アーネンエルベの兎   作:二ベル

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超越界律④

雷鳴が鳴る。

冷気が迸り、戦場(いずみ)を凍てつかせる。

双頭の白竜が咆哮を上げ、悠然とその巨体で水を掻く。

それだけで氷の大地と化した戦場は砕け、流氷が揺らめく戦場へ変わった。

 

「オオオオオオオオオオオオオンッ!!」

 

狼人のネーゼが吠え声をあげて駆ける。

それを合図にするかのように、冒険者達もまた駆けた。

【アストレア・ファミリア】は春姫とローリエを除いた12名が。

【タケミカヅチ・ファミリア】から桜花と(みこと)が。

【ヘファイストス・ファミリア】からヴェルフが。

合計15名が階層主へ挑む。

 

『オオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

白竜が吠える。

2つの頭で有象無象の人間どもを睨み首をしならせたかと思えば冷たい水を蹴り、突進。巨大な竜の顔が冒険者達へ迫った。

 

「回避!」

 

口を閉じれば、鳥のくちばしに近い三角錐のような竜の顎。足場となっている氷を砕いて直進する巨体をアリーゼやライラの指示を待つでもなく左右へ散開。盾役のアスタや桜花といえど、この巨体の突進を受け止めようだなんて無茶はせず回避を選ぶ。突進を終え減速した白竜は右に旋回して向き直る。

 

近接戦闘(殴り合い)()()()で!」

 

「【不冷(イグニス)】、魔剣のタイミングはそっちに任せるぞ!」

 

「【武神男児(マスラタケオ)】は治療師(マリュー)後衛術師(セルティ―)を守れ! その体格(たっぱ)で女に傷負わせんじゃねえぞ!」

 

アリーゼ、ネーゼ、ライラが指示を飛ばす。

そして散開したまま2つある頭部、それぞれへ別れた。

白竜は背びれのように2色の水晶を生やしており、それぞれ『赤』と『青』。これまでの交戦経験と頭に詰め込んだ知識から『紅霧(ミスト)』と『焼夷蒼炎(ブルーナパーム)』がどちらから出るのかを学習し、対応する。左右に分散した冒険者達を追うように2つの竜頭が動く。

 

▼   ▼   ▼

 

『青頭』:リュー、桜花、マリュー、セルティー、ノイン、ネーゼ、ヴェルフ。

『赤頭』:アリーゼ、輝夜、リャーナ、アスタ、イスカ、ライラ、命、ベル。

 

▲   ▲   ▲

 

『ォオオオオオオオオオオオッ!』

 

『青』い水晶を生やす竜頭の顎が開く。

すると、たちまち竜の口腔が陽炎に包まれた。

 

息吹(ブレス)くるよ!」

 

氷の上を駆け抜けながら、只人(ヒューマン)のノインが叫ぶ。竜の顔が自分達から見て正面に来れば、左右へ更に散開して炎に焼かれるのを回避。経験不足である桜花やヴェルフといった後輩冒険者は必死に喰らいつき回避行動をとる。直後、戦場に『焼夷蒼炎(ブルーナパーム)』の炎がもたらされた。差し渡し円形状であった泉を凍てつかせ足場となっていた氷の島々が瞬く間に溶けて消え、泉を蒼く炎上させる。『竜肝』の焼夷体液(ガソリン)をもって放たれる焼夷青炎(ブルーナパーム)に『魔力』は用いられておらず、純粋火力からなる息吹(ブレス)はベルの「無効化できないか」なんていう思い付きを容易く否定する。放たれた蒼炎は回避した冒険者達の間を通り抜けそのままルームの壁に到達、焼き溶かして壁面を損傷させた。

 

「ぐ……っ!」

 

「喉が……っ!」

 

蒼炎が放たれる側から立ち上がる水蒸気によって、ルームは凄まじい蒸し暑さに包まれた。『蒸し風呂』など生易しく、水辺の階層に似合わぬ『蒼炎の窯』と化した。『アンフィス・バエナ』と交戦する度に『水の迷都』ではこの状況が生まれる。アリーゼ達は慣れたものだが、ヴェルフ達はそうはいかない。火山の階層でないにも関わらず浴びせられる蒸気の洗礼は、上級冒険者に不快感を与え、集中力を削ぐ。そして自覚した時には大きく体力を失っているのだ。間近で空気を貪り食って燃焼する蒼い炎に、ヴェルフと桜花が呻いた。

 

「【唸れ、昇れ、根源より。門を開き淘汰する―――】」

 

「兎、下がるぞ、私を()()!」

 

「え、あ、はいっ……て凄い悪い顔……」

 

蒼炎の息吹(ブレス)に紛れるように、リャーナが淀みなく詠唱する。さらにアリーゼと輝夜についていくように前を走っていたベルにライラが命令。振り返ったベルは小人族(ライラ)の邪悪な笑みに顔をひきつらせ転進、雷の軌跡を描いてライラを横抱きにするとそのまま言われるままに走った。リャーナの詠唱に魔力の動きを感じ取った赤い水晶を生やす竜頭が気付いたか、顎を開く。

 

「【顎を持つ深炎(しんえん)よ――】」

 

『ハァアアアアアアアアッ!!』

 

「【魔炎の持物(イリヴュート)】!」

 

吐き出されたのは『紅の霧』。

短杖(ステッキ)を向け、魔炎を放つ魔導士(リャーナ)目がけて濃霧が突き進む。リャーナは身体が霧の中に飲み込まれるギリギリまで炎を放ち、飛び退く。放たれた魔法は、濃霧に接触した瞬間に威力が減退。業火のように激しい炎の砲撃は、今にも消えゆく焚火のように規模を小さくさせ、それでもどうにか霧を突破するが衝突した階層主の身体に直撃しても火傷1つ負わせることは敵わなかった。

 

「【花開け(アルガ)】――【アガリス・アルヴェシンス】!」

 

「―――周り込みます」

 

アリーゼが炎の鎧を纏い、リューが地面スレスレの低姿勢で高速移動から弧を描くように迫る。『紅霧』を吐き出したばかりの竜頭が自分とは反対側、もう1つの頭がある方へ意識が向き、そこへ余所見するなよと輝夜とアリーゼが胴体側面、鱗の隙間を狙って斬りつける。

 

『グァアアアアアアッ!?』

 

「ちぃ、やはり硬いな!」

 

「そりゃ、推定Lvは『6』ですもの!」

 

輝夜が愚痴り、アリーゼが肩を竦める。

それでも2人は共に第一級冒険者。

その剣撃は確かに竜の身体に傷を生み、鮮血を滴らせていた。『紅霧』を吐こうとしていた竜頭は長い首を仰け反らせ、リューのことなど忘れたように再びアリーゼ達へ牙を向ける。

 

「―――ふっ!」

 

「もう一発、『魔剣』撃つぞぉ!」

 

「上に行きたい、足場くれ!」

 

リューが宙を駆けるが如く、蒼い竜頭へ攻撃を繰り出す。【疾風】の名に相応しく素早く鋭い連撃を見舞う。魔剣を構えるヴェルフにネーゼが注文を付け、熱気からくる汗を滴らせて応えて見せる。放たれた冷気は泉を凍てつかせさらにルームの天井付近にまで延び、アーチ状の氷の橋が出来上がる。その上を駆けたネーゼが風属性の魔法を解放、爪のような刃が生まれるとそのまま飛び降り、竜の首を滑るように下へ、そして胴体から尾へ目がけて身体を駒の様に回転させて切り裂き鱗を剥ぐ。

 

『ギシャァアアアアアアアッ!?』

 

絶叫を上げる竜の頭。

 

 

「アスタ!」

 

「了解っ」

 

小柄な土の民(ドワーフ)のアスタの名を呼んだイスカ。

返事と共に何を求めているのか察したアスタは両脚で踏ん張りを利かせ、既に跳躍しながら自分へ接近していた彼女を盾の上に乗るように身体を低くする。ぐんっと体重で僅かに沈んだ後、全力を以て女戦士(アマゾネス)がジャンプ台を利用したのと同じように大跳躍。アスタの力も借りたその跳躍で一気に赤い竜頭へ肉薄し、拳を叩きつけた。

 

『ゴアッ!?』

 

顎打ち(アッパー)の炸裂。

武器など持たない徒手空拳のイスカによる強打は竜の頭を揺らした。殴られたことで視線が上へ行き包囲してそれぞれの竜頭を攻撃していたアリーゼ、輝夜、リュー達を見失った。

 

「輝夜、リオン!」

 

「わかっている!」

 

「合わせます!」

 

『『~~~~~~~~~~~~ッ!?』』

 

2つの頭をそれぞれ別の方向へ向かせてからの砲撃、剣撃、打撃にアンフィス・バエナは絶叫をあげた。とはいえリャーナの魔法を無効化した『紅霧(ミスト)』は一方向に留まるのではなく広がっていた。そのおかげかアンフィス・バエナを襲った魔剣と魔法の数々は痛打ではあっても威力減衰の効果により致命とはなり得ない。だが、それでいい。

 

 

「今だ兎、やれ!」

 

それを踏まえた上での小人族(パルゥム)()()()

そして、それを踏まえた上でのお膳立て。

 

「んっ!」

 

ライラの後にベルが指を弾いた。

途端、バチッと小さな音を立てて紫電が奔り、二頭の付け根、その中心付近で爆発が起きた。

 

『『~~~~~~~~~~ッ!?』』

 

自ら吐き出した『紅霧(ミスト)』と魔剣と魔法。

それらがアンフィス・バエナ自身に視界不良を起こさせた。

加えて近接戦闘(なぐりあい)へ持ち込んできた冒険者達に視線を背後へ誘導され、胸部ががら空きとなった。そこにライラを抱えたベルが接近し、鱗と鱗の隙間に爆弾を仕込み、退避と同時にベルの合図で【アーネンエルベ】によって生み出された雷兵が自爆する形で爆弾を作動させたのだ。ライラ特製の爆弾が爆ぜ、炸裂し、鱗が吹き飛び血肉に痛々しい傷跡が刻まれた。二つの頭をのたうちまわらせるようにしながら絶叫をあげるアンフィス・バエナから冒険者達は一度距離をとった。

 

「火薬増やしたか?」

 

「いんや、増やしてねえよ」

 

「いつもながら思いますが……ライラ、貴方は【万能者(アンドロメダ)】のようなことをしますね」

 

小人族(パルゥム)は弱ぇからなあ…頭を使わねえとな」

 

「ライラさん、僕、爆弾使うことまでは流石に聞いてないですけど」

 

「ライラ……それは流石によくないわよ」

 

「【アーネンエルベ】で雷兵を生み出してベル君の合図で自爆させて爆発に転じさせた……自爆……良くないと思うなあ……」

 

「バッカ、お前等ッ、危険物取扱者舐めんなよ!?」

 

「リオン、リャーナ、魔力(マインド)の残量は?」

 

「問題ありません」

 

「同じく」

 

輝夜から始まり、リュー、ベル、ノイン、マリューが言葉を放ちそれぞれにライラが答える。いつものやり取りをしている仲間達を見て苦笑を浮かべたアリーゼは魔法を行使した2人の魔力残量を確認。もう何度も場数を踏んだ信頼できる仲間だ、回復を忘れるなんてことはないだろうが気にはかけておくのだ。ちらりと横目にベルの様子も見て、可愛い弟分も問題なさそうだと判断。そこで再びのたうっている階層主へ意識を戻す。

 

『フーーーーーーーーーーーーーーーッ!!』

 

ドロドロとした血液が流れ、水面を赤く染め上げる。

2つの頭は痛苦に悶える表情から怒りに歪み、計4つの眼球が自らを見上げる人間を睨みつけ発光させた。

 

『ガァアアアアアアアアアアアアアアッ!!』

 

アンフィス・バエナは咆哮を上げ天井を向き、顎を開き、口腔より蒼炎を勢いよく吐き出した。蒼い火柱となってそれらは天井へ到達すると接触面から円を描くように広がり、岩盤に悲鳴を上げさせる。

 

「――散開(ちって)! この広間(ルーム)はもう使えない!」

 

嫌な予感を感じ取ったアリーゼが全隊に指示を飛ばす。

その指示が出た直後、パラパラと音を立てて小さな星が落ちてきた。いや、それは星などではなく蒼炎に包まれた石片であった。

 

「天井に当たった息吹(ほのお)が広がって岩盤を崩し、引火したまま石片が降り注いでくる……!?」

 

(みこと)広間(ルーム)内の蒸し暑さから多量の汗を滴らせて、戦慄に瞳を揺らし呟いた。そんな命の腕を桜花が掴む。

 

「命、行くぞ!」

 

「っ、は、はい!」

 

あの竜の炎の性質は戦う前に聞かされていただろう、と言いたげな眼差しの桜花に気圧されるように命は走り出す。他にもヴェルフを含め戦場にいた冒険者達は広間(ルーム)からの脱出を試みる。

 

『オオオオオオオオオオオオオオッ!』

 

天井目がけて『焼夷蒼炎(ブルーナパーム)』を吐きながら、もう1つの頭が真下へ向けて顎を開き息吹(ブレス)を吐く。勢いよく水面を走り、氷の上さえも走り、広間(ルーム)を『紅霧(ミスト)』が包み込んでいく。

 

「やべぇ」

 

ライラが冷や汗を流しながら言う。

広間(ルーム)中央から紅霧(ミスト)が迫り視界が塞がれる。自分達がやったことをやり返されたような気さえする行動に誰もが逃げ道を見失わないように、そして頭上から蒼い炎に飲まれないように必死になる。

 

「ヴェルフ!」

 

広間(ルーム)を出て、ベルが兄貴分の名を叫ぶ。

少年と青年の瞳が交差する。

言葉は不要だった。

青年は弟分が何を求めているのか、すぐに理解すると広間(ルーム)を出てすぐ振り返り、魔剣を振り下ろした。

 

『オオオオオオオオオオオオオオッ!』

『アアアアアアアアアアアアアアッ!』

 

2つの頭がそれぞれ息吹(ブレス)を吐く。

上からは蒼い炎に覆われた石片の類が、下は魔法の威力を落す霧が。そして広間(ルーム)の出入口からは『クロッゾの魔剣』による氷砲が放たれ、水面へ辺り分厚い壁となって出入口に蓋をした。それを最期に魔剣が音を立てて砕け散る。

 

「どうするのアリーゼ!?」

 

「【絶†影】はスキルを使って敵の位置を教えて頂戴。精神力(マインド)の消耗は気にしなくていい! ベルは雷兵も使って春姫達を護衛! リオンは最後尾、輝夜とネーゼは前へ! このまま下の階層に降りるわ!」

 

分厚い氷の壁の向こうからも未だ聞こえる竜の咆哮と肌をチリチリと刺激する熱を感じながら、アリーゼは矢継ぎ早に指示を飛ばす。忙しなく瞳を動かして見える景色から戦闘するに最適な場所を選定する。25階層から27階層までは多層構造となっており、棚田のような湖ができている場所さえある。上手く飛び降りることができれば、27階層まで辿り着ける可能性もあるだろう。

 

(でもそれは却下。身体が木端微塵……ならなくてもタダじゃすまないし、春姫達を私達に合わせて無茶はさせられない)

 

思考しながら指示を飛ばし、ライラの目も借りて崖下にある棚田の1つに指を指す。視界を奪って致命を与える戦法は悪くないと思ったが、あんなやり返しを喰らって毎回広間(ルーム)から脱出していてはいつか取り返しのつかない失敗を踏んでしまいかねない。であれば、岸壁に囲まれた広間(ルーム)内での戦闘を捨てる。

 

「皆さん、止まってください!」

 

『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!』

 

命の声に少し遅れて、岸壁を破壊して列を成して走っていた冒険者達の間をアンフィス・バエナが横切っていく。水面をぱちゃんと音を立てて飛び跳ねる魚を思わせるよりも苛烈な竜の跳躍。隊の最前列を走っていた輝夜とネーゼは目を見開いて振り返り、数歩止まるのが遅ければ階層主と共に下の階層へ叩き落されていただろうノインとマリュー、そして桜花が肝を冷やしたような顔を浮かべた。

 

「す、すいません!? 自分の報告が遅かったために……!?」

 

「いや【絶†影】の責任じゃないから!」

 

「むしろ今以上に良いタイミングとかないでしょ!」

 

「………目の前を階層主が飛んでっちゃった……ア、アハハ」

 

「マリュー、しっかりぃぃぃ!?」

 

「あ、危なかった……今一瞬、社での生活が脳裏をよぎって……ッ!」

 

「お前、走馬灯見てんじゃねえぞ!?」

 

「む、胸がまだ、ドキドキして……っ!?」

 

「ノイン大丈夫!? 胸、揉もうか!?」

 

まさか広間(ルーム)の壁を破壊して隊列を分断して通り過ぎていくだなんて思いもしなかったのか、一番近くにいたマリュー、桜花、ノインが血の気が引いたように震え、仲間達が身体を揺する。

 

「………おい、これどうするんだ!?」

 

「道が破壊されてる」

 

「跳躍で向こうへ合流……ううん、それをするくらいなら……いっそ……」

 

冒険者達が走っていた道は、アンフィス・バエナが通り過ぎたことで道は破壊されてしまい、隊列は分断されていた。アンフィス・バエナの横幅は大型級(オーク)の何十倍もあるとされ、跳躍して合流するのは難しいと思えた。ヴェルフが残っている魔剣の1つを握り道を作ろうか尋ねてくるのをアリーゼは頭を振ってやめさせた。

 

「このまま下の階層へ飛ぶわ。ただし、一気に階層主が飛んでいったところまではいかない」

 

「段階的にか」

 

「ええ」

 

「団長、私達ならともかく【不冷(イグニス)】や【タケミカヅチ・ファミリア】の子達に無茶させるわけにはいかないよ? 半人半鳥(ハーピィ)歌人鳥(セイレーン)だっているわけだし、段階的にだとしても全員が飛び降りるのは危険だと思うな」

 

「空中で自由に動き回れる人間なんて限られてるわけだし……レベルと場数も考えて、隊を分けようよ」

 

「イスカ、アスタ………了解、それじゃあ……」

 

「団長に輝夜とリオン、リャーナとセルティ、マリューとベル、【絶†影】は階層主へ向かえ。こっちは私が先頭に立って皆を連れて行く」

 

ネーゼが順番に指を指して提案する。

他のメンバーは自分が率いて連れて行くから、さきに戦っていろ。そんな眼差しと共に。

 

「……わかったわ。すぐに追いつきなさい! じゃないと経験値全部貰っちゃうわよ!」

 

「合流するのにそんなに時間かからないわよ!」

 

一言二言、言葉を交わすと冒険者達は行動を再開。

アリーゼを筆頭に階層主を目指して破壊された通路からそのまま下の階層へと飛び降りる。それ以外はネーゼを先頭に迂回して階層を降りて合流を目指す。

 

『―――ォオオオオオオオオ』

 

 

▼   ▼   ▼

 

階層主へ直行:アリーゼ、輝夜、セルティ、ベル、リャーナ、リュー、マリュー、命。

別道から合流:アスタ、イスカ、ネーゼ、ライラ、ノイン、ヴェルフ、桜花、千草、春姫、ローリエ。

 

▲   ▲   ▲

 

 

冒険者達が坂道を駆け抜ける。

遭遇(エンカウント)した怪物の数々は先頭を走るネーゼの双剣が解体し、それを抜けた怪物をアスタやノインが受け止め、剣で急所を突いて灰へ変える。イスカとライラが春姫達が遅れないように最後尾を走る。

 

「スンスン…………?」

 

鼻を鳴らすネーゼが、目を細め首を傾げた。

すぐ後ろを走っていたノインが訝し気な目をして、ネーゼに視線を投げる。

 

「どうしたの?」

 

「いや………気のせい、かもしれない」

 

確信がないが違和感でも感じたのか、はっきりとしないネーゼにアスタも首を傾げた。ネーゼは頭を振って合流が優先だと言うと後ろを気にしつつ速度を上げた。坂道を下り、曲道を曲がり、邪魔な怪物達を倒す。自分達より下位の冒険者であるヴェルフ達の安全性を考慮しての行軍は速く、後輩冒険者達が武器を振るう隙などなかった。置いていかれないようにするのに必死だった。

 

「ハッ、ハッ、ハ………ッ!」

 

荒い呼吸を繰り返す。

そして【アストレア・ファミリア】の女冒険者達がまだまだ余裕がありそうな息遣いにヴェルフが顔を引きつらせる。転倒しかけた春姫をイスカが腕を掴むようにして支える。

 

「………なあ」

 

ほんのわずかな停止。

誰もが転倒しかけた春姫へ足を止めて振り返った時。

ヴェルフが零れるように声を発した。

いったいどうしたのかと先輩冒険者達が青年へ視線を向けると、彼は右斜め前、天井のあたりへ指を指す。

 

「この穴、なんだ……?」

 

 

×   ×   ×

 

段階的に迷宮を飛び降りる。

第一級冒険者のアリーゼ達は慣れたように、普通ならば無茶だとか自殺行為だとかいう言葉が似合いそうな行動を命はベルに抱えられながら瞳を躍らせていた。

 

『――ォオオオオオオオオオオオオオオオッ!』

 

竜の咆哮が耳朶を震わせる。

ビリビリと肌が震えた。

薄暗い迷宮の中で、チカッと青白い光が煌いて、放たれる。

 

「回避!」

 

棚田状となっている場所へ着地すると同時、転がるようにして蒼炎を避ける。ベルが雷兵を呼び、自分と姉達の回避行動を援助する。自力での回避に加えて引っ張らせることでさらに危険を遠ざけさせた。

 

(ベル殿の魔法……以前よりも器用さが増したような……)

 

「あと2段、降りるわ!」

 

「セルティ!」

 

「合わせます!」

 

アリーゼが声を張り、リャーナが後輩(セルティ)の名を呼び、皆まで言わずともわかるとセルティが詠唱を始めた。命が瞼を閉じ、スキルを行使。そして先輩達へ知らせる。

 

「皆さん、前方……上から怪物が来ます!」

 

歌人鳥(セイレーン)か……リオン!」

 

「僕がやります!」

 

輝夜に言われリューが空中から迫る怪物達へ身構えた時、ベルが声を張り上げた。目を見開いて弟分へ振り返った姉達を他所にベルは命を抱えたまま敵を睨み、()()()()()

 

撃ち落して(トクソティス)!」

 

バチッと雷鳴と雷光。

5体の雷兵が姿を現すと、迫りくる怪物へ構えを取る。

弓に矢を番えるようにする様はまさに『射手』。

 

 

『ァアアアアアアアアアアアッ!』

 

いつぞや出会った歌人鳥(だれかさん)とは似ても似つかない醜い顔が甲高い叫喚を上げ、突っ込んでくる。その数は7。それら全てを、5体の『射手』が雷を放つ。

 

『ギッ!?』

 

雷が奔り、怪物の身体を撃ち抜き、断末魔と共に空いた穴を始めに身体が崩壊。灰とドロップアイテムが重力に従って落下し、ちゃぽんっと水の中へ消え、雷兵達もまた姿を消した。そしてベル達が着地。瀑布の音が耳朶を震わせ、階層主の息吹(ブレス)によってできた煙がもうもうと水上を漂う。その煙の向こうから、階層主の視線が冒険者達を睨んでいた。

 

「………第2ラウンド、いくわよ!」

 

ベルが先程したことについて聞きたいところではあるアリーゼは、それは後のお楽しみと呑み込んで、剣を握る手に力を入れた。輝夜やリュー達も目を丸くしてベルを見ていたが、すぐに切り替えた。なんか前より魔法の制度が上がったような気がしたが、後でじっくり聞かせてもらうとしよう…そんな感じに。

 

『ォオオオオオ………』

 

アンフィス・バエナは忌々しく追いかけてきた冒険者達を睨み、呻る。2つの首の間に胸部というべきだろう場所は流れる血の勢いこそ弱まっているが、痛々しい傷跡を残している。アリーゼの声、竜の唸り声を後に冒険者達は3隊へ別れた。紅霧(ミスト)を吐く首へは、近接戦(なぐりあい)に強いアリーゼ、輝夜、リューが向かい、蒼炎を吐く首へはベル、リャーナが駆ける。後衛魔術師のセルティ、治療師(ヒーラー)のマリュー、そしてこの場において唯一のLv.2の命は双方へ援護が可能な位置、つまり竜の首と首の間にあたる場所へ陣取る形だ。

 

『ォオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

「はぁああああっ!」

 

第一級冒険者達による攻撃が赤い竜頭を襲う。

噛みつこうと頭突きを行おうが、彼女達の敏捷(あし)が捕らわれることはない。アリーゼも輝夜もリューも魔法を用いず巨大な竜の頭へ斬撃を見舞ってやる。彼女達の狙いはまず、魔法を無効化する紅霧を吐き出す首を落すというものだ。

 

「セルティが援護してくれる。だからベル、好きなように動いていいわ!」

 

「はい!」

 

そう言うことなら、とベルはバチッと雷を奔らせ加速。竜の身体の側面まで来たところで追って来ていた竜頭へ背面飛びの容量でとりつき眉間へ剣を突き付け、砲撃。

 

「【アストラル・ボルト】!」

 

『グッ!?』

 

『ミスリル』製の剣を伝って星炎が弾ける。

アンフィス・バエナは眉間から襲い掛かってきた炎熱にくぐもった声を漏らすが、すぐに鬱陶しそうに頭を左右へ振った。硬い鱗に覆われた竜の身体へは例え頭部であったとしても致命となるほどのダメージとはならなかったようだ。華奢な少年の身体が振り払われ、宙へ投げ出される。翼が生えているわけでもない生命体が宙で自由に活動できるわけもなく、アンフィス・バエナは餌も同然の少年を喰らわんと大きく口を開いた。巨躯に相応しい大きな歯牙と竜の吐息がベルへ迫る。

 

「【魔炎の持物(イリヴュート)】!」

 

炎が、竜の左眼を焼いた。

さらに地を走って稲妻が竜の胸にできていた傷へ着弾し、炸裂した。リャーナの魔法とセルティの魔法だ。

 

『ガァアアアアアアアアアアアアアッ!?』

 

眼球が煙を上げる。

胸が血潮を吹き出す。

階層主が絶叫を上げた。

痛みに悶えながら、怒りを宿し、開いたままの口腔を青白く発光。

息吹(ブレス)の予兆に、セルティとリャーナが声を張り上げる。

 

「「ベル、離d―――」」

 

顎を打ち上げて(カタフラクト)!」

 

『ゴア――――ッ!?』

 

2人の姉の心配などなんのそのと言わんばかり。

ベルは宙に浮いたまま竜を見据え、指差し、命じる。バチバチと竜の下顎のあたりで稲光が生じたかと思えば、土の民(ドワーフ)女戦士(アマゾネス)只人(ヒューマン)の戦士達が姿を現し、蒼炎を吐きだそうとしていたアンフィス・バエナを顎を打ち上げて閉じさせることで阻止させた。数にして10体でそのどれもがアマゾネスを除けば全身鎧を身に着けた『重装兵』を思わせる身姿で、それらの一撃は極大の雷撃にさえ見えた。さらにドレス姿の女性が形作られ、ベルを後ろから抱くようにして腕を回して離脱、着地する。それらは全て役割を終えるとふわりと姿を霧散させた。目を丸くさせるのはリャーナや援護、回復役のセルティとマリュー達だけじゃない。アリーゼ達も同じだった。

 

『ギァアアアアアアアアアアアッ!?』

 

息吹(ブレス)』を吐こうとしていた口を雷兵達によって強制的に閉じさせられたことで『焼夷蒼炎(ブルーナパーム)』は口内で爆ぜ、竜の頭を炎上させる。魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を思わせるような炎の炸裂が起き、自らの炎に焼かれるアンフィス・バエナの悲鳴が階層を震わせた。

 

「まるで地から空へ昇る雷……っ」

 

絶叫し、藻掻くアンフィス・バエナはたまらず水中へ潜り込む。その炎が消えることはなく、沈もうが冒険者達の肉眼で捉えられるほど青白くその燃焼の光を輝かせる。階層主が勢いよく潜ったことで水が溢れ、冒険者達を再び濡らし、アリーゼ達は張り付いた髪を掻き分けて水辺から離れる。

 

「ベル、あんた……」

 

「?」

 

「いやいいわ、あとで聞く。絶対聞く」

 

「いったい何をしていたのやら……」

 

「アルフィアっぽいのが抱きかかえていましたね」

 

「「「「ママ大好きだもんねぇ」」」」

 

「…………」

 

濡れた姉達から艶めかしさすら感じるが、揶揄われてしまってはベルはむすっとして顔を逸らすしかない。耳が赤くなっているのは母親好きを突かれたからか、姉達の濡れた姿を見たからか、どっちなのかはわからないがついニヤついてしまう。

 

「っと、それよりも……まだ終わってないわ、集中!」

 

「欠いたのはどこのどなたでしょうか?」

 

「え、輝夜でしょ」

 

「団長だ」

 

「全員では」

 

「リオン、胸が透けているぞ」

 

「リオン、お胸が丸見えよ!」

 

「み、見えていない! 透けていない!」

 

水中で階層主が暴れているのだろう。

地震でも起きているかのように足元が揺れる。バシャバシャと水が跳ねて波打ち、足を濡らす。全員が命へ視線を向けると、命はスキルを行使して知らせる。

 

「……………っ?」

 

 

揺れ動く水面が大人しくなる。

振動もまた消えうせていく。

 

()()()()()()()……?)

 

命が瞼を閉じ、スキルを行使するも敵の動きに小首を傾げる。

眉間に皺を寄せ、汗を滴らせ、そして勢いよく振り返った。

 

「まさか……っ!?」

 

命が振り向いた先には、『巨蒼の滝(グレート・フォール)』が。

命の知覚網が捉える水竜の軌跡。

冒険者達のことなど目もくれず、大瀑布に向って驀進していた。

 

「【今は遠き森の空。無窮の夜天に(ちりば)む無限の星々。愚かな我が声に応じ、今一度星火(せいか)の加護を】!」

 

「セルティ、合わせて!――【唸れ、昇れ、根源より。門を開き淘汰する、顎を持つ深炎(しんえん)よ】!」

 

「はい!」

 

リャーナとセルティ、リューが魔法を紡ぐ。

 

「ベル、最大砲撃…いける!?」

 

「ふぅ……やります!」

 

アリーゼが声を張る。

ベルが両足を前後に開き、右腕を砲身に見立てて突き上げ、左手で支えるようにする。

 

「ちっ……【絶†影】、下がれ!」

 

「えっ、か、輝夜殿!?」

 

「巻き込まれるぞ! マリュー、貴様もだ!」

 

「ダメよ、ベル君軽いんだから流されちゃうわ!」

 

輝夜が命の腕を掴み、退避を試みる。

マリューがベルの元まで駆け寄り、背後から抱き着く形で密着。

 

それはきっと僅かな時間の中での動き。

アリーゼ達はアンフィス・バエナが滝へ向かい上っているのがわかると、何をしようとしているのか予期し、備えた。次の瞬間、膨大な水を舞い上げながら『巨蒼の滝(グレート・フォール)』を滝登りしていたアンフィス・バエナは、瀑布の天辺から、その竜の巨躯を宙へと躍らせた。

 

 

×   ×   ×

 

 

彼女は坂道を駆けのぼっていた。

クンクンと鼻を鳴らし、ピコピコと獣耳を動かし、全速力で階層を駆けあがっていた。桜花が装備していた戦斧を背で担ぐようにして両手で握りしめる。誰よりもいち早く敵の動き、その音を察知した彼女は仲間達と行動を別にするとすぐに走り出していた。

 

『ォオオオオオオオオオオッ!』

 

『ジャアアアアアアアアアッ!』

 

正面、横、あるいは後ろから現れる怪物達を昇華を繰り返した狼人の足が置き去りにする。通路から視線だけを横に向ければ、崖の向こうにある景色が一望できた。宙を舞う歌人鳥(セイレーン)半人半鳥(ハーピィ)の姿。近づいていったことで存在感を膨れ上がらせる『巨蒼の滝(グレート・フォール)』の飛沫が轟音が肌を濡らし耳朶を震わせた。

 

「こんなのは初めて、だ……ッ!」

 

汗が頬を伝っていった。

敵の狙いなら察した。

既に戦っている仲間達がどうするのかもなんとなくわかる。

魔力が膨れ上がっていくのがビリビリと感じるのだ。

だから、()()()()

 

やがて、彼女は――。

正しき牙(ミネル・ラウバ)】こと、ネーゼ・ランケットは大瀑布の天辺から宙へ姿を躍らせた階層主の姿を認めると、タイミングを計って地を蹴り、竜の真上へいくように飛び出していた。

 

 

「アォオオオオオオオオオオオオオオオンッ!」

 

 

×   ×   ×

 

翼のない水竜でありながら、その怪物は天を舞った。

冒険者達は遥か頭上を舞うその影を見た。

睨み合ったのは、ほんの刹那。

間もなく――アンフィス・バエナは落下した。

 

『ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

アンフィス・バエナは、左右それぞれの口腔から紅霧と蒼炎を吐きだしながら螺旋を描いて回転。自身さえ炎に飲まれながら落ちてくる。炎を纏い落ちてくるその巨躯はいっそ隕石のようですらある。

 

「相殺して!」

 

アリーゼの声を合図に冒険者達は完成した魔法を解き放った。

セルティが、リャーナが、リューが砲撃を。

ベルが雷撃を放つ。

それらが重なり合って混ざり合って蒼炎渦巻く水竜へぶつかる。

世界が罅割れたかのような衝撃音。

瞬く間に大波が発生し、足場である『島』が壊れていく。

 

「「「はぁああああああああああああああああああああっ!」」」

 

声を重ねて叫び、水竜としのぎを削る。

落下してくる階層主の炎からくる炎熱に肌がひりつく。

巨躯に押しつぶされるように腕が下がっては、抗って押し返す。

 

「アォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!」

 

狼人(ウェアウルフ)の吠え声が聞こえた。

眼でその声の在り処を探すと、竜の真上から落ちてくるネーゼの姿が見えた。桜花の持っていた戦斧を背を反らして振り下ろそうとしていた。

 

「【アガリス・アルヴェシンス】!」

 

ネーゼの吠え声が聞こえるとクスリと口元に笑みを咲かせ、アリーゼはバックステップでベル達より後ろへ下がり付与魔法(エンチャント)を解放。地面を爆砕しながら駆け出し、一気に誰よりも前へ行くとそのまま砲撃の嵐の中へ飛び込むようにして跳躍、姿を消した。

 

バチンっと両者の衝突が弾けると、アンフィス・バエナは落下の勢いを失っていた。ふわり、と一瞬の停止。そして息吹(ブレス)も止まり、ただ落ちてくる。

 

「―――ふっ!」

 

「おぉぉらぁぁぁぁっ!」

 

ネーゼが斧を振り下ろす。

アリーゼが刺突(ペネトレイション)をぶち込む。

 

『―――――ガァッッ!?』

 

振り下ろされた斧によって、階層主を一閃し、竜鱗を貫いて、肉を分かつ。咲き誇るのは血飛沫の花。首から離れるのは、蒼炎を吐く左頭部。それと同時に、アリーゼの刺突が水竜の胸部を貫いて爆炎を巻き上げた。

 

「【炎華(アルヴェリア)】!」

 

『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!?』

 

真っ直ぐ貫いて、貫いて、焼き切って。

爆炎とともにアリーゼが胸部から進んでその先で姿を出す。

そのまま落下するアリーゼとネーゼ、そして階層主。

打ちあがる2本と1本の巨大な水柱。

番の頭を断たれた右の竜頭が、水中で溺れるようにして叫喚を上げるがそのすべてが泡と化して消えていく。

 

「…………っ!」

 

水竜が落ちてきたことで大量の水が冒険者達を洗い流した。

ベルはマリューに背後から抱かれる形で仰向けになっていた。

アストレアにも負けない胸部の弾力を背中に感じながら右手を伸ばし、そして振り下ろす。リュー達の砲撃で戦場に充満した魔素を介して最後のトドメとばかりに一条の雷が水の中へ沈んだ死に体の階層主を飲み込んだ。

 

『―――――――――ッ!?』

 

その落雷によって階層主の死を報せるように爆発が起きて水が弾け、舞い上がり、雨のように降り注いだ。こうして【アストレア・ファミリア】の階層主討伐は終わりを迎えた。




『トクソティス』=『射手』
『カタフラクト』=『重装騎兵』
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