ダンまち×FGO ~ 許されよ 我らが罪を~   作:はしゅまる

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原作ブレイクを始めましょう(ほんの一部分だけだけど)


12話

 

「はい、これ」

 

 

「おおおぉぉぉぉぉ......!?」

 

 

作業着姿のヘファイストスから手渡された長箱を、ボクは感嘆の声をあげながら両手で受け取る。

 

 

「あなたのご要望には応えられたかしら?」

 

 

「うんうん、十分だよっ!文句なんてあるわけがない!」

 

 

ぱかっと蓋を開けてボクは箱の中を見る。黒の鞘に収められた、黒の柄を持つ直剣。上から下まで黒ずくめの、一見簡素な作りをしたこの武器は、ボクも僅かながら力添えをして完成した、ヘファイストス入魂の作品。約1日かけて作り上げられたベル君の武器に、ボクは、嬉しさが込み上げてくる。

 

 

「あっ!そうだ、この武器の名前はどうするんだい?何だったらボクがつけてもいいかな!そうだねー、ボクとベル君の愛の結晶ってことでラブ・ソードとか!!」

 

 

「やめてよ、駄作臭しかしないじゃないの。......でも、そうね、これは神の武器としか形容しようがないものだし......神の剣(ヘスティア・ソード)ってとこかしらね」

 

 

とヘファイストスはこぼす。いやー照れるじゃーないか。

 

 

「言っておくけど、借金踏み倒すんじゃないわよ」

 

 

「わかってるわかってる!」

 

 

まとめてあった髪を解きながら、ちゃんと釘を刺してくるヘファイストスの言葉に、ボクは頷く。さーてと、早くベル君に届けてあげなくちゃ。

 

 

「もう行くの?」

 

 

「ああ、悪いけど!」

 

 

もう居ても立ってもいられない、ボクは部屋の扉へと直行した。

 

 

「ヘスティア、あんた少しは休みなさいよー!」

 

 

「わかってるよー!」

 

 

声を背中で聞き、振り向かずに返事をしながら手を振る。ボクは工房の隣に設けられた小部屋から出た。

 

 

(あぁ、早くコレをベル君に渡してあげたいなぁ!...あとトネリコくんになんて説明しよう...)

 

━━━━━━━━━━

 

急いで出ていった神友の背中を見送りながらヘファイストスが思い出すのは一昨日のこと。

 

 

「......あんた、いつまでそうやっているつもり?」

 

 

「......」

 

 

とある店の内では、ヘファイストスが、呆れたような疲れたような声をこぼしていた。

 

 

自分のファミリアの制服姿で執務室にある机に座っている彼女の声が向かう先は、床に跪いてこれでもかと頭を下げているヘスティアである。

 

 

「私、これでも忙しいんだけど?」

 

 

「......」

 

 

「騒いでなくても、そこで虫みたいに丸まっていられると、気が削がれて仕事の効率が落ちるの。わかる?」

 

 

「......」

 

 

「ねぇ、ちょっと、ヘスティア?」

 

 

「......」

 

 

「......はぁ」

 

 

ずっと黙り同じ態勢のままでいる神友に、ヘファイストスは溜息をつく。丸一日。それはヘスティアがヘファイストスに頭を下げ続けている時間である。

 

『神の宴』があった日、自分の眷属に武器を作って欲しいというヘスティアの頼みを、ヘファイストスはばっさりと切り捨てた。

 

自分のファミリアの作品は言ってしまえばブランド品だ。売買ならなんの問題もないが。ヘスティアに大金があるとは思えないし、たとえそれが親友のよしみで譲るなどというのは決してあってはならない。

 

なぜならファミリアを統率する立場にあるヘファイストスにとって、眷属達が血と汗を流し生み出した武具を軽く扱うような真似はタブーだ。認められるわけがない。

 

オーダーメイドを注文するなら少しは金を集めてからにしろとヘファイストスは容赦なくヘスティアを突っぱねた。が、断られたヘスティアは、宴が終わった後も何度も頭を下げて頼み込んできた。

 

いくら追い払おうがしつこくお願いしてくるヘスティアに、ヘファイストスの方が先に参りそうになる。こうなったらヘスティアを好きにさせ、諦めるまで放置することにした。そうすれば腹が空いてとぼとぼと帰っていくだろうと考えて。

 

そして、宴から2日経っても。まだヘスティアはヘファイストスにお願いし続けていた。

 

 

(何があんたをそうさせるのよ……) 

 

 

ヘファイストスは渋い顔をする。ずっとこのポーズを取っている神友の心情が、理解できない。今まで頼られることはあったが、今回は全く様子が違う。強い意志が伝わってくる。

 

 

「あんた昨日から何やってるのよ、その格好は何?」

 

 

「...土下座」

 

 

「ドゲザ?」

 

 

「これをすれば何をしたって許されるし、何を頼んでも頷いてもらえるってタケから聞いたんだ」

 

 

「タケ?」

 

 

「タケミカヅチ」 

 

 

ああとヘファイストスはある神の顔を思い浮かべる。それから少し無言が続く。

 

もう無理だ。仕事に身が入らない。と、今行っている事務を投げ出すヘファイストス。こちらに土下座をしているヘスティアをじっと見据え。直球に聞いた。

 

 

「...ヘスティア、教えてちょうだい。あんたがどうしてそうまでするのか」 

 

 

「あの子たちの力になりたいんだ」 

 

 

ヘスティアは土下座を崩さず、答える。

 

 

「あの子達は、あんな小さな背中に、背負いきれない程の何かを背負っているんだ。だから怪我をして、死にかけて、それでもまた立ち上がり、進み続けるんだ」

 

 

それは自白であり。

 

 

「そんなあの子達をッ!ボクはただ見守ることしか出来ない!彼らの帰りを祈りながらただあの教会で待つことしかできないッ!」

 

 

そう言った彼女は顔を上げ。

 

 

「......ッ!」

 

 

ヘファイストスは、息を飲む。

なぜならヘスティアは大粒の涙をぽろぽろと流していたからだ。

そんな自分の状態に気づかないまま、ヘスティアは言葉を紡ぐ。

 

 

「一つの目標を目指して我武者羅に進む、ベル君は、すごく険しい道のりを走り出してる!とても危険な道だ、だから欲しい!あの子を手助けできる力が!あの子の背中を押せる、武器が!」

 

 

「一つの使命を全うするために自分すら犠牲にして進む、トネリコくんは、とても激しい嵐の中を走っている!自分では気づいてないようだけど、こっちが見ていらない程、心をボロボロにしながら、だから欲しい!あの子を手助けできる力が!あの子の道を切り開いてあげられる、武器が!」

 

 

ヘファイストスの方を向き、視線でも訴えてくる。

 

 

「ボクはあの子達に助けられてばっかだ!ひたすら養ってもらってるだけで!ボクはあの子達の主神なのに、神らしいことは何一つだってしてやれてない!」

 

 

最後は絞り出すようにして、ヘスティアはぐっと体を強張らせ。

 

 

「彼らが傷ついていく様子をただ見てるだけなんて、嫌だ......何もしてあげれないのは、嫌なんだ......」 

 

 

消え入りそうな弱々しいその言葉は、自分の力不足を嘆く言葉だった、がしかしヘファイストスを動かすに十分すぎる程足りた。この時のヘスティアの想いを、彼女は同じ下界の子供を持つ親として、神として、親友として認めた。

 

 

「......わかった。作ってあげる、あんたの子に」

 

 

その言葉に目を輝かせ始めるヘスティアにヘファイストスは肩をすくめてみせる。

 

 

「私が頷かなきゃ、あんたテコでも動かないでしょう」

 

 

「ありがとう、ヘファイストス!」

 

 

長時間土下座をした反動か、立ち上がるとすぐにぐらっとよろめいて四つん這いに戻ってしまい頰を染めて破顔一笑する友の姿に、ヘファイストスは形だけの溜息をつく。 

 

甘やかし過ぎだなと自覚しつつも、今のヘスティアになら手を貸すのはやぶさかではないと思う自分がいた。

 

少なくとも、ぐーたらと部屋に引きこもっていた以前よりは、微笑ましいものがある。

 

 

「それで、言っておくけど、ちゃんと代価は払うのよ。何十年何百年かかったとしても、このツケは必ず返しなさいよ」

 

 

それだけの覚悟があるなら身を粉にして見せなさいと、椅子から立ち上がり、今尚四つん這いのヘスティアに歩み寄ったヘファイストスは、びしりと指を突きつけた。

 

 

「わかってるさっ、ボクだってやる時はやるんだぞ。ベル君達へのこの愛が本物だって、身をもってヘファイストスに証明して見せるよ」

 

 

「はいはい、楽しみに待ってるわ」 

 

 

たゆん、と胸を張ってみせるヘスティアの言葉を話半分で聞きながら、ヘファイストスは壁に作り付けされた棚へ向かう。その細長い棚には新品同然に磨き抜かれて置いてあるショートハンマーが綺麗に並べられている。

 

 

「あと言っとくけど、打ってあげるのは1振りだけよ」

 

 

「え...?」

 

 

さっきまでウキウキだったヘスティアは疑問を抱いた。

 

 

「さすがに親友だからってふたつも打ってあげれないわ、公平じゃないもの」

 

 

それはヘファイストス・ファミリアとして、誇りあるブランドとして矜恃があるからだ。

 

 

「あんたの子が...ベルだっけ?その子が使う得物は?」

 

 

「え......ナ、ナイフだけど?」

 

 

「じゃあもう1人は?」

 

 

「えっと...彼女は魔導師なんだ」

 

 

そう、と一言呟いてヘファイストスは緋色の鎚を手に取り腰に常備しているポーチにしまい込む。

 

 

「ならベルって子の分だけでいいわね」

 

 

「え...あぁ...そのー」

 

 

「何よ...魔法剣士にでもしたいの?どっちにしたって1つしか打たないわよ」

 

 

「うぅ...うぎぎぎ...」

 

 

禁断の質問に迷うヘスティア、どちらにも打ってもらう体でいた為、その答えはすぐには出せない。なぜならどっちにも必要だと思っているからだ。

 

もちろんヘファイストスが意地悪で言ってる訳ではないことをヘスティアはわかっている。けど、ここでまた土下座をかませば、今度こそ此処から追い出され口も聞いてもらえないかもしれない。

 

故に、選ぶしかない。と決心した時、ふと頭を横切ったのは彼、ベルの事だった。

 

彼の赤い瞳...いや深紅の瞳の中で、燃え始めた炎をヘスティアはその目で見た。彼の決意をその耳で聞いた。トネリコには悪いと思うけど彼が強くなりたい理由を考えると、ベルに渡せば、トネリコにも利があると考えた。

 

 

「ベル君に造ってくれ。ヘファイストス」

 

 

「わかったわ」

 

 

そう聞いたヘファイストスは透明のクリスタルケースのもとに行き、ケースの中で鎮座している数種類の金属塊の中から、白銀色に輝く『ミスリル』を選ぶ。

 

鉄より軽くて堅く、そして鉄より遥かに鍛えやすい完成された精製金属。

 

特別の力もない女の鍛冶師でも比較的容易に扱うことができる、上等な金属。

 

 

「あれ?...ヘファイストス。もしかして、君が打ってくれるのかい?」

 

 

「そらそうよ、当たり前でしょう?。これはあんたとのプライベートなんだから。私の事情にファミリアの団員を巻き込むわけにはいかないわ」

 

 

まさか文句でもあるの?とヘファイストスは眼帯をしていない左の眼でジロリとヘスティアを一睨み。だがヘスティアの方は首を横に勢いよく振り、そして顔を輝かせ。

 

 

「まさか、文句なんてあるわけないじゃないか!天界でも神匠と謳われた君に作ってもらうんだから、むしろ大歓迎だよ!」

 

 

「あんた、忘れてないでしょうね?ここは天界じゃないから、私は一切『力』を使えないんだからね」

 

 

神々の間で決められたルールによって、下界では『神の力』の使用は禁じられているため、【鍛冶神】ヘファイストスは、この下界においては『神の恩恵』を授かっていない子供、ただのヒューマンと何も変わらない職人に過ぎない。

 

 

「構うもんか!ボクは君に武器を打ってもらう事が一番嬉しいんだから!」

 

 

「......そう」 

 

 

ヘファイストスの腕を全く疑っていないのか。無条件でこのこと受け入れているヘスティアに、ヘファイストスは難しい表情を作るが。全く悪い気はしなかった。

 

 

「......これからやる作業、あんたも手伝いなさい。今からしっかり働いてもらうからね」

 

 

「ああ、任せてくれ!」

 

 

照れ隠しのためか指示をぶっきらぼうに伝えヘファイストスは体を翻した。部屋の扉へと進む彼女の後を、ヘスティアは機嫌良くにぴょんぴょんと跳び跳ねながら追ってくる。

 

 

(ま、客の要望には応えないとね)

 

 

ちょっと気分を高揚させられたヘファイストスは、意識を主神のものから鍛冶師のものへと即座に切り換える。ヘスティアの望む武器。冒険者が進む道を切り開く為の刃。【鍛冶神】の名に恥じぬ一品を作ってみせよう。

 

 

(とは言ったものの)

 

 

記憶から引き出すのは、その武器の使い手となる人物であるベル・クラネル。種族はヒューマンで、歳は14。 

『神の恩恵』を授かってからまだ半月しか経っていない。冒険者としては完璧な新米だ。

 

 

(駆け出しの冒険者に持たせる、一級品の武器)

 

 

無理難題だ。武器の威力が強過ぎては冒険者として腐る。装備品の力に頼ってしまう行為は使い手の成長を妨げるからだ。もとより使いこなせるとは思っていないが。

 

しかし、適当に作ってしまうことは、【鍛冶神】の名折れ。

 

ヘファイストスは、自らは神である前に一人の鍛冶師であると考えている。そんな根っからの職人気質であるから、己が手がける武器を中途半端なもので終わらせる気など毛頭ない。

 

やるからには全力で最高のモノを作り出すのだ。

 

 

(さてと、どうするか......)

 

 

今まで自分が鍛えてきた数多の作品を参照しながら思考の海に潜る。厄介な依頼をしてくると、隣で嬉しそうに付いてくるヘスティアをちらりと見やりながら、思わず心の中で呟く。

 

 

「あ」

 

 

そしてなんか嫌な予感がした。

 

 

「あのね...ヘファイストス」

 

 

「何よ」

 

 

「出来れば、直剣を打って欲しいんだ」

 

 

先程は、ナイフを使ってると言っていたはずだが?

 

 

「使い慣れてない武器をいきなり使うとそれだけで危険なのよ」

 

 

特にナイフと直剣ではリーチの長さに重さも全く違う。戦闘スタイルが変わり、今まで通りのパフォーマンスが行えず、モンスターに殺られるなんて今まで何度も聞いてきた話だ。

 

 

「わかってるよ、それはわかってるけど、今頃彼は、直剣で戦ってるはずだから」(教会の修繕中です)

 

 

「武器を変えたの?」

 

 

「前に戦った時に、ナイフでのリーチの長さが気になったみたいで」

 

 

そう、朝にベル君がこぼしてた。と言うヘスティア。

 

 

「トネリコくんが朝から、直剣を買いに君の所の店に行くと言っていたから、多分...ね」

 

 

「ふぅん」

 

 

まぁ武器を変えることは珍しいことではない。なんなら自分にしっくりくる武器種の方が安全に戦える。けどこの親バカめ、そんなことならもっと先に言いなさいよ、と心の中で悪態つくヘファイストス。それより心配なのは。

 

 

「ナイフより直剣の方が高いわよ」

 

 

「!?」

 

 

事実をヘスティアに叩きつける。面食らったような顔をする親友にくすりと笑い。

 

 

「頑張んなさい」

 

 

「!......ああ!!」

 

 

そんな親友からの激励によーし、と気合いを入れ直したヘスティア。そんなこんなで2柱は、ベルのための1振りを造るため、工房へと入っていった。

 

 

金属を加工し、打ち鍛えている時、ふと気になったヘファイストスは、汗をだらだらと流しながらも真剣な表情でこちらの作業を見つめるヘスティアに聞いてみた。

 

どうやって2人の眷属と知り合ったの?と。

 

帰ってきた返答は、

 

 

「偶然だよ」

 

 

「偶然、ボクのバイト先に2人で来てね。いつもの感じでボクの眷属にならないかい?って聞いたら、ベル君が目を輝かせて、良いんですか!?ってね。『神の恩恵』を授けてこれからは家族だって言ったら急に泣き出しちゃうし…」

 

 

そんな懐かしむように、言葉を紡ぐヘスティア。

 

 

「それからはドタバタだったなぁ。住んでる教会を見せたらトネリコくんに引かれたし、その後少し弄ってもいいですかって聞かれたからいいよって答えたら次の日には、部屋がいっぱい出来てたんだ!」

 

 

聞いてもないことを話し始める彼女。あえて相槌もせず黙って作業をしながら聞く。(というか教会を改造したの?勝手に?私の許可は?)

 

 

「2人が初めてダンジョンに行った日は心配で堪らなかったよ。帰って来た時は、ついボクが泣いちゃってね。それにつられてか何故か2人も泣いてね、いやー思い出すなぁ...」

 

 

その一つ一つが、彼女にとって大切なもの思い出。

 

 

「あのミノタウロス上層進出が起きてから色んなことがあってね。ベル君は急に悩み始めるし、トネリコくんも少し気落ちしてたな...それで、ある酒場でロキの所と1悶着あってね。その後、ベル君はダンジョンに装備しないまま行ってたらしくて、ボロボロになってトネリコくんに背負われながら帰ってきたんだ」

 

 

そんな苦い記憶すらも今では、愛おしい。

 

 

「自分だってボロボロのくせにさ、トネリコくんはベル君の治療を優先した。それぐらいやばかったってのもあるけど、何か切羽詰まってたように感じたんだ。まだこの事は誰にも話していないんだけどね、彼女...寂しそうに笑うんだ。全く隠せてないのに...でもベル君と一緒にいる時は、そんなことないんだぜ。我慢しているというより安堵の表情って感じで微笑むんだ」

 

 

その顔をベル君が見る度に、薄く頬っぺが赤くなってるんだ。と楽しそうに笑うヘスティア。

 

 

「そして目が覚めたベル君はね、とっても吹っ切れた目をしてた。自分の覚悟を...目指す先を...目標決めれたみたいでね。言いづらいことだろうにちゃんとボクに話してくれたんだ。だから...ボクは、彼の力になりたいって思ったんだ」

 

 

そんな自分にとってかけがえのない宝物を大切に...大切に扱うように話す彼女の顔は。同性のヘファイストスから見てもとっても美しいものだった。

 

 

「そう、いい子たちね」

 

 

ならきっとそのヘスティアの思いは、生まれてくるこの剣を更に強くする。

 

 

「うん、とっても」

 

 

彼女の気持ちの熱が移ったかのように、鎚を握る手に力が籠る感じがする。

 

まだ出会ったことは無いヘスティアの眷属である2人に、ヘファイストスは、ある思いを託す。

 

 

『ヘスティアのこと、よろしくお願いね』

 

 




思ったより、2章は短くなりそう。
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