ダンまち×FGO ~ 許されよ 我らが罪を~   作:はしゅまる

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やぁはじめましてみんな大好き超絶イケメンのお兄さんだよ。

え?もう会ってるだろって? そこは軽くながしておくれ

さぁそんなことより彼らの冒険だ

辛く険しい道のりのその最初の冒険だ

どうか彼らに星の導きがあらんことを


第一章 是は、僕達の物語だ
1話


走る

 

 

 

 

 

 

 

走る

 

 

 

 

 

 

 

後ろから迫る脅威から逃げるため僕達は暗い『ダンジョン』の中を全力で走っている。

 

 

牛頭人体のモンスター、『ミノタウロス』

 

 

Lv.1の僕達の攻撃では一切ダメージを与えられない怪物

 

詰んだ。間違いなく僕たちの冒険は始まった瞬間に詰んでしまった

 

「なんでッ!!...ミノタウロスがこんな上層にいるんですか!?」

 

長い杖を持ちながら叫ぶ彼女。

 

全くもって同意見だ。

 

あぁ戻りたい。いい歳をして瞳をキラキラさせて、ギルドの冒険者登録書にサインした僕自身を殴るために、そして自分の浅はかな考えで巻き添えをくらってしまった彼女に

申し訳が立たない あの時僕は君に救われたのに君を死なせてしまうかもしれないことに...

 

 

『ヴゥムゥンッ!!』

 

 

「でぇっ!?」「うわっ!?」

 

 

ミノタウロスの蹄。背後からの一撃は誰にも当たることはなかったけれど、土の地面を砕き、僕達の足場も巻き込んだ。

 

足をとられ、ごろごろとダンジョンの床を転がる。

 

 

『フゥー、フゥーッ...!!』

 

 

怪物が僕達の前に立っている

 

当たりを見渡すとここは正方形の空間 1本だけの通路は怪物の後ろのみ....死んだ....絶体絶命とはこのことを言うのだろう

 

カチカチと歯を鳴らし 目尻に溜まる涙。

 

ミノタウロスの荒く臭い鼻息が僕達の肌を殴る。

 

 

「....ベル...」

 

 

僕を呼ぶ声、この絶望的な状況で足を震わせながら杖の先端をミノタウロスに向けて僕を庇うように立つ彼女

 

 

「逃げてくださいベル...私がミノタウロスの注意を引きます。その間に全力で走ってください。きっと数秒も稼げないでしょうから...」

 

 

あぁ...かっこ悪い...本来守るべき女の子に庇われている、それだけにとどまらず腰を抜かしてしまい動けない僕....

 

 

「ベルッ...!!早く立って!!」

 

 

あぁ...ごめんなさい...君の勇断を無駄にしてしまった...

 

僕の目には蹄を彼女に振りかぶるモンスターの姿を映す。

 

次の瞬間、その怪物の胴体に一線が走った。

 

 

「「えっ?」」

 

『ヴぉ?』

 

 

僕達とミノタウロスの間抜けな声。

 

走り抜けた線は胴だけにとどまらず、厚い胸部、大木の幹はありそうな上腕、大腿部、下肢、肩、そして首と連続して刻み込まれる。

 

銀の光が最後だけに見えた。

 

僕達では傷一つ付けられなかったモンスターがただの肉塊に成り下がる。

 

 

『ヴモォ!?、ヴゥモオオオオォォォォォォ!!!???』

 

 

断末魔が響く。

 

刻まれた線に沿ってミノタウロスが崩れ落ちていく、赤黒

い血しぶきをシャワーのように僕達に降り注ぐ、僕達は呆然と時を止める。

 

 

「........大丈夫ですか?」

 

 

怪物だったものの後ろから現れる金髪の美少女。

 

蒼色の軽装に包まれた細身の体。

 

手に持つサーベル。地に向けられた剣の先端からは血が滴っている。

 

 

(....ぁ)

 

 

Lv.1の駆け出しの僕でも目の前の人物が誰だかわかってしまった。

 

【ロキ・ファミリア】に所属する第一級冒険者。

 

ヒューマン、いや異種族間の女性の中でも最強と謳われるLv,5。

 

【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン。

 

 

「あの...大丈夫...ですか?」

 

 

全然大丈夫じゃない。

 

 

今にも何かに締め付けられ止まる寸前なのではと思うぐらい苦しい僕の心臓が、大丈夫なわけがない。

 

 

「...あ...えっと...はい...大丈夫です 助けてくださり、ありが「ありがとうございましたあああああああぁああぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」...えっ!?ちょっと!!ベル!?」

 

 

僕は何かを言っていた途中の彼女を横切りお礼をいいながら走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと...!ベル!!止まってください!!」

 

 

どれだけ走ったかわからないけれど、後ろから聞こえる抗議の声

 

その声で僕は正気を取り戻した。

 

 

「もう...やっと追いつきました...なんで助けて貰った人にお礼をちゃんと言わずに走って行っちゃうんですか!?」

 

 

全くもってその通りだ

 

 

「........ごめん......」

 

 

「私に謝っても仕方ないでしょう...」

 

 

全くもってその通りだ(2回目)

 

 

「今からお礼を言いに戻るもの危険ですし、ギルドに戻ってエイナさんに相談しましょうか」

 

 

「はい.....」

 

 

「......5層まで降りたこと...ちゃんと誤魔化さずに報告しますからね」

 

 

「............はぃ...」

 

 

「ここは2層辺りでしょうか?...ほら気を引き締め直して帰りましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん...帰ろう.....トネリコ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は君のとなりに立つ資格なんてもうない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




女の子に庇わられ 女の子に助けられ 今の君は第三者からみればとてもみっともなく映ることだろう。

君はまだただ夢見る子供さ そこから成長しどうか彼女を救っておくれ

君は主人公なんだから.....ね


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