スーパー戦隊が大好きなので、デカマスターを目指そうと思います 作:ペペック
まさかスーパー戦隊シリーズが終わる日が来ようとは当時は思ってもみませんでしたが、50年というキリのいい節目でフィナーレを飾れたのは美しいなと思いました。
そのせいかまた戦隊×防振りが再熱いたしまして、久しぶりに書き込んでみました。
………そもそも今でも読んでくれる方がいるかどうかもわかりませんが。
そしてあっという間に日は経ち、ついにイベント当日となった。
『ガオー!それではNewWorld Online、第1回イベントを開始するドラ! 制限時間は3時間! ステージは新たに作られたイベント専用マップ! ちなみに僕はこのゲームのマスコット、ドラぞう!初めての人は以後よろしくドラ!」
イベントに参戦するプレイヤーもみならず、観戦するプレイヤー達からも怒号と歓声が上がる。
「倒したプレイヤーの数と倒された回数、それに被ダメージと与ダメージ。この四つの項目からポイントを算出して、順位を出すドラ! さらに上位十名には記念品が配られるから、みんな頑張ってドラ! それでは、第一回イベント! バトルロイアル開始!』
熱気に溢れる周囲を一瞥してから、クルーガーが今一度深呼吸をしているとショウが肩をポンと叩く。
「じゃ、お互い頑張ってね!」
「ああ」
ブレイズの姿は見えないが、さっきメッセージで到着したと書いてあったから間に合ってはいるのだろう。
「それではカウントダウン3,2,1………」
0の合図とともに参加プレイヤー達の身体が粒子になって消え、転送されていくのだった。
「ここは……」
気がつけばクルーガーは廃墟のような場所に立っていた。
見たところほかにプレイヤーはいなさそうだった。
「……取り敢えずブレイズと合流しないとな」
ブレイズを探すべくクルーガーはまず高台に行ってみることにする。お互いに目立つ装備なので、見晴らしの良い場所からならばわかりやすいはずと、一歩踏み出そうとした瞬間だった。
「もらった!」
廃墟の物陰から、短剣を握りしめたプレイヤーが飛び出してきた。
恐らく転移してすぐにプレイヤーであるクルーガーを発見したので先手必勝に出たのだろう。
しかしクルーガーは冷静に奇襲を凌ぎ、そのまま相手プレイヤーを切り伏せる。
「は!?」
クルーガーの素早い立ち回りで呆気に取られているうちに、襲撃者はたった二撃で倒されその場から消えていった。
「危ない危ない。スキルを使わずに済んでよかったよ」
ブレイズとの戦いにはなるべくベストコンディションで挑みたいのでスキルの使用を控えたいところだった。
視界に入った一番高い所に飛び乗ってみれば、なかなか見晴らしがいい。少しだけ景色を眺めていると同じくらいの高さに紅蓮の姿が見えた。
ブレイズだ。
どうやら向こうも同じことを考えていたらしい。
「思ったより早かったな」
「そっちこそ」
マスクの下で薄く笑みを浮かべ、二人は互いに武器を構えて静止する。
しばしの緊張感が二人を包み、その瞬間を待つ。
ふいにすぐ近くの瓦礫が軽く崩れ、それが合図となった。
「「はああああああああ!!」」
どちらともなく地を蹴った二人は、高く飛び上がったのだった。
【NWO】第一回イベント観戦席
名前︰名無しの観戦者
上位のやつはやばいな
動きが人間やめてるw
名前︰名無しの観戦者
そういえば、例の犬人間と炎魔人は?
名前︰名無しの観戦者
一騎討ちしてるぞおい
名前︰名無しの観戦者
ここだけ頂上決戦してやがるwww
名前︰名無しの観戦者
なんか上位ランカーよりもいい勝負してる気がする
名前︰名無しの観戦者
わかる。上位ランカーは一般プレイヤーが大勢で挑むから、見た目はほぼ無双状態になるもん
名前︰名無しの観戦者
犬人間はクルーガーって名前なのか
名前︰名無しの観戦者
炎魔人がブレイズって、まんますぎる
「うおおおおおおお!!」
「でやああああああ!!」
まずクルーガーは接近戦に持ち込み、ブレイズに魔法の隙を与えないよう努める。
剣と剣の応酬、鍔迫り合いではクルーガーの素早い剣技に軍配が上がっているらしく、ブレイズは片手剣であるせいか、時に寸での所で盾で防いだりして防戦に徹しているかと思えば、クルーガーの胴を蹴って距離を離してから炎弾を放つ。
クルーガーとブレイズは一進一退の戦いを何度も繰り返し、互いに反撃のチャンスを伺う。
と、ここでブレイズの着地点の足場がやや脆かったのか、片足を踏み外してバランスを崩してしまう。
クルーガーはその隙を見逃さず、一気に距離を詰めて斬りかかった。
(貰った!)
「マグマパドル!」
だがあと数歩の距離に迫った瞬間、ブレイズが叫んだと同時に彼を中心に真っ赤なマグマが広がり初めた。
「うわ!?」
足先に触れた瞬間ダメージエフェクトが入り、クルーガーはすぐさま距離を取る。
「なんだ……新しいスキルを取得してたのか」
「お前と戦うんだ、当然だろう」
ブレイズはクルーガーとの距離が離れたことを好機と見て炎弾を放った。
「スラッシュブレード!」
「!!」
だがクルーガーはすかさず剣で炎弾を受け止め、そのままブレイズに向けて跳ね返してきた。
ブレイズは咄嗟に盾を構えて直撃こそ避けたが、余波が兜をかする。クルーガーは一撃一撃がクリティカルであるため、微量でも被ダメージはそこそこ大きい。
「……遠距離攻撃も出来るようになったんだな」
「当然だろう」
未知のスキルを繰り出してきた相手に、しかし二人は焦ることはなく、むしろそうでなければならないと言わんばかりに互いに兜の下でニヤリと笑うのだった。
名前︰名無しの観戦者
クルーガーは物理系スキルしか使ってないな
典型的な物理特化か
名前︰名無しの観戦者
いやまて、繰り出す攻撃みんなクリティカルが出てないか?
名前︰名無しの観戦者
え
名前︰名無しの観戦者
そんなミラクルあり得る?
名前︰名無しの観戦者
でも実際出てるし……
名前︰名無しの観戦者
ブレイズは剣士だけど魔法も使えるんだな
名前︰名無しの観戦者
火魔法ばっかだけど、ミイみたいな炎特化スキルか?
名前︰名無しの観戦者
いやでも、それにしても純魔法使いじゃないのにMP量多くない?
名前︰名無しの観戦者
さっきから火魔法バカスカ撃ってるけど全然途切れねえ
名前︰名無しの観戦者
さすがにミイほど火力高くはないっぽいけど、その分連射が可能な感じ?
名前︰名無しの観戦者
どっち勝つと思う?
名前︰名無しの観戦者
このままブレイズが魔法を使い続ければいけると思う
名前︰名無しの観戦者
MP切れたらクルーガーが勝つと思う
多分剣ならあっちの方が有利そう
ジリジリと一定の距離を保ちつつお互いに次の手を考え、この手のスキルには恐らくクールタイムか使用制限があるはずだと予想する。自身のスキルのクールタイム終了と残り使用回数を考慮し互いに攻撃のタイミングを見計らうなか、アヌビスとなったことで発達したクルーガーの聴覚が、自分とブレイズが出したものではない『音』を拾った。
「!」
次の瞬間、ブレイズの背後からキラリと光る『何か』が飛んできたのが見えた。
「危ない!」
「な!?」
飛びかかろうとしてきたため一瞬攻撃かと思い身構えるブレイズだったが、クルーガーは咄嗟にブレイズの肩を掴んで地面に伏せさせてくる。
(攻撃……ではない!?)
たった今
ブレイズの頭部があった場所目掛けて
ファイヤボールが飛んでいく
クルーガーの突然の行動に困惑するなか辺りを見渡すと………
「これは……」
いつの間にか二人の周囲が大勢のプレイヤー達に囲まれていたのだった。どうやら彼らは徒党を組んでソロのプレイヤーを狩るタイプの攻略法をしているらしい。
「どうやら、一時休戦だな」
「ああ」
こうなってしまえば
もう勝負どころではないと判断した二人は
背中を預け合い構えるのだった
名前︰名無しの観戦者
あ、集団プレイヤーが邪魔してきた
名前︰名無しの観戦者
空気読め
名前︰名無しの観戦者
なんか一時休戦したっぽい
名前︰名無しの観戦者
背中合わせとかすごい絵になるわ……
名前︰名無しの観戦者
なあ、このメイプルってなに?
一方その頃。
ニードル「どっちだ!? どっちが優勢だ!?」
ショウ「あーもう! 上位ランカーの映像なんていいからクルーガーとブレイズを映してよ!!」
フェザー「あの集団プレイヤーども、余計な真似を!!」
『でも背中合わせ共闘は熱い!!』
ゲーマーとしての日が浅く、クルーガーとブレイズの対決に集中するあまり、メイプルの異常性を理解することができない三人であった。