スーパー戦隊が大好きなので、デカマスターを目指そうと思います   作:ペペック

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防振りアニメ二期始まりましたね~。



魔法戦士と対策

そんなこんなで始めた検証実験。

ブレイズの案内で件の隠しダンジョンの入り口にやってきた四人が、恐る恐る内部を観察すれば高熱で赤くなる岩の階段が目に入る。確かに物凄く熱そうな内部だ。

 

まず最初にクルーガーが先陣を切って進む。

 

「……よし、大丈夫だ」

 

入り口付近に罠はなく、特にダメージはない。安堵してから続いてショウが入るが……

 

「あっづ!?」

 

五歩進んだ当たりで慌ててUターンで戻ってきた。

 

「どうした!?」

 

「入り口だけでメチャクチャ熱いよここ!?」

 

ショウ曰くダンジョンの内部は体感温度が異様に熱く、じわじわとHPが減っていた。クルーガーは【炎上耐性・大】を持っている上に、【物理特化】の効果でVITは100以上あるのでそこまでダメージはなかったので気づけなかったらしい。

 

「……っておい! 杖が燃えてるぞ!?」

 

「うわー!?」

 

さらにはなけなしのゴールドで購入した杖がチリチリと燃え、耐久値がみるみる減っていく。プレイヤーのみならず装備にも継続ダメージが入るとはなかなかえげつない仕様だ。

 

「これは……俺だけで行ったほうがよさそうだな」

 

確かにクルーガーには【破壊不能】を持つユニークシリーズがあるので、ここは彼一人で進んだほうが無難そうだと一同は判断したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後もダンジョンのギミックやらモンスターの攻撃やらで一騒動あったものの、ボスモンスターに至るまでの道のりをマッピングしてみた結果わかったことがいくつかあった。

まず剣や盾などの物理職系装備の初期装備であれば耐久値は下がらず、逆にプレイヤーメイド・ショップ販売の装備は種類を問わず、居続けるだけで耐久値が下がってしまう。

次いでダンジョン内部では常に炎上状態になり普通のプレイヤーは体力を徐々に削られてしまうが、最低でも【炎上耐性・中】を取得しておけばダメージを無効化できる。

道中のモンスターは炎属性のモンスターのみで、強さは【毒竜の迷宮】のモンスターと同じくらいだったという。

 

そして肝心のボスモンスターだが、クルーガーとショウの話によると、その姿は燃えるような深紅の毛並みを持つ、二首の巨大な狼のモンスターらしい。

近距離からは炎の牙で噛みつき攻撃を、遠距離からは口から炎弾を放ち攻撃してくる。見た目通りの炎系の攻撃パターンであり、さらにこのモンスターの炎攻撃は【炎上耐性・中】でやっと軽減できるほどだという。おそらく総合的な強さは【毒竜の迷宮】の毒竜と同じくらいだろう。

 

 

そして最大の特徴が……

 

 

「物理攻撃が無効化される」

 

クルーガーがスキルを発動し、何度も剣で切ってみてもまるで煙を切ったのかと思えるほど手応えがなかったのだ。これは物理スキルしか持っていないプレイヤーにとっては正に天敵である。

 

逆に炎系モンスターであるためか、ショウの放った水魔法は大ダメージが入る。一応炎魔法でもダメージが通るが、ボスモンスターのHP量を考慮すると正直微々たるものだ。

 

「つまり【炎上耐性・大】を取得した状態で、物理系スキル以外で攻撃しつつ、初期装備だけで挑めと!?」

 

ブレイズは【炎魔法Ⅰ】を取得してしまったためにそれ以外の魔法を取得できない。その上物理攻撃が効かないとなると難易度はかなり高くなる。

 

 

「どうする? 一旦【火魔法】を【破棄】して【水魔法】を取得し直すって手もあるけど……」

 

「ん~………」

 

ショウが言うように攻略を考えるならばそちらのほうが確実だろうが、なんだかそれは違う気がするとブレイズは頭を抱えて唸る。彼の理想はウルザードファイヤーと同じ炎特化の魔法剣士、その理想から外れた形で勝利するのは彼の中にある戦隊愛に反するように思えたのだ。

さらに言うなら【貰い火】の取得条件を考慮するに、ここで炎系スキルに絞ったうえで挑戦すれば『何か』が得られるのではないだろうか。

 

仲間達はこめかみを押さえて長考するブレイズをしばらく見守っていたが、彼は一度深呼吸してから顔を上げる。

 

「いや、ここは【火魔法】で挑む!」

 

いろいろ悩んだが、ここで曲げるのはウルザードファンとして許せない。それになにも炎が無効というわけではないのだし、まだチャンスはあるだろうと判断した。

 

「となるとまずは【炎上耐性】を上げないといけないな」

 

まず余計なダメージ蓄積を避けるべく【炎上耐性】のレベルを上げること。こちらは一定回数の炎攻撃を受ければレベルが上がるので、ダンジョン近辺にポップする炎系モンスターを相手にすればいい。

そしてボスモンスターに物理攻撃が効かないのならば必然的に魔法のみで攻撃するしかないが、問題はどうダメージを与え続けるかだ。

 

「多少は【火魔法】が効くなら、MPポーションを多めに持ったほうがいいだろうな」

 

特にブレイズはスキルの効果でMPの消費量が多いので、ポーションを多めに持つべきである。こうしてブレイズのダンジョン攻略に関して、ひとまず方針が決まった。

そうなるとポーション購入のためにブレイズのゴールド集めとスキルのレベルアップ、あと可能であれば攻略の助けになる新しいスキル取得のためにブレイズは周回を始めるのだった。




解説

隠しダンジョン【灼熱の地底火山】
主なギミック:道中常に炎上ダメージ(炎上耐性・中で無効化)。
ポップモンスター:炎系モンスターのみで、全ての攻撃に【炎上】附与効果あり(炎上耐性・中で無効化)。水魔法で与ダメージ二倍。

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