読んでくださりありがとうございます。
何も無ければ土日に更新します!
アンケートありがとうございます。助かります。
ー--アルフィア王妃がご懐妊なされたらしいぞ!!
ーーーつまりギルガメッシュ様のお子様だ!!!
ー--こうしてはいられん!祝儀品を選別しなければ!!
ー--……しかしギルガメッシュ様とアルフィア様のファミリアはどこなんだ?
ー--知らん!!が、あの商店街に行けばわかるだろう。
オラリオ中が大騒ぎになっていた。ギルガメッシュは妊娠がわかった瞬間に王とは思えないほどに狂喜乱舞してアルフィアを寝かせてからヘスティアの屋台に向かった。
そこでアルフィアが妊娠した!!我の子だ!!フハハハハハ!!
と、ヘスティアの脇に手を入れて抱き上げてクルクル回ってしまい、近くにいたエルフがそれを聞いてオラリオ中のエルフに伝えた。
すぐにフレイヤとヘディンとヘグニが駆け付け、祝辞を述べてから警護すると張り切ってしまう。
「ふむ。アルフィアならば問題ないと思うが?」
「いけません。我が王。僭越ながら申し上げます。母体に対する少しの異変でもお子様は敏感に反応します。
もちろん我が王と王妃のお子様ですので問題はないかもしれません。ですが、かもではいけないのです。
万全を期してことに当たります。でなければ我々配下の存在は民と変わりません。」
「う、うむ。どうやら我の考えが甘かったようだ。感謝しよう。貴様の忠言。心に刻もう。
我にも考えがある。オラリオ中のエルフはもちろんだが、我が宝、マリアや他の民も祝辞を述べると共に祝儀の品を持ってくるだろう。
故に姉上たちが戻って説明してから下半神のところでゆったりとさせようかと思う。
あそこにはザルドもいる上に結婚、産児、主婦を守護するヘラがいる。何も心配あるまい。」
ヘディンはメガネを直して頷き、心得たと口を開く。
「なるほど。では我々のすべきことはそれまでの王妃の警護ですね。
フレイヤ様。お聞きになられましたね?我々二人は交代しながらこの家、ひいては王妃を警護いたします。」
「もちろんよ。ヘスティアの眷属で、私にとっても大切だもの。蟻一匹近づけさせないで。
それと私もアルフィアになるべく近づかないようにするわ。私の魅了がどんな影響を及ぼすかわからないもの。」
「ギ、ギル様!俺、がんばります!!」
「よろしく頼む。ヘディン。ヘグニ。仲の良い神は入れてやれ。我の庇護下のやつらもな。それ以外は全員叩き出せ。」
「「御意」」
最強の白黒エルフによる警護が始まり、出産がかなり厳しいことしかわからない王様は珍しくテンパっていた。
それを見ていたヘスティアもそーなんだ。大変なんだなぁ。と、自分は経験したことがなく、処女神であり、引きこもっていた為に分からなかった故に止めることはしなかった。
後日、デメテルやヘファイストスにやりすぎだと笑いながら言われることになる。
「……ギル。私はお前と一緒に過ごせて嬉しい。もちろんベルやリリも心配してくれて嬉しい。が、ずっとベッドがら出られないのは逆にストレスが溜まる。」
アルフィアは妊娠が発覚してから愛する夫であるギルガメッシュがへばりついており、ベッドから起き上がることすら手伝おうとするので少しばかり呆れていた。
自分をここまで大切にしてくれたのは、この世に生を受けてメーテリアと共に育ち、オラリオにきてヘラファミリアに属していた時を振り返っても一度も無かった。
冒険者としての資質がありすぎたせいで才能の権化やら才禍の怪物などと恐れられる程の通り名がついていた。
故に恐れられる、畏まられることはあっても心配してくれるのは実妹のメーテリアくらいだった。もっともメーテリアの方が惰弱、病弱、貧弱の三拍子が揃っていたのでこちらが心配をしていたのだが…。
とても嬉しく、なんともむず痒い感覚に陥っているのだがここまでされてしまうと逆に落ち着かない。
ギルガメッシュの慌てている姿や大喜びする姿を見て微笑ましいと同時に自分が愛されているのはよく理解できる。
だが限度はあるだろう!?
「…ベルとリリは手洗いうがいに加えて、マキシマ・ウェスタを毎日かけてくる。可愛いから良いのだがな。
そのあとのギルのプロミネンス・ウェスタは要らないだろう。それとな、ギルの全知なるや全能の星でわかったのが早いだけで、まだひと月くらいだ。
ここまでされる意味がわからん。」
「だ、だが!アルフィア!貴様はもちろんだが、子供に何があるかわからん。ならば王として、そして父として夫として心配くらいするだろう!」
はぁ。ダメだ。どうしようもない。もしかして私がメーテリアにしていたのもメーテリア側からすればこんな感じだったのか?
すまないメーテリア。心配しすぎたかも知れない。
商店街の皆が健康に良い果物や野菜、それに体力の付く肉や魚を連日持ってきてくれる。サリアやライなど子供達も嬉しそうにアルフィアを見に来ては話をしていってくれる。
特にアイナは同じハーフエルフのエイナを産んでいるのでその時の注意事項やどうだったかを経験則から教えてくれる。
ううむ。こうしてみると我ら男は出産について何も知らんな。このままではいかん。王足る者が情報を知らんなど我が我を許せん。
思い立ったが吉日という諺が極東にはあったはずだ。よし。
「ヘディン。我は今から出産についてミアハとアミッドに聞いてくる。あとは任せる。」
「はっ。王もお気をつけて。」
頷いて即座にミアハファミリアに向かう。ドアを開けて入るとナァーザが店頭で座っていた。
「??ギル様?いらっしゃいませ…。」
「うむ。今日も自らの責務を全うしているようで何よりだ。ミアハは居ないのか?」
「ミアハ様なら出かけました。ギル様に教えて頂いた割引チケットを配っているかと思います。」
昔ナァーザにミアハのポーションを配るのをやめさせたいと言われ、働きには対価が必要だと説法したことがあった。
ーーーつまりミアハよ。ナァーザが作ったポーションを無料で配るのはナァーザの働きに対する対価を支払っていない。それはナァーザの働きを侮辱しているも同じだ。
ーーーそうで、あったか。すまないナァーザ。
ーーーだがミアハも神。それも善神だ。貴様の配ったポーションで生き残った民もいるだろう。そこで配るなら一回は半額になるチケットのような物を配れ。
ナァーザもそれならと紙に書いて作ったらしい。それはうまくいってるようで何よりだ。
「そうか。ナァーザよ。貴様は出産に立ち会う、又は妊婦の友が居たことはあるか?」
「ああ。アルフィアさんですか?私はお客さんで昔、妊婦の人は居ましたけど同じファミリアには居ませんでした。
それに出産も申し訳ありませんが関わったことはありません。……多分、ディアンケヒトファミリアの聖女なら。」
「アミッドか。ふむ。またこよう。これはその情報の褒美だ。ミアハと美味い食事でも食べるが良い。」
ヴァリスを入れている袋を投げ渡して次はディアンケヒトファミリアに向かう。
手ぶらでは王として良くないと思い、途中でケーキを買ってから向かうことにした。
ディアンケヒトファミリアの店舗に着くとアミッドが都合よく店頭に座っていた。
「久しいな。アミッドよ。これを食べると良い。」
ケーキの入った箱を渡すと目をぱちくりさせながら頭を下げてくる。
「お久しぶりです。ギルガメッシュ様。御子息のベルにはいつも手助けしてもらい、感謝します。ケーキ?ですか。よろしければ私も休憩に入るので奥でご一緒しませんか?」
その言葉に頷き、アミッドと共に奥の席に行く。そこで王の財宝から紅茶を取り出して淹れてやり、共にケーキを食べる。
アミッドも美味しいのか少し表情が柔らかくなっていた。
「それでアミッド。貴様の知識を我に貸せ。貴様は聖女と呼ばれる我が民だ。出産の対応。それに妊婦の友や患者が居たならどう対応したか我に詳しく教えよ。」
アミッドはなるほどと頷いて断りを入れて立ち上がり、しばらくすると本や紙の束を持って戻ってきた。
「噂には聞いていました。アルフィアさんが懐妊されたと。これは私が対応した患者さんの途中経過を記したカルテになります。
注意すべき点などを週別で産まれるまでを書き記しておりますのでお役立てください。」
その紙を軽く読むと本当に事細かに記されていた。
「ふははは。さすがは我が民よ。感謝しよう。これは対価だ。貴様の知識を借りる為のな。そしてこっちは我が民の素晴らしさに対する報酬だ。取っておけ。」
二つヴァリスの入っている袋を机に置く。最初はずっと断っていたアミッドだが毎回褒美を取らせる働きをしており、何度も続いたので諦めて受け取るようになった。
「ありがとうございます。私もアルフィアさんとお子様が健やかにお過ごしできるのを望んでおりますので。ギルガメッシュ様。どうかよろしくお願いします。」
「うむ。貴様の金言、心に刻んでおこう。産まれたら貴様も見に来い。」
「その時は是非。」
珍しくニッコリと笑うアミッドを見た。やはり我が民は笑顔で過ごすのが一番良い。
紙の束を王の財宝に収納して妊婦に良い食事や運動を軽く聞いてホームに戻ることにした。
エルフ達が押しかけて来ないのはヘディン、ヘグニの睨みはもちろんだが、商店街の連中やヘスティアが聞かれても答えられないと伝えているからのようだ。
なので商店街の連中、ヘスティアに祝儀を渡して届けるようにしているらしい。なんとも有難い配慮である。
それにミア達、豊穣の女主人の連中が食事を作って持ってきてくれるのもかなり有難い。どうもフレイヤがアルフィアがキッチンに立たないのならと気を回してくれたようだ。
ロキに関してはロキファミリアの残っているエルフを抑えるのに必死らしいがな。
「貴様は……。祝辞に来てくれたのか。」
「……私のような穢れた存在が。とは思いましたが、その、」
あの時に感じた、全知なるや全能の星でわかった怪人になっているであろう同胞が俯きながら、そして震えながら何かを持ってきた。
それを素直に受け取ると中身は押し花の栞だった。
「ほう。良い品だ。同胞。貴様の手作りか?」
「…はい。申し訳ありません。」
「ふはは。何を謝ることがある?同胞の、我が民のフィルヴィス・シャリア渾身の品だ。我とアルフィアの宝にさせてもらおう。」
同胞はえ?と呟いてずっと俯いていた顔をこちらに向けた。
「同胞。貴様の状態は理解している。我のスキルでな。だがな、我の民にそんなことをした元凶は必ず報いを受けさせる。そして貴様は未だに同胞にして我が民だ。
今はまだ迷い子で良い。だがこちらに戻るならば手を自ら伸ばせ。ならば必ず我が王として掴み、引き戻してやろう。」
「…え、あっ。」
「同胞。悩め。そして誰の意志でも無い。フィルヴィス・シャリアの意志で決めよ。これはこの素晴らしい品を作った貴様への褒美だ。」
黄金の波紋からある液体の入った杯を出す。
「これは貴様を元に戻す薬のようなものだ。あんな己の格すら理解できん愚神の操り人形になどなるな。貴様は我が民なのだから。
飲むか飲まぬかは貴様が悩んで決めろ。過去の出来事なんぞ我は知らん。王が許しを与えてやる。貴様は過去を見ずに未来を見よ。」
同胞は涙を流しながら杯を受け取って、頭を下げて帰って行った。
迷い子を帰らせる灯火とならば良い。ならなければ己の意志でそちらに着いたとみなす。
敵となるならばもう民ではない。殲滅対象だ。願わくば誇り高い同胞となれ。そう思って空を見る。
こんな雄大な空のような、包み込むような王とならねばならんな。
ヘディンとヘグニに家の空いている一室を貸し出し、泊まらせながら交代で警備させているのだが、ベルは家族が増えたみたいで嬉しい!と二人に懐いて朝の鍛錬を受けていた。
それを横目にアルフィアとリリ、それにヘスティアと4人で紅茶を飲みながらその日の予定を話し合う。
「お義母さん。体調に変わりはありませんか?」
「ああ。大丈夫だ。リリはあのゴミ屑ファミリアの雑音共に何もされていないな?」
「はい!全然何もされてません!あ、それでですね、今日はベル様とヴェルフ様と一緒に11階層に向かうつもりです。
それと桜花様や命様、千草様も今度一緒に潜ってくれるそうです!」
「そうか。サラマンダーウールを着ていけ。あれがあると無いでは違うはずだ。ギル。」
アルフィアに呼ばれ、何をしてほしいのかわかったのでヴァリスの入った袋をリリに手渡す。
リリは首を傾げてこちらを覗き込んでくる。
「サラマンダーウールの購入代金だ。使え。息子と娘のパーティだからな。ヴェルフにもくれてやれ。
ああ。祝儀を持って来ておったな。我が極東に居た時の宝よ。仲良くしてやってくれ。」
「は、はい!ありがとうございます!リリはレベル1ですが、今のうちに色々経験して、必ずヘスティアファミリアに改宗して胸を張って家族になれるように強くなります!」
アルフィアはリリを膝の上に乗せて頭を撫でている。なんともまぁ満足そうな顔をしているな。
ヘスティアは難しい顔をしていた。
「どうした。ヘスティア。」
「うん。ソーマのやつ、趣味神だけどここまで酷いと思わなかったんだ。ボクは孤児や竈、炉の神だ。家を守護するのが本質だからさ、リリ君みたいな子を生み出す神は少し許せない。」
ヘスティアから神威が漏れているな。頭にチョップをくらわせる。
「ふぎゅっ!?!?な、何をするんだい!!ギル君!」
「戯け。ヘスティア。貴様の良さは誰もを包み込んでホッとさせる癒しであろう。貴様が怒る気持ちはわかる。だがその辺の愚神と同じようになるな。ヘスティアはヘスティアだろう。
司るものがあるのは理解するがそれでもヘスティアはこのファミリアの眷属が笑って帰って来れる場所を守護しておけ。」
「そうだぞ。ヘスティア。貴様は家を守護。殲滅は私やギルの仕事だ。」
頭を抑えて転がっていたヘスティアはポカンとしたが理解したのかベルに良く似た笑顔で頷いた。
「わかったよ!ごめんね!ボクらしくなかったや。よーし!この家の竈使って擬似神殿にして結界張ってやるぞぅ!」
「「「やめんか(やめてください)!!」」」
ーーー何?ベルとリリが帰って来ていないだと?
ーーーう、うん。タケの所もらしいんだ。
ーーー…アルフィアには言うな。ヘスティア。タケを教会に呼べ。ヘグニ、ヘディン。ここは任せるぞ。
ーーーかしこまりました。我々の力が必要とあればいつでも。
ーーーわ、わかりました!がんばります!!
何が起こった?ベルとリリが居て死ぬようなことは無いと思うが…。
妊娠期間どのくらい?
-
人間と一緒!十月十日前後!
-
ハーフエルフだし遅い?一年!
-
アマゾネスとかいるし半年くらいで!
-
3分から5分が至高