バイオハザードRTA 新B.O.W.ルート『グレーテルの怪物』END   作:血袋

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(3ローテ目に入るので)初投稿です。


PART5

 先輩! 何してんすか! やめてくださいよ本当に!(TON)なRTA、はーじまーるよー。

 

 前回は地下研究所の脱出後にムービーが入ったところまででしたね。続きを見ていきましょう。

 現在の日時は9月29日のAM10:18。原作のRE:3では、ネメシス第2形態との戦闘後に不意打ちを受けてT-ウイルスに感染したジルをカルロスが発見し、病院へ向かっているのがこの時間帯です。

 

 そんな彼らのことを他人事にできないのが今回の難易度【LAST ESCAPERS】なので……はい、一難去ってまた一難、ぶっちゃけありえない。

 なんと、プレイヤーキャラの前にも別個体のネメシス先輩が姿を現します。しかも最初から素手ではなく火炎放射器で武装済みという。(まんまと研究所を脱出されたアンブレラ社が)すっげえキレてる、はっきりわかんだね。

 

 プレイヤーキャラであるティシポネーちゃんは、即座にネメシス先輩の背中にある火炎放射器の燃料タンクを爆破させて逃げる時間を稼ごうと銃を構えますが……これはブラフです。

 こちらが発砲するよりも先に、ネメシス先輩の指先からこっそり伸びていた触手がグレーテルへ命中。これ自体は深い傷じゃありませんが、その傷口からT-ウイルスに感染してしまいます。

 完全な抗体を持っているジル姉貴すら倒れこんで泡を吹いたほどに高濃度のT-ウイルス、9歳児の小さな体にはバリきついこれ。グレーテルも同様、泡を吹いて気絶します。

 

 復讐の女神から名を賜っておきながら、やることが弱い者いじめとは、先輩の屑がこの野郎……お前もう生きて帰れねぇな? 二度とこの世界にいられないようにしてやる(憤怒)

 

 ちなみに当然ですがムービーなので、何周プレイしようともこの運命は変えられません。

 ムービー銃の恐ろしさは撃たれる側のみならず撃つ側にも適用されるんですね……。

 

 はい、ティシポネーちゃんが今度こそ燃料タンクを銃撃しました。ネメシス先輩が爆炎で怯んだ内にグレーテルを連れて逃走を選びます。ここでネメシス先輩を倒したとしても、それで妹が治るわけじゃないからね、仕方ないね。

 しかしご覧ください、抑えきれない復讐心を滾らせて走るティシポネーちゃんの顔を。どれだけ可愛らしい顔にメイキングしたキャラでも、このシーンだけは鬼の形相になります。

 裁判長、見てくださいよ! こんな面白い顔してる人(生物兵器)が復讐を我慢できるわけないじゃないですか! 悪いことする顔でしょこれ!(閉廷おじさん)

 

 

 

 ……茶化すのはこの辺にしておきましょう。ムービーが終了しました。

 ここからしばらくは舞台がラクーンシティのダウンタウン全域となります。まず第一の目標は、何処かしらの「セーフルームを訪れてグレーテルに応急処置を施す」ことです。グレーテルの体にT-ウイルスが回り切るまでの制限時間が設けられているため、悠長な探索はできません。

 

 初期位置からすぐ向かえる場所にもセーフルームのある施設は数件ありますが、今回のチャートで私が向かうのはラクーン警察署です。

 理由は2つあります。1つ目は警察署を訪れることでストーリーの進展に必要なイベントが追加で発生してくれるため。2つ目は入ってすぐのメインホールが既にセーフルームなので、屋内探索の必要が無いからです。

 

 本来であれば、警察署まではかなりの距離があるため時間制限付きの移動となると厳しいです。だからまずセーフルームのみを目標とした方が良いのです……本来であれば。

 言うのは2回目になりますが、プレイヤーキャラはT+G-ウイルスのB.O.W.ですので。そもそもティシポネーちゃんの敏捷ランクをSまで振り切っているのは、戦闘よりも移動の速さを考えてのことですからね。

 

 

 では早速、移動を開始しましょう。グレーテルをお姫様抱っこからおんぶに切り替えたら、まず正面にある家屋の屋根まで跳躍! 警察署が位置する北の方角へ向かって、建物の屋根から屋根をノンストップで飛び移り続けます。これぞ敏捷ランクSのB.O.W.が行う移動です。原作RE:3のジル姉貴みたいに地上をテクテク歩く必要などありません。

 この移動法なら地上に湧いている活性死者をすべてスルーすることが可能ですし、当然ネメシス先輩も追い付いては来られませんし、何よりもダウンタウンの入り組んだマップに悩まされることすらありません。ショートカットもできる戦闘回避もできる、ビキビキビキニ1・2・3(レ)

 

 もちろん途中には高層マンションやビルも複数建っています。強引に飛び越えてもいいですし、大人しく迂回するのも無難ですが、そんなんじゃRTAになんないよ~(棒読み)

 というワケで、壁が脆いではないか……行け(キックアクション)

 

 はい、このように走る速度は緩めないまま跳躍からのライダーキックで適当な壁や窓を蹴り抜きつつ直進します。B.O.W.にとっては、筋力Cもあれば一般的な建築物の壁など障子紙も同然です。ここばかりはタイラント先輩とネメシス先輩を全力でリスペクトして、ほらいくどー。

 既に建物内はクリーチャーだけですし、どうせ最後にはラクーンシティ全てがミサイルによって崩壊するので、何をしたってマイ・ペンライ(大丈夫)! 邪魔なものは遠慮なく蹴り砕いて進みましょう。しゃあっ コブラ・ソード!!

 

 

 さて、ひたすら移動し続ける単調な画面がもうしばらく続きます。このままでは退屈でしょう。ですので、み な さ ま の た め に ぃ~……

 

 

 ……本RTA最大の敵となるネメシス先輩について説明を加えておこうと思います(天丼ネタ)

 既プレイ兄貴姉貴ならばご存じの通り、ネメシスはT-ウィルスによって作り出されるB.O.W全般の欠点だった「知性の低さからくる制御不安定」を改善すべく、新開発された寄生生物型B.O.W.である「NE-α」をタイラントへ埋め込むことによって誕生した新型タイラントです。

 このNE-αは他生物へ寄生し、肥大増殖した末に新たな脳を形成、宿主の肉体を乗っ取るという能力を有しています。感染者の脳機能を殺してしまうT-ウイルスに、外付けの頭脳となってくれるNE-αはベストマッチでした。

 ネメシスも、基本性能こそ元のタイラントと変わらないものの、知能は格段に上昇しています。複雑な任務を自己判断で継続的に遂行すること、そして何よりロケットランチャー等の武器使用が可能となっているのが最大の証拠ですね。正式名称は「ネメシス-T型」であり、言ってしまえばNE-αこそがネメシスなのです。

 

 そう考えると4以降に登場したプラーガはマジで優秀過ぎるな……(今更)

 

 さて、パートの冒頭でも言いましたが今回の難易度【LAST ESCAPERS】ではラクーンシティに2体のネメシスが放たれています。ジル姉貴及びS.T.A.R.S.メンバーの抹殺を目的とする個体と、プレイヤーキャラが操作しているB.O.W.の捕獲を目的とする個体です。前者は今までのジル姉貴との攻防で既に第2形態となっています。

 

 何が言いたいかって、いずれティシポネーちゃんはジル姉貴と合流するので……ネメシス2体も合流してしまうんですよね。それがヤバいんですよ。

 同じマップに2体が揃ったネメシスは、その知能の高さから、連携した行動を取ってくるようになります。つまり、最終盤での決戦の難易度が一気に跳ね上がるのです。ただでさえ高難易度でのネメシス第3形態戦は手強いのに……詳しいことはその時になれば改めて解説しますが、ひとまずそれだけ覚えておいてください。

 

 ちなみにですが、地下研究所内でタイラントを仕留め切っていないと、こいつもネメシスの手下として最後まで戦闘に交じってきます。3人は、どういう集まりなんだっけ?(絶望)

 だから、真っ先に息の根を止めておく必要があったんですね。

 

 

 

 などと話している間に、目的の警察署へ着くぅ^~。中へ入ればムービーが始まります。

 現在時刻は同日のPM12:36。メインホール内のソファに、グレーテルを寝かせたティシポネーちゃん。今から何をするのかと言うと……自身の体から極少量のG()-()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 詳しく解説していきましょう。わずか9歳の小さな子供がネメシスのT-ウイルスを直接体内へと送り込まれて即ゾンビ化していない状況から分かっていたことですが、グレーテルにもT-ウイルスに対する完全な抗体が備わっています。まぁTのウイルス抗体は遺伝子による相性が原因なので、プレイヤーキャラの妹であるという時点で気付ける話ではありました。

 ただし完全適合者ではなく、あくまで完全な抗体を持つという領域ですので、高濃度のウイルスは流石に無害化できません。そこでG-ウイルスの出番となります。

 

 既に簡単な紹介は行いましたが、改めて補足します。

 T+G-ウイルスは、その名前の通りTとGの2種を同時に使用したウイルスなのですが、この2種は特定の比率で使用しなければ一方がもう一方を殲滅させてしまうという難儀な代物です。その原因はおそらく、決まったパワーバランスにしておかないとGの方がTを完全に無力化してしまうからでしょう。

 NE-αの試作型を体内へと投与されたリサ・トレヴァーが、寄生されるどころか逆にNE-αを吸収するという反応を見せた際に、その体内から変異したT-ウイルス抗体が検出された──その抗体を研究した末にウィリアム・バーキンが完成させたのがG-ウイルスです。Tの抗体として上位に在るG-ウイルスは、T-ウィルスを完全に無効化し、一切の影響を受けません。だからこそ、これら2種を組み合わせたT+G-ウィルスの開発も成ったのではないでしょうか(……と、私は考察します。元の情報が少なすぎるので)。

 

 話を戻しましょう。T+GのB.O.W.であるティシポネーちゃんの体内のG-ウイルスは、『6』にて主人公キャラとなったシェリーと同様に形を変えて、不死身の肉体を成り立たせる力の源となっています。この状態のGであればグレーテルの体へ危害を加えずにT-ウイルスの弱体化に使えるはずだとして、ティシポネーちゃんは決断を下したワケです。

 

 

 早速、ティシポネーちゃんが自身の右手の親指に歯を立てて血を流し、そこへジッと意識を集中させます。すると、流れる血が赤色から薄紫色に変わり始めました。G-ウイルスは紫色をしているので、親指にGが集結してきている証拠ですね。

 薄紫色の血に塗れた親指でグレーテルの舌に触れ、少し待つと……はい、グレーテルの苦しそうだった息遣いが少しばかり静かなものになってきました。賭けは上手くいったようです。

 これで、グレーテルの体にT-ウイルスが回り切るまでの時間にはかなりの余裕が生まれました。ティシポネーちゃんにもようやく安堵の笑みが浮かびます。

 

 ここでムービー終了です。可能な応急処置は終わりました。これ以上のT-ウイルス弱体化には、ちゃんとしたワクチンが必要不可欠です。

 次の目標は【T-ウイルスのワクチンを手に入れる】となるワケですが、元よりそのための警察署直行。あとそのための次なるイベント。

 メインホールの受付デスクを調べると、数時間前にここで調べ物をしていたタイレルのメモ書きを発見します。そこからアンブレラの研究員でありT-ウイルスのワクチン開発を担っていた人物、ナサニエル・バードが市内のスペンサー記念病院に居るという情報を入手できました。

 これはなんだぁ~? 証拠物件として押収するからなぁ~?(ホモコップ)

 

 このイベントを回収すれば、もう警察署に用はありません。グレーテルを担いでスペンサー記念病院へと向かいます。

 ただし、もう一悶着を挟みますけどね。警察署を出たところでムービーが──

 

 

 ──今回はここまで。

 ご視聴ありがとうございました。

 




UAが1万を突破しました。皆様ありがとうございます。

(2022/6/30)
今パートのために原作の設定を調べ直した際、T+G-ウイルスが先駆者様の完全オリジナル設定というワケではなく『ガンサバイバー4_バイオハザード HEROES NEVER DIE』にて登場していたことを初めて知りました。外伝作品は追いかけてないから知らなかった……。
細部まで設定の練られているものではなかったため軽傷ですが、PART1と2の文章には幾らか手を加えました。ストーリーの本筋には全く関係の無い部分ですので、読み直す必要はございませんが、ご了承ください。

私の調査不足が招いた失態です。どうかご容赦いただけますと幸いです。

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