BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
光陰矢の如し、時間が過ぎるのって矢が飛んでく位速いよな、の意。三年寝太郎もびっくりの七年寝た切り太郎と化した俺にとって光陰矢どころかレールガンの如しだったのだがそれを知ってなおその事柄は青天の霹靂に他ならなかった。
「やーね、お兄さん。そんなに胸ばっかり見て失礼しちゃうわ。」
七年、たった七年である。現世ではそこそこに長い時間だが尸魂界では七年などあっという間であり現世の半年程度でしかない。それなのに俺の目の前にはたわわに実った二つのマンゴーがある。確かに俺は最終的なメロンというかスイカというかみたいなあれを知っているがだからと言って寝て起きたら果実が実っていたなんてすさまじい衝撃である。
「だって!七年前はつるーんぺたーんすとーんだったじゃぐぇがぎゃぼげぇ」
乱菊ちゃんのアッパーブロウを華麗に躱したと思ったら後頭部にまつ梨のエルボーが直撃しルキアちゃんから飛び蹴りを食らい乱菊ちゃん渾身の正拳突きがみぞおちに刺さる。
「ごめん乱菊ちゃん。昔からちょっとスケベだったんだけどあの戦いの後遺症でデリカシーがかけちゃったみたい。」
「せやなあ、あんだけかっこよかったお兄さんがこんなになってしまうなんてきっと恐ろしい戦いやったんやろなあ。」
まず俺の心配をしてほしいんだギン君、俺起きてから二日しかたってないんだ。
「大丈夫ですか藤丸さん!これ、ちり紙です。」
桃ちゃんは変わらず優しいな。ちなみに冬獅郎君からは冷めた目で見られている。君たちも少しは心配してよぉ!
七年たった今では乱菊ちゃんは現在真央霊術院の五年目であり成績も非常に良いらしく今年には死神に成れそうとのこと、ちなみにギン君はもうすでに死神である、二人とも化け物かな?
「ギン君そろそろ席官だっけ?二人とも才能の塊すぎて俺心折れそうなんだけど。」
「何いってるのよ。私たちはまつ梨ちゃんに修行も見てもらってるから才能だけじゃないわよ。それに二人ともたった二年で真央霊術院卒業したんでしょ、しかもお兄さんは大虚の群れに襲われて生き残ってるし人のこと言えないんじゃない?」
俺は十年ほど隊長に修行をつけてもらって2年なんだけど、二人とも席官から1年教わっただけで現役合格とかおかしいよ。
「世の中はおかしいことだらけだ。」
「何変なこと言ってるの、藤丸なんて一年未満で三席でしょ。私まだ五席なんだけど。」
七年強で五席もたいがいだと思う。
「ま、まあ兄ちゃんの回復祝いなんだしこれくらいにしとこうぜ、みんな湯呑を持ったか?それじゃあ藤丸の兄ちゃんの回復を祝してっ!」
「「「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」」」
伊花様が用意してくれた極上の弁当と、米の深いコクを楽しめる純米酒と
「酒を飲みながら見る美女の舞はサイコーだなあー!!!」
「藤丸さん、盃がからですよ。ささ、もう一杯。」
霞も美しく育った。胸は控えめだがわずかなふくらみがその存在を主張し儚げな雰囲気を持つ霞の魅力をより一層際立たせて…
「エロくなったなあ。霞、俺の女にならないか?」
「またまた、ご冗談を。いつだって藤丸さんはまつ梨ちゃんに夢中でしょう?一夜だけ私に夢を見せてくれるというのならやぶさかではありませんが。」
かぁーーー!そうだったぁー!俺には世界一エッチで可愛い妹がいるんだったぁー!
「誰?藤丸があんなになるまで飲ませたの。」
「霞がぐいぐい飲ませてるだろ。まつ梨ちゃん、親友があんなになってるからって目をそらしちゃだめだぜ。」
風久利でやってた宴会は途中から自警団も加わり小規模なお祭り騒ぎとなっていた。まつ梨、乱菊は調子に乗ってる藤丸にドン引きし、桃、恋次、冬獅郎、ギン、ルキアは風久利の治安に驚いていた。
「にしても76地区とは思えねえほど治安がいいな。これ全部藤丸がやったのか?」
「藤丸さんだけじゃねえけど、間違いなく俺らの大将は藤丸さんだぜ。」
「藤丸さんって小さいころどんな人だったんですか?」
「頭脳明晰、冷酷な面も見せながら俺たち家族に対しては底抜けに明るい人だったよ。」
藤丸がまつ梨と乱菊にセクハラをかまそうとしてビンタされてるのを見ながら自警団の面々は藤丸の復活を祝い、祭りは夜更けまで続いた。
………
……
…
頭いってぇ、吐き気がないのが幾分かましだが、がっつり二日酔いだな。今日は普通に出勤なのに砕蜂ちゃんに怒られそう。さてと、そろそろ起きて出かける準備を(むにゅ)…
左をみれば小ぶりな乳房を露出させた美女…霞、右を見れば大ぶりな乳房を露出させた妹…まつ梨、そして毛布をめくれば全裸の
俺……………………・・
卒業した?
……・・
……
…
「おはようございます。」
「藤丸、久しぶりじゃな!元気に…どうした?」
七年ぶりに復帰する部下を見て喜色を示した夜一であったが藤丸は死にそうな顔をしており頬にきれいな紅葉跡ができている。大前田、砕蜂などの席官達も何事かと集まり藤丸に質問する。
「…しました。」
「何て言ったんだ?」
ぼそぼそとしゃべり聞き取れないため砕蜂が聞き返す。
「妹とその親友を酒の勢いで犯しました。」
唐突な罪の自白に皆絶句する。ついこの前まで目覚めるかどうかもわからないと言われていた同僚がいきなりとんでもないことを言い出したのだ。快気祝いなどを用意していた面々ももはやどうすればいいのかわからない。終わりである。
「そ、そうか。ふ、藤丸には今まで通り三席として働いてもらう。よろしく頼むぞ。(汗)」
夜一は思った。無理だ、今まで通り接することができるわけがない。頬についた紅葉跡を見るに強姦だったのだろう。罪悪感でつぶれかけているあやつをこれからどんな目で見ればいいのかわからない。
砕蜂は思った。最低だ。あんな奴死ねばいい。まつ梨とその親友に話を聞きに行こう。そして殺そう。
大前田は思った。変わらず接してやろう。あいつにもいろいろあって今回の間違いも間違いだと理解しているっぽいなら、その反省を次に生かせばいい。
実は霞が煽ったせいでまつ梨がその気になり、藤丸は二人を食ったのではなく食われたのだが、残念ながらその事実を知るものはここにはいなかった。