オラリオに失望するのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
アイズはリヴィラの酒場で
異変が起こっているという24階層北
「………………」
道中遭遇したモンスターと見事な連携を見せる【ヘルメス・ファミリア】。その中で気になるのが小人族の3人と獣人の男性。
武器こそ違えど、戦場での立ち回りに見覚えがある。魔導師の少女もおどおどした態度でありながら、戦場での行動に迷いがない。並行詠唱も使える。
「…………あの人達、もしかして」
「気付きましたか? ヴァルドの弟子です」
ヴァルドは【ロキ・ファミリア】に居た頃から、外部の【ファミリア】にさえ弟子を持っていた。志願する者が後を絶たなかったからだ。まあ逃げ出す者も似たような数だったが。因みに本来【ファミリア】で培った技術や知識は他派閥に教えるべきではないのだが、時代が時代だったのでヴァルドが『言ってる場合か、俺達だけで対処できていない現実を見ろ』と説き伏せた。
後は様々な理由でヴァルドに挑んだ、例えば太陽神の眷属の長とかアマゾネスの娼婦とかも結果的に強くなり弟子などと呼ばれていた。
彼等は前者だろうが、一つ気になることがある。
獣人の男性、ファルガーと小人族の姉弟ポットとポックはまだいい。年齢的にありえなくはない。唯、小人族の魔導師のメリル………彼女は流石に若すぎないだろうか?
「彼女が弟子になったのって、何時ですか?」
「……………4年前です」
「え」
それはおかしい。だって、ヴァルドが姿を消したのは5年前。4年前に弟子入りしたとなると、まさか……
「…………我々【ヘルメス・ファミリア】は、3年前まで一部団員が彼等と交流を持っていました。メリルはその際彼
暗黒期を終わらせた英雄にキラキラした瞳を向けて、ポットとポックの紹介で弟子入りしたメリル。後衛って何だっけと思うような修行にもめげず健気に頑張っていたが、まぁその…………彼を見つめる目が同居人のお気に召さなかったようで………いや、鍛えられた。キチンと鍛えられたのだが…………
「どうか彼女に授業内容について聞かないであげてください。トラウマのフラッシュバックで使い物にならなくなります」
「あ、はい」
【ヘルメス・ファミリア】団長であるアスフィの剣幕に、アイズは素直に従った。
その後24階層でランクアップの、感覚のズレを直す為にモンスターの群れを一人で討伐したアイズ。この階層でモンスターと冒険者がぶつかりあったという。ヴァルドがその時指揮をしていたらしい。
「で、でもなんでヴァルドさんはそのまま事態を鎮圧しなかったんでしょう」
「英雄様つったって人だからなあ。無理だと感じて引き返したんじゃねえの」
「「それはない」」
「「それはありえません」」
「それは、ないと思います」
猿人っぽいヒューマンのキークスが自分の知らないところでアスフィと何度も会っているというヴァルドも案外大したことがないと笑うと即座に否定された。
「いいかキークス、何もできそうもないは………あの人の中で
「頭のネジがぶっ飛んでるからなあ師匠。普通に一人で突っ込むぜ」
「そもそもネジ穴があったのかすら謎の人ですもの」
「え、えっと……ヴァルドさんは、諦めて引き返すなんてしないと思います」
「というかたとえソロだろうとLv.8に至った彼にも無理ならこの
「師匠は、すっごく、すごいよ?」
キークスとしては思いを寄せるアスフィが彼に会いに行く時やたら身なりを気にしているから気に入らず、つい蔑んだ言い方をしてしまったがまさか聖夜にプレゼントを届けに来る老人を大人になっても信じている相手に向けるような視線を向けられるとは思ってもいなかった。
いや、Lv.8が達成できなかった依頼が自分達に回ってくる筈がないと解っていたし、冗談のつもりだったのだが何だこの反応は。
「キークスは直接会ったことありませんでしたね。良いですか? この世界には、人の常識が通じない存在がいるんです」
ヴァルド・クリストフも人じゃないの?
「な、なんかすいません…………」
一体どういう男なんだ、ヴァルド・クリストフ。
「一体どういう存在なんだ俺は」
そんな彼等の会話を聞きながらヴァルドは【ヘルメス・ファミリア】の中での自分のイメージに物申したくなる。
しかし、パーティか。
ヴァルドがダンジョンに潜る際に組んだ最後のパーティはフィルヴィスとツーマンセルだったか。
あれからどれほどの強さになったのか………あるいは壁にぶつかったか………今度一緒に潜ってみるか。
「…………………」
パーティを組むのはヴァルド以来だ。
フィルヴィスはダンジョン内を駆けながらメンバーを見る。
嘗てヴァルドが所属していた【ファミリア】。ヴァルドの弟子もいる………。
「…………何か?」
「いや、ヴァルドの弟子なだけはあるな、と」
第一級冒険者の称号に恥じない戦い方。上級冒険者の中でも1割に満たない第一級は、当然技術を持っている。それを踏まえた上で異常なのがヴァルドで、その弟子である彼女も技術という点においてはベートより上。
「私なんてまだまだですよ。アイズさんの方が剣術も上ですし、あの人が選んだのは別の人でしたし…………」
選ばれなかった、という割にはその事に関して思うところはなさそうに見える。
「何ヘラヘラしてやがる。役者不足っていわれてんだぞてめぇは」
「英雄たり得なくても、戦士にはなれます。あの人が戦えというのなら、私はどんな戦場にだって飛び込めます」
「…………犬っころが」
アイズの『戦姫』という呼び名同様、レミリアにも二つ名とは別の呼び名がある。レフィーヤはそれを知ってはいたが由来は知らなかった。
『忠犬』………誰に対してなのか聞いても誰もが口を噤んだがヴァルドだったのだろう。
「お前は、置いていかれた事をどう思っている?」
「…………思うところはあります。あの人が連れてきた弟子にも、嫉妬してます。でも…………今でも思い出せるんです………」
まだレミリアが幼かった頃見た、英雄の軌跡。昼夜問わず都市を駆け回り、数多くの者を救っていた姿を。
レミリアも救われた一人だ。
「あの人が決めたことに恨みなんて抱きません。あの人がすることに疑問は持ちません…………ま、まあちょっと引きますけど。それでも、あの人がそうしたのなら、きっと意味がありますから」
「……………そうか」
意味、行動の意味か。そんなこと、考えたこともない。
いいや、考えたくもないのだ。
考えるとしても、それは彼が自分とパーティを組んでくれた理由だけ。
【剣姫】を育てた理由とか、弟子を多く取る必要性とか、妖精の王女と仲が良いとか、彼に関連し
彼に自分だけ気にしてほしいと思い、他の誰かを気にすることが許せない。
あの頃の自分なら、きっと出ていくと言われれば出来るかはさておき両足を千切ってでも止めたろう。彼がその程度で止まるはずもないから腕ももぐだろう。そうして自分の下に繋ぎ止めようとする。
ああ、だから彼は自分に何も言わずに去ったのだろうな。
【外部の弟子】
ヴァルドに志願した者、あるいは突っかかり結果的に強くなった者達。総じて【他派閥の弟子】と呼ばれている。
志願した者は誇りに思い、突っかかり結果として強くなった者はその呼び名を否定している。
なんか思ったより筆が進んでヒロインも増えたので聖夜祭デート再アンケート
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