BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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必殺(必ず自分を殺す)!瞬閧・ーーーー

「おや、藤丸サン、まつ梨サン、今君たちがちょっとした噂になっているみたいですよ?五番隊に脅威の新人現る!朱司波征源の隠し玉は双子の天才児か?って。」

 

現れて早々マシンガントークなんて、なんて嘘くさい人なんだ。

 

「それ、浦原隊長が言いふらしてません?」

 

「あれ?なんでばれたんだろ?」

 

「まつ梨が気付くとかよっぽどですよ?面白がってるでしょ、どうみても。」

 

ちょっと!という声が聞こえるが無視、代わりに頭を撫でてやると静かになる。

 

「まあ。それは冗談として、夜一サンもお二人を絶賛してましたよ。」

 

「当たり前ですよ。俺もまつ梨も始解したし、この早さで席官ですよ?」

 

「…なんか、そう考えると私たちものすごいような?」

 

「(実際物凄いんすけどね。)なかなか見どころのある奴よの。なーんて、うれしそうな顔していってましたよ。」

 

「夜一様があたしたちのことを、うれしいね、藤丸。」

 

「評価的にはもっと上でもいいと思うんだがなぁ。」

 

瞬閧つかえるんだから、

 

「私がほめたときと態度が違うのは気のせいですかね?」

 

日頃の行いだと思うけど、

 

「私適当ですもんね。でも、夜一さんだって結構適当なんですよ。人のおかずは勝手に食べるし、ばれないようにサボるのは得意だし、おまけに服が嫌いで部屋では裸らしいんですよ。」

 

…ん?四楓院家のことそんなに知ってるのおかしいよな?

 

「浦原隊長それもしかして見たこと「言いたい放題じゃな、浦原喜助隊長殿?」」

 

あ、終わった。

 

「…!あ、あの、」

 

「今の儂の個人情報に関する発言について、尋問室でじっくり聞かせてもらおうかの?」

 

「…マジですか。」

 

「マジじゃ。」

 

「ひぃっ!!」

 

逃げた。なぜ京楽隊長も浦原隊長もすぐにばれるようなことするんだろう。

 

「口は禍の元じゃ。おぬしたちも覚えておくがよい。」

 

「それは覚えておきますけど。夜一様仕事はどうされました?」

 

護衛も置いてなぜここにいるのかじっくり聞かせてもらおうか?

 

「さらばじゃっ!」

 

「逃がすかぁ!瞬閧・閃光蒼幻!」

 

浦原隊長に一つ貸しだな。うおおおおおお、これ以上大前田副隊長に負担をかけさせてたまるかああああ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、結局四楓院家のお姫様は捕まえられたの?」

 

「その話誰から聞きました?」

 

「浦原さん。」

 

あの人助けてやったのにここで伊花様とのんびり話してたんか。しかも変な脚色入れて。

 

「つかまりませんでした。お転婆なお姫様だったもので。」

 

「そう、お疲れさま。頂き物でりんごをもらったの、三人で食べましょ。」

 

りんごかぁ。今ではすっかり好物になったなぁ。

 

「…伊花様、私たちを拾ったこと、後悔してませんか?」

 

「「どうしたの、急に?」」

 

「今でこそ死神になってお給料をいただけるようになりましたけど、ずっと世話になりっぱなしで、迷惑ばかりかけて…」

 

やばい、こらえきれない。

 

「ふふっ、うふふっ!」「あっははははは!」

 

「伊花様!?藤丸!?」

 

「ふふ、ごめんなさい。まつ梨ちゃんのいじけた顔があんまりかわいいものだから。」

 

SO・RE・NA!!

 

「かわいいって!?あたし、本気で申し訳ないと思って…!」

 

「それが可愛いんだよ。まつ梨はまだまだ子供なんだな!」

 

「からかっているわけではないのよ?」

 

「じゃあなんでそんなに笑ってるんですか!」

 

「あのね、笑うってとても素敵なことなのよ?何年も笑えなかったら、いやでしょう?わたくしには会ったのですよ。決して笑うことのない日々が。」

 

伊花様にそんな時期があったなんて、さっきのかわいいまつ梨とか全部吹っ飛んでっちゃった。

 

「征源は死神となって、わたくしはこの家にずっと一人。さらに征源が出世してますます帰れなくなり、そんなわたくしたちのもとに現れたのがあなたたち二人。だから、もしあなたたちがわたくしに迷惑をかけるとすれば、それはわたくしの前からいなくなってしまうこと。それだけはやめてね。」

 

「「はい。」」

 

絶対に帰ってきます。

 

「それにしても、なんで藤丸はあんなに笑ってたの?」

 

ああ、それ?だって、

 

「流魂街でも相当治安の悪いところを牛耳ってた俺なんて言う厄ネタをここまで育ててるのに、まつ梨のことを迷惑に思うことはないでしょ?」

 

大犯罪者をよしよしできる懐の深い伊花様が今更拒絶するとかありえないでしょ。って伝えたのだが、

 

「あ、あはは…」

 

まつ梨は無理に笑おうとし、伊花様は困ったような顔をしていた。なんで?

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

今日はせっかくのまつ梨との休みを削り、夜一様に修行をつけてもらうことになった、なったのだが…

 

「何で砕蜂ちゃんまでいるの?」

 

「儂が連れてきたのじゃ、砕蜂は見所があるからの、どうせ今日は瞬閧の話じゃろ?」

 

この前中級大虚(アジューカス)と戦った場所で瞬閧を掴んでしまおうと思ったのだ。

 

「夜一様…瞬閧とは?」

 

「砕蜂はまだ知らなかったか、瞬閧とは鬼道を全身に纏う白打の奥義じゃ。まあ見せるのが早かろう、藤丸。」

 

「瞬閧・閃光蒼幻」

 

髪が逆立ち、淡く蒼く発光する。

 

「これが、瞬閧…」

 

砕蜂ちゃんは一度見たことあったよな。

 

「藤丸のは未完成じゃがな。鬼道の方は組んでおるのか?」

 

「はい、一応独自で編み出したものはあります。」

 

すでに瞬閧用の鬼道は編み出しているのだ。なのであとは使いこなすのみである。

 

「ふむ、ならば実戦形式でよいじゃろう。かかってこい。」

 

 

瞬閧・雷神戦形(らいじんせんけい)

 

 

瞬閧・轟天龍號(ごうてんりゅうごう)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

静寂が漂っている。戦闘は3秒で終わり、三人はそれぞれ絶句していた。

砕蜂は恐怖する。

藤丸が見せたそれは三席程度が使っていいものではない莫大な力の本流、それをなんなくねじ伏せる夜一、徐々に恐怖は悔恨に変わっていく。なぜそんなにも貴様は強い?なぜこんなにも私は弱い?砕蜂は感情の渦に飲まれてフリーズした。

夜一は困惑する。

藤丸の見せた技は自分の瞬閧・雷神戦形(らいじんせんけい)に勝るとも劣らぬ技であったはずだ。事実、最初の一撃を受け止めたとき弾かれたのはこちらの腕だった。しかし、次に放たれた拳は躱さなくとも頬を掠る程度の狙いしかついておらず、バックステップで下がった自分を追いかけてきた藤丸の足を引っかけただけで転倒し(夜一の足には恐ろしいほどの衝撃が走った。)そのままあっけなく地面に組み伏せるに成功した。あれならばまだ未完成の瞬閧のほうが強かったのではないのかと不思議でならなかった。

藤丸はショックを受ける。

己が使える最強の戦闘法、しかしそれは強大すぎて一歩の踏み込みで意識が置いて行かれる。いかに強力といえどもこんなものを戦闘中に使えば10秒後には壁、あるいは地面のシミにしかならない。己の最強を体現した技にこんな欠陥があるなんて、もはや笑うしかなかった。

 

 

 

 

 

100戦0勝100敗0引き分け

 

この鬼道はだめだ。瞬閧には使えないし今は必殺技として放てる程度の認識で行こう。

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

「会議を始める。現在、虚圏に虚を統べる存在が確認された。」

 

一から十三番までのすべての隊長がそろった中、山本元柳斎重國はそう告げた。

 

「その名はアルトゥロ、尸魂界(ソウルソサエティ)に侵攻してきた破面(アランカル)よ。」

 

その言葉に多くの隊長が疑問を示し、征源が質問をする。

 

「侵攻、ということは破面とは虚なのですか?」

 

「否、アルトゥロは破面、破面とは虚でありながら死神の力を手に入れたもののことじゃ。高い知性があり、その実力は隊長格を上回る。かつてアルトゥロの襲撃を受けたとき、護廷十三隊は奴を瀕死にまで追い込んだが、逃げられてしまった。」

 

「とどめは刺せなかったと?」

 

「うむ…奴が逃げた時点で護廷十三隊は半壊しておったのじゃ。」

 

あまりに衝撃な事実に動揺が走る。

 

「しかも、それでも奴は完成体ではなかった。もし、奴が完成体となって復活し侵攻してくるのならば、今度は半壊ではすまぬかもしれぬな。」

 

 

 

 

 

「そんなのが攻めてくるなんてこりゃ大変だねぇ~、浮竹。」

 

「隊員たちにどう伝えるかが難しいな。」

 

「何が来ようと倒す、それだけだ。…浦原?」

 

「あ~、まあお偉いさんたちもなんか考えてるんじゃないっすかね?」

 

「お前が適当なことを言うときは何か考えている時だ、何を考えている?」

 

「…晩御飯のおかずです。」

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