目が覚めたらIF世界ドイツ総統(美女)になってたので、少しでもマシな戦後を目指す   作:夜叉烏

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 夜叉烏です。

 早く戦闘シーンなり兵器開発なり描きたいんだよなぁ…いっそすっ飛ばしてスペイン内戦行く?少なくとも、訪日回が終わったらすぐ書こうとおもってるんですが…。

 というか、この時代で他国のトップが天皇へ謁見するなんてできたのかな?

 どうすれば日本陸軍の膿を一掃できるのか悩んでる。ある出来事をきっかけに陸軍の信頼が地に落ちて、陛下が激怒して内部監査を命令→史実でやらかした人を一斉に…って感じなら違和感ないか?

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総統、色々やらかす

 

 

 訪日した私は、国会議事堂での岡田首相との会談を済ませた後、皇居へと出向いていた。

 そう、御想像の通り、これから昭和天皇に謁見しに行くのだ。

 

 滅茶苦茶緊張する。さり気なく不敬な言葉を漏らしちゃわないだろうか…そんな心配が胸中を支配していた。

 

 あれよあれよという間に皇居へ到着し、侍従長の案内を受けながら、私は天皇の居城へと入っていく。

 会談場所は、皇室の中心的施設である明治宮殿だ。京都御所を模した和風建築と、椅子やシャンデリアといった洋風の内装が入り混じった、和洋折衷様式の木造建築である。

 ここの正殿では、大日本帝国憲法発布式が行われたことで知られている。

 

 庭園では、天皇とドイツ総統の会談という大スクープを写真に収めようと、様々な出版社から出張ってきた新聞記者がカメラを向けている。

 私へ質問攻めしたいところなのだろうが、これから天皇との会談だ。時間を取られるわけにいかないことは承知しているらしく、写真を撮るだけに留めていた。

 

 「此方に、陛下が居られます。帽子をお脱ぎになっていただきますが、よろしいでしょうか?」

 

 「はい、問題はありません」

 

 侍従長の言葉に応え、ヴィリエル、ゲーリング、エミー、レーダー共々、被っていた帽子を脱いで手に持つ。天皇と会うときの作法なんて知るわけもないので、いつ侍従長や天皇本人の逆鱗に触れないか心配だ。

 寛大な御方であることを願おう。

 

 明治宮殿敷地内の一角――豊明殿の扉が開け放たれ、入室する。

 私たちの後を追うように、新聞記者たちも恐る恐るといった足取りで足を踏み入れ、邪魔にならないよう部屋の隅に退いた。

 

 華美な内装が特徴的な広い室内に設置された机と椅子。その内1つに腰かけていた、齢30程の眼鏡をかけた男性が起立し、此方に笑顔を向けた。

 紛れもない、やんごとなきあの御方だ。

 

 その手を取るべく、彼の目の前まで歩き、右手を差し出そうとしたが、『天皇の御手を握るのは不敬では…?』との考えが脳裏を過った。

 私は天皇の目の前に片膝を付き、頭を垂れた。

 

 「…この度は、陛下の御尊顔をお目にかかれ、光栄の極みです」

 

 

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 「らしくもなく緊張したものです。同じ人間の筈なのに、どこか神々しさを感じました」

 

 「皇室は少なくとも、6世紀からずっと続いているみたいよ?凄いわよね…」

 

 レーダーの言葉に、私はそう応えた。

 因みに、神武天皇の即位から数えた場合、約2600年が経過していることになる。世界のどの王家よりも古い歴史を持っているのだ。

 

 昭和天皇との会談が終了し、緑に囲まれた日本らしさ溢れる高級旅館を当てがわれた私たちは、そこで旅の疲れと会談の緊張を癒している。

 私たちは総じて着流しを着ているのだが、まぁ似合うんだわ。特にレーダー。

 

 あ、ヴィリエルとエミーは酒に弱かったらしく、日本酒を猪口5,6杯飲んだ時点でフラフラになったため、親衛隊の娘に付き添われながら部屋へと消えていった。

 ヴィリエルは酒を少し飲ませたらフラフラになるのか。…ちょっと邪なことを考えてしまった。

 

 「途轍もなく長い歴史ですなぁ…。イギリス王室でも約1000年だというのに」

 

 ゲーリングが言う。

 此奴の着流しも案外似合うな。痩せたとはいえ、それでも90キロはあるゲーリングだ。着流し姿の彼は、まるで小兵力士みたいだった。

 

 …湯豆腐を美味そうに食ってるな。豆腐はヘルシーだし、ハマる分には問題ないし寧ろいい。

 

 (実際凄かった…生でお目にかかる昭和天皇は…)

 

 私が跪いた途端、その場の全員が"ギョッ"とし、天皇が慌てて止めるよう申し出る事態となってしまった。

 精一杯の敬意を表したつもりだったのだが。天皇は「まぁまぁ、そちらにお掛けください」といった感じで、私に椅子を勧めてきた。

 そして、私たちと天皇の集合写真を撮影した後、人払いをして会談を行った感じである。

 

 …後、やたらと羊羹やカステラ等のお菓子を勧められた。

 何か出来の悪い妹扱いされてる?一応私の方が年上なんだけど。

 

 会談内容は、世界情勢や日独の文化、将来的に互いの国をどう発展させるか、といったもの。天皇との会談前、岡田首相とも少し話したのだが、その時と内容はほぼ同じだ。

 天皇はドイツの豊かさを見習いたいとし、また御前会議にてドイツから供与される数々の最新技術へ大いに関心を示し、天皇個人としては協調路線を築いていきたいと述べていた。

 

 ドイツから供与する技術では、特に農薬や除草剤をはじめとした化学薬品、品種改良技術、トラクター等農耕機についての関心が凄まじく、地方を含めた全農家へそれらを取り入れさせたいとまで言っている。

 

 そうだ、日本の農家との共同開発って形で、田植え機の開発もさせようかな。ドイツでも稲作したいし…ドイツの土地って稲作に適してるのかな?調べさせるか。

 

 「しかし、総統閣下は生魚を躊躇いなく食しますな…」

 

 そう言ったレーダーは、夕食として出された寿司を前に尻込みしていた。やはり、生魚を食べる文化は未経験らしい。

 同時に出されていた天ぷらは、海老天を残してほぼ食べ尽くしている。…レーダー、お前好きなものは最後に取っておくタイプか?

 

 「こうやって他国の首脳に出されているものなんだから、少なくとも食中毒になるようなものじゃないでしょ。実際美味しいし」

 

 この寿司は、宿泊予定の旅館にリクエストして出してもらったものだ。

 身の締まったマグロ、プリプリのエビ、歯応え抜群なイカ…最高である。寿司を食ったのは何時ぶりだろうか。それも、修行を積んだ職人が作った最上級の寿司を。

 

 日本に永住したい欲が出るが、今の私はドイツの総統。口惜しいが、それは叶わぬ望みだ。

 

 「そうだぞ、レーダー。こいつは美味い。今まで食べてきたものの中で一番かもしれん」

 

 「ちょっとこれ食べてみなさいよ、軍艦巻き(クリークシフロール)ですって。貴方にぴったりじゃない」

 

 軍艦巻きをあたかも始めて見たかのように紹介する私の言葉によって親近感を覚えたのか、美食家であるゲーリングが絶賛しているため食べても大丈夫だと思ったのか、意を決してイクラの軍艦を摘まんで口に放る。

 眉間に皺を寄せながら数回咀嚼した彼は、予想通り表情を和らげた。堕ちたな、寿司の魅力に(確信)

 

 「そして…これよ」

 

 同じタイミングで大トロを口にした私は、猪口に注がれた日本酒を一気に呷り、流し込む。ゲーリング、レーダーもそれに倣った。

 

 「「「はぁ~~~…」」」

 

 決めた。日本酒もドイツで作ろう。

 

 ――なお、天皇の前で跪く私を撮影した写真が日独両国の出版社を通じて民間へ出回り、日本国民には私の物腰の低さが、ドイツ国民には昭和天皇をはじめ皇室の偉大さが広く知られ、称賛されることとなった。

 

 …色々問題にならないで良かった。マジで。よく考えなくても一国の主が他国の王にそう簡単に跪くなんてダメじゃん。





・天皇との会談
 昭和天皇は会談中終始ニコニコでなぜかお菓子を勧めてくる。一応言っておくが下心はない。
 赤子たる国民の生活(特に地方)の貧しさや、血気にはやる軍部の暴走を憂いている様子。リリアが『満州では…』と発した瞬間、途轍もない怒気が覇◯色ばりに発せられ、天皇にとっての地雷だと察したリリアは、以降の会談ではこの話題に触れないでおいた。

・ドイツによる米の買取
 日本は1931年・34年に発生した凶作を受け、冷害などに強い品種の米を効率よく大量に育てるべく、ドイツ製の農耕機や農薬の導入、品種改良技術の共同研究に積極的。
 また、豊作貧乏になるのを防ぐため、日本の国内需要に対し供給過多となった分の米をドイツが購入する策が検討されている。この策はリリアの提案であるが、ドイツでも日本食を広めたい彼女によるただの我儘である。
 なお、ドイツという米輸出における最高の顧客ができたため、米農家の需要が爆上がり。朝鮮や台湾でも、稲作がこれまで以上に盛んに行われることとなる。
 日本料理人の招聘も希望していたのだが、この要請には日本側も案外肯定的であり、後々全国の料亭へ遣独希望者を募り始める。
 (なお作者は、農家にとっては豊作過ぎても困るのを初めて知り、驚いている)

・日本食との邂逅
 ゲーリングは元々美食家であり、今まで食べたことのない珍味も興味本位で簡単に口にしがち。生魚を前にしても『出されてるものだし大丈夫だろ』感覚で動じなかった。そのお陰で寿司の魅力にハマり、ついでに豆腐もお気に召した様子。健康体まっしぐら。
 レーダーは当初生魚を忌避していたが、軍艦巻きのネーミングに親近感を覚え、思い切って口にした結果、その美味さに陥落。
 そして、寿司やら天ぷらやらを肴に日本酒を嗜むことにハマった2人は、あっという間に親日家と化した。

フランスにどうやって攻め込む?

  • 史実ルート:アルデンヌの森を通る
  • マジノ線ルート:マジノ線を正面突破
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