ただ、水曜どうでしょうの最新作が発表されたのは嬉しい。
今度はなにをつくるのか。
「海美!」
「海美さん。」
布団がバサっと剥がされる。
「はっ!」
まつりとお坊さんがいる。
「もう8時をまわったよ。」
「ごめん…朝方まで起きてたから…」
「でしたら、もう少しお休みしたら。」
「いいえ。逆に行ってきてから休めば…そういえば、お坊さん。塩と味噌は?」
「準備してあります。」
唐草模様の風呂敷にふたつの壺が置いてある。
「ありがとうございます。」
そう言うと海美は糸車を持って起き上がり、唐草模様の風呂敷に塩と味噌を包み、まつりの肩に背負わせた。
2人は泥棒みたいな格好で出発した。
足元に糸が落ちているのでそれを糸車にたぐっていく。
海美もまつりもいざとなれば、塩と味噌をぶつければ勝機はあると思っている。
ちなみに、お坊さんが玄担ぎのため、2人はお坊さんから借りた鉢巻を巌流島の宮本武蔵よろしく、結び目が前の「向こう縛り」をしている。
2人は寺の裏の古い墓場、城跡を抜けて、誰も来たことがないような林の方に歩いて行った。
歩き出して2時間ぐらいたったところで、ある切り株があった。
ただの切り株ではない。
人が三、四人手を繋がないと一周出来ないような大きな切り株だった。
その切り株を回り込むように糸は繋がっていた。
「おぉ!」
まつりは思わずつぶやいた。
切り株の裏にはなんと、しめじが生えていた。
一本、二本、一株というレベルではない。
もう切り株の裏が山の斜面になっているのだが、その面全体であった。
切り株の裏で見えなかったのだが、2人の目が届く限り、全体的にしめじが、生えているのだ。
そして、そのなかの一本に、糸のついた針が刺さっていた。
「海美…」
「…これが、化物の正体。だけど、なんで…」
海美とまつりは、針の刺さったしめじ一株を持ってお寺に戻った。
本堂に泊まった客全員が集まり、お坊さんが紙の上に置かれた針の刺さったしめじを見た。
海美とまつりは見てきたことを説明した。
「お坊さん。なぜしめじは塩を味噌が怖かったのでしょうか?」
「うーん…」
宿泊した人たちの近くにはもう火鉢が出してあった。
お坊さんはポン!と手を叩いた。
「そうか。分かったぞ。」
お坊さんは針の刺さったしめじを手に持つと、手拭いで針を巻いた。
そして火鉢でしめじを炙り始めた。
「しめじは、わしらに謎かけをしていたんだ。」
お坊さんは塩をちょっとしめじにかけて、味噌をつける。
「『塩と味噌』で食べるものそれは、せんぼんしめじじゃ。」
そういうと、しめじをパクッと食べました。
「うっ!」
目をガッ!と見開き、上を見上げた。
「「お坊さん!」」