集まって、お茶を飲んでいる。
縁側になぜか、顔面から上半身が真っ二つになったコブ頭の男の左半分だけ。
お腹に穴のあいた羊の頭がぐったりしているが、そのお腹の穴に無理やり違う頭が突っ込まれて座っている。
そして、もう1人。槍で心臓を貫かれた髪が白く、口が裂けている。
この人間たちが倒したファミリーである。
ちなみに、このファミリー三人、4人か。
4人の前にもお茶が注がれ、湯気が立っている。
「さて。話も盛り上がってきたが…一回いろいろ整理するか。」
スピカが言う。
「よし。」
「そうじゃそうじゃ。」
あっちこっちで、そんな小さい声がしたと思うと、みんなシーンとして、スピカに注目した。
「その縁側でお茶を飲んでる4人。まぁ別に飲んでるから生きているわけでなく、死んでるんだけど。」
そんなジョークを踏まえながらしゃべるから、目の見えない瞽女衆もニコニコしている。
「死んでるのに、お茶を飲むんだって。」
そんなことを小さい声で言っている瞽女もいる。
「その4人、そしてこちらにいる雄鬼…こちらも、本当は雄ではないし、ましてや鬼でもない観音様のような女の子です。」
また瞽女衆がくすくす笑う。
「その女の子が倒した1人、現時点で5人のファミリーを倒すことが出来たわけだ。で、」
「で、」と言った時、両指を立てて誰と言うわけでなくなにか空中を指差す。
そして、手のひらをある人物に向ける。
その先には、ハシゴの上にいた忍者みたいな人間がいる。
走っていった10人のリーダーみたいなのが立ち上がる。
「はじめまして。みなさん。私たちは郵便屋です。郵便屋と言っても手紙も郵便物も持っていません。我々は記憶を運ぶんです。」
2人目が立ち上がる。
「人間は、文字を読むことが出来ますが、紙をモノどもは燃やしたり破ったりします。ですから、紙ではなく、記憶したことを運んでいるんです。」
3人目が立ち上がる。
「そして、今回は緊急速報があったため、ここでモノや人間が次々に殺されていることを承知の上、決死の覚悟で突っ込んだのだ。」
4人目
「誰か死んでも1人生き残り、情報を伝えることが出来れば良かったわけです。」
5人目
「生存確率を上げるために、このハシゴの男を雇ったんです。」
6人目、これは、ハシゴの上にいた男
「はじめまして。私は郵便屋ではなく、護衛の人間です。ブーツと申します。」
そう言って座った。
7人目が立つ。
「ですが、みなさんがここの関所のファミリーを倒してくれたおかげで1人もかけることなく通れそうです。」
最初の男がしゃべる。
「みなさんのおかげです。」
11人全員立つ。
「「「ありがとうございます。」」」
8人目を残して全員座る。
「で、運んでいた内容だが、人間たちだけでなく、モノも含めて全ての六道のものモノに教えて良い内容なので話させていただきます。」
9人目とリーダーが立ち上がる。
「実は、ファミリー討伐を仏様だけでなく、地獄の十王様も認められたのてす。」
「おいおい…」
思わずスピカがしゃべった。
「どういうこと?」
まつりがアヤに聞く。
「いままでは、ファミリー討伐は仏様が公認してたんだけど、今後は地獄の王様。すなわち、地獄の鬼たちや阿修羅道の戦士たちもファミリー討伐を敢行するって宣言したの。」
「すると?」
まつりはアヤに聞いたが、リーダーがしゃべる。
「ファミリーは、いままで、向かってくる少数の人間だけと戦っていれば良かったのだが、これからはこの世の全ての六道と戦わなければならなくなったんだ。」
「…じゃあ、みんな仲良くなったの?」
「仲良くなったんじゃない。ファミリーがいなくなればまた争い合うし、ファミリーがいなければ潰し合う。
ファミリーがいればファミリーを倒すのが先で、いなくなれば、ファミリーがいたところを実力でぶんどる。」
「………。」
まつりは黙った。
みんなが仲良くなったのなら良かったと思った。
また章が新しくなります。
ちょっと会話が続きます。