BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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ちょっと短め


兄妹とは、姉弟とは

「君たちは共鳴鳥の話を知っているかい?」

 

浮竹隊長は、十三番隊に遊びに来てしばらくたったころ。俺たちにそんな言葉を投げかけた。

 

「ぐみょうちょう?」

 

「共鳴鳥とは、体は一つで頭が二つ分かれている鳥のことでね。まさに、お互いの命を共有している存在なんだ。」

 

「命を共有している鳥ですか。」

 

なんと美しい鳥なんだ。まるで、俺とまつ梨たんのよう、

 

「ところが、この二羽は大変仲が悪くてね。」

 

じゃないですね。なんなんだお前。

 

「喧嘩がこうじて、片方がもう片方を殺してしまう。」

 

「それって…?」

 

「命を共有しているのだから当然、生き残ったほうも死んでしまう。そして死の寸前に鳥は気づいたんだ。今まで、元気に生きてこられたのは、あなたがいてくれたおかげだったのだと。」

 

「悲しい話ですね。」

 

まつ梨。悲しまないで、俺は絶対に君を殺さない。

 

「君たちを見てついこの話を思い出したんだ。説教臭い話だと思っただろうが、お互いを大切にな。」

 

「はい。この命に代えてもまつ梨を守り抜きます。」

 

「胸に刻んでおきます。」

 

 

 

 

 

 

「共鳴鳥か、そんなふうにはなりたくないね。」

 

夕焼け空の下の元、俺は歩いていた。

 

「そうだね、ありえないけど。」

 

「ありえないって言いたいけど言えなくなっちゃったな。」

 

何でぇぇぇぇ!!!

 

「…何か、あったの?」

 

今すぐ改善するから嫌いにならないでぇぇぇぇ!!!!

 

「うん、藤丸もう

 

 

 

 

 

いい加減下ろしてくれない?

 

今俺はまつ梨を正面から抱きかかえる形で持っていた。

 

「だって寂しくなったんだもん。」

 

「ねぇ!はずかしいんだけど!十三番隊の隊士の人たちに凄い見られた(泣)!!おろして!」

 

「もうちょっとこのままで。」

 

そんなことを言いながら俺たちは朱司波家に帰って行った。ちなみに泣きながら兄を殴る妹と、鼻血を出しながらそれでも妹を話さない兄の話は都市伝説になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは災難だったな。」

 

「ホント大変でした。」

 

私はいつものように休憩時間に征源様と雑談をしていた。

 

「まつ梨のおかげでいつも姉上の様子を聞けてありがたいな。」

 

「そんなに心配することですか?伊花様は健康そのものですし、貴族街は平穏。何を心配するのです?」

 

「最近はそうだが、ふと昔のことを思い出すのだ。ちょうど私がお前たちくらいの年の頃だ。私が死神統学院に在籍していたころ両親が病で亡くなった。若い私と姉上だけとなった朱司波家は、地位と収入を失い没落の危機を迎えた。」

 

「朱司波家が、没落…?」

 

「親戚も私と姉上を見放していた。なぜなら、当主の座を継いだ私が病弱で落ちこぼれだったからだ。」

 

私は信じられなかった。征源様といえば、ただ圧倒的に速く強い。そんな印象だったからだ。

 

「当主がこれではお先真っ暗と、一族は次々と絶縁していった。そんな時分、姉上に縁談の申し込みがあった。下級貴族の三男坊で朱司波家に婿入りしてもいいとな。」

 

「まさか!?」

 

「そう、乗っ取りだ。貴族の世界ではよくある話だ。弱みに付け込んできて朱司波家のすべてを奪おうとしてきた。だが姉上は即座に断った。あの時の言葉を、私は片時も忘れることはない。」

 

「伊花様はなんとおっしゃったんですか?」 

 

征源様は一拍置いてから深く息を吐きだすように答えた。

 

 

 

朱司波家のすべては当主である征源のためにある。それは姉の身と心とて例外ではない。

 

 

 

「姉上は家財を少しずつ売り払い生活を支えてくれた。使用人も解雇し、不慣れな家事を一人でまかないながら。そしていつも私に笑って言うのだ。」

 

 

 

何の心配もない、わたくしはただあなたを待てばいいのだから

 

 

 

「ああ、すべてがわかったような気がします…」

 

私は伊花様に似ていると思っていた。でも違ったんだ。私が本当に似ているのは征源様だったんだ。

 

「私のすべては姉上の幸福のためにある。誰が否定できよう。」

 

征源様は伊花様からもらったものを返しているんだ。なら、私は…

 

「少々喋り過ぎたな、他言は無用だぞ。特に姉上にはな。」

 

「はい。」

 

「そうだ、これをお前に渡しておこうと思う。かつて姉上からいただいた安全祈願のお守りだ。」

 

「そんな大切なものをくださるんですか?」

 

「今は私ではなくお前にこそ必要なのだ。姉上の心配事は私ではなくお前たちなのだから。

姉上がお前たちにを心配する必要がなくなった時、返してもらうとしよう。」

 

「わかりました。」

 

何時かこれを返せるよう私はより精進しなければならない。

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