スーパー戦隊が大好きなので、デカマスターを目指そうと思います   作:ペペック

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地獄の番犬とゲームの感想

後日、透はテレビ電話で姪と会話していた。話題はもちろんNWOの感想についてだ。

 

「えっ、そんなに面白かったの? そのゲーム」

 

「ああ、とても楽しかったさ」

 

どうやら例のゲームには叔父の大好きなヒーローに関連する要素があったらしく、嬉しそうに語る叔父に姪の理沙はパチクリと眼を瞬かせる。

 

「理沙ちゃんも是非やってみるといいよ」

 

「わかった。感想ありがとうね!」

 

直後に母親から風呂に入るよう言われて電話をきってから、理沙は背もたれに体重をかける。

 

「ふ~ん、叔父さんずいぶん楽しそうだったなあ……」

 

正直スーパー戦隊一筋な叔父がそこまでハマるとは、理沙としても意外だった。

 

「これは楓にも勧めてみようかな~」

 

彼がここまで言うならば、親友の楓も興味を持ってくれるかもしれないと淡い期待が過る。確か楓のところにもこのゲームを遊ぶためのハードが置いてあったはずだ。

彼女は早速パソコンで注文画面を開き、親友にプレゼントする用のソフトを注文するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、後にNWO最強となる防御力極振りプレイヤーが現れることとなるのだが、それを彼女は知るよしもなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、ログインしたクルーガーは仲間と合流する。

 

「ようクルーガー」

 

「待たせたな」

 

やはりというべきか町行く人々の視線は二人に向けられている。クルーガーに続いてブレイズまでユニークシリーズを取ったのだから、目立つのも無理もないだろう。もっとも、二人はスキルの効果で見た目が人間でなくなってしまったので、ユニークシリーズを装備しなくても目立ってしまうのだが。

今回はブレイズのサブ装備の素材とゴールドを入手するのが目的だ。理由はクルーガーと同じで、せっかくブレイジェルそっくりの見た目になれたならばそれに準じた装備が欲しいのだという。

 

「ん?」

 

「どうした」

 

ふとクルーガーが噴水の広場を見渡すと、ずいぶんプレイヤーの姿が増えたように見える。

 

「この辺りってこんなにプレイヤーいたか?」

 

「それがさ、実際増えているんだよねこれが」

 

どうやら最近、CMや実況動画などでこのゲームが話題になり、興味を持ったゲーマーが増えてきたらしい。

 

「うかうかしてると、後輩にユニークシリーズを先に取られるかもな」

 

「それは困る」

 

もしかしたらまだスーパー戦隊関連のアイテムがあるかもしれないのだ。それが好きなキャラクターをモチーフにしたアイテムならば、なおさら後進に抜け駆けされるわけにはいかない。

俄然やる気になったショウ達とともに、クルーガーは今日も探索に挑むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運営ルームにて、白い髪に雪の結晶の髪飾りをした一人の女性スタッフがログインしてきた。

 

「ユキちゃんユキちゃん!」

 

「シラトリ先輩?」

 

その姿を見たシラトリが待っていたとばかりに声をかける。彼女……ユキはシラトリと同じチームのスタッフである。

 

「ユキちゃんが作ったダンジョンを攻略した人が現れたわよ!」

 

「え、本当ですか!?」

 

シラトリからの知らせにユキは驚愕する。彼女が考案したダンジョン『灼熱の地底火山』を初見攻略したプレイヤーが現れたという。しかもその人物は彼女達の間で話題になっているクルーガーの知り合いとのことだ。ただ調度その時、彼女は有給を取っていたため立ち会えなかったそうだが。

 

「映像あります!?」

 

「もちろん! ユキちゃんのためにとっておいたわよ!」

 

シラトリが録画しておいた映像データを中空に出すと、ブレイズが炎狼に立ち向かう姿が映る。ギリギリの状態ながらも彼は諦めずに倒し、さらにはダンジョン限定のスキルまで取得していた。

 

「うわあ……かっこいい……!」

 

【炎人】の効果で種族が変わり、イメージ通りの姿にユキは口元を押さえて歓喜する。

 

 

 

 

「こいつはまたブレイブなやつが現れたもんだな!」

 

そこへ一人の男性スタッフが声をかけてきた。

 

「キバくん」

 

キバと呼ばれた彼はティラノサウルスを模した赤いパーカーを羽織っており、ブレイズ達を見てニヤリ笑う。彼もシラトリのチームのメンバーだ。

 

「そういえばキバくん。結局例のダンジョンは完成させないの?」

 

「まだアップデート時期じゃないからなあ……」

 

キバはパネルを表示して、一層のとあるエリアを見ながら若干悔しそうにしている。そこは本来キバが作りたかったダンジョンを設置する予定だった場所なのだが、一層の容量の問題で保留されてしまっている。一応それっぽい風景にデザインされてはいるが、本格的に実装されるのはアップデート以降になるとのことだ。

 

「まあ現状、到達条件を満たしているやつは一人しかいないけどな」

 

そう呟くと画面に一人のプレイヤーが映る。

 

「あら? この人って……」

 

「クルーガーと一緒にいるプレイヤーの……」

 

片手剣とボウガンという、このゲーム内では珍しい装備をしたフェザーだ。運営の見解ではステータスはAGI極振り、今は反省したのかほかにも数値振っているとのことだが、ゲーム内では唯一【電光石火】を取得しているためにプレイヤー最速のAGIを持っている。

 

「なるほど……キバくんのお気に入りはズバリこの人ね?」

 

「まだ様子見だけどな」

 

不敵に笑うキバが表示するデザインデータ。そこに描かれていたのは銀色の剣だった。

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