BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
「回道を受けるときはそう緊張せず、もっと気を楽にしなさい。」
どうも、まつ梨のこと助けに行ったときは戦闘が終わってた無能こと宮能藤丸でーす。
「でも、卯ノ花隊長に治療していただくなんて、恐れ多くて…」
現在、五番隊の後処理などを手伝った後、四番隊で卯ノ花隊長直々に治療を受けてまーす。
「伊花に頼まれていたの、あなたたちのことを。」
「伊花様が?」
…ヤバいかもしれない。
「あの子たちをお願い、と。伊花ったら、まるでお母さんのようね。はい、まつ梨さんは終わりました。次は藤丸君ですよ。」
…どうやって乗り切ろう。
「俺は自力で回道使えるので治してありますよ。だから大丈夫です。」
「伊花に藤丸君はよく無茶をするので一応見てあげてほしいと言われているので、診察だけでもさせてもらいますね。」
「でもお忙しい卯ノ花隊長の手を煩わせるわけには「ぜひお願いします!」まつ梨?」
「はい、では見せてもらいますね。」
終わったー。はい、家族会議でーす。
「これは、藤丸君。回道で炎症を抑えているようですが、全身火傷で今も恐ろしい痛みに苛まれているはずですが?」
「…藤丸?」「…なぜ隠していたのですか?」
伊花に任されているといいましたよね?って死ぬほど怒られた。これから家族会議とかすごいやだ。
征源様はまだ死傷者を運んだりしていたので、まつ梨と手伝って全部終わらせてから帰路についた。
「お前たちは先に帰ってもよかったのだがな。」
「隊長が働いてるのに俺たちだけ帰るわけにはいかないでしょう。」
まつ梨は一言もしゃべらない。怖すぎる。
「そういうことは一人前になってから言うことだぞ?」
「…隊長のお手伝いがしたかったんです。すこしでも。」
声ちっちゃ。しかも心なしか鼻をすする音も聞こえる。
「俺たちが見習うべきはやはり征源様ですから。」
「そうか…」
心なしか嬉しそうだが、複雑そうな顔をしているな。そうだよね、まつ梨が泣いてる横で素直に喜べないよね。
五番隊の詰め所に3人で向かうとそこには驚きの人物がまっていた。
「おかえりなさい。」
「伊花様!?」
なんで!?
「二人の帰りが遅いから、心配で…ここで待たせていただいたの。」
俺たちのせいか、征源様はやっぱり心配ないのが信頼の差かな。
「すみません、姉上。私から連絡を入れるべきでした。」
「いいのですよ。それより二人とも、怪我はないのですか?」
やばい、来てしまったぞ。判決の時が。
「私はあんまりなかったんですけど、藤丸が全身火傷で、回道で炎症を抑えてるだけで、今も酷く痛むはずだって卯ノ花隊長が言ってました。」
それを聞いて、伊花様と征源様はこちらを見てすごくつらそうな顔をした。まだセーフか?これ強くなるために自傷しましたって言ったら死ぬほど怒られそうだな。
「で、でも後遺症とかないですし、全然へっちゃらですよ。さ、帰りましょう!」
「…藤丸くん?」
本家!?いや、まだぼろは出してない。慌てるときじゃないはずだ。
「なんでそんなに早く帰ろうとしているの?しかも、やけどは心配させるとはいえ卯ノ花隊長に直してもらえるなら見せるのを渋ることはなかったはずよ。」
体は美女、頭は頭脳明晰ママ、その名は名探偵コノカ!もうバレそうだし白状して、そのまま謝罪から仲直りの勢いでまつ梨の布団に潜り込むのが正解かもしれない。
「ごめんなさい。この火傷は全部自分で負ったんです。」
もう全部白状した。名前は伝えなかったけど、瞬閧を習得したことも別に必要性はなかったけどそれを使ったことも全部伝えてからガチで反省しているような姿勢で謝罪した。
ここまでされるともう起こるに怒れないのか伊花様も微妙な顔をし、なあなあで済まされることになった。
「なあ、まつ梨。仲直りの印として一緒の布団で「やだ!」」
とりつくしまもねえな。やっぱり激おこか?
「藤丸はいっつもいっつも私にもう無茶しないって言って騙して布団に潜り込んできて抱きしめてそれっぽく騙してるの知ってるもん。最近お尻撫でてくるし。」
俺がやらかす。ばれる。まつ梨と喧嘩する。お約束のような流れだ。そして俺はすでにこれの攻略法を知っている。まつ梨はあすなろ抱きに弱い!多分寒かった時に俺の膝に座って抱きしめてもらってた頃を思い出すんだろうな。(なおほぼ身長は同じであったため足はものすごく痺れた。)そして一言
「一人は…お兄ちゃん寂しいな。」
辛そうな俺+ふと漏らした本音(マジ)+過去を想起させる一人称!ほら、大好きなお兄ちゃんが寂しがっているぞ!
「…今回だけだからね。」
勝った!計画通り(にちゃあ)。
………
……
…
遂に二人だけで見回りに行かされるようになった。どういうことかわかるか?デートし放題ってことだよ!(妄言)
「やっと実力が認められたってことかな。」
「この前の戦闘でけが人が出て、人手不足なだけだよ。」
一章怪我してろ雑魚ども。(弩畜生)
「安全な地区だと気楽だね。こんなのどかな場所じゃ事件なんてそうそう…」
無いし、いっぱいデートできるね。なんてふざけたこと(自覚あり)を抜かそうとした罰か、一休フラグ建築士の名は伊達じゃなかった。
「待て、そこの死神っ!」
切羽詰まった声が聞こえたので振り返ると、なんとそこには砕蜂ちゃんがいた。
「砕蜂先輩!そうしたんですか!?すぐに医療班を、」
砕蜂ちゃんは傷だらけであり一目で虚にやられたとわかった。問題は刑軍に所属するほどの猛者である砕蜂ちゃんがやられるほどの虚が出たという点である。倒せたのなら問題はない、だがこの焦り用は…
「藤丸か、私のことはいい!それより、救援を頼む!」
砕蜂ちゃんの正式な肩書は刑軍統括軍団長直属護衛軍所属。ようは夜一様の護衛である。つまり救援対象は二番隊隊長兼刑軍統括軍団長、【瞬神】四楓院夜一であり、それに勝てないほどの相手が出現したということだ。ならば副隊長以上の実力は欲しい。
「小隊での哨戒任務中に、待ち伏せしていた虚の奇襲攻撃を受けた。正体は包囲され、現在もわが軍団長、四楓院夜一様が戦闘中だ。夜一様は未熟な私を庇い負傷されている。急いで救援を…頼む!」
「わかりました。」
「俺は現場へ向かう。まつ梨は砕蜂先輩を連れて戻って救援要請を。」
「一人じゃ無理よ!」
まつ梨は間違ってない、だが
「まつ梨、君は足手まといだ。それに時間稼ぎくらいはやって見せる。」
嘘だ。まつ梨は足手まといではないし、夜一様が負傷しているならそれを運ぶ人員が必要だ。でもそんな危ないところへまつ梨を行かせたくない。
「一人で行くのは無謀だ。私はまだ動ける。二人で行ってくれ!夜一様のためにはこれが最良の選択だ。夜一様を頼む…!」
「…わかりました。」
砕蜂ちゃんはきっと悪気などないのだろう。ここまで言われてしまってはまつ梨を連れてかないわけにはいかない。
「砕蜂さんは瀞霊廷に戻ったら五番隊へ連絡してください。朱司波隊長は誰よりも速い。行けばわかります。」
「わかった。」
「四楓院殿が奇襲を受けたと?」
「はい。夜一様は負傷したまま戦っております。現在、五番隊の宮能まつ梨、二番隊の宮藤藤丸が現地へ向かっていますが…」
「なに!?(四楓院殿に奇襲をかけられるほどの虚、おそらく
「敵は数が多くそう長くはもたないでしょう。一刻も早く救援を!」
「藍染、隊をあずける。それと、このものに手当てを。」
「いかれるのですね?」
「一刻を争う。私についてこられるもの、少数で行く(頼む、間に合え…!)」
………
……
…
大量の虚がいる中、橋を背にただ一人の死神が立っていた。
「残るは儂だけか。」
夜一は、すでにボロボロでありながら、決して逃げようとはせずつり橋の前に立ちふさがる。
「どうした?逃げないのか?」
「逃げたら貴様らを倒せんじゃろ?」
その虚は蛇のような姿をしており、死神へ向けられた瞳には喜色が浮かんでいた。
「くはは、その強がりもいつまでもつか、見ものだな。」
「ぬかせ。(引けば町が襲われる。砕蜂、急いでくれ…)」
「まずはその笑みから消してやろう、ククク。」
夜一も奥の手を残してはいるが、相手の数は多く、使ったとしてもうまくほかの虚を肉盾にされ、ガス欠で終わるだろうと思われていた。その時、
「夜一様!二番隊宮能藤丸、五番隊宮能まつ梨、救援に参りました。」
応援に来た死神、女は鞘から浅打を抜き、男は死覇装をはだけさせ、上裸になる。
そして、
戦いの火蓋は、今、斬られた。