オラリオに失望するのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
人とモンスター。
幾万の時を争い、ほんの千年前には人類を滅ぼしかけたモンスターが、人と融合?
その悍ましさに誰もが顔を歪める。
「ざけんな………ふざけんなよ!!
「我々をあのような残り滓と同じとされるなど、心外だ。ましてや
ルルネの叫びを聞きオリヴァスは不愉快そうに顔を歪める。
「私も、『妖魔』も、
「モンスターが、モンスターを!?」
モンスターとはダンジョンで生まれるものだ。地上にて繁殖した個体は己の中の魔石を砕き劣化した存在を生み出すだけ。
神々も認める世界の理を、この場所は歪めている!
「貴方達の目的はなんなのですか?」
核心を迫るアスフィの言葉にオリヴァスは誇るように答える。
「
その場の大勢が愕然としヴァルドは混沌を望む神から離れてもなお変わらぬ性根に眉根を寄せた。
「じ、自分が何言ってるかわかってるのかよ……」
震える声で聞くのはルルネだ。
オラリオは『蓋』なのだ。地下より無限に湧き出るモンスターの進出を抑える唯一の砦。千年前の英雄達が命を懸け、犠牲を払い作り出した封印を破壊するということは、千年続いた仮初めの平穏は終わりを告げ人類とモンスターの混沌とした戦乱が再び幕を開ける。
「理解しているとも。私は自らの意志でオラリオを滅ぼす! 『彼女』の願いを果たすために! お前達には聞こえないのか、『彼女』の声が!? 『彼女』は空を見たいと言っている! 『彼女』は空に焦がれている!!」
「っ……」
その言葉に微かに反応したヴァルドに気付いたディース姉妹はニマニマと笑う。
「気になるの? 気になるのよねヴァルド!」
「そうよねそうよね! ただそれだけを願う者に、
「……………その結果がオラリオの崩壊だというのなら、その純な願いを踏み躙るまでだ…」
ほんの一瞬だけ目を閉じ、しかしすぐに開き鋭く冷たく自分達を睨んでくるヴァルドにディース姉妹はキュンキュンと胸を高鳴らせる。
「もう一つ答えろ。ならば、それに手を貸す神は誰だ」
「え?」
暗黒期を経験せず、話しか知らないレフィーヤは改めてこのような目的に協力する神が居ることを信じきれず声を漏らす。
「【
「さあ? 知らないわ、本当よ?」
「私達はヴァルドに嘘ついたりなんてしないわ!」
信じて、と親に縋る幼女のような無垢な目を向けてくるディース姉妹。そして恐らくそれは嘘ではない。
「仮面を被っていたの」
「偽名を名乗っていたわ」
「男神様かしら? それとも女神?」
「お酒が好きなのか、
「偽名だと?」
「だって、エニュオよ? 別の神様いわく、『都市の破壊者』ですって!」
本当にそのような名を名乗っているのだとしたら、神々の感覚で言うならふざけている神だ。
「そのようなことさせるものか。ここがその要の一つというのなら、壊すまでだ」
「そんなこと言わないでヴァルド!」
「私達もオラリオを滅ぼしたいの。だって、そうすれば貴方が気にするものが無くなるでしょう?」
「「まっさらな大地で私達と永遠に
それが再戦の合図。ディース姉妹とヴァルドが同時に飛び出す。剣が壁の深くに突き刺さり、無手で相手するヴァルド。
自身を傷付け得る精霊武器に対して物怖じすることもなく躱し、あるいは手を添えるだけで逸し人類最高峰の膂力を持って砲弾のような拳を放つ。
ベートはオリヴァスに向かって駆けた。この場であの男と戦えるのは自分だけだと判断したからだ。
「ぬう!!」
「はん! 小石一つで随分辛そうじゃねえか、至高の存在とやらのくせによぉ!」
「黙れ! あの男は存在するだけで世の理を乱すのだ!!」
目の前のベートではなくディース姉妹と戦うヴァルドに敵意を向けるオリヴァス。片腕を失い、ヴァルドの蹴った小石に吹き飛ばされダメージを負い、ベートの動きについていけない。
元よりオリヴァスは
「死ね」
と、ベートがオリヴァスの首を蹴りを放とうとした瞬間、ベートに向かって人が飛んでくる。
「っ!! おい、ふざけんな……何してんだヴァルド!!」
吹き飛んできたのはヴァルドだった。剣を持ってなくとも、破れてはならぬはずの男が吹き飛ばされてきたという事実に思わずベートが叫ぶ。
「あはは! どうかしらヴァルド?」
「貴方と
嘗てヴァルドに付けられた傷に添えるように突き刺さった『短剣』。嘗て【アパテー・ファミリア】が行った外法。英雄と通じ合い力を与える『精霊』の力を無理やり使用する『不正』。
艶めかしく己の体に突き刺さる『精霊の短剣』に触れる彼女達は精霊の力を
「でもそんなに効いてないのね? 傷も治ってるし」
「
「「ああ、でも今すぐにでも
モゴッと頬を動かし、何かを吐き出すヴァルド。
「っ!?」
ディナの目に突き刺さるのは薄い物体。ヴァルドの爪だ。歯で引き剥がし吹き付けたのだ。
視界の半分を失ったディナの死角から蹴りつける。肩の骨を砕くが、吹き飛ばされながら癒えて地面に指を食い込ませ止まるディナ。
「ヴァルド……!」
「フィルヴィスか………【ヘルメス・ファミリア】のサポートを頼む………悪いが足手まといだ」
言葉を取り繕う暇はない。故に簡潔に言うヴァルド。
「っ! 私は………」
何かを言いかけ、しかし足を引っ張りたくないのか踵を返すフィルヴィス。ディナは目に突き刺さった爪を抜きながらフィルヴィスの背を見る。
「その妖精はヴァルドにとって何?」
「仲間だ」
「ふふ、そうなの?
「抜かせ」
先程ディナは知っているといった。あった覚えがないとも。大方自分達と同じ様に同胞から蔑まれるエルフの噂を聞いていたのだろう。
と………
「アイズ!?」
「………っ!!」
壁が吹き飛び風を纏ったアイズが現れる。壁に空いた穴から新たに現れた赤髪の女は力の限り振り下ろした大剣でアイズを地面に叩き落とす。
「アイズさん!!」
ランクアップした筈のアイズをして、なおも圧倒される存在にレフィーヤが目を見開く。
「レヴィスか。まだ終わらせていなかったとはな」
「貴様の方こそ、如何なる英雄といえど敵ではないのではなかったのか?」
と、ヴァルドを忌々しげに睨むレヴィスと呼ばれた女。先程まで戦っていた自分には目もくれないその態度にアイズが顔を歪める。
「ふん。私の見通しが甘かったのは認めよう………だが、此処で殺せばそれで済む話だ!」
「あら駄目よ。殺すのは私達」
「誰にも譲らないわ。邪魔するなら、貴方達から……ね?」
と、殺気を向け合う
「ならば纏めて磨り潰すまでだ。死ななければ相手してもらえ!
オリヴァスの言葉に
その質量を持って冒険者達を押し潰そうとする巨大花。慌てて散り散りになる冒険者。
体を叩きつけただけで
「…………は?」
巨体を片腕で受け止め、指を食い込ませ腕力で根本から引き抜く。
「【
巨大花の体が雷光に包まれ、次の瞬間ヴァルドが巨大花を鞭のように振りまわした。
なんか思ったより筆が進んでヒロインも増えたので聖夜祭デート再アンケート
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