忘れ去られたもう一柱の神   作:酒蒸

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うん、モチベーションやばいっすね、限界突破してますわ…。

今日は何もなかったから良かったけどね!!はは!!

因みにめっちゃくちゃ長い!!

小説書くの楽しいからやっちまうんだよな…作者酒蒸の日頃のストレス(?)発散現場だと思って下さい。

ちなみにもうちょい続きます。


第126話 昔日の命④

「───ここなら邪魔も入らないだろうな」

 

一方、姿を消したアガレスは、というとアビスの詠唱者・紫電と対峙していた。先程詠唱者を吹き飛ばした際に壁を突き破っていったので様子を見に来ていたのである。アビスの詠唱者・紫電は逃げもせずアガレスを待ち構えていたかのように留まっていた。

 

『それはこちらの台詞だ、元神アガレス。お前の仲間が助けに来ることも、そしてこの状況を打破することもできん。加えて呪いに身を蝕まれている貴様は全力を出せぬ』

 

アガレスは右手の中指を弾いてから話を始めた。

 

「お前は邪魔になりそうだったからな。旅人一人じゃ苦戦もするだろうし…ま、適材適所ってヤツだ」

 

『結果的に貴様が死ぬことになってもか?』

 

アビスの詠唱者・紫電は殺意を漲らせ雷の球をいくつか生成してスタンバイした。対するアガレスの顔色は悪かったが、法器を取り出して臨戦態勢をとった。

 

「ああ、そうだな」

 

アビスの詠唱者・紫電とアガレスが睨み合い出方を窺う。アガレスが地を蹴るのと同時に、アビスの詠唱者・紫電の雷の球がアガレスを襲う。アガレスは普段よりずっと遅い速度で走りながら炎の球を出して過負荷反応による爆発で他の雷球も消し飛ばす。勿論、自分も多少爆発の影響を受けている。

 

「ッ…やっぱ普段通りにはいかないよな…」

 

『ふはは!!如何な元神アガレスと言えど弱体化していてはな…!!』

 

アビスの詠唱者・紫電はここぞとばかりに波状攻撃を仕掛けてくる。激痛に耐えながら戦っているアガレスにとってこれはかなりキツイ戦いであった。

 

「不味いッ…!!」

 

アビスの詠唱者・紫電によって攻撃を捌くことに集中していたアガレスが不用意に接近しすぎていたことに気が付いたが既に遅く、

 

『素晴らしき真理!』

 

少しの溜めの後雷元素による衝撃波がアガレスを襲う。アガレスはなんとか自身に風元素を纏わせて拡散させて威力を分散させたがそれなりに傷は多かった。咄嗟のことだったため拡散によるダメージも受けている。

 

「流石にキツイな、やるしかないが…」

 

アガレスは今度は近付きすぎないように引き撃ちを心掛け、アビスの詠唱者・紫電の攻撃に炎元素で対応していく。弱体化しているためか、アガレスの元素操作は普段より格段に悪いようだがなんとか対応できるレベルだった。

 

『聖なる恩顧を抱け!!』

 

アガレスはそのままゆっくり移動しながら攻撃をいなしていたのだが、不意に付近に雷元素の反応を感じて慌てて移動速度を上げた。

 

「何…ッ!!」

 

しかしアビスの詠唱者・紫電の攻撃は移動速度に応じて予測した位置への攻撃であったため多少移動速度を上げたアガレスに直撃こそしなかったものの一発目は余波で左腕の自由を奪われる結果になった。

 

しかしそこは流石のアガレスというべきか二度目に落とされた落雷は完璧に避けてみせた。割と満身創痍なアガレスだったがニヤリと笑って法器を構える。

 

「さて、詠唱者さんよ、まだまだこっからだぜ…」

 

怪訝そうな雰囲気を醸し出すアビスの詠唱者・紫電だったが無視して攻撃を開始した。アガレスはとにかく攻撃を捌くことに意識を集中し、時間を稼ぐのだった。

 

 

 

一方エネルギー装置を破壊すべく転移門を通った旅人達は護衛のアビスの魔術師を排除して1つ目の装置を破壊した。

 

パイモンは近くにいた苦しそうなヒルチャール達を見てダインスレイヴを心配そうに見やる。

 

「ヒルチャール達があんなに苦しんでる…ってことは、ダインも同じように苦しいってことだよな?しかも、アガレスもさっきアビスの詠唱者と戦ってるって…」

 

パイモンの言葉にダインスレイヴは肯定も否定もせず、

 

「気にする必要はない。だがハールヴダン達は俺よりも遥かにその身にも精神にも苦痛を背負ってきた。アガレスに関しても恐らく心配はいらないだろう。それより早く行くぞ!」

 

そう言って再び転移門に入っていく。旅人とパイモンは顔を見合わせ首肯き合うと後を追って中に入る。それを何度か繰り返し、全てのエネルギー装置を破壊すると先程まで明るかった逆さ都市周辺が暗くなった。

 

「全部破壊したよな…?これで装置は止まったんじゃないか!」

 

パイモンの疑問にダインスレイヴはふぅ、と安堵の溜息を吐いた。

 

「ああ、焼け付くような痛みが消えた。恐らく装置は止まっているだろう。中央に戻って確認するぞ」

 

ダインスレイヴはそれだけ言って中央へ続く転移門がある方向へ歩いて行く。旅人とパイモンも後に続いて歩く。旅人は誰にも聞こえないようにぼそっと呟く。

 

「…アガレスさん、無事だといいけど」

 

その呟きは隣にいるパイモンにすら届くことなくただ消え去るのだった。

 

 

 

『───貴様と言えどここまでだな、元神アガレス』

 

雷元素のシールドを纏ったアビスの詠唱者・紫電が膝をついて肩で息をするアガレスに向けてそう告げる。既に左手が使い物にならなくなっているアガレスはボロボロのまま少し笑った。その様子を見たアビスの詠唱者・紫電は首を傾げる。

 

『何が可笑しい?貴様は満身創痍だ。装置は破壊されるだろうが、貴様を殺せばお釣りが来るだろう。一時の安らぎを得ることが出来ようともその安らぎは長くは続かぬ』

 

喋っている間にアガレスは小声で笑っていた。アビスの詠唱者・紫電は忌々しげにアガレスを睥睨する。

 

『で、あるのにも関わらず貴様は高らかに笑っている…気でも狂ったか?何が可笑しい!』

 

アビスの詠唱者・紫電はアガレスのいる位置に雷を落とした。ふん、と鼻を鳴らすと、

 

『これで殿下もお喜びになる。邪魔になる因子が一つ消えたのだからな…』

 

踵を返したがそのまま独り言を続けた。

 

『丁度良い、我等の新たなる国を作るべきだろう。地理的にも丁度良いのは…稲妻だ。そのためには雷神に死んでもらわねばならぬが…私が取って代われば問題あるまい。殿下もお喜びになるだろう』

 

そう言ってアビスの詠唱者・紫電は高らかに笑う。だが、

 

「───何処へ行く?」

 

底冷えするような、地獄の底から響いてくるような声が聞こえた。アビスの詠唱者・紫電はゆっくり振り返ってアガレスのいた位置を見る。そこにはボロボロでありながら刀を持つアガレスが確かに存在していた。

 

『貴様…まだ生きていたか…死に損ないめ…』

 

心底忌々しい、という風にアビスの詠唱者・紫電は呟いた。だがアガレスは口の端を持ち上げ、笑みを作る。

 

「旅人が装置を破壊して止めてくれたようだ。まぁ、それがなくても問題なかったようだが…」

 

まぁ、今はいいだろう、とアガレスは言葉を止めアビスの詠唱者・紫電を睨み付ける。その瞳には深い殺意が込められていた。

 

「本当ならこのまま逃しても問題はなかったんだがな…」

 

アガレスは悠然と一歩を踏み出し、アビスの詠唱者・紫電との距離をゆっくりと詰めていく。不思議とアビスの詠唱者・紫電は動くことができなかった。

 

アガレスは絶対零度の冷たい表情と硬い声音でアビスの詠唱者・紫電に告げる。

 

「───気が変わった」

 

『ッ!!真実に耳を傾けよッ!!』

 

アビスの詠唱者・紫電は無理矢理体を動かして詠唱し雷元素の衝撃波を放った。無論先程より威力も速度も段違いである。しかし、アガレスはまるでなんでもないかのようにアビスの詠唱者・紫電の後ろに現れた。

 

『貴様…グッ!?』

 

シールドを纏っているアビスの詠唱者・紫電には本来攻撃は通らない。しかしアビスの詠唱者・紫電は脇腹を深く切り裂かれており、そこに手を当てながら膝をついた。震えながらアガレスがいる背後を見るが、アガレスは刀を仕舞いながらただ無感動な表情でアビスの詠唱者・紫電を見下ろしている。アビスの詠唱者・紫電はその様に苛立ちを覚え攻撃すべく詠唱を開始しようとした。

 

『高貴なる…進化を───ガッ!?』

 

しかし、アガレスは地を蹴って近づき吹き飛ばさずに打撃を加えていく。その一撃一撃にはアガレス自身の深い怒りが込められているかのようだった。

 

アビスの詠唱者・紫電は多大な理不尽さを眼前の男から殴られながら感じ取っていたが、不意にアガレスの殴打が止む。朦朧とする意識の中でアビスの詠唱者・紫電は地面に突っ伏したままアガレスを見やる。

 

相変わらず無感動な───否、無表情であるのにも関わらず深い憤怒の情をひしひしと感じ取れていた。

 

「お前は俺を理不尽な存在だと思うか?」

 

アガレスはそう呟きながらアビスの詠唱者・紫電が逃げられないように頭を掴んで持ち上げる。

 

「お前もそうだっただろう?大切なモノを傷付けられたから、今こうして復讐している、害そうとしている」

 

アガレスは一度目を瞑り、やがて開くと手を離しその手に刀を握って振り被った。

 

「お前は俺の最も大切な存在を消そうとした───」

 

振るわれた刀はアビスの詠唱者・紫電の首を刎ねた。

 

「───それだけで…お前達と敵対するのには十二分な理由だ」

 

アビスの詠唱者・紫電はアガレスの悲哀と憤怒の入り混じった表情が見えたのを最後にその肉体を消滅させるのだった。

 

 

 

転移門を通り抜けてきた旅人達と同時に、アビスの詠唱者・紫電が吹き飛んで開けた穴の中からアガレスがボロボロの状態で出てきた。旅人はそんなアガレスの様子を見てすぐに走り出した。アガレスは、というと流石に限界だったのか崩れ落ちかけたが旅人に支えられて無事だった。

 

「アガレスさん!大丈夫!?」

 

旅人がボロボロのアガレスを見て焦りを隠そうともせずそう言った。アガレスは一言謝ってから問題ない、と告げた。

 

「アガレス、そんなにボロボロになるまで戦ってたのか…もしかして、いっぱい敵がいたとか!?」

 

パイモンはアガレスの様子を見て心配そうに周囲を飛び回った。アガレスはパイモンの言葉に首を横に振った。

 

「いいや、敵はアビスの詠唱者・紫電だけだ。だが呪いの残滓が残っているこの肉体であの装置を発動させたまま戦うのには少々骨が折れてね。お陰でこのザマだ」

 

アガレスは言いながら苦笑した。ダインスレイヴは遅れてアガレスの下へやって来ると一瞬心配そうな表情を浮かべたがすぐに切り替えてアビスの詠唱者・紫電をどうしたのかを問い掛けた。

 

「殺した。正直逃がすつもりだったんだが…お陰でボロボロだよ」

 

ダインスレイヴはアガレスの言葉に軽くそうか、とだけ返してハールヴダンと装置に近付く。

 

「見た所装置は止まってるみたいだが…ダイン、どうだ?」

 

アガレスが旅人に肩を借りながらそう問うた。勿論、どうだ?というのは装置のことではなく、ハールヴダンのことである。ダインスレイヴはアガレスの言葉を一旦無視して少しだけ装置とハールヴダンを調べると深く目を瞑った。ダインスレイヴは無言であり特に何の反応も示さなかったが、アガレス達にとっては十二分に答えになっていた。

 

アガレスは俯くと間を置いて…そうか、とだけ呟いた。ダインスレイヴは振り返って旅人達に向け、行こう、と言った。ダインスレイヴは俯いておりその表情は見えない。旅人達はダインスレイヴを心配そうに見やる。

 

ダインスレイヴは名残惜しそうに一瞬立ち止まり口元を引き締めた。

 

その時だった、ダインスレイヴの背後、つまりハールヴダンと装置のある位置から光が発せられていた。それに気が付いたダインスレイヴと旅人達は振り向いた。

 

「何───ッ!?」

 

ダインスレイヴは驚きに身を染め固まった。そしてそれはアガレス達も同様である。

 

ダインスレイヴ達の視線の先には、かつて人間だった頃のハールヴダンの姿があり、ダインスレイヴを見ると敬礼をして頭を下げた。

 

───申し訳ありません、『末光の剣』ダインスレイヴ様…俺はあの時、民を護ることができませんでした。

 

ダインスレイヴはその言葉に何か言いたげだったが、その言葉を飲み込み握り拳を作った。

 

「…いいや、この500年、貴様は立派に宮廷親衛隊としての責務を果たしてくれた。500年経ち、あの頃の記憶が忌まわしき物へと変貌しようとも…貴様達は今でも俺の誇りだ」

 

ダインスレイヴは目を閉じながらそう言った。ハールヴダンは少し嬉しそうに笑うと今度はアガレスを見た。

 

───貴方は…アガレス殿、貴方もいらっしゃったのですね。申し訳ありません、貴方に教わった『守護』の教えを…無駄にしてしまいました。

 

ダインスレイヴとアガレスが一様に驚きの表情を浮かべた。しかしアガレスはすぐに言葉を紡いだ。

 

「そんなことはないさ。お前のここ500年間の行いは…正しく俺の教えた『守護』そのものだ。確かにお前の中に息づき今日この日まで責務を果たしている。無駄になど、なってはいないよ」

 

ハールヴダンは先程と同じように笑うと、懇願するような目でダインスレイヴとアガレスを見た。

 

───カーンルイアは滅亡してはいないんですよね?だって…ここにこうして、貴方達二人が立っている。あの日常は壊されてはいないんですよね?

 

ダインスレイヴとアガレスは顔を見合わせた。やがて、ダインスレイヴはうん、と首肯き、アガレスは、

 

「…ああ、あの頃の日常は…何も壊されていない。今も残っている。お前達が護ってくれたからな」

 

微笑みながらそう言った。ハールヴダンは心の底から嬉しそうな、誇らしげな表情を浮かべ天を仰ぐと、光の粒子に変わってその場から消えていった。それは彼が永劫に続く苦しみから開放されたことを意味する。

 

ダインスレイヴとアガレスは深く瞑目すると、同時に目を開いて口を開いた。

 

「「だから…復興の必要もない───」」

 

 

 

今まで息をするのも忘れて見守っていたパイモンが恐る恐る口を開いた。

 

「今のは…ハールヴダンの魂、なのか?」

 

「ここには不可思議な力がいくつか集まっている。そのようなものを目にしてもおかしくはないだろう」

 

パイモンの言葉にダインスレイヴは背を向けたままそう答えた。

 

「…これ以上深く探索するなら気をつけることだ。常に細心の注意を払え。尤も…」

 

ダインスレイヴは切り替えたようにそう旅人達に告げつつアガレスに視線を移す。

 

「そのお荷物を抱えた状態だと探索は一旦中止にせざるを得ないだろうが」

 

「お荷物で悪かったな。お前も俺も少なからずダメージを負ったしどちらにせよ休養を取らせてもらうがね」

 

アガレスの苦笑気味なその言葉にパイモンが驚いたようにダインスレイヴを見る。

 

「アガレスはともかくとして、ダインも怪我をしてるのか?見た所どこにも怪我は見当たらないけど…」

 

そのまま首を傾げるパイモンだったが、ダインスレイヴは腕を組んで告げる。

 

「あの装置で俺も少なからずダメージを負っている。癒やすのには数日かかるレベルのな」

 

「つまり外見的なダメージだけじゃないってことだ。まぁ俺の言い方が悪かっただけでパイモンも旅人もダインがやせ我慢してるのは気が付いてただろうけどな」

 

アガレスはそう言いながらパイモンと旅人を見る。二人は首を縦に振りながら、

 

「気付いてた。アガレスさんもね」

 

「二人共やせ我慢しすぎだぞ…しばらく休暇を取ってみるのはどうだ!」

 

そう言われた二人は少し笑う。

 

「休暇、か…ふっ、俺に似つかわしくない言葉だな。だが…心配は受け取っておこう」

 

「俺は全然休みたい」

 

アガレスの言葉にパイモンが空中で器用にコケたが、ダインスレイヴは構わずパイモンと旅人の間を通り抜けた。二人が首を傾げながら通り過ぎたダインスレイヴを見やると、

 

「今この瞬間にも、『運命の織機』の計画は進んでいるだろう。今回のこの装置もそれに恐らく関係しているはずだ」

 

ダインスレイヴは旅人、パイモン、そして最後にアガレスを見て口の端を持ち上げて笑みを作った。

 

「次に貴様達に会う時…『向こう側』になっていないことを祈ろう」

 

そう言ってダインスレイヴは去って行った。残された旅人、パイモン、アガレスは安堵の息を吐いた。

 

「取り敢えず、お前のお兄さんには会えなかったけど手掛かりは沢山手に入ったよな!」

 

パイモンが嬉しそうにそう言うのに対して旅人も同意しながら、

 

「そうだね。それより…」

 

と心配そうにアガレスを見る。

 

「アガレスさん、帰れそう?」

 

「…余裕「嘘だね」…いや、よy「嘘だね」…」

 

嘘をつこうとするアガレスだったが、旅人の有無を言わさぬ視線とカット能力によってバレバレであることがわかって溜息を吐いた。

 

「この怪我じゃ帰れそうにない」

 

「よろしい。とは言っても私が担いでいくくらいしか帰還方法ないんだよね…」

 

旅人が苦笑しながらそう言った。アガレスはそれに関しては大丈夫だ、と旅人に告げる。旅人が首を傾げていると、右手の薬指を弾いて口を近付けた。

 

「もしもーし、バルバトスさん、聞こえますかー、オレオレ、オレだけどー」

 

少しして、

 

『アガレス、今何時だと思ってるんだい?そして一歩間違ったら詐欺になるよそれ。僕こんなでもおじいちゃんだからね?高齢者を狙った悪質なオレオレ詐欺だよ?』

 

謎のおふざけ会話を挟んだアガレスとバルバトスだったが、アガレスから事情を聞いたバルバトスは、

 

『今すぐ行くから!!待ってて!!!』

 

そう言って静かになった。アガレスは苦笑すると聞こえていないだろうが一言礼を告げて指輪を再び弾いた。

 

「これで大丈夫だ。大まかな位置も伝えたし、じきに迎えが来るだろう」

 

さて、とアガレスはキョロキョロと辺りを見回し手頃な段差を見つけると旅人にそこに連れて行くように言った。旅人は首肯いてそこにアガレスを座らせ───ようとして安定しなかったので仕方なく膝枕をする形になった。

 

「…さて、こんな格好だが少し話をしようか、旅人」

 

アガレスのいつになく真剣な表情に、旅人は考える間もなく首肯くのだった。




予約投稿すればいいのに、とか思ったそこの貴方!!あんたは正しい!!(?)

アガレス「いやほんとに予約投稿しようよ一日に突然めちゃくちゃ物語進ませられる俺の気持ちにもなってくれ」

ふん、登場人物なら私の役に立ちなさいッ!

アガレス「は?いいのか?降板するぞ??」

いや、ナンデモナイデス

という謎茶番でした。
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