これが、どうしてこの行動を行動を氏綱が行なったのか丁寧に書かれていてとても興味深い。
ひとつ例をあげれば、当時、氏綱は「伊勢」と名乗っていた。(父早雲は北条を名乗ったことはない)
また、関東は群馬に「山内上杉」、東京埼玉に「扇谷上杉」、茨城に「古河公方」、千葉に「小弓公方」という、偉い人が乱立している状況だった。
ここで、鎌倉時代の執権と同じ「北条」と北条氏が持っていた「従五位」という位を得ることで、関東を制圧しようとしたわけである。
ただ、この「北条」と「従五位」は献金で手に入れたため、早雲氏綱親子が執権北条氏と関係はまったくない。
名字や位はお金で買えたんですね。
猿の面がフラフープを腕で回しながら、一気に距離を詰めてくる。
フラフープでどういう風に戦うんだ?
その時、フラフープが光った。
「あれは、鉄かなにかだ!」
身体で受けてもフラフープならと思っていたが慌てて杖をぶつける。
あんなのが当たったら体がちぎれてしまう。
杖は体の右前に立てて、フラフープにぶつけたが、その時、左脇腹に衝撃。
右方向に吹っ飛ぶ。
杖がギュッと土俵に突き立たったので、土俵から落ちることはなかったが、左の脇腹の衝撃は驚いた。
ヨーヨーだと思ったが、ヨーヨーなら巻き付けてくる作戦じゃないかと思った。
衝撃のあった方向を見る。
そこにいたのは猫の面…竹馬だ。
「竹馬で突いたのか?」
猫面は竹馬に乗っているのではなく、降りて、片膝を付いて普通に突いてきたのだ。
猫が頭を下げた。
「なんだ?…飛び道具か!」
まさにその通り。
横向きにヨーヨーが目の前に飛んでくる。
しかも今度は、刃みたいなのが生えている。
「この杖と同じで収納式なのかな。」
今度はフラフープが頭の上から振り下ろされてくる。
杖で抑える。
「て、言うか、どうすれば勝ちなの?」
「そりゃ、チャレンジャー、その面を取られれば負けさ。」
「えっ?」
土俵下から声がした。
「……誰?」
「いいから。面を剥がせば勝ちだ。土俵から降りても、ひっくり返っても大丈夫。しかし、一つ忠告がある。面を剥がす時は、相手の生死問わずだ。それに気をつけろ。」
「殺した後、剥がすってことも相手はしてくるってことね。」
猿面の足を払う。
竹馬の打突が来ると思い、杖を軸に、ダンスポールよろしく逆立ちをして避ける。
真下に、こちらを見上げる猫と、アドバイスをしてくれたであろうモノいや?ひ…いや、モノが見える。
「あの人、骸骨?」
右腕を畳のヘリだか、布だかを紐状にしたものを巻きつけ、懐に手をやって、あぐらをかいている。
顔の右半分はものすごいイケメンなのだが、顔の左半分が青白く、目の当たりに穴が空いている。
よく道に転がっている髑髏に見えた。
逆立ちして避けられない状態で、下から上に向かってヨーヨーが飛んでくる。
もちろん刃か出ている。
「ここまでおいで。」
海美は杖に足を置くと、手を離し、上体を反らして、上に向かって杖を蹴り飛ばし、天井にぶら下がった。
「「おー!」」
観客がため息を吐く。
「だけど、どうやって降りるんだ?」
猿がじっと海美を見る。
フラフープをビュンと投げる。
「よっ!」
フラフープが当たる直前、屈伸。
フラフープの中に片足を入れて、足でフラフープを始める。
「「おぉ!?」」
「いいぞ!いいぞ!」
「が、頑張れ、チャレンジャー!」
杖のダンスポールから見事なジャンプ、さらにフラフープまでと、観客みんなが興奮している。
「ふざけるな!」
猫面が片足で竹馬に乗り、もう一本の竹馬を振りかざして、海美に迫る。
「思ったんだけど、」
海美は片足でフラフープに加速をつけて、猫面に向かって蹴り投げた。
「どうして、」
手に持つ竹馬でフラフープを猫面が弾いた。
勢い余ったのと、竹馬が重いのと、片足でケンケンしている関係で、よろめいた。
「順番に攻撃してくるのかな?」
海美は体を振って、竹馬に飛んだ。
「なにするんだ!退け!」
海美は竹馬に抱きつくと、ロデオよろしく乗りこなし始めた。
海美は犬面を見る。
ヨーヨーを投げたいのだが、猫面に当たるのが怖いのか、タジタジオロオロしている。
もう1人、猿の面に目を送る。
フラフープを回収しただけでなく、杖を持とうとしている。
「杖に触れちゃだめ!」
海美は叫ぶ。
「うるさい!」
猿面は、言い返すと杖を掴んだ。
その瞬間、猿の面の両足から血が噴き出した。
「えっ?」
急なことだったので、バランスを崩してその場に倒れ込む。
猿面の目の前に、立ってる足だけ見える。
自分の足を触れる。
足がない。