アーネンエルベの兎   作:二ベル

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英雄賛歌㉛

お祖父ちゃんの顔を。

叔父さんの顔を。

お義母さんの顔を、見たくなった。

あの人達は、今の僕を見て……何を思うんだろうか。

少しくらいは、追いつけているんだろうか。

そんな得られるはずのない『答え』が欲しくて、3人の顔を……見たくなった。

 

「はぁああーーーーーッ!」

 

『ヴォオオオオオオオオオオオオッ!』

 

 

身体が重かった。

頭がぼんやりとしてきて眠かった。

だけど、燃え上がる想いがこの身体を前へと押し進めていた。

浴びせられる雄叫びを自身の咆哮で相殺し、前へ。

目の前にいる『好敵手』から勝利をもぎ取ろうと全身を奮い立たせて、前へ。

神様とのつながりを感じなかった。

力が消えていく不安感があった。

さっきまでの全能感は嘘のように消え失せた。

今まだ僕が戦えているのはきっと、さっきまでの力の残り滓がそうさせてくれているだけなんだろう。だけどそんなもの、関係ない。

目の前にいる敵が、今の自分の全てだったから。

初めて思った。

楽しい、と。

もういない2人の英雄を思わせるくらいに滅茶苦茶で、強い…そんな相手。

今まで出会った冒険者の中にはいなかった相手。

心が、魂が、この出会いに歓喜している気がした。

まるで夢のようなひと時で、お互いにボロボロなのに笑みを浮かべて刃を交えた。

……なりたい。

『  』に、なりたい。

いつからか考えなくなったそんな子供じみた願望が心の奥底から浮上してくる。そんな想いがまた燃え上がって力になっていた。

 

 

 

「ふふっ、それでいいのよベル」

 

 

どこかで女神が瞳を焼くほどに輝きを放つ魂に恍惚の表情を浮かばせながら言った。

 

 

「ああ、それがいい……。それがお前の『本当』だ」

 

黒い髪を風に悪戯されながら、どこかで男神が優し気な笑みを浮かべて言った。

 

「どいつもこいつも擦れていって身体だけが大きくなって、抱いていたはずの『願望(ゆめ)』を忘れて言ってしまう。お前みたいな奴が碌にいない。だから、お前はそれでいい」

 

神は見通す。

冒険者の純粋な願望を。

意図も打算もない、汚れも穢れも知らない、純粋な意志。

眠っていた『種』が、『可能性』が硬い土を破って、芽吹いた。

 

 

戦いは終わらない。

ベルとミノタウロスは頻りに互いの立ち位置を入れ替えた。

ミノタウロスは隻腕となり今も地面に血を滴らせながら、無数に刻まれた傷痕をそのままに好敵手を前に遅れを取らない。にぃっと口端が限界まで引き裂かれ歓喜の凶笑を浮かべ、天を震わせる咆哮を上げた。

 

『ォオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

 

 

×   ×   ×

 

 

炎柱が天を衝く。

流れる雲さえ、消失させて夜なのに夕焼けのように茜色に一瞬だけ都市の一部を染め上げた。

 

「ぐ………ッ!?」

 

赤髪の女…レヴィスは膝をつき、焼き切れた右胸を押さえていた。

肉付きよく、男好きのする女体が。

豊満な乳房が。

緑の瞳が。

余すことなく炎と風の刃に蹂躙の爪痕に苛まれていた。

 

(魔石は避けた……が)

 

アリーゼとアイズの風が合わさった時から、力量差は開いた。

少女の加速は止まることを知らず、風が火力を上げさせ、力を増した炎が爆発的な加速を生み、そして風が少女の身体を支えていた。少女が駆けた石畳は溶けた飴のようにドロリ、として発熱の色を残している。

 

「ア、リアぁ……! なんだそれは、どこに隠し持っていた!?」

 

「隠してない。持ってもいない……」

 

炎風を纏うアイズはふと、怪物の咆哮が聞こえる方へと顔を向けた。

もう竜はいない。

フィンが討った。

雷が奔ったのが見えた気がしたが、きっと白兎(あのこ)だろうとどうしてかそう確信した。アイズは胸に手を当てて、ほんの一瞬、微笑を浮かべて言った。

 

「あの子が力を貸してくれた……そんな気がする」

 

ベルの光が、アリーゼの炎が、アイズに力を貸してくれている。

アイズはレヴィスへと顔を向けると愛剣の切っ先を向けた。

 

「おのれぇ……ッ!」

 

肉体の再生が追い付かない。

それほどの損傷(ダメージ)に唇を噛む。

第一級を相手にしても引けを取らなかったはずのレヴィスは互角の戦いすら演じられなかった。今もアイズから放たれる炎風がチリチリとレヴィスの肌を傷付けてくる。半ばより先を失った剣を地につける様は立ち上がることもままならない杖を持つ老人も同然だ。

 

「ここで……終わって!」

 

「………っ! 来い、食人花(ヴィオラス)ッッ!!」

 

振り上げた剣を下ろそうとするアイズを前に、レヴィスは呼んだ。

途端、地を破り姿を現すのは蛇のような蕾の数々。

それらは3階建ての建物に迫るほどまで姿を晒すと、開花し、20体近くがアイズを取り囲んで濁流のように襲い掛かった。それをアイズは薙ぎ払うように剣を振るうと、食人花は断面を赤熱させられながら断殺する。絶命する怪物は断面から炎上し焼失。早すぎる一瞬の斬閃に目を見開くレヴィスはしかし、19体を更にアイズへとぶつけるように念じると1体の口内へ自身を飲み込ませて逃走を図った。

 

「この恥辱、必ず返すぞ」

 

「っ!!」

 

地中へ潜り逃走を図るレヴィスを瞳に映したアイズは阻止しようと襲ってくる怪物を溶断し、追おうとするがそこで時間切れでも起こしたように膝を折り倒れた。

 

「ぅ……これ、精神疲弊(マインドダウン)……?」

 

炎風も消え失せ、地に這いつくばって倒れるアイズは指一本動かせない。意識が飛んでしまいそうなのを気合だけで堪えるも精神力を使い切った時のように、やっぱり動けない。

 

「………ベ、ル」

 

消え入りそうな声で少女は、彼の名を呼んだ。

少しして、アイズの前に誰かがやってきた。

アイズの前で立ち止まり、「おい」とか「寝てんのか」とか言って乱暴な言葉を使ってくる。瞳に映るメタルブーツが、それが誰なのかを証明していた。

 

「ベー・・・・トさん?」

 

 

×   ×   ×

 

「あ、あいつだけにやらせるな!」

 

「俺達だって冒険者だ!」

 

先程のような強者の気配を喪失させ、怪物に押される少年を瞳に映し、ずっと見ているだけだった冒険者達が声を荒げた。それは瀕死の状態でありながら死の恐怖さえも飛び越えて闘争する怪物に対する恐慌がそうさせたと言ってもいい行動だ。

 

「「お、おおおおおおおおおおおお!!」」

 

そんな荒くれ者の冒険者達を。

 

『ヴォオオオオオオオ!!』

(無粋!!)

 

圧倒的な力量で潰した。

咆哮(ハウル)』。

力量の差を知らしめる強烈な威嚇は原始的恐怖をもって戦うに値しない者を強制停止(リストレイト)させる。頭上より振るわれた戦斧の腹によって冒険者達は血を撒き散らして地に這いつくばった。

地上の住民は勿論、ごく一部の冒険者達以外見ることすらないLv.6を上回る怪物。息遣いにさえ押し潰されそうな圧倒的威圧感。それを前にベルは吠え、怪物の頬に蹴りを叩きつけた。誰もが知るいつもの優しい男の子の顔とは違う、『冒険』に挑む者の顔を浮かべて。

 

「【アストラル・ボルト】!」

 

都合4発。

浴びせるようにその巨体に星炎を放つ。

 

「僕を見ろ!」

 

『ヴォ!?』

 

「僕だけを、見ろ……!」

 

『……ッ!!』

 

余所見なんて許さない。

目の前にいる『好敵手(あいて)』のことだけを見ろ。

そう吠えるベルにミノタウロスは呆気にとられ、けれどすぐに笑みを取り戻す。爆風を突き破って姿を見せるミノタウロス。死角から肉薄したベルは、一刀のナイフと一振りの短剣で斬撃を放つ。

 

『ヌゥウウンッ!』

 

「っ!」

 

巨大な斧を盾のように用いていた怪物の、片足の振り下ろし。

粉砕する地面、それだけでベルの体勢は崩れた。間髪入れず放たれる両刃斧(ラビュリス)に対し、敵の身体を咄嗟に蹴りつけることで緊急回避する。切り裂かれる何本もの白い頭髪、血の斑点に交じって飛び散る無数の汗。敵の肉体、余さず全てが凶器。全てがベルを殺すに足る武器だ。ボロボロの身体でなおも、ベルに命の危険を知らしめてくる。

 

これが怪物。

これぞ怪物。

 

そして何より。

 

 

「ミノタウロスの肉は断ちにくい」

 

「あのナイフでは、魔石まで届かん」

 

それは冒険者ならば常識も常識。

ベルにだってわかっていること。

 

「彼には、()()がいる」

 

誰かの言葉が風に乗った。

爆撃めいた一撃が地を掘り起こし、小規模のクレーターを作り上げた。ナイフと短剣を握り締めている両腕で顔を覆うベルは、衝撃波に踊らされながら空中を泳ぎ、短い滞空時間を経て地面に着地した次の瞬間。

 

(―――()()ならっ、そこにあるっ!)

 

丁度ミノタウロスの後方。

そこに転がるは、一振りの大剣。

どこかから飛んできた、大剣だ。

それを睨みつけ、ベルは駆けながら星炎を放つ。

一直線に撃ち出された星の炎がミノタウロスを襲う。

さらに顔面に突き進んでくる刺突の短剣に対し、ミノタウロスは小賢しいとばかりに首を振るった。頭の片角があっけなく短剣を弾き返す。一方でベルは片角と短剣が接触する短い時間だけで重心を移動。ミノタウロスの後方へと移り、大剣を手に入れた。入れ替わるように地に落ちたのは月女神アルテミスがかつて使用していた短剣である。

 

『ヴゥゥゥウゥ……!』

 

「ふぅー………っ!」

 

振り返るミノタウロス。

瞳に映るは、すでに大剣を振るい下ろそうとしているベル。

ベルは大剣を手に取るとすぐに地を蹴って跳躍し大剣の間合いへとミノタウロスを収めるほどに接近していたのだ。

 

「……はぁぁっ!」

 

『グ、ォオオオオ!?』

 

切り裂かれる分厚い筋肉。

渋く血液。

ベルの顔の半分が、敵の血に彩られた。

住民達は青ざめ、ギルドの職員は言葉を失い、そして冒険者達は手を握り締める。

戦いがあった。

人と怪物が互いの命を削り合う、激闘が。

 

「ベル君……!」

 

何度も何度もまるで劇が変わるように戦う少年を止めることなどできない。まして加勢することなど、それこそ無粋。見守ることしかできない中で、誰もが気付いた。

そこには、意志だけがあった。

勝利を求める渇望だけが。

冒険者達には、住民達にもそれがわかった。

あの少年は今、己を賭しているのだと。

あんな顔をするようになったのだと、彼が幼かった頃から見ていた者達はそんなことを呟いた。もう、【アストレア・ファミリア】が都市を裏切っただとかそんな疑念を抱く者はいなかった。この目の前で巻き起こる闘争の前では無意味であると思ってしまったからだ。本物の死闘がそこにあった。恐ろしい怪物に敢然と立ち向かう『冒険』の光景は、千の弁明に勝る証明となる。漆黒の怪物に吠えかかるその横顔に、偽りなどありはしない。

 

「いけ」

 

やがて1人の極東美人(ヒューマン)が呟いた。

 

「頑張りなさい」

 

「負けるな!」

 

エルフが、獣人が叫んだ。

広場の中心、恐ろしくも猛々しい怪物と戦う少年に声を放つ。

1つの言葉が、いくつもの叫びが、やがて巨大な鯨波に変貌した。

 

『ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!』

 

雄叫びと咆哮が絡み合う死闘に住民は青ざめながら声をからし、ギルド職員は失った言葉を声援に変え、冒険者は握った拳を振り上げ、神々は『英雄』の卵が孵ろうとしていると涎を垂らして大笑いし、あるいは恍惚の表情を浮かべた。誰もが少年に激しい声を投げかけた。誰もが、その英姿に『英雄』の面影を幻視した。

 

 

「下界は捨てたもんじゃあない」

 

世界のどこかで誰かは言った。

糸も。

囁きも。

書き換えられた戯曲も。

『利かん坊』には関係ない。

千切って、叫んで、暴れ回って。

見たこともない景色を作り出す。

 

神々(おれたち)と世界を驚かすのはいつだって子供達(おまえたち)だ」

 

世界のどこかで、誰かは笑った。

 

 

「ぁあああああああああああっ!」

 

叫びをあげながら戦斧を回避するベルは、己の身体が加速していく感覚を得ていた。仮初の全能感はもうない、むしろ力を失いつつあった。【アストラル・ボルト】もあと何発放てるか。大剣の重量に腕はすぐに悲鳴をあげた。だけど、心だけは、意志だけは燃え上がって加速へ導く燃料へと変わってくれている気がした。

 

――冒険を、しよう。

自分の知らないまだ見ぬ世界を、見るために。

――強くなりたい。

この好敵手を超えるために、もういない英雄達に胸を張れるように。

――強くなりたい。

この好敵手に勝つために、もう失敗しないように。

――強くなりたい。

アリーゼさん達と肩を並べられるように。

――強くなって。

お義母さん達のように。

あるいは、物語の英雄達のように。

大切な何かを、大切な誰かを守り抜ける、英雄のように。

何と言われ罵られても、現実に押しつぶされても、足掻き抜ける英雄のように。

『理想』を貫き通せる、大馬鹿者に。

 

 

「――ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

咆哮する。

限界の先へ己の身体をねじ込み、白き世界へと加速した。

白の平原を駆け抜け、視界に映るありとあらゆるものを白熱させ、視界の先で待ち構える漆黒の怪物へと疾走する。

 

『ッ!?』

 

霞むほどの勢いで踏み込まれた左足とともに大剣を振り抜いた。

限界を食い千切った加速、悲鳴をあげる肉体。

ビリビリと痛みが駆け抜けるのを無視して、斬撃を叩き込み、なおも止まらない。強固な筋肉に阻まれようが乱打の嵐を見舞う。

 

『ッッ―――ヴォオォ!!』

 

それ以上など許すものかと、振り上げられた戦斧が大剣を上空に弾き飛ばす。

群衆が悲鳴が上がる中、ベルはそれらを無視して疾走の動きから跳躍へ。

虚を突かれるミノタウロスの頬骨に左上段蹴りを炸裂。

敵に負けじと己の肉体を武器に変えた一撃。

しかし、【アストレア・ファミリア】をたった1体だけで全滅せしめたミノタウロスは耐え凌いでみせた。が、次にはミノタウロスは瞠目していた。

 

「【アストラル・ボルト】!!」

 

宙に浮いたまま、左足を見舞った体勢で、砲身のごとく突き出された右手から星空を切り取ったような炎が放たれた。その数は6。

 

『~~~~~~~~~ッ!?』

 

息を呑むほどの至近砲撃。猛牛の片目を潰す決定打。

自らも爆風で吹き飛んだベルは、着地と同時に、疾駆。

頭上から回転しながら降ってくる大剣を右手で掴み取り、後方によろめく猛牛の身体目がけ、渾身の斬撃を見舞う。

 

『ゴォッ!?』

 

袈裟斬り。

 

『グッ!?』

 

大薙ぎ。

 

『オオオオオーーーッ!?』

 

斬り上げ。

肉体を切り裂かれた巨躯が、夥しい紅血を吐きだした。

冒険者達と神々が、喉が張り裂けんばかりに絶叫を上げた。

一方で間違いない深手を肉体に叩き込まれたミノタウロスは――笑った。

人々の歓声を一時消失させるほどの不気味さで、猛々しさで、静かに。

少年の戦意は途切れない。

慢心など意志の炎で焼き尽くし、大剣とともに身体を前へ。

乱れる呼吸を無理矢理押さえつけ、不敵な笑みを浮かべて前へ。

ミノタウロスの脚が地面を粉砕する。

ベルの脚が正面へ疾走する。

互いの瞳に互いの姿を映したまま、眦を決して最後の攻防へ。

 

「『―――――――ッッ!!』」

 

決戦する。

少年と怪物の咆哮。

洗練さなど欠片もない勝利を求める雄の雄叫び。

連撃と剛撃がしのぎを削り合う。

唸る大銀塊が血濡れの両刃を弾き飛ばし、振り下ろされた剛脚が攻撃の芽を摘む。引き戻される大剣と戦斧が瞬く間に邂逅し、獰猛な火花を生んだ。

 

(目の前の相手は未熟……)

 

すなわち、未完。

 

(だけど!)

 

(ならばこそこの瞬間に一太刀、一挙動で成長する。この血潮を熱くさせる!)

 

理屈でなく、血飛沫が叫んでいた。

それでこそ、と。

だからこそ、好敵手なのだと。

 

「【アストラル―――】」

 

『ッ!』

 

迫るミノタウロスへ目がけ、砲身である右手をむける。

 

「【ボルト】!!」

 

『ヌォオオオオオオッ!』

 

再び6連射。

 

「かわされた!?」

 

「あの巨体でなんて身のこなし……!」

 

全弾回避。

砲撃の全てがかわした先にあった建物へとぶち当たった。

 

(足りない! 力が! 鋭さが!)

 

【アーネンエルベ】も【ビューティフルジャーニー】も使えない。そんな余力はもうない。勝利が近いようで、遠い。

 

(僕の―――)

 

ベルはチラリ、と空を見上げた。

夜空に浮かぶは輝く星々。

 

(最大威力をぶつけなければ……!)

 

『ォオオオオオオオオオオオオオオ!』

 

「ベル君、よそ見しちゃダメぇーー!?」

 

アーディの悲鳴が聞こえた。

怪物の咆哮がして、そちらを見る。

地面を爆砕させて肉薄し、戦斧を叩き込まれた。

 

「ベル君!?」

 

大剣を盾代わりにして戦斧を受け止める。

ベルの華奢な身体は簡単に地面から離れ、建物の壁に背を激突、戦斧と建物に挟まれる形となる。そのままミノタウロスは戦斧を振り抜いた。壁が爆散する。

 

「お、終わった……」

 

「馬鹿め」

 

「甘い」

 

白兎(あいつ)を誰だと思ってる?」

 

「「「【静寂】のガキだぞ」」」

 

崩壊し、その馬鹿げた威力によって建物が地を離脱する。

4階建てほどの建物だろうか、それは煙を上げて地面と水平状態になって空を進む。

 

「魔法は……わざと、外した」

 

煙の中からベルが姿を晒す。

あのミノタウロスの攻撃はベルが誘導した。

 

「壊れかけた壁が衝撃を吸収してくれるように……!」

 

『……………』

 

「速度と威力は比例する! あの馬鹿、わかっててやってんのか!?」

 

見上げながら小人族が驚きの声をあげた。

 

「今のあの子は『恩恵』がない状態。戦えているのは先程までの力の余韻があるからに他ならない。刻一刻と失われていく力を前にあの子は……()()()()()()()()()()を利用することにした!?」

 

アストレアは頬をから汗を滴らせて、空を進む建物で突撃の構えをとるベルの姿を視認した。空に浮き続けられる物などこの下界には存在しない。鳥でさえ飛び続けることはできず、翼を休めなくてはいけない。けれど空中で飛ぶことを止めれば、どうなるのか? 答えは明白、星の重力に引っ張られて落下する。ベルはその落下の威力さえ利用しようというのだろう。

 

頭から血を流し、乱れる呼吸を、暴れる心臓を理性で無理矢理に押さえつけて突撃の構えを崩さないベル。そんなベルの前に、カァーンと音を立てて一振りの剣が突き刺さった。鏡のような剣身だ。アストレアからベルへと贈られた何度も手元から離れた【探求者の剣】だ。

 

「………!」

 

驚くベルの前で、姿を晒すのは金の長髪を持つ1人のエルフの少女だ。

 

「や、ベル君」

 

「ローリエさん……?」

 

「ああ、ローリエだ。ローリエ・スワル。運び屋(ヘルメス様)の【ファミリア】のローリエだ」

 

「久しぶり……じゃないんですよね」

 

「ああ、つい最近出会ったばかりだ。でも、そう感じてしまうのも仕方ない」

 

ローリエの左手には、漆黒兜(ハデス・ヘッド)

両脚には飛翔靴(タラリア)が履かれていた。

姿を隠し、空を飛び、ベルの元へやってきたのだろう。

 

「この剣は、君のだろう? お届け物だ」

 

たった1振りの剣を届けるためだけに。

不慣れなことをしたのか、彼女の身体は所々擦り切れ、打撲の痕を残していた。少女の右手が剣の柄に振れ、ベルが剣を取ろうと手を伸ばすと彼女は言った。

 

「この剣を取れば最後……君は、只人ではいられなくなる」

 

「……え?」

 

「君を見ていればわかる。君はきっとなってしまう……そんな気がする。だからきっと時代のうねりに巻き込まれることになるだろう。少なくともこのオラリオでは。だから……これは騎士物語なんかにある『選定の儀』みたいなものだ」

 

「………」

 

「剣を抜けばもう、君は『優しい男の子』ではいられない。ただの村人Aではいられない。そう思う。それでも、この剣を執るかい?」

 

ローリエの言葉の意味が、わからないわけではない。

オラリオにいれば否応なく時代のうねりに巻き込まれると、聞いたことだってある。それでも言うのは、彼女なりに「本当にいいの?」という警告だったり忠告だったりするのだろう。ベルは真っ直ぐローリエの瞳を見つめて、頷いた。

 

「持ってきてくれてありがとうございます、ローリエさん」

 

柄を握り締める。

剣を引き抜いていく。

ローリエが微笑を浮かべて、離脱する。

すぐ近くには白亜の巨塔。

感じるは無数の視線。

 

「あの怪物(ひと)を倒して、僕は……『英雄』になる!」

 

これは――けっして神の企てなどではなく。

彼自身の、いつしか忘れてしまっていた『英雄願望』。

 

「これは……、僕が選んだ『物語(みち)』だ!」

 

叫びと共に走り出す。

神々を仰け反らせるほどに。

 

「それが……見たかった!」

 

「それが、聞きたかった!」

 

美神を絶頂させるほどに。

悪神を納得させるほどに。

旅人の神が、正義の女神が、目を見開くほどに。

そして、ベルの意志に呼応するようにして空より星が3つ落ちてきた。

それはベルの左右前方に2つ、ベル自身へと着弾。

2つの星はバチバチと音を立てて武人と魔女の姿へと。

1つはベルの身体を包み込んで発光。

 

「死闘の最中に誰も星空なんて見上げない」

 

それはベルが仕込んでいた武器だ。

『第二宇宙速度』によって雷霆と化したベルが自分の光と共にミノタウロスの持っていた魔剣の雷を空へぶち上げたものだ。放たれた雷は雲の上でベルの光に取り込まれ、ゆっくりと落下。再びベルへ力を与えたのだ。

 

「ヴェルフの魔剣はすごいんだ……だから、僕の魔法にだって劣らない」

 

眩い雷光を放つベル。

大剣と剣を重ねるようにして持ち、姿勢を低く構える。

その光景を、彼は知っている。

夢の中の最後に映る光景。

2人の覇者と駆け抜ける必殺の一撃だ。

 

(それでこそ……我が好敵手!!)

 

彼は再戦者(リベンジャー)

夢の中の住人と再び相まみえるために、この地上までやってきた。

彼の名は、アステリオス。

それは『雷光』を意味する名。

夢の終焉で見る雷の光をもとに彼が願ったという呼び名だ。

彼は笑う。

あの夢の最後の一撃に挑める機会が訪れたことへ。

 

――突撃体勢!!

 

 

建物が傾き、斬断された部分から地に接触していく。

どこかで、ゴォオオン、ゴォオオンと鐘の音が鳴った。

 

「ふぅーーーーっ」

 

彼は冒険者(アドベンチャー)

2人の英雄の背中を見て、憧れ、この地にやってきた。

彼の名はベル・クラネル。

偉大なる【静寂】の魔法より名を賜った大神達の置き土産。

彼の二つ名は【探索者(ボイジャー)】。

それは、神々の言葉で存在すら知られていない未知のものを発見する、真の意味での航海者を意味する。そんな彼は力を欲し、未知を求め、出会いに歓喜し、好敵手を前に勝利を渇望し不敵な笑みを浮かべる。ぐっと踏みしめて驀進する。2人の覇者の姿をした雷光もまた共に。

 

「はぁああああああああああああ!」

 

『ヴォオオオオオオオオオッ!!』

 

これより放つは、必殺。

怪物祭の焼き直しなどと言ってくれるな。

あの時は即興。

此度はしっかりと昇華させてある。

互いの距離が迫る。

衝突のその時が迫る。

武人が斬撃を、魔女が魔力の弾丸を放った。

そこへベルが混じって突撃する。

放たれる技の名を、彼は叫んだ。

 

「【トライ・ディザスター】ァアアアアアアアアアア!」

 

一筋の閃光と化して、大剣を振り下ろす。

アステリオスの角と衝突する。

 

『オオオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

「あああああああああああああっ!!」

 

力が拮抗したのはほんの僅か。

その衝突を誰もが目撃した。

瞠目する瞳に映るは、大破した大剣、怪物に力負けした少年の撃ちあげられる無残な姿。

 

「……ベル」

 

ベートにおぶられて、アイズもまたその光景を目撃した。

土埃が巻き上がり、強烈な光を放って衝突したベルが撃ちあげられる。敗北の色に都市が染まっていく。

 

『ゥ、ォオオオオオオオオオ!!』

 

少年の技を打ち砕いた怪物は勝利の雄叫びと共に凱旋を行う。

石畳を削る急制動を敢行した後、瞬時に反転しベルの落下点へ。

まさに荒ぶる猛牛のように直進し、ベルが地に叩きつけらる瞬間、その体を急襲した。横に広げられた漆黒の左剛腕に打撃され――――。

 

「勝ったって思った?」

 

『!?』

 

ふわっとベルの身体が消え失せた。

そしてアステリオスの背後より聞こえてきた、他ならないベルの声に凍り付く。静止した時の中、瞳だけを後方へ向けたアステリオスは土埃の中で姿勢を低くして鏡のような剣を構えているベルの姿を認めた。

 

――馬鹿な!?

 

「どうして!?」

 

「確かにベルは!?」

 

ベルが敗北したのに、ベルは敗北していなかった。

何が起こったのかと冒険者達は混乱を起こすが、それを神々が即座に見抜き、解説した。

 

「ベルが纏っていた雷光を、姿勢も変えずにほんの一瞬後ろに跳ぶことで切り離した」

 

「言わば分身のような状態になった雷光だけはベルの形を維持したまま、大剣を振り下ろした」

 

「後ろに跳んだあの子は減速するどころか、前方を駆ける覇者達の背中を追う形となって……空気の抵抗を受けない『スリップストリーム』によって加速」

 

「衝突時の土煙に紛れてすれ違い、ミノタウロスの背後に転進」

 

一瞬で行った一連の行動に神々でもドン引きを起こす。

それは神々だって予期しえなかった行動だったからだ。

ヒヤリと汗が流れるような感覚を起こすアステリオスへベルが言う。

 

「全力で走り抜けた状態で、後ろから押されたら……いくらあなただって止まれないはずだ」

 

『!?』

 

ぐっと膝を折る。

ベルの姿勢を知る者は何度目かもわからない驚愕を起こす。

 

「あれは……」

 

「アイズさん?」

 

知っている。

その構えを。

放とうとしている必殺を。

他ならないアイズ・ヴァレンシュタインにだってわかるほどに似ていた。

 

「ベル……?」

 

放つは必殺。

怪物祭の焼き直しなどと言ってくれるな。

あれは囮、これが本命。

幼い頃より見てきた冒険者の中でも異彩を放つ1人の少女をベルは決して忘れたことはない。彼女の必殺の名を口ずさむ。

 

 

「【リル・ラファーガ】!」

 

ドンッと背後から剣が刺さる。

筋骨隆々の肉体のせいで剣は奥へ奥へと入り込まずに阻まれる。

 

「だから……! このまま迷宮へ落す!」

 

『ヴ、ォオオオオオオオオオオオオオ!?』

 

「お、お前等ぁ、道を開けろォ!?」

 

「轢かれるぞぉ!?」

 

地面を爆砕し、驀進し、後方へと星炎を放って加速の力へ変換する。

剣は半ばも入り込んでいない。

剣を通してはなったところで、魔石まで届かないとふんでのことだろう。

後から押される形では、アステリオスも止まれずそのまま迷宮へ。

落下する。

落下していく。

このままではアステリオスは迷宮1階層の地面に叩きつけられてしまう。

 

『ォオオオオ!』

 

「ぐ……ぎぃっ!?」

 

無理矢理身体を捻ってベルの頭を掴んで、拳を打ち付ける。

ベルの口から血液が吐き出された。

ベルは抜けた剣を怪物の腕に突き刺すようにすると、そのまま最後っ屁の魔法を叩き込む。

 

「こん……のぉ!」

 

『ゴァッ!?』

 

落下しながらの攻撃の応酬。

最後には互いに地面に激突し、爆音を巻き起こす。

 

「ベル!」

 

「アステリオス!」

 

誰かが、それぞれ仲間の名を叫んだ。

土煙を起こす落下地点にはクレーターが生まれていて、2人は血まみれで焦点も定まらないような目で相手を睨みつけて声にならない叫びをあげて拳を振るおうとして、仲間達に止められた。

 

「そこまでだ!」

 

『ココまでニシておきましょう!』

 

「「本当に死んでしまうぞ!」」

 

「っ!」

 

『ッ!』

 

追ってきた冒険者達の中より大和撫子が飛び出し、ベルを羽交い絞めする形で。

黒衣の魔導士と武装した怪物達がミノタウロスにしがみつくような形で。強制的に戦闘を止めさせる。これ以上は、両者ともに死してしまうと…それはダメだと思ったために。

すなわち、此度の戦いはベルの勝利でもなければアステリオスの敗北でもない。強制引き分け(ドロー)だ。

 

『ベルさん……止めてしまって、ゴメンナサイ。デスガこれ以上続けると……2人トモ、死んでしまいそうですカラ』

 

歌人鳥がベルの前で膝を折って謝罪する。

どうして生きているのかは朦朧としているベルにはわからない。だけど、女神を助けてくれたのが、何度も都市を歩いた人物が目の前にいる歌人鳥なのだと、レイなのだとわかってしまったから、遠ざかっていく意識の中でただ、笑みにもならない下手くそな笑みを浮かべて言葉を絞り出す。

 

「………あり、がとう」

 

それしか、言えなかった。

意識を完全に落としたベル。

悔し気にするミノタウロス。

武装した怪物達を前に痛い頭を抱えたくなる輝夜は「今回だけは見逃してやる」とだけ言うとベルを担いで立ち去っていった。

 

『次こそ、次こそは……!』

 

回復を受けたアステリオスはそう呟きながら消えていった。

地上に出た輝夜達は騒然とする群衆を掻き分けて白亜の巨塔(バベル)にある治療施設へとベルを運んだ。呼び出された聖女様は今回の白兎の冒険に頬を引き攣らせた。

 

 

以下はちょっとばかりの後日談。

 

「血が足りない! 薬師(ハーバリスト)に薬品貰ってきて! アミッド様が未亡人になる前に!」

 

「えっ」

 

「意地でも死なせるな! アミッド様が泣くことになるぞ!」

 

「えっ」

 

「「アミッド様の許嫁(ベル)さんを絶対に死なすな!!」」

 

「あの、ちょっと待ってくださぁああああああああああああい!?」

 

なぜか結託している治療院の面々に赤面させられ涙目になる聖女様がいたとかいないとか。

 

 

「アイズ、どうした……顔が赤いぞ」

 

「………なんでも、ないよ」

 

リヴェリアに熱でもあるのかと心配されるアイズがいた。

アイズは自身の必殺を行使するベルの姿が脳裏をチラつくたびに胸が高鳴り、熱くなり、照れ照れ。野生のアイズさんだ。アイズさんがなんか可愛いとか言われるくらいにはクネクネと身体を揺らす。

 

「ベルが私のこと……見ててくれてたんだ」

 

変にニヤケ顔になって、また羞恥に染まる。

トゥンクトゥンクと胸が五月蠅い。

昔よりも膨らんだ乳房を押さえても鼓動は大人しくなってくれることを知らない。心の中の幼女(アイズ)達も狂喜乱舞とばかりに喜びをあげて白兎を胴上げしていた。怖がられ苦手にされていると思っていた男の子がしっかりと自分のことを見ててくれて、なんなら必殺技を真似てくれたのだ。ぶっちゃけ嬉しかったのだ。この胸の高鳴りがなんなのかアイズは知らず、後日、「私は病気かもしれない」とアミッドを困らせることになる。

 

 

▼リリルカ・アーデという少女は【ソーマ・ファミリア】へと帰還。

そして約7年近く迷宮と人造迷宮を行き来する生活の結果なのか、Lv.2へと昇華。

 

 

Lv.2

■スキル

縁下力持(アーテル・アシスト)

・ 一定以上の装備過重時における能力補正がかかる。

・ 能力補正は重量に比例する。

 

逆塔巡歩(マリグナント・ラプンツェル)

・周囲に存在する遭遇経験のある怪物を探知。

・自身が訪れたことのある場所に限り、自動地図作成(マッピング)

・方位磁針。

 

■魔法

【カエルム・ボウァル】

・精神に作用する魔法のデメリット効果排除。

 

 

 

▼フィン・ディムナは治療院を出た後、【ファミリア】へと戻るとステイタスの更新によってランクアップを果たした。ガレス、リヴェリアより一足先にLv.7へ。

 

Lv.7

■スキル

小人真諦(パルゥム・スピリット)

・逆境時における魔法及びスキル効力の高増幅。

 

勇猛勇心(ノーブル・ブレイブ)

・精神汚染に対する高抵抗。

 

騎心一槍(ディア・フィアナ)

・槍の装備時、発展アビリティ『槍士』の一時発現。

・補正効果はLv.に依存。

 

指揮戦声(コマンド・ハウル)

・一定以上の叫喚時における伝播機能拡張。

・乱戦時のみ、拡張補正は規模に比例。

 

軍長勲章(アル・マクミーナ)

・『眠り』に対する高耐性。不眠時間の継続力強化。

・炎属性に対する耐久力強化。

 

勇者宣誓(ブレイブ・ソウル)

・全能力に超高補正。

・信仰の丈により効果上昇する。

・指揮下にある全眷族へ効果還元。

 

■魔法

【ヘル・フィネガス】

・高揚魔法。

・全能力の超高強化。

・好戦欲激昇に伴う判断力低下。

【ティル・ナ・ノーグ】

・投擲魔法。

・Lv.及び全アビリティ数値を魔法威力に加算。

・発動可能回数は一行使のみ。

・回復期間は二十四時間。

 

 

 

▼ベル・クラネルもまた騒動より約1ヵ月経ってからステイタスを更新。

Lv.4へランクアップを果たした。

 

Lv.4

 

■スキル

雷冠血統(ユピテル・クレス)

・早熟する。

・効果は持続する。

・追慕の丈に応じ効果は向上する。

 

灰鐘福音(シルバリオ・ゴスペル)

戦闘時、発展アビリティ『魔導』の一時発現。

戦闘時、発展アビリティ『精癒』の一時発現。

戦闘時、修得発展アビリティの全強化。

 

月華星影(ミセス・ムーンライト)

破邪の加護(アルテミス・ディパル)

・夜間発動。

一定周期変動(ナイト・コール)

 

明星簒奪(スイングバイ)

任意発動(アクティブトリガー)

・一定範囲内に存在する全眷族からの能力(ステイタス)加算。

・簒奪した運動エネルギーによる加減速に超域補正。

・対象の運動エネルギーによる回避行動に高補正。

・対象の運動エネルギーによる高速攻撃に高補正。

・加算値は階位(レベル)反映。

 

英雄賛歌(アメイジング・グレイス)

・能動的行動に対するチャージ実行権。

 

■魔法

【アーネンエルベ】

・雷属性

自律(オート)による魔法行使者の守護。

他律(コマンド)による支援。

 

 

【ビューティフルジャーニー】

・自動治癒。

・光翼展開。

・魔法捕食。

・魔法無効化。

 

【アストラル・ボルト】

・速攻魔法

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