最近全く小説が書けなくなってしまったことから、シリアスから一旦離れギャグに寄せてみようかと画策して書いてみました
ロールプレイというよりどちらかというと、なんちゃってなりきりに近いかと思います。男子高校生達のわちゃわちゃした会話を別キャラでやってみたら面白いんじゃないか?と思い付いてすぐ実行した見切り発車作です
「今週のジャンプ見た?」
「見た見た。やっぱBLEACHおもしれーわ」
「ぬら孫は…いややっぱいいわ帰ってから見るわ」
「ちょっとちょっと、僕まだ見てないからネタバレはだめだよ」
学校から下校する四人組がそこには居た。どこにでもいるような当たり前の日常を謳歌する。青臭くも、瑞々しい、そしてありふれた高校生達
ビルが至る所に聳え立ち電車が数分置きに来るような都会というわけでもなく、バスが数時間に一本しか通らず見渡す限りの畑しかない辺境の田舎というわけでもない
俗に言う片田舎と呼ばれる。そこそこの交通網にそこそこの買い物エリアを有するどこにでもあるような町の交差点を彼らは歩いていた
彼らの進路は皆バラバラで、仲のいいこの四人組の関係も高校生活だけだが、皆一様に何気ない日常を続けたいとも思っていた。
学校を卒業したら成人してお酒をみんなで飲み交わそうとも話し合っていた。
ただ、そんな日常は唐突に終わりを告げた
◆◆◆
「私は女神アクア、あなた達は死んでしまいました」
真っ黒で何もなく、まるで黒いインクで塗りつぶした様な空間に女性の声が響いた
黒ではあるが暗くはない不思議な空間に、豪奢な椅子に座る一人の女性と、向かい合う形でパイプ椅子の様なものに座る四人の男子高校生がいた
「ここは?」
「ん?夢?」
「なんだここ?」
「あれ?どこ?てか誰か知ってる?」
四人が様々なリアクションを取り、まるでゲームの主人公の第一声かの様な緊張感の抜けた時間が流れる
「もう一度言います。あなた達は死んでしまいました」
話を聞かない若者を諭す様に、青い髪の女性は彼らに状況を話す
「お姉さん美人だね、てか死んだって」
「誰かここまでのこと覚えてる?」
「いや?」
「あ、ドッキリとか?僕、誕生日明日なんですけど…それなら早くね?」
「いや、ドッキリは別のやつ用意してる」
「ちょ!お前言うなよ!!」
現実を直視できずに居る高校生達はまるで放課後の下校時間の延長線の様な有様だ
「あーもう!貴方達めんどくさいわね!貴方達は暴走するトラックに一緒に轢かれて、首と胴体が離れ離れのお陀仏なよくある死に方をしたのよ!これが現実で死んだ貴方達を一緒に別の世界へ転生させましょうって話をしようとしても全然進まないじゃない!他の人たちはもっと聞き分けが良かったわよ!このくらいの年齢の人たちは飲み込みが早くて達観してて楽なのに何なのよもー!!!」
早口に喋り、ぷんすかと怒りながら女神アクアはやや涙目になる
「うわっ!おねーさんいきなりキャラ変わるじゃん」
「てか死んだって言われても覚えてないし、実感が…ねー?」
「だよな、それに死後の世界なら教室って相場が決まってるのに」
「いや、あれは安心院さんが作った世界だから死後の世界じゃないんじゃね?」
「はぁ…なんだかもう面倒になってきたわ、死んじゃった貴方達を私が別の世界に転生させてあげるから、さっさとこのカタログの中から好きな転生特典選んでさっさと行ってきて」
女神アクアは半ば投げやりのように転生特典が書かれたカタログを高校生達に投げ豪奢な椅子の横に備えてあったサイドテーブルのポテトチップスに手を伸ばしポリポリと咀嚼する
「なんだかマジっぽいけどどうするよ?」
「俺、受けようとしてる大学がA評価だったから早く親に知らせたかったんだけどなぁ」
「でも死んで元の世界に生き返るとか浦飯幽助みたいな寿命関連じゃないから無理だろうしな」
「あ、やっぱりダメなんか。おねーさんやっぱり元の世界にそのまま帰る方法とかない?」
「無いわよないない、ちなみにこれから転生する異世界は魔王が居て、魔法のある世界で魔王を倒してきて欲しいんだけど、その魔王を倒したらなんでも好きな願いを叶えてあげるから、でも元の世界に帰りたいってのは無しよ」
ポテトチップスを口に頬張りながら高校生に答える女神アクア、素直に行儀が悪い
「うへーなんか融通利かないな、この転生特典ってやつもよく分からなくてピンとこないし……あー美人で可愛い絶世の美女なおねーさん?この転生特典以外からでも選べたりできる?」
「あら貴方は見る目あるじゃない、まぁこの女神アクア様にかかれば多少の融通は利かせてあげなくもないわよ」
得意げに腕を組み女神としての威厳を持たせようと画策するが口元のスナックのかけらで台無しである
「じゃあさ、じゃあさ、この週刊誌の中のキャラクターから選んでそのキャラクターになりたいってのはあり?」
高校生の一人はおもむろに学ランの懐の中に入っていた週刊誌を取りだし女神に見せる。尚、一緒にいる仲間の男子高校生達は「なんでお前そんなところにジャンプしまってあるんだよ…」と目で訴えていた。総ツッコミである
「ええいいわよ!でも二次元のキャラクターね…私あんまりわからないし主人公とラスボスじゃなければ多分大丈夫なはず!」
「…ラスボスじゃなかったらいいの?」
「ええいいわよ!この女神アクア様に任せたらその程度お茶の子さいさいよ!」
言質を取ってしたり顔をした男子高校生は仲間達に目配せをした。彼らはこの女神アクアが言ったことを歪曲し、"ラスボスじゃなければどんなキャラになってもいい"と言っていると解釈した。そして全員がこの女神多分ポンコツなんだろうなと理解した
「じゃあその週刊誌を貸して、情報を読み取るから。言っておくけど体を作り替えるだけだから変わった後も種族は人間よ?それでよければ各々がそのキャラの名前を言ってね、後は体が作り変わってみんな仲良く揃って異世界転生ってわけ♪」
「はーい女神アクア様。それじゃみんな決めたよな?せーので言うぞ?」
皆自分がなりたいキャラクターをすぐに決め思い浮かべてたのか、死んだ直後のぐだぐだ感がまるで嘘のようにトントン拍子にことが運び、女神アクアは安堵した
「せーの、安心院なじみ!」
「藍染惣右介!」
「羽衣狐!」
「白蘭!」
全員が言い終えたと同時に男子高校生達は淡く光だし、その体を徐々に分解させ粒子となって消えようとしていた。
「え?…待って?全員女神以上のスペックだし中には神様クラスの人も居るじゃない!チョ…チャット待って!!ねぇお願い!!やっぱり待って!!!転生者の許容スペック超えちゃったら私の給料から超えた分天引きされるのよ!ねぇお願い止まって!止まってよ!!謝るから!!やっぱりできなかったって謝るから!!!ごめんなさいって謝るから!!!」
女神アクアは安堵したのも束の間、とんでもない約束をしてしまったことに焦り咽び泣くが、一度始まったらやっぱり止まらず男子高校生達は消えゆく光の中でサムズアップをしながら転生して行った。そしてこの時男子高校生達は"やっぱりこの女神ポンコツなんだ"と改めて思った
尚、これを機に女神アクアは二次元のキャラクターに自分を作り替える転生特典は絶対にしないと心に決めた
◆◆◆
暗い場所からいきなり明るい場所に出た時に起こる暗順応の後、目に映るのは中世のレンガ造りの街並みと街行く人々、馬車の車輪が石畳を擦る音と数多の足音が耳に響く
「んーっ、転生ってのをやったわけなんだけど、みんなどんな感じ?」
白髪でやや猫毛を携えた青年が強張った体をほぐすように伸びをした後、口を開いた。その青年の顔は整っており、三日月目とその左目の下には三つ爪のマークがあしらわれ、服装は白のワイシャツに黒のスラックスと仕事着のようにも普段着のようにも見える緩い格好をしていた
「体が作り変わるって言ってたし違和感はない…かな?最初から自分の体みたいな感覚だね」
白髪の青年に答えたのは茶色の長い髪を先端付近でリボンで留めた魅力的すぎる美女だった。服装は白と赤の配色の袴を着ており、中世の風景から考えるとひどく浮いていた
「ふむ…
茶髪の美女に同意したのはまたしても絶世の美女であった。黒髪黒目の日本人らしい見た目の腰まで伸びた黒髪を靡かせ、黒一色のセーラー服にワンポイントの白色のリボンをつけたこちらもまた、中世でいうなら浮いてしまう姿をしている
「君たちは性別が変わってるわけだが、意外と認識のズレというものはないのか…女神の転生というのもなかなか興味深い」
最後に声を発したのは長身の男性だった。髪をオールバックに決め前髪を少し垂らし、整った顔立ちに切長の鋭い目を持ち、全身を改造された白色の死装束で包んだ準和装であり、全員の顔面偏差値が極限まで上振れていることやその服装から四人組は否が応でも浮いていた
「なんだかみんなカッコよく可愛くなっちゃって面影ないね。やっぱり君たちのことは見た目の名前で呼んだほうがいいんだよね?なら改めて自己紹介しなくちゃね。僕は白蘭、みんなハッピーバースデー…本来なら僕の誕生日は明日だけど」
白蘭、『家庭教師ヒットマンREBORN!』の登場キャラであり、その圧倒的カリスマと全ての並行世界の自分の意識を共有することができる能力を持ち、医学が進んだ世界線から医学技術を、兵器開発が進んだ世界線から兵器の技術を取得するといった良い所取りが自由にできることで、8兆ある並行世界のほぼ全ての世界征服を完了させたすごい人である。
「なんだか改めて自己紹介するのも恥ずかしいような気もするね。僕は
安心院なじみ、『めだかボックス』の登場キャラであり、『スキル』と呼ばれる特殊な能力が存在する世界で彼女はその『スキル』を1京2858兆0519億6763万3865個持っており、一言で言い表すなら全知全能だろう、インフレバトル漫画のキャラクターも真っ青である。
「次は妾か…フム、妾の事はそのまま
羽衣狐、『ぬらりひょんの孫』の登場キャラであり、妖怪や妖が存在するその世界の『魑魅魍魎の主』としてその名を轟かせ、彼女自身は人間を依代として本体が無事であれば際限なく復活することができ、まるで人間を羽衣のように着ることから羽衣狐と呼ばれるようになったこちらもやばい人である
「最後は私だね。まずはみんな、ハッピーバースデー。私は
藍染惣右介、『BLEACH』の登場キャラであり、柔和な風貌と常に笑みを絶やさない穏やかな性格、誰にでも分け隔てなく接する人柄から皆に慕われており、『斬魄刀』と呼ばれる特殊な刀を持つ。彼の『斬魄刀 鏡花水月』は流水系の『斬魄刀』で、霧と水流の乱反射により敵を撹乱させ同士討ちにさせる恐るべき能力であるが、弱点としてその能力は味方すら同士討ちの危険性を持ち、使用するにあたって事前に仲間に対して『鏡花水月』を使用するところを見せる必要がある
そして最後に名乗りを終えた長身の男性、藍染はどこかの精神が崩壊してしまうタイプの殺戮マシーンを乗りこなせてしまうような人のフレーズをイケメンバリトンボイスで言ったことにより見た目と中身のギャップの差を起こし、他の三人は盛大に噴き出す。
「おや?軽めのジョークのつもりが意外と受けたな」
「ハハ、惣右介くんそれ中の人ネタだし、ニムバスのセリフで色々混ざってるから」
「惣右介は変わっておらんのう…いやまぁ、見た目と性格を合わせるなら白蘭もあまり変わってはおらぬが」
「いやほんとギャップすごいね。でも確かに僕と羽衣狐ちゃんが一番変わってるかもね」
"今の私なら何をやっても面白いのでは?"と藍染は呟くと、何を考えているのやら手を顎に置き、考える人のようなポーズをとるがロクなことを考えていないことは明白だが見た目だけは様になっている。
「さーて、それじゃこれから何をしよう、正直安心院さんがいるだけでなんでもできちゃうけど_魔王、倒す?」
「…正直に言うとのう、魔王倒さなくてもいいんじゃないかと思うておるのじゃが」
「やっぱりそれ思っちゃう?魔王が居なくなったら多分この世界に僕たちがいる意味なくなっちゃうもんね、そのあとは別々の世界に離れ離れってことになるんじゃないかな?って考えた。ちなみにだけど僕なら神様とやらに対抗できると思うけど流石に不確定要素が多くて今はなんとも言えないよ、やるなら最後の手段だぜ?」
「ならば魔王は討伐しない方針で、討伐されそうになったら邪魔でもなんでもすればひとまずこの四人は一緒にいられるだろう。ここには一国を治めたことがある者、8兆のパラレルワールドを世界征服した者、破面の世界を治めた者…そしてアザトースのような人外さえ居る。仮に魔王とやらが討伐されるならプランBだ、霊圧で一思いに押し潰し、我々が魔王とやらの代わりでも務めたらいい」
先ほどまでくだらないことを考えていたであろう藍染はちゃんとみんなの話を聞いていたらしく、なんだかんだとちゃんと話をまとめていた。えらい!
「もしかしてアザトースみたいな人外って僕のことかい?どちらかと言うとニャルの方の邪神だと思ってたぜ」
全員がツッコミどころは諸々あると言いたそうな顔をしているが全員が一致していることは"邪神は否定しないんだな"だった。
お疲れ様でした。
単純な導入&キャラクター説明で結構長くなってしまいました。今回ここでは簡単なキャラの印象を書いていこうかと思います。
藍染惣右介(偽)ギャグ枠、シリアスなようで基本笑わせようと奮起している。
安心院なじみ(偽)基本いたずら好き、安心院さんロールプレイをやってるつもりはないはずが自然とこうなるので元々親和性は高かったらしい
羽衣狐(偽)反応が初で可愛らしいので、よく藍染、安心院さんに振り回される苦労人気質
白蘭(偽)常識人枠、大体話の本筋は彼が誘導する。彼なしでは藍染と安心院さんは永遠と駄弁る