オラリオに失望するのは間違っているだろうか?   作:超高校級の切望

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一応言っておくとヴァルドに実子は居ません。

シャムハトは嘗ての主神であった女神の妻です。眷属を己の夫、妻としてファミリアをハーレム化していた女神の眷属の一人、つまり女神の妻。

シャムハトの元主神
美しい者が好きで眷属に誘い、ならないなら愛人として誘う。人の夫も妻もお構いなし。何なら両方揃っていただく。
醜くなる=老いる、顔に大きな怪我をすると孫の代まで遊んで暮らせる金を渡してあっさり捨てるくせに何事もないかのように話しかけてくる。本人曰く「だって美しい私とずっといたら、気が引けるでしょ? でも、私に会いたいでしょう?」
美の女神らしく自由奔放。【ファミリア】の指針も初代団長が決めた。
身内に優しい分敵には苛烈で己の眷属の顔に傷をつけた闇派閥(イヴィルス)を捕らえ切り刻んで、焼いて、臼でひいて畑に撒いてデメテルに追い回された事もある。集団で捕らえ浴室を闇派閥(イヴィルス)の血で満たし眷属に正座させられたこともある。
ちなみにここヒント

エルフの娼婦について
原作にもいました。歓楽街で迷子になったベルに最初に話しかけていたのはエルフの娼婦だった。


魔導書

「おお………」

 

 今日のベル達の稼ぎは45000ヴァリス。

 つまりリリの稼ぎは22500ヴァリスと前金の8000ヴァリスの合計30500ヴァリス。ははん、さては夢だなこれ?

 などと思いながらも宝石に換金し、借り金庫に預けておく。

 

 

「聞いてくれよヴァルド君! ベル君が、ベル君が女の子と歩いていたんだ! 不純異性交遊だ! 浮気だ! 育て親としてそこのところどうなんだい!?」

 

 ヘスティアが涙目で帰ってくるなり寝言を言ってきた。ヴァルドは読書を止め、ヘスティアに視線を向けた。

 

「男女関係に関して俺が言うことはない。ベルが誰と付き合うと、何人と付き合おうとも相手が納得しているなら当人達の問題だ」

「な、なに!? だ、駄目だ駄目だ! ハーレムなんて!」

「ベルは元々それを目的の一つに冒険者になりに来て、お前も当時笑っていたはずだが?」

「そうだけど…………そうだけど〜!」

「恋人でもないお前に、男女関係をとやかく言う資格はないだろう。まあ主神(おや)として交際人数に文句を言うぐらいなら構わぬが」

 

 正論だった。好きだから、と好意を免罪符に意中の相手に暴力を振るう、神々の言う暴力系ヒロイン、横暴系ヒロインは衰退していっている。

 

「考えてもみろ。知り合いだが恋人でもなんでもない男に誰かと付き合うな、話すななどと言われるなど、冗談ではないだろう?」

 

──やあヘスティア、今日もいい天気だね。どうだい、私と花でも見ながら食事でも……え、ヘファイストス? ははは。私より優先する必要があるのかい? さあ、愛を語り合おうじゃないか。善は急げだ! 美味しいご飯も用意して────アルテミスの矢が尻に!?

 

──ヘスティア〜、今日こそそのでかい胸にげえええ、ヘラアアアア!?

 

──ちーっすロリ巨乳女神様! なあなあその乳本物か確かめさせ……げ、ヘファイストスが走ってきたぞ!

──やっべえ、逃げろ!

 

 天界時代の男神達(ばかども)を思い出すヘスティア。特に真っ先に思い出したあの馬鹿は、本当にもう…………うん。

 なるほど、確かに今の自分も認めたくないがあのバカと一緒なのだろう。いやでも………

 

「女ならばその愛が男より清いと思っているのなら、それはお門違いというものだ」

「はい、すいません。ちょっと思ってました」

 

 素直に謝るヘスティア。

 「ボクの恋はもっと純粋だい!」と言いそうになったがそもそも相手(ベル)の気持ちを無視して己の気持ちを押し通そうとしてるのは変わらない。

 

「うう。でも〜、やっぱり悲しいし悔しいよ〜!」

「………………」

 

 主神の醜態にヴァルドははぁ、と溜め息を吐くと酒瓶を取り出した。

 

「とりあえず飲んで忘れろ」

「おお、黄金色の綺麗なお酒だね。高そう」

「手作りだ。養蜂を手伝わされた際に出来心でな。存外ハマり、鍛錬や依頼(クエスト)の合間に花を選別して、薬草なんかも一度漬けたりしてな………健康にもいいぞ。飲む量にもよるが二日酔いはしにくい」

「へえ〜。片手間に作ったとは思えない良い匂いだけどなあ」

「我儘な女王様がいたのでな。一応薬用酒だ、居候先の翁に神蜜酒(ネクタル)と名付けられた」

 

 それはまた、懐かしい名だなとオリュンポス(故郷)の酒を思い出しながらグラスに注がれた酒を飲む。

 

 

 

 

 

「ただ今戻りました〜」

「あははははははは! それでさ、それでさ!? アフロディーテったらアルテミスを怒らせてね!?」

「………………」

「聞いているのかいヴァルドく〜ん!」

 

 帰ってきたら主神が師匠に絡んでいた。酔っているのだろう、頬が赤い。

 

「聞いている」

「僕の話を聞け〜! ん? んん〜? 髪が白い〜? 白い髪だから、ベルく〜ん!」

「俺はヴァルドだ」

「ヴァルド〜? でぇも〜、白い髪で、紫の目〜………うん、べル君! あれぇ、ヴァルド君? なら、ベル君はヴァルド君で〜、ベル君はヴァルド君で〜…………二人は、ええっと……親子!」

「ベル、そこの酔い醒ましを取ってくれ」

「は、はい!」

 

 ヴァルドの言葉にベルは机の上に載っていた薬瓶をヴァルドに渡し、ヴァルドがヘスティアの口に突っ込んだ。

 

 

 

 

 

「ごめんなさい」

「酒を勧めたのは俺だ。飲みすぎてしまうぐらい美味かったというのなら、村の連中も喜ぶだろう」

「酔うとほら、色々ありますから」

 

 絡み酒となりヴァルドに絡みまくったことを猛省するように土下座するヘスティア。ヴァルドが気にしないように言い、ベルも慰める。

 その後ベルがお金結構貯まったからお出かけしようと言い出した。ヴァルドはヘスティアを酔わせてしまったので二人っきりにしてやろうと思ったが、ヘスティアがヴァルドも誘う。

 

「ボク達は家族だぜ? 家族水入らずで楽しもうじゃないか!」

 

 と、まずは身体を洗いに行ったヘスティアだったがその際女神達に眷属達とお出掛けすると喋ってしまい、噂の英雄とその弟子を一目見ようと暇を持て余した女神達がやってきて、ヴァルドが2人を抱えて街中を走り回り景観のいい建物を見つけたのだった。

 

 

 

 

 ダンジョン37階層、玉座の間。

 その主、骸の王ウダイオスが地面を突き破り生まれ落ちる。

 オウガのような二対の角を持った漆黒の巨大な骨は朱色の怪火を眼窩の奥に宿していた。

 

「リヴェリア、手を出さないで」

 

 現在そこに存在する冒険者は二人だけ。アイズとリヴェリアだ。リヴィラの事件の後、再び金を稼ぐためにダンジョンに潜ったアイズは、共に来たフィンやレフィーヤ、ヒリュテ姉妹を先に帰し、リヴェリアが残った。

 アイズの目的は偉業。()()()()()()の為に行う己の限界を超えた成果を残すこと。

 そのために選んだのが、Lv.6『迷宮の孤王(モンスターレックス)』ウダイオスとの戦闘なのだろう。

 

「本気か、アイズ………」

「リヴェリアも、似たようなことしたんでしょ?」

 

 魔導師の天敵たる『アンフィス・バエナ』の単独討伐。水中においてはそのLv.は6になるとされる階層主と戦ったリヴェリアが止めようとしたところで、お前が言うなと言われても仕方ない。

 

「だから、私も………私も、師匠みたいに」

 

 格上の階層主を倒した者は現在の冒険者には居ない。居ないが………ヴァルドが過去戦った異常事態(イレギュラー)は推定Lvが当時のヴァルド以上だったらしい。

 

「もう、置いていかれないために」

 

 父と母は、恐ろしき厄災を討伐するために戦いに向かい帰ってこなかった。

 師は世界を救う英雄を他に求め置いていった。全部全部、アイズに力があれば覆せた。

 強くなる………もっと、強くなるから。

 

「【目覚めよ(テンペスト)】」

 

 だからどうか、その時は今度こそ……

 

 

 私を置いていかないで………!

 

 

 

 

 

「ああそうだ、ベル。これをやる」

 

 と、ヴァルドがベルに一冊の本を渡す。

 

「えっと………これは?」

「魔法を覚えたがっていたろ?」

 

 ベルが不思議がりながらページをめくる。『自伝・鏡よ鏡、世界で一番美しい魔法少女は私ッ 〜番外・めざせマジックマスター編〜』『ゴブリンにもわかる現代魔法! その一』?

 

「………………え?」

「内容はあれだが、魔導書(グリモア)だ。読むだけで魔法が発現する。魔法大国(アルテナ)の変人が作ったんだろう」

「読んだだけで!? す、すごい!」

「ちょっと待てー! それ、すごく高いんじゃないのかい!?」

「伝手でただで手に入れた」

「う、嘘じゃない、だと…………」

 

 ヴァルドの言葉にヘスティアが目を見開く。だってこれ、ものによっては数億ヴァリス、安くても数千万ヴァリスはするんだぜ?

 それをただで? どんな伝手だ、と戦慄する。

 

「いや、えっと………でも、いいの?」

「あ、あの師匠。高いなら、僕より師匠が」

「俺の魔法スロットは埋まっている。どのみち宝の持ち腐れになる。故に、お前が読め…………何、金を請求されてもたかだか数億だ。少し深層に潜るか『人魚(マーメイド)の生き血』を分けてもらえば直ぐに稼げる」

「そんなレアドロップアイテムを分けてくれる知人がいるのかい?」

「………ああ」

 

 これも嘘じゃない。本当、どういう交友関係してるんだ自分の眷属は。

 

「まあ、だから。金のことは気にするな」

「は、はい………!」

 

 そこまで言われれば断ることも出来ず、ベルは本に再び目を通した。

 

 

 

 

 

『ベル・クラネル

Lv.1

力:A894

耐久:C688

器用:A807

俊敏:SS1065

魔力:I0

《魔法》

【ファイアボルト】

・速攻魔法

《スキル》

【】     』

 

「す、すごい! 本当に魔法が!」

 

 一度意識を失うも【ステイタス】を更新したら魔法が刻まれているのを見てベルは満面の笑みで喜んだ。ヘスティアはそれとは別の部分を見ていた。

 

「…………ヴァルド君、SSってなんだよ」

「…………知らん」

 

 【ステイタス】の『アビリティ』は999(S)が最大値のはず。なのにそれを、1000を超えSSと刻まれた敏捷。

 ベルの早熟スキルに加えヴァルドの育成スキル………この2つが合わさった結果、なのだろうか? あくまで経験値補正である以上何もしなければ上がらないとはいえ、何だこのチートと叫びそうになる。

 

「神様、お義父さん! 魔法、魔法ですよ! 僕に魔法!」

「ああ、うん。良かったね」

「だから俺は父ではない………」

 

 ベルはキラッキラした笑顔でことの異常に気づいていない。ヘスティアはヒソヒソとヴァルドに話しかける。

 

「限界値を超えたってこと? いやまあ、それは置いといてヒットアンドアウェイのベル君の耐久がCってどういうことさ。ダンジョン帰りの怪我の具合とポーションの減り具合を考えると、どう考えても朝の鍛錬が原因だよねコラ目を逸らすんじゃない」

「神様、でもこれ詠唱が書かれてませんよ?」

 

 と、師や義母から聞いていた話と違うことに気づいたベルはヘスティアに尋ねる。

 

「ん? ああ、なんか無かった。多分、速攻魔法ってあるし呪文いらないんじゃないかな」

「なるほど。じゃあこの【ファイア──】」

「まてい! 魔法の名前唱えただけで発動するかもしれないんだから不用意な発言はやめろォ!」

 

 それと夜も遅いから行くなら明日にしろ、となった。なったのだが…………

 

 

 

 

「はぁ………本当に仕方のない奴だ」

 

 ベルはこっそり抜け出したつもりなのだろうが、ヴァルドはしっかりついてきていた。

 新しい英雄譚の本だの木彫りの剣だのを渡すと夜こっそり抜け出し月明かりで読んだり、振り回したりして義母に気絶させられ寝かされるまでがセットのベルを5年も見てきたので何時に外に出るかも予測していたヴァルドは知神(ちじん)との酒盛りを切り上げダンジョンに潜ればドンピシャで魔法を打ちまくって気絶するベルを見つけた。モンスターが無防備な獲物に近付き………一陣の風ならぬ二陣の風が全てを切り裂いた。

 

「……………あ」

「リヴィラ以来だな。アイズ、リヴェリア」

 

 うち片方はアイズだ。まさかまた出会うとは思っていなかったのかキョトンと固まり、転がっているのがベルと気付きなんとも言えない顔をする。

 

「………この子の、迎え?」

「ああ」

「……………そっか」

「魔法を覚えたんでな。早速使いまくって精神疲弊(マインドダウン)を起こした」

「冒険者として、なってない」

「『風』を覚えたばかりの時、夜抜け出しダンジョンに潜りヴァルドに担がれてきたのは誰だ?」

「あうっ」

 

 リヴェリアの言葉にガン、と頭を叩かれたようにショックを受けるアイズ。リヴェリアは呆れたようにヴァルドをジト目で睨む。

 

「アイズと言いこの子と言い、お前の影響か? 子は親を見て学ぶというが、父親ばかり見なくてもいいだろうに」

「俺のせいか? どちらも、好奇心が強すぎるのが理由だと思うが」

「その好奇心の赴くままに行動する幼少期にお前が叱らないから、そのまま大きくなってしまうんだ」

「冒険者であるなら好奇心こそが先に進む原動力になる」

「限度がある。危険なことは危険と、きちんと教えるべきだ」

 

 リヴェリアとヴァルドが言い合いを始めアイズはワタワタ慌てだす。どっちの味方をすればいいんだろう?

 心情的には自分を自由にしてくれるヴァルドだがリヴェリアの叱責も自分を心配してくれてるからだともう分かっているし………。

 

「ふ、二人共………け、喧嘩はやめて…………」

 

 なのでどっちにもつかぬことにした。

 アイズの言葉にヴァルドとリヴェリアはふぅ、と息を吐いて言い合いを止めた。

 

「…………ところでアイズ。お前、前回彼に不義理な行為をしたな」

「え? ……………あ。あれは、その……」

「その、何だ? 彼が悪いと? 初対面で罵倒し、舌を出して良いと?」

「…………し、師匠」

 

 リヴェリアの言葉にヴァルドに助けを求めるアイズ。ヴァルドが何かを言う前に、リヴェリアが「甘やかすなよ?」と牽制してきた。

 

「………アイズ。お前は、あの行為で自分が悪くないと思っているか?」

「………………」

 

 突然泥棒兔と叫び、舌を突き出した。知らない人にいきなりやられたら、多分訳が分からない。でも、この子は傷ついて逃げ出していた。

 

「私が、悪い。この子に、迷惑かけてばかり………」

 

 ミノタウロスの件も、酒場での件も。落ち込むアイズにヴァルドがなら、と声をかける。

 

「自分が何するべきかわかるな?」

「…………償う」

「言い方というものがあるだろう」

 

 アイズの堅苦しい言葉にリヴェリアは呆れたようにため息を吐いた。

 

「何をすればいい」

「膝枕だ」

「…………は?」

 

 ヴァルドは思わずリヴェリアを見る。

 

「膝枕だ。その子の頭を膝に乗せて起きるまで待ってやれ、それで十分償いになる」

「…………そうなの?」

「…………まあ、そうだ」

 

 リヴェリアとヴァルドのお墨付き。アイズは早速ベルの頭を己の膝に乗せるべくしゃがむ。

 

「私達は先に戻る。けじめをつけるなら二人でな。行くぞ、ヴァルド」

「ああ、荷物を持とう」

 

 自然な動作で荷物の受け渡しをするヴァルドとリヴェリア。二人は地上に向かって歩いていき、やがて足音も聞こえなくなった。

 

 

 

 

 

「まさかお前の口からあんな言葉が出るとはな」

「あの少年はアイズに少なからず影響を与えているようだからな。いい方向に転がってくれると嬉しいのだが」

 

 バベルの外に出て、『黄昏の館』へと移動したリヴェリアとヴァルド。そのまま帰ろうとしたヴァルドだったが、リヴェリアがついてこいと一言。

 素直に従い訪れたのは、嘗てのヴァルドの部屋。中は掃除されていた。

 

「ここにあるのはお前の私物だ。さっさと持って帰れ」

「売り払っても良かったのだがな」

 

 英雄譚の本に、料理のレシピ本が入った本棚。武器の簡単な手入れができるような砥石などがそこには残されていた。

 それなりの数があるので紐かなんかを用意したほうがいいかもしれない。今は早朝、一度帰って………と踵を返そうとしたヴァルドの肩をリヴェリアが掴む。

 

「時にヴァルド、お前が最後に寝たのは何時だ?」

「Lv.8へのランクアップ前だから、一年前だな。そろそろ寝ようとは思っているのだが」

「そうか、なら丁度いい。寝ろ」

「……………ここは、今の俺にとっては他派閥の本拠(ホーム)なのだが」

「気にするな。少なくともロキや私達は気にしない」

 

 リヴェリアはそう言ってベッドに腰を掛けポンポン膝を叩く。

 

「ハイエルフの膝枕か。5年ぶりだな」

「どうせ歓楽街の彼奴にはもうしてもらっているのだろう?」

「ああ」

「…………ほら、さっさと寝ろ。一時間経ったら起こす」「頼む」

 

 と、ヴァルドはベッドに横になるとリヴェリアの膝に頭を乗せ目を閉じる。直ぐに寝息を立て始めた。

 

「……………」

 

 さらりと髪を撫でながら、懐かしむ。

 アイズ同様──正確にはアイズがヴァルド同様だが──無茶ばかりして、生傷が耐えなかった。Lv.2になって不眠を得てからはアビリティ評価を上げるために眠くなろうと無理やり起き続け、よくこうやって寝かしたものだ。

 正確には無理やり気絶させた。そのうちリヴェリアの膝に頭を乗せると起きていた時間にもよるが高確率で寝るようになった。一年も起きていたらほぼ確実に。

 

「一年前のランクアップ、か。要は力尽きて気絶していたのだろうな」

 

 Lv.7となったヴァルドを追い詰めるほどの何か。ランクアップするだけの偉業。本当に世界でも救っていたのかもしれない。

 

「置いていかれているな、私達は。ああ、お前の言う通りだ。たった二人でオラリオを追い詰めた彼奴等に、まるで追いついていない。だけど………」

 

 そんなこと気にせず走り続けるのだろう。来る『終末』に、一人でだって挑むのだろう。

 

「だから追いつくよ、必ず。お前が一人走り続けられるのは、私達が追いつけると期待しているからだものな?」

 

 「全く、迷惑な話だ」と苦笑し、リヴェリアはヴァルドの頬を指でつついた。




神蜜酒(ネクタル)
蜂蜜酒ベースのソーマ。ベルの義母の口出しと祖父の知識と村人達の献身とヴァルドの休憩時間により造られた酒。どれか一つなくても作られなかった。健康に良い。洗脳効果? それもはや酒じゃねえから。
村から定期的に【ヘスティア・ファミリア】に送られてくる。



この世界においてのヴァルドの名の由来
傭兵王ヴァルトシュタインのように、とこの世界の両親に名付けられた。

なんか思ったより筆が進んでヒロインも増えたので聖夜祭デート再アンケート

  • 家族仲良く リヴェリア、アイズ
  • 一度実家へ アルフィア、ベル
  • 聖夜祭だろ シル、ノエル
  • 夫婦水入らず リヴェリア
  • 義母義父のみで アルフィア
  • 街娘と日常を シル
  • 最も美しい女神(ヴァルド評) アストレア
  • 聖夜と言ったら聖女 アミッド
  • ツンデレ大和撫子 輝夜
  • 一人で過ごす男達の為に オッタル
  • 一人で過ごす男達の為に アレン
  • あるいはこんな世界 ディース姉妹
  • 聖夜祭は店も大忙し 豊穣の女主人
  • 何やらおかしな実験に フェルズ
  • ダンジョンデートだ 椿
  • ドロドロ依存 フィルヴィス

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