BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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お前それマジで言ってんのか

「お兄さんおはよう!」

 

「はい、おはよう。」

 

朝から公園のベンチで日を浴びながらだらだらするのは気持ちいいな。雨がある日は傘をさしてこの辺をぶらぶら散歩するのも乙だ。

 

「おはようございまーす。」

 

「はい、おはよう。」

 

近所の子供たちから挨拶を受け、返す。

 

「藤丸さん、おはよう。今日も日向ぼっこかよ。」

 

「一護くん、おはよう。今日も日向ぼっこだよ。」

 

高校一年生の黒崎一護君とはここ三年とすこしの付き合いであり、お悩み相談を受けるほどには仲が良かった。

 

「なあ、そろそろ働き始めたらどうだ?」

 

「一護君、人生は労働がすべてじゃないんだよ?」

 

俺は平日も休日も日がな一日公園にいる名物ニートお兄さんと化していた。

 

「一護君はどこに出かけに?」

 

「いや、藤丸さんに勉強教えてもらおうと思ってな。時間、空いてるんだろ?ここでもいいし家に来てもいいからちょっと数学教えてくれよ。」

 

「ここにしようか。教科書と分からないところはどこだい?」

 

300、流魂街にいた時間がわからないから400歳の可能性もあるがそれだけ時間があって勉学に興味を示した俺は短期休暇では修行と勉強が中心だった俺は中、高学生の勉強はすべて頭に叩き込んでいた。大学とか専門学校のは結構わからん。(浦原さんのところで使う)工学以外は浅く広くしかやってない。

 

「微分積分なんてまだまだ先じゃない?高校二年生で履修する奴だろう。」

 

「予習しとくに越したことはないって藤丸さんに教わったからな。そういえば今度はいつ稽古つけてくれんだよ。」

 

「物騒だねえ。そんなに強くなりたいのかい?」

 

「ああ、()()()をぶっ倒せるぐらい強くなって、お袋も遊子も夏梨も守ってやんなきゃいけねえ。」

 

母親がいないことで弱くなってしまったんじゃないかと思っていたが一護君は空手もしっかりと習い、精神も母親がいるおかげか()()()を憎むことがあっても自分を責めることはない強い子へと変貌した。問題は一つ、一護君が言う()()()()だということだ。一護君は俺に幽霊のことをはっきりとは話さないのでぼかしながら聞いてみたところ、白い肌、黄色い目、骨のような口を模した下半分だけの仮面、俺である。何をどう考えても俺である。一護君の目には俺が母親の足をぶった切ったと思っているらしく信じられないくらいのヘイトを買っている(恐怖)。どうしようか。

 

「で、ここを積分するとどちらもlogになるから…」

 

「ここで引き算すれば答えが出るってわけか。」

 

「logだから割り算になるとこ気を付けてね。」

 

原作より闇深くないんだからこのまま幸せに生きてほしいと思っちゃうが俺は愛染を倒すのは原作で披露されていない藍染の卍解を考えると賭けに近いだから勝てる確率を増やすために一護君が必要。だからこれは、そんな事情でこれから一護君が巻き込まれるのを知ってて傍観する俺の罪滅ぼし、つまりエゴだ。

 

「よくわかったよ。なあ、今日どころか年中暇なんだろ?稽古つけてくれよ。」

 

「しょうがないなあ。それじゃあうち行こうか。」

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

最初は体運びを教えた。次は足さばきを教え、その次は徒手空拳を教えた。そして一護君の次のステップは、

 

「何だこれ、杖?」

 

「そう、お母さんの足斬る様な奴と戦うんだったら、その辺のもの武器として拾って戦うでしょ?杖は突けば槍、払えば薙刀、持たば太刀と言われるほどいろんな武器の代用として扱えるからね。」

 

「それなら素手の練習した意味なかったんじゃねえか?」

 

「それは俺の動きを見てから言ってもらおうか。適当にかかってきなさい。」

 

上段からの振り下ろしを杖を使って受け流し、一護君のおなかに肘打ちを寸止めする。

 

「重心は変わるけど、武器と素手の動きは両方同時にできるよ。こんなふうにね。」

 

実際に再現(素人の棒術を受け流すのは足を切断するような技術を持った男の剣を受け流すのとはわけが違うのだが)してみると一護君の杖への視線は変わったようで多少やる気になっているようだ。

一護の呑み込みは早く半日たらずで攻撃を杖で受け止めたりできるようになっていた。

 

「明日に疲れが残っても困るし今日はここまで。次は杖で攻撃できるようにする練習だね。」

 

「今まで拳で攻撃することが多かったからついつい頼っちまう。さっさと物にしてえな。」

 

身長があり、手足が長く、数年間武術を学んだ一護君は同年代には敵無しだろう。さらに霊圧的なすべての要素(ドン・観音寺を除く)をもつ一護君は控えめに言って激つよだ。俺が一護君レベルになるまでに何回浦原さんに斬られ、チャッピーにうどんの如く踏まれたかわからない。だからって、まだ二十歳すら超えてない子供をこんな問題に巻き込まなきゃいけないなんて、

 

「まったく、いやな大人になったな。」

 

「ん、なんか言ったか?」

 

「いや、なんでも!これ、食べたくなって北海道の方までカニとってきたからお裾分け。クーラーボックス預かっててもらっていいから。」

 

「珍しく公園にいなかったのそういうことかよ!面接に行ったっと思ってたのに、なんで北海道行ってんだよ!」

 

「だから言ったじゃないか。」

 

カニが食いたくなったのさ。

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

「みなさーん!昼食出来ましたよ!」

 

カニ鍋を食いたくなった。だから俺は北の海まではるばる行き響転まで使ってカニを持って帰ってきたのだ。あの時のフットワークは殺せんせーとタメをはったといっても過言ではない。

 

「へえ、カニ鍋なんて豪華じゃないか。」

 

「ねえ、まつ梨んがこの前のカニ特集見て食べたいって言ってたから買ってきたの?」

 

そう、まつ梨がカニを食べたいといったから、今日はカニ鍋記念日。

 

「北海道まで取りに行ってまだ一日しかたってないから味も抜けてないはずだよ。食べよっか。」

 

あれ、おかしいな。兄妹愛に涙してもおかしくないのに、みんなちょっと引いてるような…

 

「藤丸、それはちょっと、愛が重いかな…」

 

重いかな…重いかな…重いかな…重いかな…重いかな…

そっか、お兄ちゃん重いか。最近あんまり構ってあげられなかったからたまにはと思ったんだけど。

 

 

 

「これ藤丸。せっかくの鍋が冷めてしまうじゃろ。はようもってこい。」

 

夜一さん(猫)と浦原さん(と鉄斎さん、ジン太君、(ウルル)ちゃん)もいたんだ。気づかなかったな(消えかけの魂)。

 

きょうはみんなでかになべをたべました!おれのさらだけしおがつよかったです!




原作黒崎一護:母ちゃんを殺したのは、俺だ。

今作黒崎一護:母ちゃんも遊子も夏梨も一つだけなんて言わず全部守ってやるよ!


大人藤丸:まったく、子供を戦いに巻き込む嫌な大人になったな。

子供藤丸:こいつを殺せばこの辺仲間にできて戦力拡大できるね!手下(悪い方の部下)どもさっさと動け!あ、使えそうにない餓鬼共だ?見目の良い奴はとっとと売払って残りは森に捨ておけ!使えそうなやつだけこっち(良い方の部下)で救出するから。
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