書きたいから書く…ただそれだけだ!!
アガレス「そうは言うけどどんどん幕間が長くなってるぞいいのか?」
いいんだよ!!皆もきっとゆったりしたアガレスみたいでしょ!!いや、私が見たい!!
アガレス「…えぇ」
という中で執筆した話です、どうぞ
俺が目覚めた翌日、と言っても俺は経過観察のため今日一日は自室に籠もっていないといけない。加えて自由に部屋を動き回ることもできず、ただベッドの上でごろごろすることしかできない。というのも…とばかりに俺は横目でチラッと椅子に座る少女を見やる。
「…そんな目で見ても駄目です!今日一日は絶対に安静にしてもらうんだから!」
ふいっと顔を背けて怒った様子を見せるのは俺のベッドの横で椅子に座っているバーバラだった。怪我だらけの俺の体を癒やしてくれたのも彼女だったらしいので俺は深く礼を告げておいたのだ。まぁ、バーバラにはエウルアと二人でモンドを回っていた際にばったり出会って救民団本部に押し込まれたのだが…まぁ今それはいいだろう。
俺はバーバラの言葉に苦笑しつつも同意した。彼女が俺のことを心配してくれているのはよくわかっているので特に思うところはない。
そんな中、今日は何人かが救民団本部にやってくるらしい。お見舞いに来る人の内訳は教えてもらえなかったが予定だけはノエルから聞いている。ここから数日はお見舞い祭りらしいし、その辺りは少し…いやかなり面倒だが一応救民団という組織の団長なので色々と責任やメンツもある。
…ないか、ないな、ないわ。まぁ今までほとんど気にしたことはなかったが今くらいメンツを気にしてみるのも良いかも知れない。救民団で働いている彼、彼女達のためにもな。
「そういえばバーバラ、今日俺のお見舞いに来る人がいるっていうのは知っているのか?」
俺は看病をしてくれるらしいバーバラにそう問いかけた。わざわざ教会の行事やらお祈りやらを全て休んで看病をしてくれているようだがノエルからどの程度聞いているのだろうか。俺からそう聞かれたバーバラはキョトンとしている。どうやら知らないようだ。
そのまま少しバーバラと談笑していると、不意に扉が二回ノックされたため一旦話すのをやめて入室を促した。
やがて入ってきたのはバルバトスと、そしてディルックだった。なんだか意外な組み合わせだな、なんて思いつつ元々備え付けられていた椅子に着席を促した。
促したのだが、バルバトスは全く聞き入れてくれずに俺に泣きながら抱きついてきた。
「アガレスぅー!!僕がどれだけ心配したと思って〜!!」
「俺一応怪我人なんだよね?怪我人に対する行動的にこれはオッケーなの?」
「君だったら問題ないだろう、アガレス」
「酷くない?」
俺は一先ずバルバトスを受け止めそのまま放置しながらディルックを苦笑しながら見やる。ディルックは、というとそれまで無表情だったのが俺の元気な姿を見た途端ホッと一息ついて微笑んだ。
「無事で何より。略式的なモノではあるがこれは僕からの見舞いの品だ。遠慮なく受け取って欲しい」
ディルックはそう言いながら果物が何個か入った籠を部屋の中にある丸机の上に置いた。俺は軽く礼を言うといい加減暑苦しくなってきたのでバルバトスを引き剥がした。
「それで、そんなに長くここにはいられないんだろ?」
ディルックは俺の言葉に首肯くと背を向けた。
「そうだね、僕にはこの後も仕事が控えている。ここらで失礼させてもらうよ」
去り際に少し笑みを作ったディルックはそのまま去って行った。久しぶりに会った気がするのに案外あっさりしたものだな、なんて思いつつ俺はバルバトスに視線を向けて口を開いた。
「それで、お前はなんでここにいるんだ?仕事とか色々あるだろうに───「それはね!!アガレスが心配だったからサボったよ!!」よし、帰れ」
俺の言葉を遮ってまでバルバトスが冗談を言ったので俺は退室…いや、大聖堂へ帰ることを促した。しかしバルバトスは絶対帰らないと言わんばかりに腕に力を込めている。
もう一度言おう、一応俺は怪我人である。そんな俺に対してこの行動はオッケーなのだろうか?
それはさておき、本当にバルバトスがサボっていたら今頃救民団にヴィクトリア達教会のシスターが押しかけてきているだろう。それがないということはつまりちゃんとやるべきことはやって来たのだろう。
「それよりさーアガレス」
バルバトスは俺に抱きついたまま器用に俺の顔を見上げた。俺はそれに対して首を傾げて続きを促すと自分と反対側にある椅子を指さして、
「その子ノビてるけど大丈夫かい?」
とそう言った。俺が恐る恐るバルバトスの指差す先に視線を向けると、その先にいたのは驚いたまま放心状態になって真っ白になっているバーバラだった。
「…見なかったことにしたいんだk「いや駄目でしょ」デスヨネー」
俺は仕方なくノエルを呼んでバーバラをリビングのソファで休ませてやるように言った。ノエルは首肯きつつバーバラを横抱きに抱えるとそのまま部屋を出て行った。
仕方ないと言えば仕方ないのだが俺を看病するはずなのに看病される側になってどうするつもりなのだろうか?と思いつつ俺がジト目で元凶である男の顔を見ていると、当の本人はわかっていないらしく???の顔で見返された。
「バルバトスはどうせ帰らんだろうしこのまま次のお見舞い人を待つとしようか…」
俺は溜息を吐きつつそう言った。しかし俺の言い方が良くなかったのか、何故かバルバトスがあざといポーズをしつつ頬を紅潮させた。
嫌な予感を感じたが時すでに遅し、口を出た言葉は二度と自らの口の中に戻ることはないのだ。
「えっ、このまま?えへ、僕達…そういう関係だと思われちゃうね」
「ちげーよ離れろ馬鹿、お前に抱きつかれても何も嬉しくないわ」
「えー嬉しくないの?あ、わかった、恥ずかしいんだ?」
「ああ、恥ずかしいよ。友人がこんなんだと思われることがな」
「僕は別に気にしないよ?」
「俺が気にするんだが?」
なんて言い争いをしつつもバルバトスが全く離れてくれないしなんなら寝ている俺の上に座っている。三度目だが、俺は怪我人である。
しかも間が悪く部屋の入口のドアが開き、お見舞いに来た人が入ってきた。
「……すまない、邪魔をしてしまったようだ…」
お見舞いに来た人───ジンは俺の上に座るバルバトスと俺とを交互に見て顔をボンッと赤くするとそっとドアを閉じようとする。そんなジンを俺は急いで、そして必死に引き止める。
「待て!帰るなジン!!今帰ったら物凄い誤解をさせたままになってしまう気がする!!」
「えー、誤解じゃないのに?」
「お前も変なこと言うなバルバトス!」
「すまない、アガレス…風神様がこう言っているから…」
「ジンも納得するな!!」
などというやり取りを挟みつつ閑話休題。
さて、バルバトスはただ今涙目になりながら腫れた頭を抑えて床に正座している。それを苦笑しながら申し訳無さそうに見ているのはジンである。
「その、アガレス…風神様は「知らん」だが「知らん」…う、うむ」
あの後なんとか俺はジンの誤解を解きバルバトスには拳骨を落とした。ようやくお見舞いらしい話ができそうである。ジンはバルバトスをかなり気にかけているようだったがようやく俺に視線を向けると微笑んだ。
「先程のやりとりで安心した。ちゃんと元気だったみたいだな」
「そうね、アガレスちゃんが元気そうでお姉さんも嬉しいわ」
実はお見舞いに来ているのはジンだけでなくリサもいる。誤解を解いている最中に到着したようでアポ無しらしい。リサに聞いてみたら図書館の本を返してもらいに圧力…ゲフンゲフンお願いをしていたところジンがここに入るのを見たからついでに自分もお見舞いに、ということらしい。
俺は二人にもかなりの心配をかけたことを自覚しているのでまずは礼を言った。そしてジンを見ながら、
「どうだ?今回はちゃんと挨拶しに来ただろう?」
少し笑いながらそう言った。ジンは驚いたように目を見開くと目を伏せて立ち上がった。俺がそんなジンの様子に首を傾げていると、
「本当に元気そうで何よりだ。私はまだ仕事が残っているからこれで失礼させてもらう」
そう言って部屋を出ようとした。しかし、それを許さない人物がここに一人いた。
「あら、ジン。お見舞いの品も渡さないで帰るつもり?」
ギクッとジンが肩を震わせて立ち止まった。リサは少し口の端を持ち上げながら腕を組むと、
「ジンったらここに来る前にお見舞いの品をどうしようかずっと悩んでたみたいでね。実は最近「リサ」あら、言っちゃいけなかったかしら?」
ジンは顔を少し赤くしながらリサの言葉を遮り、そしてそれをリサは慈しむように見つめる。ジンはこほんっと咳払いをすると懐から小包を取り出してフルーツの入った籠の横に置いた。俺がそれを見ながら首を傾げているのを見たジンがそっぽを向きながら説明してくれた。
「…その、小包の中身なんだが…セシリアの花の香りの香水だ。手につけて香りを楽しむも良し、自分につけても良し…アガレスにはセシリアの花の香りが似合うかなって…」
ジンの言葉を聞いた俺はクスクスと笑う。そんな俺を見たジンは少しムスッとしながら、
「…何かおかしいか?」
と聞いてきた。俺は首を横に振りつつ笑顔を崩さずに言う。
「いいや、ジンが選んでくれたものだろ?何もおかしくなんかないさ。ただ…強いて言うなら嬉しかっただけだ、ありがとう」
そんな俺の顔を真っ直ぐ見ていたジンは再びそっぽを向くと、
「そ、それでは今度こそ私は帰るから…では、また」
そう言ってドアを開いて出て行った。ジンにしては気が動転していたようだが何があったのだろうか?などと考えていると、
「アガレスちゃん」
微笑んでいるリサに声をかけられた。先程まではジンと俺とを見てニコニコするだけで喋らなかったのだが、何か用があるのだろうか?と思っていると、
「さっきの話の続きなのだけれど、ジンったら最近アガレスちゃんが心配で眠れなかったんですって。モンドにアガレスちゃんが運ばれてきた時なんか、ジンにしては珍しくいの一番に仕事を放置して行こうとしたんだから」
リサの言葉に俺は驚きを禁じ得なかった。尚、遂に正座をやめたバルバトスは特段驚いていない様子だったので案外知っていたらしい。
いや、それはそうか、俺が運び込まれてきたなら間違いなくバルバトスも立ち会っているはず。であればジンの様子を知っていてもおかしくない、か。
などと考え事をしていたら今度は勢いよく扉が開いた。リサが扉の方に真っ赤な顔をして立っているジンを見てわざとらしく微笑む。
「あらジン、戻ってきたの?何か忘れ物かしら」
そう、先程ドアが閉まる直前まで部屋から離れていく足音が聞こえなかったのだ。つまりジンが部屋から離れていないことを意味している。
リサもそれがわかっていたからこそあのような冗談を言ったのだろう───
「リサ!それだけは絶対に言わない約束だっただろう!!」
───残念無念本当のことだったらしく俺の記憶にしっかり組み込まれてしまった。ジンはリサの首根っこを掴むと、
「忘れ物を取りに来た!ではまた!!」
「あら、ちょっとジン、私はまだお見舞いの品を───」
リサの言葉は途中で閉じたドアによって遮られた。俺はバルバトスと顔を見合わせて苦笑する。
「信じられるか?まだ二組目だぜ?」
「あはは、そうだね…アガレスも休みたいだろうし、僕もお暇しようかな」
「わかった、ありがとう。またな」
バルバトスは微笑みながらそう言って部屋を出て行く。出て行く直前手を振ってきたので振り返してやると嬉しそうにしてからドアを締めた。先程は誤解を解かされる羽目にはなったが気遣いのできる男…いや、神であることも事実だ。
俺は心の中でバルバトスに礼を言いつつ一人になった時間で肉体と精神を休めつつ、次の見舞い人を待つのだった。
二組で…約4600文字ってマジ?
アガレス「よかったなお前の大好きなテコ入れ(笑)ができるぞ」
え、失礼。超失礼じゃん、何?
アガレス「俺、作者アンチ(大嘘)だから…」
え、嘘だよな…嘘だと言ってくれアガレス!!
※アガレスが作者アンチというのは大嘘です。多分…そうだと信じたい。