金剛杖物語~雄鬼のまつりの章~   作:仲村大輝

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安田さん、惨敗。
ただ、水曜どうでしょうの最新作が発表されたのは嬉しい。
今度はなにをつくるのか。


第二章第九部 化物の正体その一

「海美!」

「海美さん。」

布団がバサっと剥がされる。

「はっ!」

まつりとお坊さんがいる。

「もう8時をまわったよ。」

「ごめん…朝方まで起きてたから…」

「でしたら、もう少しお休みしたら。」

「いいえ。逆に行ってきてから休めば…そういえば、お坊さん。塩と味噌は?」

「準備してあります。」

唐草模様の風呂敷にふたつの壺が置いてある。

「ありがとうございます。」

そう言うと海美は糸車を持って起き上がり、唐草模様の風呂敷に塩と味噌を包み、まつりの肩に背負わせた。

2人は泥棒みたいな格好で出発した。

足元に糸が落ちているのでそれを糸車にたぐっていく。

海美もまつりもいざとなれば、塩と味噌をぶつければ勝機はあると思っている。

ちなみに、お坊さんが玄担ぎのため、2人はお坊さんから借りた鉢巻を巌流島の宮本武蔵よろしく、結び目が前の「向こう縛り」をしている。

2人は寺の裏の古い墓場、城跡を抜けて、誰も来たことがないような林の方に歩いて行った。

歩き出して2時間ぐらいたったところで、ある切り株があった。

ただの切り株ではない。

人が三、四人手を繋がないと一周出来ないような大きな切り株だった。

その切り株を回り込むように糸は繋がっていた。

「おぉ!」

まつりは思わずつぶやいた。

切り株の裏にはなんと、しめじが生えていた。

一本、二本、一株というレベルではない。

もう切り株の裏が山の斜面になっているのだが、その面全体であった。

切り株の裏で見えなかったのだが、2人の目が届く限り、全体的にしめじが、生えているのだ。

そして、そのなかの一本に、糸のついた針が刺さっていた。

「海美…」

「…これが、化物の正体。だけど、なんで…」

海美とまつりは、針の刺さったしめじ一株を持ってお寺に戻った。

本堂に泊まった客全員が集まり、お坊さんが紙の上に置かれた針の刺さったしめじを見た。

海美とまつりは見てきたことを説明した。

「お坊さん。なぜしめじは塩を味噌が怖かったのでしょうか?」

「うーん…」

宿泊した人たちの近くにはもう火鉢が出してあった。

お坊さんはポン!と手を叩いた。

「そうか。分かったぞ。」

お坊さんは針の刺さったしめじを手に持つと、手拭いで針を巻いた。

そして火鉢でしめじを炙り始めた。

「しめじは、わしらに謎かけをしていたんだ。」

お坊さんは塩をちょっとしめじにかけて、味噌をつける。

「『塩と味噌』で食べるものそれは、せんぼんしめじじゃ。」

そういうと、しめじをパクッと食べました。

「うっ!」

目をガッ!と見開き、上を見上げた。

「「お坊さん!」」

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