スーパー戦隊が大好きなので、デカマスターを目指そうと思います   作:ペペック

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いろいろ悩みましたが、フェザーさんとショウさんは二層以降までとっておきます。


速度特化と未実装

フェザーはここ最近、リアルの仕事が忙しくてなかなかNWOにログインできなかった。なので今日はおよそ三日ぶりのプレイになる。

今回の目標は以前クエストで老人が教えてくれた場所の探索、今日こそは何かを発見したいと気合いを入れる。

 

 

「あ、あの……すみません!」

 

「ん?」

 

するとフェザーの背後から声がかけられ、振り返ると高校生ぐらいの少女の姿があった。

 

「どうしたんだい?」

 

「えーっと…モンスターと戦いたいんですけど、どこへ行けばいいのか分からなくて…」

 

「あぁ、初心者さんか」

 

少女は片手に初期装備の大盾を持っていたため、フェザーはすぐに彼女が初心者のプレイヤーだとわかった。しかし女の子はこういうゲームで魔法使いを選びそうなものだが、かなり扱いが難しく玄人向けの大盾とは珍しい。

 

「モンスターなら西へ行くと森があるから、そこなら最初のレベル上げに丁度いい。じっとしてても向こうから色々出てくると思うぞ」

 

取り敢えずフェザーは自身が初めたての頃に行っていた森を指差してアドバイスする。あそこならばAGIの遅いプレイヤーでも難しくないだろう。

 

「ありがとうございます、行ってみます!」

 

「がんばれ」

 

少女が元気に頭を下げてその方角に歩いていき、後ろ姿に向けてフェザーはひらひらと手を振る。しかし大盾装備のせいか彼女はずいぶんと足が遅い。たんに自身のAGIが高いからそう見えるだけかもしれないだろうが。

 

「さてと……」

 

しかし大して気にとめる必要もないと判断し、フェザーは改めて崖のエリアへ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここか……」

 

10分もしない内に崖エリアに到着したフェザーは改めて周囲を観察する。そこは本当に見透しが悪く足元が見えないし、ほんの僅かに注意を怠ると崖の下へ真っ逆さまだ。おまけに物凄く広いので全て探索するのも時間がかかる。ここは踏み外さないように落ち着いて慎重に探索するしかない。

 

「よし………【跳躍】!」

 

まず近場の崖に向けて跳ぶ。見落としがないように念入りに調べ、何もなければ次の崖へ飛び移る。

普通なら根を上げそうな作業だが、フェザーは地道に崖を探索していくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはりないな……」

 

 

 

 

かれこれ探し回ること一時間、濃霧と足場のせいでなかなか進めず、崖を跳び続けてもう【跳躍】はⅩまで上がってしまったが、隠しダンジョンはおろか珍しいアイテムも目新しいモンスターも見当たらない。

一度休憩するために、フェザーは岩肌に背をもたれてため息をついていた。

もしや探索場所を間違えてしまったのだろうか。それとも条件が足りないのか?

実はこのエリアを一日で全て探索するのは本来無理なのだが、フェザーはAGIが高いおかげか普通のプレイヤーより二倍の速さでエリアを一周することができた。

そんなことを知るよしもない彼はチラリと目の前に視線を向ける。それはエリアの中で一際高い崖で、あと調べていないのはあれだけだ。最後にあそこを探索してから今日はもう帰ろう。

立ち上がり、一度伸びをしてから後ろに下がるとそのままフェザーは駆け出す。

 

「【跳躍】!」

 

助走を加えたジャンプで崖の縁にギリギリ手が届き、両手に力を込めて身体を持ち上げて登る。どうやら崖の頂上はかなり広いらしい。

 

「ん?」

 

ふと頂の中央に目を向けると、何か光っているのが見えた。一応罠がないかどうか確認してからおそるおそる近づき、光るものを手に取ってみるとそれは茶色い宝石のついたペンダントで、石の中には動物の牙がうっすらと見える。

 

何かのレアアイテムだろうか?

 

 

 

 

 

 

【古の琥珀】

新たな道が開かれた時、門を開く鍵。

 

 

 

 

 

アイテム説明を見てみるがテキストはたったこれだけで、どんな効果をもたらすのかわからない。普通のプレイヤーであればただの飾りアイテムと思っていただろうが、フェザーは違った。

 

「これは……」

 

それはキョウリュウジャーに出てきた、キョウリュウレッドの宝物である秘石のペンダントに似ていたのだ。これだけ広大なエリアで、しかも一番高い崖の上に一つだけ、さらには今までのスーパー戦隊要素を持ったダンジョン等。無関係というわけではないだろう。

 

(もしかしたら、ありえるのか?)

 

仮に自分の大好きなキョウリュウシルバーではなかったとしても、キョウリュウジャーに関係する『何か』があるのではないだろうか。

 

 

 

その後も再びエリアを探索するも、結局ペンダント以外になにも発見できずそれ以上の成果は得られなかった。アイテム説明には新たな道と書かれているところから推測するに、これはアップデートを待ったほうがいいかもしれない。

 

一応発見した場所をスクショしてから、フェザーはログアウトしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名前:名無しの大剣使い

崖エリアの探索できたって人ー?(*・ω・)ノ

 

 

名前:名無しの魔法使い

二日かけてやっと全部周れた

 

 

名前:名無しの大盾使い

何回落ちて死んだことだろう……

俺は諦めたよ、【跳躍】持ってないし。

 

 

名前:名無しの短剣使い

なのになにもないってどういうことだゴラァ!?

 

 

名前:名無しの槍使い

時間返せ! そんで補填よこせ!

 

 

名前:名無しの弓使い

一番高い崖に三日かけて登ったのに、ただ良い眺めだっただけでござる(´;ω;`)

 

 

名前:名無しの大盾

本当になにもなかったのか?

 

 

名前:名無しの短剣使い

強いて言えば真ん中に小さなくぼみがあったくらい。

でもそれ以外はなんにもない。

 

 

名前:名無しの大剣使い

でもあれだけだだっ広いエリアでダンジョンもモンスターも出ないってのもありえないと思うんだよな……

 

 

名前:名無しの槍使い

近いうちに第一回イベントがあるらしい、その時に明かされるんじゃないか?

 

 

名前:名無しの魔法使い

気が遠くなりそうだなあ……




解説
このペンダントは【超加速】のおじいちゃんのイベントを事前にやっておかないと手に入りません。
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