していたボタンを押すと、催涙ガスが放出される。
虹川は即座にガスマスクを装着、隠し扉に入りその場を去った。
「くそくそくそ…!…俺をコケにしやがって…」
ブルーマーメイドに負け、ついでに実行した部下にまで裏切られ虹川は、たけり狂っていた。
「このままでは、済まさんぞ!!…必ず復讐してやる!!…必ず……この機密書類で…沖田…お前を殺してやる…」
虹川は、自分をここまでコケにしたブルーマーメイド。ライジングイーグルの沖田新一郎たちに必ず復讐すると誓い、ある機密書類を持ちながら不敵な笑みを浮かばせ、水平線の彼方に逃亡するのだった。
海洋安全管理局
「なんですって…逃げられた…」
整備局の主要人物、虹川は海洋に逃亡
これにより虎雄とトム、イーグルと関わる家族と明乃達は、危機を脱した。
更にもう一つ
東京拘置所、特別牢
「…あれから3日経ったが…ましろの晴風やシャルロットの武蔵、ウィルとトチロー、幸吉…トム…虎雄…は、如何なったんだろうか?」
特別牢の中で新一郎は、晴風や自分の部下達が如何なっているのか心配しながら、天井を見る。
そんな時
ガチャ
「ん!?」
突然、特別牢のドアが開き、監視員の1人が入って来た。
「何の要だ?…また取り調べか?…もう話す事は、無い筈だ!!」
新一郎は、また取り調べかと思い、もう話す事は無い筈だと告げた。
しかし
「いや…釈放だ…出ろ!!」
「えっ!?」
また取り調べかと思ったら、何と釈放だと言われ、新一郎は驚く。
「待て!…如何して、釈放するんだ?」
何故、釈放するのか理由を聞く。
「詳しい事は、知らん!…上からの命令だ!!」
詳しい事は、監視員も知らない。
上が釈放と決めたので従ってる様とは言え、釈放の言葉を聞いて、新一郎は涙を流した。
「(た…助かった…助かったんだ…十三…洋介…トチコさん……進次郎…)」
東京拘置所、入口
拘置所を出た新一郎は、其処である人物が出迎えに来ていた。
「新一郎!?」
「ま、真霜!?」
出迎えに待っていたのは、新一郎の無実を証明した真霜だった。
「大丈夫?」
「俺は、大丈夫だ!…だ…だいじょ…」
「しっかりして新一郎、新一郎!!…救急隊員!!」
釈放された新一郎は安堵したのか、身体がふらついて倒れた。
真霜は、一応呼んでおいた救急隊員を呼ぶ。
真霜に呼ばれ、待機していた救急隊員が直ぐに新一郎を担架に乗せて、救急車で横須賀の横須賀病院へと搬送する。
「…助かって……!」
真霜は救急車に同行し、新一郎が助かって欲しいと彼女は祈る。
「遅くなって御免ね…新一郎…!」
「なあ真霜!…俺が拘留されている間、一体何が……」
担架に載せられた新一郎は、自分が牢に入っている間の状況や何故、自分達が釈放されたかを真霜に問う。
「貴方が拘留されている間に色々あったのよ!…でもそれは、後で説明する!!…兎に角今は…お帰りなさい…」
「ただいま…」
2人は、久々に抱き合う。
新一郎と真霜にとっては、拘束されてから、8日ぶりの再会であった。
こうして、新一郎とイーグル、そして虎雄は、疑いが晴れて、自由の身となったのだ。
更に籠城していたキャサリンも安堵した。
そして、その連絡は、四国沖で間宮、明石に補給を受けている晴風のトムにも齎された。
晴風、教員居住室
「今、宗谷監督官から連絡が有ったわ!!…沖田監督官が無事釈放されたそうよ!!」
「それは、本当ですか!?」
「ええ!」
「やった!!…おい聞いたか虎雄!沖田さんが!…大尉が釈放されたんだって!!僕達は、もう犯罪者じゃないんだ!!」
平賀から齎された報告を聞いて、トムは大喜びをする。
そして、それを虎雄にも伝えるが
「そうか…」
だが、虎雄は、あまり嬉しくなかった。
「どうしたんだ虎雄!?…沖田さんが釈放されたんだぞ!!…嬉しくないのか?」
「勿論、嬉しい…たが…幸吉とトチローさんが…」
「あ…」
虎雄は、今、それどころじゃなかった。
それもその筈、虎雄は今、先ほどの情報でカタリナに機上している幸吉とトチロー。
そして、武蔵に乗艦するシャルロットの安否が気になって仕方がないのだ。
画して、晴風の撃沈命令は、撤回され、新一郎も釈放され事件は、無事に解決したと思われたが
だが、事件は、これで終わりでは無かった。
更なる事態が虎雄と新一郎、トムや晴風に待ち構えていた。