デスゲームに巻き込まれました 作:神さまぶっ飛ばし隊
俺は寝ていた。
当然だ、夜だもん。しかも真夜中だ。そりゃみんな寝てる時間だ。
そんな夢半ばの状態。
━━ピンポーン
微かに聞こえたインターホンの音。でも、こっちももう眠い。ていうかほぼ寝てる。
なんか今日の昼間に学校とかでとんでもない事件が起きたみたいでそれ関連の話がマスコミから来るかもとは親から電話で聞いてたがまさかこんな時間に来る?頭おかしいんじゃない?
てなわけで外に出てお客さんを招き入れる訳もなくそのまま夢へとごーとぅーどりーむ。
その後インターホンの音が連呼されてたようなされなかったような。よく分からなかったが音は聞こえなくなっていた。
でも、
「……」
なんか気配を感じる。
なにか部屋の中にいる?心霊?金縛りの前兆的な?
いや怖…。
そんな気配は数分経っても消えることは無かった。
そんな時間を過ごしているうちに眠気はとうに消えていた。気配は消えないのに眠気は消えたぜおい。
痺れを切らした俺は恐る恐る目を開ける。
そこには闇が広がっていた。
夜だからね、暗い部屋で何も見えない。でも、だんだんと目が慣れてくると、
「……」
「……」
なんか目が合った。仰向けで寝る俺の顔をのぞき込む老けたような若いようなよく分からない顔。
ただ肌の質感や視線に人間味はなく、銅像かなにかのような雰囲気を感じる。生きてる感じがしない。
いやてかそんなことより、
「っ!?うおぉぉぉぉぉおッ!!??」
状況が呑み込めた俺は体を起こそうと頭を勢いよく起こそうと動いた。が、覗き込む顔に当然ぶち当たる。
いったすぎィ…!思わず頭を抑えた。
硬すぎだろ。石頭超えてるわ。ダイヤモンド?だいやなの?てか何?なんなの?どういうこと?だれ?あなた誰?不審者?不法侵入?強盗?親も親で両親共に出張で家にいないから助けも呼べんし。おいおいおい死ぬのか俺?
そんなことを頭の中で駆け巡らせ頭を抑えベッドでのたうち回ってると目の前の存在は口を開いた。
「━━大事を成さんと欲するものはまず小事を務むべし。大事を成さんと欲して小事を怠り、その成り難きを憂い、成り易さを務めざるは小人の常なり。それ小を積めば大となる」
なんだそれ?いきなり過ぎて頭が理解出来てない。
誰かの名言だったような。思い出せそうで思い出せない。てかそんなことより頭が痛い。
「……お前、今日学校休んだろ?」
首が動き、目の前の存在の視線が突き刺さる。
確かに学校休んだけど。休んだと言うよりはまあ……当分来ないで的なことになってるんだけど。……なにか関係があるの?
「だから迎えに来たよ。【にの】迎えに来た」
「む、迎え?」
「そう迎え。さあ乗りな、ジョイナス」
そう言うと【にの】と名乗った存在の背負うゴミ箱の様な物がパカッと煙を発しながら開いた。
……変形かよ。カッケーなおい。……いやいや、違う違う。
「わ、わけがわからん……説明が無さすぎだろ…!」
「……善心が起こったならばすぐ行動するがよい。決断の時だ。乗るの乗らないの?」
「……っ」
なんて言われてもなぁ、だよほんと。どこに連れてく気だよって。
目の前の摩訶不思議な存在にしり込みしていると、件のにのの頭のちょんまげから何かが出てきた。
拳銃の銃口のような形。そしてやがてそこが光り出し、
「行かないのであれば…」
「よし待て。俺たちはまず話し合いをするべきだと思う」
あれは不味い。良くは分からないが俺の第六感が『アレハキケンダヨ』って言ってる気がする。
しかし、にののは止まらない。だんだんと光度は上がっていた。
「時間はタダじゃないんだ。早くしろ」
「〜〜〜っ」
……選択肢はないってことかよ…!
▽▼▽▼▽
拝啓、マミーパピー。
ただいま私は家にいません。急な家出を許してください。鍵はかけました。いつもの場所に隠し置いてるのでよろしくどうぞ。
どこ行くのって?……俺が聞きたいねぇ!?
え?今何してるかって?
空飛んでんだよ。
「たっか…!高すぎだろ、落ちたら死ぬぞ…!?」
「……これから行くところはね」
あれ?俺の言葉無視?
「ごみ箱だよ」
ごみ箱……うん、わからん。どこやねん。
ヤバい、行かないって言った方が良かった気がしてきた。
「……ん?う、うわ!なんだあれ!?」
あ、通行人が気づいてくれた。
おい、助けてくれ。拉致られそうになってんだよ俺。警察!自衛隊!なんでもいいから助け呼んで!お願い!
「【にの】はシークレット、
にのがそう言うとちょんまげから放たれたビームのようなものが通行人に向かって飛んで行った。
直撃した通行人の体は次の瞬間には体が弾け飛び地面に赤い水溜まりを作り出していた。
「……へ?」
死…んだ?死んだ!?
ウッソだろお前!?無理無理無理!
「降ります!やっぱり降ります!無理です!帰ります!帰って寝ます!」
「え?いいの?」
「はい?」
次の瞬間、俺の視界は上下逆になっていた。
これは……にのの体勢が変わってるー!?
背中を下に腹を上に。器用な飛び方!凄いね!でも俺が落ちますねこれ!あ、落とそうとしてるんですね!?降りますって言ったから!?
「死ぬって!死ぬっつってんだろ!?馬鹿が!」
馬鹿か!?馬鹿なのか!?
……馬鹿なんだろうなー(自己完結)
「オッケ、オッケオッケオッケ。行くから、行くから戻して」
「……」
おいなんか喋れや。てか体勢戻せよ。……馬鹿って言ったの根に持ってる?なら謝るから!ごめん!マジでごめん!
……と言う思い虚しく体勢を戻してくれない。とりあえず取っ手をつかみ足をにのの体に巻き付ける。……コアラかなにかかよ。誰かに見られたら死ぬ。恥ずか死ぬ。
……はぁ、この体勢だと空がよく見える。
ホシガキレイダナー(現実逃避)
そんな時だった。
「やっぱり帰る!降ろしてー!」
「!?」
少し遠くから聞こえる声。俺と同じようににのに運ばれる男子が居た。
周りをよく見渡してみると同じような奴らが次々に見えてくる。
「……俺だけじゃない…?」
だからといって何かわかる訳もなく。
どーゆーことなのか皆目検討がつかない。
「皆同じさ。皆学校を休んだ
……なるほどわからん。ただ言えることはひとつ。面倒事に巻き込まれたってことは分かった。
てかこんなことをしてる間に周りに俺と同じようににのに集められてきた奴らが集まってきた。
つまり、俺のコアラも注目浴びてるわけで、
「……恥ずい」
つか、早く体勢戻せよ。意地悪しないでよ。
「あれ?神崎?」
「え?」
俺を呼ぶ声が聞こえた。辺りを見回してみると。
「あ、明石」
にのに逆向きで乗ってる幼なじみの明石がいた。
「お、おう。もしかしてお前もにのに?」
「見ての通りだよ」
「そ、そうか。……てかその格好」
「やめろ言うな。俺も必死なんだよ」
俺が1番分かってるから。変な乗り方……いや、もう乗ってすらねえよこれは。
「あ、うん」
「……てかお前も乗り方」
「やめろ」
「……」
……同じ同士だな!いや、俺の方がより酷いけどね!
つかさっきから他かろの視線が痛い。
おい!そこのお前!今こっちチラチラ見てただろ!
「変な乗り方してるねキミたち」
「「え?」」
声の聞こえた方向。俺と明石の少し後ろ。
そこに目を向けみるとにのに乗った女の子がいた。
「逆だよ乗り方。こっち向きでこう乗らないと。危ないんじゃない?落ちたりとかさ」
知ってる。だから俺もそう乗りたい。普通に乗りたい!ただにのが乗せてくれないの!
体鍛えてたからね、何とかなってるけど、握力が…!握力がァ!
でも、
「パンツ見えてんで嬢ちゃん」
「え?あ、ごめんね」
「いえいえ、ありがとうございます」
おかげでパワーが戻った気がする(気のせい)
「あ、キミもやっぱりにのに誘われて?」
「うん、そーだよー。でもコイツが急かすからパジャマで来ちゃった」
ありがてぇ。ナイスだにのくん。
俺も急かされて部屋着にパーカーのサンダルで来ましたからね。風が冷てーよ。
「そ、そーなんだ。……何か余裕だねキミ。怖くないの?なんつーかこんな状況で」
「怖い?なんで?」
「え?」
「ワクワクするじゃん。それよりキミ達どこ高?」
なるほど、頭のネジ吹っ飛び系女子ね。オッケオッケ。中々いい属性持ちの娘のようで。
「えっと……俺は
あ、自己紹介するのね。でもごめん。俺今そんな余裕ねんだわ。腕と足がそろそろキツい。
もうかれこれ30分は飛んでるで。その間高速で空を飛ぶ銅像に腕と足だけで落ちないようにしてるんやで?そろそろ死ぬわ。
その時だった。大気が震えたようなそんな揺れが体を揺さぶった。
待って待って落ちる落ちる!?
その後聞こえてくる何かを吸い込むような音。掃除機の吸引音に似たそんな音が近くから聞こえてくる。視線を上げてみると、
「あ、あれ……」
「……え?何アレ?」
「な、何じゃあれ!?デカ…!」
四角い、下になった面に巨大な穴が空いた白い箱のようなものが空に浮かんでいた。
その穴に次々と吸い込まれていくにのに乗った人達。そして、
「……うおっ!?」
加速する俺がしがみついたにの。向かう先は白い箱。
速度が増したことで振り落とされそうになるが落ちたら死ぬから死ぬ気でしがみついた。
「ぐぐぐぐぐぅぅぅぅぅ…!」
穴に入るとそこは筒のような空間が拡がっていて、その先には光が見える。
あと少しの辛抱…!そんなことを思いつつ数十秒。筒の空間を抜け、広い空間へと出た。
そのままにのに降ろされる。
「はぁ……はぁ……だっはぁー…」
腕も足もパンパンだぁ。とんだ目にあったわ。
膝に手を置き、息を整えていると、明石もあの女の子も近くに着陸した。
女の子はにのから降りるなり口を開いた。
「やっぱちゃんと乗った方が良かったね。ゼーハーゼーハー言ってる」
全くだよ。あのにの絶対許すまじ。
「でも着いたみたいだねお二人さん」
ここが目的地か。でもここって、
「学校だよな」
校舎に校庭。どこの学校をモデルにしたかは分からんが、その空間には紛れもなく『学校』が広がっていた。
「ああ、人もむっちゃいる。1000人はいるんじゃないか?何が始まるんだろ…」
そんな会話を明石としていると、体を伸ばしながら女の子が口を開いた。
「保世高校2年、持田涙。私の名前。『涙』って書いて『ルイ』って読むの。よろしくね、2人とも」
「あ、うん…よろしく……」
「
「……っ」
女の子の名前は涙。
となれば最後は俺か。
「神崎薫。川内高校で2年生やってます。よしなに」
「うん、よろしく神崎くん。2人は知り合いなの?」
「え?ああ、神崎とは幼なじみなんだよ」
「中高は違うけどな。保育園と小学校は一緒で今でもたまに遊ぶ仲」
「へー、そうなんだ」
「……あれ?てか、明石そういや青や━━」
と、明石に聞こうとしたその時だった。
━━キーンコーンカーンコーン
学校でよく聞くチャイムの音が鳴り響いた。