オラリオに失望するのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
ヴァルドの友人。出会いは大通りで賄を配っている時。2週間ぐらいダンジョンに潜っていたヴァルドがリヴェリアから逃げていたためホームに帰れず腹を空かせ、匂いに誘われた。
当時19歳のLv.4。
本人達しか知らぬ会話の後に友人関係を築いた。以来時折ヴァルドを振り回す。派閥外でヴァルドに遠慮しない数少ない存在。ヴァルドに手料理をよく振る舞い、耐異常の訓練相手になっていた。
ところで19歳って8年前だからシルは10歳のはずだけど…………まあ細かいことはいっか!
ヴァルドの年齢とレベル
Lv.0 1歳から12歳。前世記憶ほぼなし
Lv.1 記憶復活。ロキ・ファミリア入団、12歳。途中で13歳
Lv.2 13歳から15歳
Lv.3 15歳から17歳
Lv.4 17歳から20歳 シルと友人になる
Lv.5 20歳から22歳
Lv.6 22歳から25歳。この時オラリオから出た
Lv.7 25歳から26歳。本来より早めに復活した『陸の王者』との戦い。下手したらまじで世界滅んでた。
Lv.8 26歳から27歳。
因みに入団の際動機を聞かれ、その時の会話一部抜粋
「強者が必要だから」
「ははん、なるほどなあ。確かにそれならウチかフレイヤんとこしかあらへんなあ。ほんでこっちを最強と認めたと、見る目あるやん! せやで、ウチには強い奴らが大勢おる!」
「? 今のオラリオに、強者なんて何処にもいないでしょ?」
リリは【ソーマ・ファミリア】を信用していない。というよりは、冒険者を信用しておらずその中でも【ソーマ・ファミリア】の冒険者を特に警戒している。
英雄の介入もあり団長が代わりソーマも眷属を見るようになった。だが、他者から奪う、他者を虐げる性質は多くの冒険者が持っており、それを【ファミリア】内で公認されていた【ソーマ・ファミリア】の連中の殆どが、未だあの時のまま他者を出し抜き奪い、虐げる機会を伺っている。
リリのような弱いサポーターは良い的だ。だから、稼ぎは明かさない。高価な宝石に換金し、小さな借り金庫にしまっておく。
故にリリの手持ちは必要最低限。後はダンジョンに潜るための道具を揃える。そのため手持ちはない。おしゃれになんて気を使わないし、嗜好品を買ったりしない。常にギリギリで生きているように見せる。
「ア〜デ、聞いたぜぇ? お前、あの英雄の弟子のサポーターやってるんだってなあ? 稼ぎはどれぐらいだ?」
ニヤニヤと近づいてきた獣人の男性。カヌゥだ。
弱者を甚振り、金を得る典型的なクズ。団長がチャンドラに代わってから大っぴらに暴力を振るえなくなったが、時折リリのようなサポーターを恐喝している。
もはや
「少ないですよ。英雄様のお弟子と言ってもまだ駆け出しのLv.1ですし、お金だって規則分しかくれませんからねえ」
嘘だ。超嘘だ。
確かに駆け出しなのだろうが、神々の言葉を借りるなら「成長速度の平均? なにそれ美味しいの?」レベルで異常な成長性。まだ恩恵を受けたのは都市外で、鍛えていたと言われたほうが納得できる。
当然潜る階層も深く、強いので稼げる。その半分を前金を計算に入れず渡してくるのだからめっちゃ稼げる。
「ほおん? どうなんですかねぇ、ソーマ様?」
「っ!!」
だから、その言葉にビクリと体を震わせる。
視線を向ければソーマが下りてきていた。嘘を見抜く神。その前でついた嘘など、すぐに見破られる。
「ああ、リリルカ・アーデの稼ぎは少ないようだ」
「………………え」
「チッ。そうですかい………悪かったな、アーデ」
ソーマの言葉にカヌゥは舌打ちして去っていく。
「………なんで」
「…………何故、だろうな」
リリの言葉にソーマは虚空を見つめ首を傾げる。眷属にまるで興味がなかった彼にとって、リリもカヌゥも変わらぬはず。庇う理由がない。
──一人で飲む酒など、どれだけ高価でも、極めていようと大して美味くもない。酔って、笑い、馬鹿騒ぎできるのなら安酒だろうと美酒に変わる。まあ、酒自体が美味ければと言うのは否定しないが
不意に思い出すのは6年前、唐突に現れ当時の団長であったザニスを下し【ファミリア】の改善を要求してきた他派閥の男。
──お前は違うのか? 美味い酒を作ってどうしたい? 誰と飲みたい? どう飲むのが好きだ?
「………カヌゥと飲むより、お前やチャンドラと飲んだほうが、楽しそうだったからかもしれない」
「それ、は……」
「解っている。
「…………?」
リリが首を傾げるが、ソーマは気にせず「蜂蜜、いやアイデアが被るのは」とブツブツ呟きながら部屋に戻っていった。
「…………リ…………リリ!」
「っ!」
「どうしたの、リリ。大丈夫?」
ハッと顔をあげると心配そうに覗き込んでくる
「疲れちゃったかな? 今日は、ダンジョンに潜るのはやめておく?」
「あ、えっと…………」
サポーターの体調を気遣う冒険者など初めてで、困惑するリリ。ベルが今までの冒険者と違うのは十分理解した。させられた。
心の中でどうせ今だけだと言い訳して、直ぐに黒く染まっていくと決めつけ、お金のためだと言い訳して関係を続けているが。
「そう、ですね………ベル様が駆け出しとは思えない強さなので、ついていくのが大変な時もあります」
リリの見立てではランクアップ間近どころか、ランクアップのためにアビリティを貯めていると言われたほうが納得できるステイタス。それも、かなり極まっている。そういった冒険者はパーティーを組むことが多いので、普段より疲れるのは本当だ。
「じゃあ今日はお休みしよっか。最近リリのおかげで実入りも良いし、今日は僕が奢るよ」
「え………でも、リリはサポーターですよ?」
「え? うん、何時も助かってるよ」
「………………」
リリの言葉にそれじゃ行こっか、と躊躇う様子も見せないベル。
「『豊穣の女主人』って言ってね、ちょっと高いけどすごく美味し…………あれ?」
ベルが指差した店には、行列ができていた。主に女性。
「………あれえ?」
確かに普段から賑わっているが、ここまでだったか? それに女性客より男性客の方が多かったような……なにせ店員が美女美少女ばかりなのだから。
「あれ、ベル君?」
「アーディさん」
ベルが困惑していると列の中から一人の女性が話しかけてくる。以前ヘスティアからのお土産と、教会にご飯を持ってきてくれた【ガネーシャ・ファミリア】の冒険者だ。
「ベル君も食べに来たの?」
「あの、これってなんの行列なんですか?」
「え、知らないの? 今日はヴァルドのスイーツが食べられるんだよ?」
「師匠の?」
そう言えば家でも料理担当だったような。
因みに昔、義母がベルの分のお菓子を誤って食べてしまったと知った時、何故か微妙に怯えていたような気がする。ベルはまあ別に良いよ、と許したが。
「ベル君も一緒に暮らしてた時食べてたの?」
「ええ、まあ。僕に合わせて甘さ控えめのお菓子を作ってくれて」
「ベル君甘いの苦手なんだ〜。私は好きだよ! お〜い! リオンも一緒にどう〜!?」
「ア、アーディ! 私は今仕事で!」
と、アーディの言葉に物陰からリューが現れた。
「そんなこと言っても、最近は襲撃もないじゃん。だから今日はリュー一人だったんでしょ? ほらほら、一緒にいたほうが見守れるからリューも食べようよ!」
「あ、う………」
困ったような顔をするリューはそのままベルに助けを求めるような視線を向けた。
「僕も、リューさんと一緒に食べたいです。駄目、ですか?」
「うっ………」
「ほら、ベル君もこう言ってるんだし並び直そ〜!」
人が増えたからきちんと最後尾に移動するアーディ。リューの腕を掴み引っ張っていく。ベルとリリもそれに続いた。
「いらっしゃいませ~! あ、ベルさん! ………と、アーディさんにリューさん? と………はじめまして。わあ、見事に女の人ばっかり!」
「…………………」
まばらな常連の男性達はジロリとベルを睨み、なんとも居た堪れないベル。元凶のシルはニコニコ笑っていた。
「ヴァルド〜! 貴方の育てたベルさんが、一度に沢山の女の子連れてきたよ〜!」
「放っておけ、どうせ今後も増える」
「増えませんよ!? 何言ってるんですか師匠〜!」
「クラネルさん。伴侶はきちんと一人に絞るべきだ」
「リューさんまで!?」
「はいは〜い! じゃあ私、立候補しちゃいま〜す!」
「なっ、アーディ!?」
「アーディさん!?」
僅かな男性客達からの殺気が強まりベルはヒィ、と悲鳴を上げ、シルがニコニコしてるとスパコン! とお盆で叩かれた。
「あうっ! いった〜……………何するのヴァルド!」
「騒ぎを大きくするな」
「ヴァルドにも原因あるでしょ!?」
私だけのせいにして〜! と頬を膨らませるシル。ヴァルドは何処からともなく飛んできた投げナイフを目視することなく受け止め近くの店員に捨ててくるように渡す。
「え、え!? 何事!?」
「俺は厨房に戻る。注文が決まったら適当な店員に頼め」
「あ! 待って、私だけのせいじゃないよね!? ね!?」
「うるさいよ! 何騒いでんだい!?」
ヴァルドに食って掛かるシルだったがミアの言葉に慌てて仕事に戻る。
「シルさんと師匠って、仲が良いんですか?」
「ええ、まあ………そのようです」
「ヴァルドの料理の師匠がミアさんだからかな? 付き合いは結構長いみたいで、たまに買い物に付き合ったりするらしいよ」
「師匠の、師匠!?」
そういえばここの料理を食べた時感じた既視感は………一緒に暮らしていたためヴァルドの料理の味しか知らなかったので、逆に気づかなかった。
それにしても、ヴァルドの師匠なんて…………
「いや料理関係ですよベル様。というかリリはさっきのナイフが気になります」
「毎回ではありませんが、あの二人が共に居ると稀に起きる現象です。誰も正体を知らず、噂ではフローヴァさんのストーカーの仕業だとか」
「え、でも本当にそうなら師匠が対処しそうなものですけど」
「ええ、だから未だ謎に包まれています。アリーゼは「ああ、あれね。気にしなくていいわよ絶対。猫とかチビとか妖精とかの仕業だろうし」と訳の解らぬことを………」
でも少なくとも問題にはしていない、ということだろうか?
不思議に思いながらも4人それぞれ注文して、アーディがリューと食べさせ合いっこしたりしながら一同は帰路についた。
「やっぱりだ、ケチくせえなんて嘘だ。あのガキ、相当羽振りがいいぜ。小せえ女が好きなのかもなあ」
「でもよぉ、本当にやんのか? あの【剣聖】の弟子だろ?」
「なあに、ダンジョンで襲えばわかりゃしねえよ。生き残ったとしても【剣聖】の厳しさなら俺達の報復より鍛え直すことを優先するだろうよ」
彼等は気付かない。彼女の言葉が嘘だった場合、主神がその嘘を見抜かなかった理由を。酒場で談笑する彼等の席の近くで飲んでいた男が主神の部屋に向かったのを。
因みにヴァルドは【フレイヤ・ファミリア】の『洗礼』は高め合うことだから貸し借りなしだと(オッタルも言ってたので)思ってるけどその後の治療や飯などには感謝し『
フレイヤの愛を得るために殺し合いを続けさっさと治せとばかりの態度の『
あそこ閉鎖的だから実質フレイヤの次に慕われていることになるかも。
ヘイズ達は「もうこの人ウチに入ってウチの団長か副団長になってくれないかな」と思っていた。
因みにオッタルも入ったらアレンと戦わせて副団長の座を得ることを期待していた。本人が聞いた際「我儘な小娘の面倒を部下として見るのはごめんだ。今はただでさえ、振り回してくる我儘な街娘がいるのだから」と嫌がった。
『
勇士達からは他派閥のくせに入り浸るしメキメキと強くなってくし女神にも気に入られてるので嫌われている。
とある猫が成長速度の秘密を恥を忍んで聞いた際「寝なければいい」と応え『不眠』を持ってないと返すと「ならば次のランクアップで手に入れられるよう寝ずに修行すればいいだけだろう?」と言い切った。以来その猫からは頭がおかしいと思われている。
なお、猫の妹とはミアの料理教室の報酬で店を時折手伝ったりシルを挟んで友達の友達だったりお菓子を上げるので懐かれ、兄は余計不機嫌になっているとかいないとか
なんか思ったより筆が進んでヒロインも増えたので聖夜祭デート再アンケート
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