対魔忍世界へ転移したが、私は一般人枠で人生を謳歌したい+ 作:槍刀拳
「お遊びはここまで……♡ 続きは『カオス・アリーナ』で思う存分遊びましょう♪ あなたは長く♪ ずっと♪ 楽しい
「ガァ……クゲ……ッ」
四肢の一本も動かせないような拘束に、ただただ目の前のオークどもを誘惑し喜ばせるストリッパーのように身をくねらせることしかできない。遠のく意識で微かに聞こえる嘲笑に殺意が煽られるが……もう何もできない。
全身が小刻みに痙攣し始め、股から生暖かいアンモニア臭のする液体が噴射していくのをズボン越しに感じる。まずい! これは、本当にまずい! もう最初からまずいけど、全部がまずい!
首を絞められつつも、いまだに僅かだが自由に動かせるのは頭部だけだ。この頭部すら完全に拘束されたらガチで
それだけは嫌だッ!なんで、蹂躙されて対魔忍世界に来たのに! また凌辱されなきゃいけないの?!!!
「対魔忍の子たちなら、もう落ちている頃合いなのだけど……。しぶといのね♪ なら♡ 搦め手はどうかしら♡♡」
周囲の環境音が何も聞こえなくなっているにも拘わらず、私を背後から抱き着き、四肢を拘束し、首を締め上げているこの女の声だけが嫌に頭の中へ直接語りかけられているかのように声が響いてくる。
えっ?! アレッ!? ちょっと待って! 今の確かに聞こえた“搦め手で”て何?! 凄まじく嫌な予感しかしない! ウォオオオオオオオ!!! こんなところで肉便器になんかなって、嫌っ!嫌ぁっ!!!
————あ゙がッ♥♥♥!
あがっ、あががががががががががががぁっ♥♥!? な、なに?! 身体と身体が面している部位から……っ♥! 何かがっ! 何かが流し込まれてぇっ♥♥♥♥! ……痛いのに! 苦しいのにぃっ!? 気持ちぃい♥!?頭の中でキラキラ!きらきら!きらきらぁっ♥♥♥♥♥♥!星が輝いて♥ 屋内のはずなのにぃ♥♥♥!?夜空が♥!星が♥!星辰が揃う♥♥!我が主よ♥♥♥!あぁっ♥♥♥!心の臓が♥♥!体の芯が♥♥♥!
すりすり……♥ ずりずりってぇっ♥♥ お尻の割れ目に♥
脈打つ棒状のモノがコスられてッ♥♥♥!? 膣から甘酸っぱい蜜が滴るのが、ぐちょぐちょ♥とこすれ合うショーツ伝いに……♥♥♥♥♥♥
「ほら……♥ だんだん気持ちよく……♪ ゆっくりと夢の中へ……♥♥♥」
耳元で蛇子ちゃんの声だけがッ♥ 甘く囁く毒のように脳を支配して♥♥♥! 周りにオーク達が居るはずなのに♥♥ 蛇子ちゃん以外何も見えないっ♥ 何も聞こえないはずなのにぃぃっ♥♥♥! お星様♥♥! しゅごい♥! しゅごいぃぃいぃっ♥♥♥鬼塚キララぁっ♥♥♥♥
身体が細かく激しく痙攣し始める。これは絶頂を感じて肉体が悦んでいるのか……。それとも立て続けの酸欠によって限界を迎えつつあるのか……——
それでも濁流のような快楽……否、活力の波が全身に行き渡っていくのは理解できる。
水に浸された布のように滲み広がっていく暴力的な快楽の波が、ドライヤーを押し当てられ乱暴な乾燥をしていくように意識が聡明に澄み渡って勝っていくのを感じていた。相変わらず四肢は一切動かないけど、身体に力があふれる! 目の前でお星様がきらきら! きらきらするぅっ!いあ! いあ!我が主が力を授けて下さった!素晴らしい! いあ! いあ!先ほどまで蕩けてしまいそうな熱を持ち、生命の危機に瀕して敏感になっていた性感帯が生存本能むき出しの過剰反応を引き起こして局部から全身が過敏な状態に切り替わっていく!
「……グピッ♥ ……クヒッ…… グィギヒキヒキキキキキキッ…!」
「……。おかしいわね。ドトメに対魔忍でもイキ狂うほどの媚薬を……
狂いそうになる感覚に飲まれながらも無意識のまま、麻薬を過剰摂取したときに経験したサイケデリック体験と同調するように激しくオーケストラの奏者が
そう、略して絶叫を上げならが、
これは私の経験論にしか過ぎないが——
暴れまわるグレートオールドワンには、外なる神をぶつければ大体何とかなるんだよ!(暴論)
半分意識は飛びかけていて、白目を向き、上の口からは大量の泡、下の口からは粘液がトロトロ……と垂れ流していたが、一向に問題はなかった。
……そう。ここには上原くんはいないのだ。……上原くんには見せられない。……絶対に見せられない。ほんっとに居なくてよかった。ありがとう
……覚えておいて欲しい。女ってのはな、周囲や環境に一切の
——今、助けに行くから。
「ッ! どこにそんな暴れられる力が……っ!
乱れる髪、蛇子ちゃんの眼球に侵入したと思わしい私の髪!
——振れ!!!振り散らかせ!響かせ、震わせろッ!!!!!私の
神にも認められ、退散させた私の
そうだッ!!!
「ヴ゙オ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア イ―――ッ゙ッ゙!!!」
——ガツンッ!!!
「ギッ!!!」
今!ガツン!ガツンって確実に言った!イった!言った!痛ったァッ! 後頭部に蛇子ちゃんの歯がぶつかったような、私の頭頂部に激痛が走った!!!
先ほどまで見えていた星とは別の星が見える! 薄汚い掃除の行き届いていない天井が見える! これは私の〈頭突き〉が決まった!!! そう。私の切り札! さっきは外したが、今度は確実にブチ当てることができた! これは勝った!
〈頭突き〉によって拘束が一瞬緩んだところを狙って、水中の
——『CALL of CTHULHU クトゥルフ神話TRPG』の〈頭突き〉は“相手の戦意を失わせる強烈なもの”(81頁)なんだゼェーッ! よーく、覚えておきなァ!!!
奴の身体から逃れた瞬間、身体全体を支配していた暴力的な性的熱が冷水に浸されたフライパンのように冷たく冷静になっていく。指先をグー・パー・グー・パーと何度か動かして、身体の調子を確認するが一切問題はない。
こっちは『CALL of CTHULHU クトゥルフ神話TRPG』(63頁)“負傷のスポットルール《毒》”の効果によるものか……あるいは『新クトゥルフ神話TRPG』選択ルール:124頁“毒”によって得られる効果のおかげだろう。
火照った身体が急激に冷えていく現象に関して 彼女は私の身体に何かをしていたのであろうが、今はのんびりとこれ以上の解説と考察を広げている時間はない。
だが、これだけは言わせて欲しい。
常に切り札ってやつは1つか2つは残しておくってものが戦いのセオリーってモンだッ!!!
まずは先ほど引きはがされてしまった荷物をひったくるようにして、リュックサックの回収! そのまま負傷者とは思えないような軽やかなフットワークで机に登って、SASUKEのギミックを踏破する要領で〈跳躍〉を用いて、腕を伸ばしてこちらを捕らえようとするオークどもの包囲網を頭上から飛び越えて振り返る。
背後を振り返って視線を向ければ、2人のオークに両脇を抱えられそうになるのを突き飛ばして振り払う……えっちなお店で働いている蛇子ちゃんの姿があった。歯がよっぽど痛むのか、身動きを取れずに口を抑えて両目に涙を浮かべてナーガ族にふさわしい顔でこちらを睨みつけていた。
「ギヒッ! ギヒヒヒ……“あらあらあらぁ? 怖がらせちゃったかしらぁ? そんな険しい顔しないで、ほらもっとこっちに近くにいらっしゃいな♪”」
「……コ、コノッ!」
トリップ体験の余韻が響いているかのような素振りを見せながら、さっきのお返しとばかりに先ほどまでの彼女の仕草を真似ながら 全力の皮肉返しを彼女にぶつける。
彼女のアイコンタクトで、彼女を取り巻くオーク達が全力で接近し捕縛を試みてくるが、私は慌てない。最大の脅威である蛇子ちゃんは私が放った〈頭突き〉の効果で
これこそ、勝利を確信している強者の余裕だと見せつけるように可愛らしくウィンクを飛ばし、こぶしを振り上げ勝利宣言をする。
……明らかに私の方が
ほぼグレート・オールド・ワンと同格な存在に対して……噛みつき、一矢は報いた。精神的に。
それから約2週間ぶりの非常ベルを叩き押し、休憩所から火の手が上がったことを大声で知らしめる。私も鬼ではない(ゲス顔)。蛇子ちゃんとそのオトモ達が放火したけど、自主的に消火活動に勤しんでいる的なマッチポンプ情報を拡散してやる。
オラッ! 本件が対魔忍どもの耳に入って二度と表立ってアコギな商売ができなくなっちまえ!
何。彼女たち側から勝手に窓の雨戸を閉めてしまったのだ。“中で何が起こっているかなんて”本当の事は、その場に居合わせた当事者しか知らないし、私はその場にいた当事者であり、その当事者が非常に“中での惨劇”を表すかのような姿で盛大に騒いでいるのだ。床を転がり続けた結果、衣服は床の埃によって黒ずんでまるで煤が付いているように…火災発生を裏付けるかのような状態を見せつけることが出来ている。内部事情を何も知ることの出来ない一般人は、突然鳴り響いた非常ベルの騒音と私の扇動によって、ただそれを鵜呑みにするほかない。
こちらの予測通り即座にショッピングモールの休憩所付近の人間たちは非常ベルと火災発生宣言に驚いて我先に逃げ出し始める。私は、その光景を目にしながらほくそ笑んで、逃げ出す人々の進行方向に逆らって混じり、一目散で逃走を開始した。
「ボゥ♪ ボゥ♪ ボゥ♪ ほらほら~♪ 早く逃げないと、みんな焼け死んじゃうど~♪」
魔族のオークどもが発しているかのような低い声を意図的に発しながら、周囲の人間に恐怖を伝染させるための〈言いくるめ〉を放つ。
魔族のオークどもでは図体がデカく、いくら一般人どもよりも腕力が勝っていようがパニックを引き起こし、出口へ殺到する人間の津波を押し退けて小柄で機敏な私を捕まえるだけのことはできない。最高の勝利宣言の如く、嘲笑うかのようなカラカラという笑い声を蛇子ちゃんにも聞こえるように高らかに響かせながらフードコートコーナー付近の出口より脱出する。
オーク達の前から完全に姿をくらます前に最後に投げキッスをして、外に逃げたように見せかけた。オーク達も外に出てきて私の事を探し始めるが、既に私は他の建物内で〈隠密〉行動を取っている。
………
……
…
……私はこのまま逃げ帰るわけにはいかない。
このショッピングモール内には上原くんが居るのだ。彼の身は今 危険に晒されている。助け出してから ここから脱する必要があるし、3時間もお花に肥料を撒きに行った2人にこの情報を共有しなければならない。
スマホを開くが、トイレで農園を開くつもりのふうま君と蛇子ちゃんのどちらからもメールは来ていなかった。代わりに迷惑メールが5件追加で入っているようだ。お返事が欲しいのはお前じゃないんだが……。……開いたことはないが、どうせこのタイミングの迷惑メールだなんて日葵時代の怪しいオカルトサイトで登録したメールの名残に違いない。2人はちゃんと別個に登録しているのだ。迷惑メールには入らない。
物陰に隠れつつ、ショッピングモールから今すぐ離れるような趣旨を書いた新規メールを頼むからメールを見て欲しいと祈りながら一斉送信する。
………
……
…