昔描いた手作り絵本を文にしてみたものです
むかし むかし あるところに コタロウ という テングの 子どもが いました
コタロウは とっても イタズラが すきで
はっぱの うちわで かぜを おこして みんなを こまらせて しまいます
ある日 村で みんなが おちばの そうじを していました
それを 見た コタロウは
「よーし! たのしいことを おもいついたぞ!」
と 手に もった うちわを ひとふり
それ! ビューン! ビューン! ビューン!
村で つよい かぜが ふきました
せっかく あつめた おちばも みんな 風で ちらばって しまいます
「こら! コタロウ、 この イタズラ こぞうめ!!」
村の 人たちは カンカンに おこりました
「へへーん! つかまえれる もんなら つかまえて みろ!」
コタロウは それを 見て ケラケラ わらうと ピュンっと とんで にげました
コタロウが 森の 木の 上で ひるねを している ときの ことです
小さな 子どもが 一人 やってきて コタロウに ききました
「ねぇ どうして コタロウは みんなを こまらせるの?」
コタロウは ケラケラと わらって こたえました
「だって オイラは 人の こまってる かおを 見るのが たのしいんだ!」
そう こたえると コタロウは とーん っと 木の 上を とんで 山の 中の いえに かえって いきました
「けれど どんな たのしくても あとで オイラは さみしくなるんだ… なんでだろう…」
コタロウは ぽつりと 小さな こえで いいました
ある あつい 日の ことです
雨が ザーザー ザーザー と なん日も ふりました
コタロウも だいすきな イタズラが できずに いえの 中で
「きょうも ひまだなー 雨なんて やめば いいのになー」
と 空を 見て いました
「そうだ! いいことを おもいついたぞ!!」
コタロウは そういうと 雨の中 ビュン と とんで でかけました
そのとき 村では
「大雨が つづいて 川の 水が ふえたぞ!」
「このまま だったら 村が ながされて しまうぞ!」
村の 大人たちは てんやわんやと おおさわぎ していました
それを しらない コタロウは 村の 上まで とぶと
手の うちわを ひとふり
ビューン! ビューン! ビューン!
おこした かぜが 雨を ふきとばします
「よーし! このまま 雨を ふきとばして また イタズラを してやるぞ!」
ビューン! ビューン! ビューン!
コタロウが うちわを ふると かぜが おこります
ビューン! ビューン! ビューン!
バシャ バシャ バシャ バシャ!
ふえた 川の 水が とんでいって しまいました
ビューン! ビューン! ビューン!
クワクワ クワクワ!
雨を ふらす くもも とんでいって しまいました
雨も くもも どこかに いって
空には まっ赤な たいようが かがやいて いました
それを 見て コタロウは
「よーし! これで また イタズラが できるぞ!」
村から こえが きこえて きました
「ありがとう コタロウ! たすかったよ!」
「みんなを たすけて くれて ありがとう!」
村の 人たちは コタロウに 大きな こえで ありがとうを いっています
「あれ? イタズラ しようと おもったのに よろこばれ ちゃったぞ? なんでかな?」
コタロウは こまった かおで くびを かしげました
「でも 人に よろこんで もらうのって すっごい きもちよくて あたたかいんだな」
コタロウは 赤い かおを いつもより まっ赤に させました
むかし むかし あるところに コタロウ という テングの 子どもが いました
コタロウは とっても 人だすけが すきで
はっぱの うちわで かぜを おこして みんなの お手つだいを します
ある日 村で みんなが おちばの そうじを していると
それを 見た コタロウは
「よーし! じゃあ オイラも 手つだうよ!」
と 手に もった うちわを ひとふり
それ! ヒュルルン! ヒュルルン! ヒュルルン!
村の 中で やさしい かぜが ふきました
おちばは みんな かぜで あつめられます
「ありがとう コタロウ! たすかったよ!」
村の 人たちは ニコニコと コタロウに ありがとうを いいました
コタロウが 村の 子どもたちと あそんでいる ときの ことです
小さな 子どもが 一人 コタロウに ききました
「ねぇ どうして コタロウは みんなの お手つだいを するの?」
コタロウは カラカラと わらって こたえました
「だって オイラは みんなの わらってる かおを 見るのが たのしいんだ!」
おしまい