もっとも、巨人と病気に挑んだ男です。
しかも毎週乱闘が見れます。
「ちょっと…」
海美は、杖を足に乗せた。
杖の先の赤い玉から、赤い水が溢れて、ない足を濡らす。
ベットがビシャビシャと赤く濡れていく。
「…青髪のお嬢さん。」
「髑髏さん。この子の足は?」
「ど……」
ベット下から、ビニール袋を出す。
ビニール技術は失われたか、作る量が少なくなったか、珍しい。
「足の辺りに置いて。」
「へい。」
右手だけで、もたもたと足を出して、足首の下に置く。
赤い玉からは水が出続けている。
フッと、足から杖を外す。
「うん?」
髑髏の男が見える右目を見開いて足首を見る。
「まさか…」
赤い水を手で振るって、水を退ける。
すると、なんと足がくっついている。
「おぉ!足がくっついている…」
見えないいや、無い左目も海美を見る。
見えない左目になにか当たる。
柔らかい
ナデナデ
右手が遠ざかるのが分かる。
「なんだ、触られたのか。」
海美は右手で、シーっとしている。
「私はもう行くわ。」
海美は、青い髪をなびかせて振り返り、一歩歩き出した。
「待って。」
海美の左手を杖ごと、右手で掴む。
「なに?」
「いや…お…あ、あの赤い水…俺の右手だけじゃ…」
「大丈夫よ。」
「えっ?」
振り返る。
赤い水でベットは濡れてない。
乾いた綺麗なシーツになっている。
「…なんで?」
「じゃあ。」
「いや…」
その時、骸骨は嫌なことを思い出した。
この杖、自己意志で、主人を守ろうとするんだった。
だけど…
「………。」
「…大丈夫よ。別に、隣の部屋に行くだけだから。」
「あっ……そうお。」
右手を慌てて引っ込める。
部屋から廊下に出る。
やはり青髪が美しい。
青髪が見えなくなる。
また、歯をいじる。
「あっ!そうだ!」
顔を上げる。
青髪がこっちを見てる。
「その子、目を覚ましたら、青髪と戦ったのは夢だったって言っといて。」
「あっ…あぁ。」
「じゃあ。」
「ぁつ!あっ!あの…」
「うん?」
「…その杖…良い杖ですね。」
「ありがとう。あなたの左目も素敵よ。ただ、歯をいじる癖はやめた方が良いよ。女の子や天女様に嫌われちゃうよ。」
「なっ…」
ぱっと、青髪は消えた。
「ちょっと…もう少し話だけでも…」
一歩、右足を踏み出す。
二歩目、なにやら、足とは言えないなにか鉄のような黒い筒状のものが体を支えている。
「うん?…足…」
「!」
右耳が女の子の声を捉える。
左足?を止める。
廊下に出れば、俺を怖がることなく、いや、この骸骨を触ってくれる女性がまだいるかもしれないのに…
「…大丈夫かい?嫌な夢でも見たか?子猫ちゃん。」
彼はベットに戻った。