スーパー戦隊が大好きなので、デカマスターを目指そうと思います   作:ペペック

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最後に上げてからどれだけ経つんだろ……;


地獄の番犬とイベント前

「がお~! みんなお待たせ、いよいよ【NWO】第一回イベントが開催されるドラ! 開催日は一週間後、内容はポイント制のバトルロイヤル! 詳しい内容は通知に載っているからそっちを確認してね。じゃあみんな、ランキング上位を目指して頑張るドラ~!!」

 

 

このゲームのマスコットキャラ「ドラぞう」が中空に現れ、現在ログインしているプレイヤー達に元気に知らせた。

運営からのお知らせページによると、いよいよこのゲーム内初のイベントが開催されるらしい。

町の喫茶店で合流したクルーガー達もイベントに関する話題でもちきりだ。

 

 

 

 

 

「正直、十位圏内は無理じゃないか?」

 

ランキング十位に入ると記念のメダルが渡されるとのことだが、クルーガー達には自信がなかった。

 

 

イベント参加者はいずれもゲーマー業界では知らぬ者のない強豪ばかりだが、対して自分達はオンラインゲーム自体このゲームが初めてというほぼ素人同然。

一度NWO最強の呼び声高いペインが森でモンスターを屠りまくっていたのを見たことがあったが、動きから何まで人間離れしておりとても勝てる気がしない。

しかしせっかくの初イベント、なにもしないのもそれはそれでもったいない。ならばどうするべきかと悩んでいると、ふとブレイズがあることを思い付いた。

 

「だったらいっそ、俺達は俺達で楽しまないか?」

 

三人はきょとんとした表情で首を傾げる。

 

「どういうこと?」

 

 

 

ブレイズ曰く、『デカマスター』と『ウルザード』はスーパー戦隊VSシリーズで一度戦ったことがある。そして自分とクルーガーはせっかく憧れのヒーローそっくりの見た目になれたのだから、本編の再現よろしく戦ってみないかと。

つまり今回のイベントでは他のプレイヤーと戦うのではなく、クルーガーとブレイズの一騎討ちをするというわけだ。

 

「へ~、面白そう!」

 

ブレイズの提案にショウが目を輝かせる。フェザーとニードルも夢の対決を見てみたいと視線だけで訴えてくる。

 

「そうなるとボスの装備を持つ者として、勝たないわけにはいかんな」

 

クルーガーもその案に乗り気なようで不敵に笑う。

 

「言ったな? ウルザード装備を持つ者として、俺も負けん」

 

ブレイズも表情が分かりにくいが、ニヤリと笑っているのを察せられた。

早くも二人の間に火花が散り、これはいい勝負になるかもしれないと三人はワクワクするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とはいえ、どうするべきか……」

 

広場の噴水に腰かけたクルーガーは、自身の取得スキルを眺めながらう~んと唸っていた。

ブレイズは炎系に特化した魔法と剣を使える。物理攻撃ならば自身に分があるだろうが、彼はMP回復スキルを多く取得しているために炎魔法をほぼ無尽蔵で放てる。

いくら食い縛りスキルの【頑強】を持っているとしても、持久戦に持ち込まれたら厄介かもしれない。

 

何かないだろうかとスキルに関する掲示板を見ていると、あるスキルがクルーガーの目に止まった。

 

「ん?」

 

 

 

【スラッシュブレード】

遠くに斬撃を飛ばすことができる。

使用するごとに武器の耐久値が通常より50%減る。

10分後、再使用可能。

【取得条件】

特定のクエストをクリアする。

 

 

 

どうやらこれは物理系スキルのようで、クルーガーでも取得できそうだ。デメリットとしては通常より耐久値が多く減るようだが、メイン装備である『ベガの神剣』には【破壊不可】があるので実質問題ない。

クエスト内容はとある剣士NPCの出す試練を三回クリアするというものだ。

 

「よし、行ってみるか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………さて、何かないだろうか」

 

一方のブレイズも、クルーガーとの対決に備えてダンジョンに潜っていた。

クルーガーは魔法系スキルを使えない代わりに高い攻撃力の物理系スキルを使える。しかもその全てが常にクリティカルになるのだ、剣で戦う場合は間違いなく向こうに軍配が上がるだろう。

対するこちらは炎限定だが魔法が使えるものの、【魔法戦士】の効果でMPコストが悪いうえに炎系スキル以外は取得できない。

 

なので今回のブレイズは、ユニークシリーズを入手した『灼熱の地底火山』を再び探索していた。ほかにもここでしか取得できない、炎に特化した隠しスキルを取得できないか調べるためだ。

最初に入った時は継続ダメージと耐久値低下のせいでよく探索できなかったが、意外と道がいりくんでいて広い。

今回は【炎人】と【破壊不可】のおかげでHP装備ともにダメージを一切受けず、隅々まで調べることができる。

 

以前通った道とは別のルートを進んでいくと、ボス部屋とは違う小さなマグマ溜まりが広がる空間に出た。

 

「ここは………初めて見る場所だな」

 

本来ならばマグマ溜まりの部分はダメージ判定が入るので慎重に進むべきだろうが、【炎人】のおかげでダメージを受けないブレイズは悠々とマグマに入りながら辺りを散策していく。

 

「ん?」

 

ふと視界の端に何かを見つけた。

なんと一つのマグマ溜まりの中に宝箱が見えるのだ。

恐る恐るそのマグマ溜まりの中に入り、ブレイズは宝箱を拾いあげる。

 

中には巻物が入っており、どのようなスキルなのか調べてみる。

 

 

【マグマパドル】

モンスター、プレイヤーが触れると固定ダメージが入るマグマを、使用者を中心として円状に地面に薄く広げる。空中では使用出来ない。

使用者とパーティーメンバーもダメージを受ける。

使用可能回数は一日五回。持続時間は30秒。

 

 

「おお、いいなこれ!」

 

ブレイズは炎系ダメージを無効化できるので実質デメリットがない。これはかなり使えるスキルだと喜び早速巻物を開くのだった。

 




防振り二次チュートリアルその三、第一回イベント。

でもクルーガーさん達は上位は狙いません。
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