因みにですが数学やっと一段落いたしやして…ええ、私頑張った。めっさ頑張った。なので小説描いて息抜きしようと思います(集中する物事から開放されたのにも関わらず集中する別の物事向かう馬鹿)。
多少更新速度は上がるはずです。ただ、この人…こと、私はサボりたがるのでね、えぇ。期待はしないで下さい。
稲妻城の崖下にて、剣戟の音が響き合う。だが、全く似つかわしくないほどの声を挙げる男がいた。
「───Hey YO!!もっと早く振らなきゃ当たらんZE☆!!」
そう、俺である。因みにだが俺がやりたくてやっているわけではない。相手の能力の限界を知るためとか…そう、アレだ。アレを知るためだ。あの〜えっと〜…アレだ。限界を知るため…ってこれさっき思ったわ。
さて、俺の挑発の甲斐あってか、奴の刀を振るう速度がかなり上がる。かなり早いな。人体には不可能なほどの膂力が出ていると考えるべきだろう。となれば当然、奴の肉体が保つはずはないが…今の所崩れたりとか爆発したり、などといったことはないようだ。もう少し挑発してみるか?
「その程度のPOWERで俺ッチに勝てると思ってるのカナ!?もっとHEARTを込めて戦わないといけないよネ!!」
やばい、キャラがブレブレだ。ただ、しっかりと効果があったようで力、速度、どれをとっても先ほどとは比べ物にならない。斯くいう俺も余裕そうに見えて実は結構ギリギリだ。これ以上は俺の身が持たないだろう。
さて、俺は奴が振るう刀を受け流し、或いは躱しつつ考える。
物理的に身が持たないのもあるが、これ以上煽ったら俺の中で大切な何かが失われていく気がする。よって煽るのはやめようと思う。というか包囲してくれてる天領奉行の兵士達の笑い声が若干聞こえてくるからもうしない。絶対にしない。
俺は一旦、奴を大きく弾き飛ばした。
「…ん?」
少し疑問に思ったので、俺は素早く地面に落ちている石を拾って軽く───と言っても十分致命傷レベル───投げた。奴はそれを半分に斬って割ると、刀を一回転させてから鞘に仕舞った。あの仕草を何処かで見た覚えがあるのだが、残念ながら思い出せなかったため、諦めて戦いを再開した。
俺の胴へ向けて迫ってくる刀を飛んで避けつつ横向きに一回転しながらすぐ様俺を追ってきた刀を手に持つ刀で弾き飛ばし、勢いを利用して回転を更に速くして地面へ着地しつつ横に転がり若干の距離を開ける。一見隙だらけに見えるが、そんなことはない。何せ俺は転がっているのだ。
俺の隙に吊られた奴は素早く肉薄してくるが、俺は回転そのままに逆立ちになって軽く顔面を蹴りつける。若干だが奴が怯んだのでバク転の要領で二本の足で立つとそのまま踏み込み刀を持つ右腕を斬り飛ばした。斬り飛ばしたのだが…。
「何…?」
勿論、生きている人間の右腕を切れば鮮血が吹き出すはずだ。だが、血液一滴、その肉体から出てくることはなかった。そして腕を斬り飛ばした途端、まるで事切れたように奴は前のめりに倒れたのだ。近寄って確認してみると、そのまま死んでいるようだ。
俺はまずは天領奉行の兵士達を呼び出して身元の確認を急がせた。
「さて、それじゃあ俺は俺で一先ず…」
腕だけ回収するか。俺は斬り飛ばした腕を回収すると、天領奉行の兵士達の指揮官に引き継ぎだけしてその場を去った。勿論、持っている腕は自分の腕だと言って誤魔化してみた。案外いけるものだな、なんて思いつつ、俺は稲妻城へ戻ってきて眞と影を尋ねた。かなり遅い時間ではあるが、まだ起きているはずだろう。
俺は窓を開けると中に入った。勿論、稲妻城の正門から入っても良かったのだが、その場合俺が隠し持っている腕のことを聞かれてしまうだろう。あまりにも不自然だったし、何より刀を握ったままなのだ。正門から入れるはずもなく、俺は仕方なく天守閣の最上階まで風元素で浮き上がって移動する羽目になったわけなのである。
「今戻った」
念の為そう言うと中で執務をしていた眞と影が驚いたように仰け反ったが、すぐに俺だとわかると微笑みながら、
「お疲れ様ですアガレス。収穫はありましたか?」
「おかえりなさい、アガレス。ご飯にする?お風呂にする?それとも「言わせねぇぞ?」…むぅ、ケチ〜」
眞の冗談はさておいて影はそう言って労ってくれた。
「収穫、と言ってはなんだが、これを少し見て欲しくてな」
俺は右腕を引き抜き───正確には、右腕に見せかけていた斬り飛ばした腕だが───それを眞と影に見せた。二人は…いや、特に影が俺の腕が抜けたと思って一瞬慌てていたが、別人の腕だとわかってすぐにホッとしていた。
「それで、この腕がどうしたんです?」
影は腕をまじまじと見ながら呟いた。俺は思わず溜息をついた。因みにだが眞もである。
「影、見てほしいのは腕じゃなくて腕が持っている刀だ。俺の言い方が悪かったのもあるだろうが…」
「え?あ、ええ、すみません、こちらからは腕の部分しか見えなくて…」
確かに影の位置は俺の左側で、俺は左手で腕を持っている。腕は曲がっているので確かに見えにくい。うん、今回に関して彼女に非はないわけだ。俺は謝りつつ続けた。
「床に置いていいか?」
「構いません」
「ええ」
俺は左手で持っていた腕を床に置いた。血液とかに関しては問題ない。
「二人共、この刀に見覚えは?」
刀であることから稲妻の鍛冶師が制作したことはわかるし、俺も一応刀を扱う身であるためわかる。この刀には、鍛冶師の人生そのものが込められているように思えるのだ。
加えてコレほどの刀ともなると並大抵の鍛冶師では鍛造できないだろう。恐らくだが、『雷電五箇伝』と呼ばれていた鍛冶師達の手によるものであるだろう。と、思って二人に聞いてみたのだが、残念なことに二人共知らないようだ。
「…そうか」
そう考えると、この刀は稲妻で作られたものではない、のだろうか?『雷電五箇伝』がそれぞれ鍛造した刀のほとんど…いや、全てと言っていいほどに幕府に、或いは名家に献上されていたはずだ。
それで見ていない、となるとこの刀はまず間違いなく稲妻で作られたものではないだろう。まぁ、『雷電五箇伝』の家々が隠し持っていた可能性はあるが。
いや、それもないか。『雷電五箇伝』が現在天目流しか残っていないのなら他の家の諸々の物品は差し押さえられているはずだ。となるとやっぱり稲妻の外で作られ、いつかはわからないが稲妻に持ち込まれたのだろう。三年前以前か、或いはここ一ヶ月くらいだろう。
「それと、少し違和感があってな」
俺は二人に、次のことを伝えた。
太刀筋がとある人物のものに酷似していること。そして、相手の腕を斬り飛ばした途端血液も吹き出していないのにも関わらず肉体の活動が停止していたこと。
その二点を伝えた上で二人の意見を聞くと、まず最初に口を開いたのは眞だった。
「腕を斬り飛ばしたのにも関わらず血液が出ない?それはまた不可思議ね。妖怪の類だとしても血液やそれに準ずるものが出ないのは不自然極まりないわ」
影はそれに同意するように首肯きつつ、
「そうですね…加えて、腕を斬り飛ばして活動が停止したというのも引っかかります。やはり…」
影はそう言いつつ、腕が未だに強く握っている刀を見た。俺は首肯き、
「ああ、恐らく俺の考えていることと一緒だろう」
眞と影は刀を見る。釣られて俺も刀を見た。刀からは未だに禍々しいオーラが立ち昇っている。
「ですが…信じられません。刀が人間を操るなどと…」
「…ふむ、なら実演したほうが早いかもな」
「「え?」」
呆けている眞と影を無視して、俺は腕の指を全て斬り飛ばす。勿論、支える力がなくなった刀は腕から零れ落ちる。腕は突如、力を失ったかのように塵へと変わった。
俺は目を細める。
「眞、あとで今までの犠牲者の遺体を確認するように指示を出してくれないか?」
俺がそう言うと眞は首肯き、それから首を傾げた。
「さて、それじゃあやってみるか」
俺は刀へ手を伸ばした。が、俺の手が刀の柄へ届く前に、影によって止められていた。
「ち、ちょっとアガレス!何をしているのですか!?」
「え?いやだから、刀が生きているってのを証明しようかと」
「だからってアガレスが刀を持つこと無いじゃないですか!」
影は少し顔を赤くしながら怒る。俺は堪らず、聞き返した。
「じゃあ聞くがどうやって証明する?その辺の人間に持たせたが最後、自我を喰われるのがオチだ。それだったら魂が頑強な神がやるべきだ。そして適任なのは俺だろう」
「だ、駄目です。駄目ったら駄目なんですから!」
俺は首を傾げた。
「わからんな。別にいなくなるわけじゃない。500年前と違って勝算はきちんとあるぞ?」
「そ、その…」
影は俯く。俺はそのまま首を傾げていたのだが、次に影がぼそっと呟いた言葉によって大きく仰け反ることになる。
「アガレスは私にとってその…とても大切なので…出来る限りリスクを背負ってほしく、なくてですね…」
宣言通り、俺は大きく仰け反った。眞の微笑ましいものを見るような生暖かい目がとても刺さる。影も、そして俺も顔が真っ赤だろう。
「わ、わかった。証明するのはやめだ。俺としても影を悲しませるのは本意じゃないからな…」
「素直に大事な人を悲しませたくないって言えばいいじゃない」
「だーっ!静かにしろ!!」
コホンッ!と俺は咳払いをすると、二人共真面目な表情へと戻った。勿論、影の頬は紅いままである。
「ともかく!この刀は厳重に保管してくれ…と、言ってもこのままここに放置する以外に手はないだろうが」
実際、物理的に刀を持っていた手もなくなってしまったわけだからな。まぁ、コレに関しては完全に俺が悪いのだが。
「そういうわけで、刀を岩元素で覆うことにした。それでいいか?」
二人共首肯いたので、俺は岩元素で明らかに装飾にしか見えないように岩元素で刀を覆った。幸い、窓際なのでほとんど人が通ることはない。
「明日になったらここに彼を呼ぶ。ついでに色々と見識が広い旅人も連れてくるが、構わないな?」
「はい」
「ええ」
それじゃあ、俺は自室に戻るか。と言おうとして、影がこちらをじーっと見ているのに気が付く。
「どうせ自室に戻っても暇だからな。話し相手くらいにはなるさ」
影の表情が明るく輝いた。眞はもう少し控えめだが、口元が緩んでいた。まぁ、四六時中執務ばかりしているから、暇なのだろう。
俺は色々と話を聞かせてやろうと思い、その部屋に居座ることになるのだった。
雷電五箇伝の刀が献上された云々は憶測ですが、多分こうだと思うんですよね。最高峰の鍛造技術を持っていたことに加えて社奉行の重要な役職を奉じていたことを鑑みるとその辺の武士やちょっとした家にはやらんやろ!って思いまして。
じゃあ作られた刀はどこ行っとんねん!てなったら、それこそ三奉行の当主の家とか、それこそ幕府そのものにも献上されてたんじゃねえかな〜なんて思ったんですよね。多分ですがそれなりの名家にも流れていたと思うので、自分の権力の象徴的な意味合いでもそれぞれの流派が自分の流派に引き入れるために渡していた、とかもありそうですね。
原作と違う点として若干ネタバレですが、雷電五箇伝は元々某国崩さんの工作でぶちぶちにされてしまうんですが、こっちではその某毒舌さんがいらっしゃらないので、権力争いでぶちぶちになってるんですよ。そういうわけで、こっちの雷電五箇伝には派閥があって、名家もその雷電五箇伝と懇意にしていた部分もあるんですよね。
で、じゃあ将軍刀みたことねーじゃん!ってなると思いますが、勿論、派閥争いに際して最も重要なのは主君、この場合雷電将軍に認めてもらうことです。つまり「あんたのとこの派閥が一番えらいぞ!」的なことを言質取りたかったんですよ。そのため「うちはこんな刀作れますよ!!他の流派より優れてるんですぜ!!」ってのを言いたいがために名家に刀を流し、その名家を動かして将軍と接触していたんですよね。
直接行かない理由としては直接動いてしまった場合、ほかの流派はすぐにその行動を察知して自分たちも行動を起こすと考えたからですね。よって自分の派閥の名家を動かすことによってちょっとでも水面下で行動しようとしたんですよね。
そりゃま、先に「あんさんの刀、ぎょうさんええですわぁ」なんて言われたら終わりですからね。
ただ、結局楓原家の『一心伝』と現在まで残っている『天目流』を除いた3つの流派は権力争いで勝手に自滅、『一心伝』は原作と同じく工作で設計図が改ざんされており…とまぁここからは原作で。
というわけで、雷電五箇伝がどったらこったら〜っつー話でございやした。
あとがきが長いぞ〜!!もっと短くしろ作者〜!あとがきだけで1000文字ってアホかー!!長々と読んで下さった方に感謝を。割とこじつけ多いです。はっはっは、高校生の脳にはこれくらいが限界なのだよ!許し給え!!