宮城県に伝わる伝説で、まんが日本昔ばなしでやっていたのを鮮明に覚えていたためオマージュしました。
ここは作戦通り、海美がファミリーに偽物の通行手形を差出したら、行動開始だ。
けど、全く手形を出さない。
「…ちょっと目が悪いもので、、すみません。」
そう言うと、海美に近づき、海美の持ち物を物色するふりをした。
「なにしてる?」
スピカは小声で海美にささやいた。
「作戦は中止しましょう。来客中では作戦が崩れるわ。」
「そんなことはない。あなたには迷惑をかけない。その最後の1人と客は俺がやる。あなたはここから瞽女衆を連れて外に出ていただくだけで良いのです。」
「客を見てからでも遅くないかと…」
「そうかもしれんが、目の前のファミリーだけでも倒してくれ。」
「………。」
「なにをしておる!」
コブが怒鳴る。
「あぁ、すみません。今見つけました。」
海美から通行手形を奪うと、かかげてみせた。
「よし、こちらへもってこい。」
「へい。すぐに。」
そう言うと、また海美の方を向く。
「大丈夫だ。光のように二体倒す。」
「…分かった。」
そう言うと、海美は通行手形の入ったのし袋を持って、イチとコブの前に座る。
机の上にのし袋を置き、一本下がり、頭を下げ続げる。
イチがコブと向かい合うように座る。
イチも頭を下げる。
ただ、イチは頭をゆっくりひねり、なにか聞いている。
待たされてイライラしたのか、コブが乱暴に袋を開けて、蛇腹折になった通行手形を開けた。
しかし、そこにはなにも書いてない白紙。
「 書いてないじゃないか
なにも
書いてないじゃないか 」
右側の口と左側の口がしゃべる。
?
イチが斬ったのだ。
イチは左側に杖を置いておいた。
「なにも」
としゃべった瞬間に、杖の仕込みを引き抜き、
机
白紙
股下から頭
コブ
を斬り上げた。
だから、
「書いてないじゃないか」
は二つの口が二つの声を発したのだ。
「なんだね?」
羊はどうしたのかというと、イチが斬り上げたのを見たら、なにが起きたのか分からず、そのままポカンと見てしまった。
一番前にいたスピカが襖を勢いよく良く開けると、音もなくどっかへ行くのも見た。
それが命取りだ。
「なんだね!?」
目の前の青い髪の女の人が持っている変な赤い球のついた杖を自分に突き出したのまでは見ていた。
ただ、まばたきした瞬間、身体がグッと無理やり浮かされた。
そしてそのまま羊は天井に身体を打ちつけた。
身体が畳を見ている。
「なに?…なにが起きている?…冷た?ら、痛!」
シャーっと身体が畳に向かって落ちる。
内臓がねじれているようだ。
畳に身体が叩きつけられる。
「だから、なにが…」
足で踏みつけられる。
「なんで…」