BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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労働はクソということです

「とっとと説明しろよ、勝負のルールを。」

 

石田はポケットから何かを取り出しこれで勝負しようと言ってきた。

 

「これは虚用の撒き餌だ。砕いてまけば、虚が集まってくる。集まってきた虚を、二十四時間以内に多く倒した方の勝ち。どうだい?わかりやすいルールだろ?」

 

ふざけんな!

 

「俺たちの勝負のために、町中の人間を危険にさらす気かよ!?何様だよてめえ。」

 

「うるさいんだよ。御託がさあ。他の人間の心配なんて知らない、集まってきた虚は一匹残らず僕が殺すんだ。君も虚から人々を守り切れる自信があるなら、この勝負受けられるはずだろう?」

 

守り切る自信はある。でも、でももし失敗したら…

 

俺が返答を返す前に撒き餌を破壊しやがった!やらなきゃ、やられる(殺される)

 

「うおおおおおお!やってやらあ!」

 

空に空いた穴から出てこようとした虚を石田は弓で射貫く。

 

「まずは一匹。」

 

お袋、遊子、夏梨、早く探しに行かねえとあぶねえ!

そうして俺は瞬歩で駆け出した。

 

 

 

 

「黒崎一護、君は己の実力の低さを思い知るんだ。このルビコンの対岸で。僕は、死神を憎む。」

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

空から向かってきた虚を顔から一刀両断する。

 

「六匹目、この時間だと、もうどこかに遊びに行っちまってんな。どこだ、クソ。」

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

「邪魔くせえ!どきやがれ!」

 

胴を断ち、仮面を割り、首をはねる。どこにいるんだ遊子!夏梨!


一護くん済まない。俺は今回手助けできない。…なんてことだ。そんな、そんな!

 

 

 

茶渡君と夏梨ちゃんのやり取りにラブコメの波動を感じてしまうなんて!!!

これは末期だ、俺は自分にも他人にも愛を強要する悲しきLOVEモンスターだ。茶渡君、俺は君のそのハンドサインをカッコ悪いなんて思わないよ。それはいわゆるギャップ萌えって奴だ。いつかあの子にもわかってもらえる日が来るよ。


くそ、くそっ!くそくそくそ!石田ぁー--!!!

倒しても倒しても終わらねえ、どんだけ倒しても出てきやがる。ふざけんなよ。


あれそのまま放置していいのか?竜貴ちゃんはもう死にかけだし、織姫ちゃんもほぼ終わりだろ…お?ここで覚醒か。盾舜六花は妖精のデザインが好きじゃないんだよね。でも私は拒絶するはかっこいいよな。あ、倒れた。この全員俺が治すんか、めんどうくさ…『明癒』。

 

「藤丸サン、助かりました。」

 

「浦原さん、出てくるならもっと早くてもいいと思ったんですけど。」

 

「こっちも少々都合がありましてね。まあ、あとは楽な仕事ですよ。」

 

どうだかなあ…


斬って、斬って、斬って、見つけた!

 

「いーしだーーーー!」

 

ルキアの近くにいる虚を斬り、俺は石田と対峙する。

 

「これは、俺とお前の勝負だ!虚だなんだ言ってねえで、戦って決着つけようぜ!何とか言えよ石田!」

 

「一護、空を!」

 

何いってんだルキアのやつ、空がどうしたって…何だ、あれ。

 

「虚が、集まっている。」

 

あいつ一人で行って何になるんだ!

 

「石田!「何だ黒崎、怖いのか?僕は行くぞ!」

 

そんなこと今聞いてねえのに、つくづく話の通じないやつだ。

 

「こっちだ!虚ども、最後の滅却師、石田雨竜が相手をする!」

 

最後の…滅却師?

 

「二百年前に滅んだ。正確には、死神たちの手によって滅ぼされたのだ。尸魂界では、死神を俗にバランサー、調整者と呼ぶことがある。尸魂界と現世にある魂魄を足した総量は常に変わらない。そして、二つの世界では、魂の行き来がある。それを管理するのが我々死神の仕事だ。しかし、ある時滅却師が現れた。滅却師は虚を完全に消滅させてしまう。それはつまり、現世に言った魂が尸魂界に帰ってこないということ。放置しておけば世界のバランスは崩れ、世界自体が崩壊する。滅却師と死神の会合は何度か行われたが、滅却師は頑として譲らなかった。貴様は、これを死神の傲慢だと断ずるか?」

 

虚多すぎだろ!でもな、昨日の藤丸さんに比べたらぬるすぎるぜ!

 

「石田ーーーー!」

 

回転斬りで周囲の虚を払い、刃に霊圧を込め面で叩き潰す。

 

「だっしゃーーーーーー!聞いたぜ、てめえの戦う理由。死神が正しいとか、滅却師が正しいとか、そんなことは俺にはわかんねえし、言うつもりもねえ。ただし、一個だけわかることがある。てめえのやり方は「昔話だよ。二百年前の滅亡なんて先生の話でしか聞いたことないよ。むしろその滅亡話だって、死神側のほうが正しいと感じてたくらいさ。目の前で、先生が死ぬまでは。…人を憎んだり嫌ったりしない、優しい人だった。先生は最後の滅却師として、死神たちから厳しい監視を受けていた。それでも先生は死神に訴え続けた。力を合わせて戦おうと。だけど返答はいつも同じ、我々の仕事に手を出すな。そして、あの日現れたのは巨大な虚五体、死神の援護なしに戦えないことは明白だった。死神たちが現れたのは、先生が戦い始めてから二時間も後。彼らが先生の力を認めていたら、もっと早く助けに来ていただろう。先生は死なずに済んだだろう!わかるかい黒崎一護、僕は死神たちの前で滅却師の力を証明しなければならないんだ。…考えが正反対であることはわかっている。僕の考えが間違っていると思うなら、そこで見物しているといい。僕は自分の力を「話がなげぇー!」

 

後頭部に飛び蹴りを入れる、流石に待てん。

 

「な、何をする!」

 

「納得いかねえんだよ!要するに先生の望みは、死神に力を認めさせることじゃなくて、死神と力を合わせて戦うことじゃなかったのかよ!だったら!」

 

石田の胸元を掴み上げ、引き寄せる。ちゃんと俺の言葉が届くように。

 

「今やんねえで何時やんだよ!正反対結構!大人数との喧嘩なんてのは、背中合わせでうまくやれるってもんだぜ!」

 

俺は目の前の敵に斬りかかり、その俺を後ろから虚が襲い掛かるが、それを石田が打ち抜く。

 

「そうだよ。それでいいんじゃねえか。」

 

「勘違いするな。撃たなければ僕がやられていた。」

 

「やらなきゃやられる。だからしょうがねえ。そんなもんで、良いんじゃねえのか?力合わせる理由なんてのはよ。」

 

そう、やらなきゃ、やられる(殺される)のだ。俺の場合は怖ーい師匠に。

 

「ただ、俺は虚を倒したいんだ。」

 

「…なぜ?」

 

「多分、俺のお袋の足を奪ったのは虚だ。それが理由で虚を倒したいのかと言われればもちろんそうだが、なんていうか、俺の同類を作りたくねえんだ。お袋の足がなくなって、親父も妹たちも、何よりお袋自身がきつい目にあった。そんなのはもういらねえって思うんだ。そんなのはもう見たくねえ。そう思うんだよ!世界中の人を守るなんて出けえ子とは言えねえ。けど、両手で抱えられるだけの人を守れればそれでいいなんて言えるほど控えめな人間でもねえ。俺は、山ほどの人を守りてえんだ!てめえが持ち掛けたこの勝負は、その山ほどの人を巻き込むやり方だ。ふざけんじゃねえ!けど、今はそんなこと言ってるときじゃねえ。手を組むしかねえだろ!…てめえはどうだ?」

 

手に持った弓を弾きながら石田は答える。

 

「やれやれ、君もたいがい、話が長いね。でもよくわかったよ。お互いここで生き残らなけりゃ。殴る相手がいなくなるってことだ。」

 

最後まで素直じゃねえ奴だ。

 

「上等!」

 

矢と斬撃が無数に飛びかい、虚は続々と倒れていく。

 

「黒崎!、空が、あれは、なんだ!?あの撒き餌に、こんな効果があるはずが…」

 

とりあえず、この雑魚を片っ端からかたずけなきゃあいつのところには、

 

ズドドドドドドドド!

 

虚の包囲網の外から大量の光線が撃ち込まれ、虚が吹き飛ばされる。

 

「こ、こんにちは。」

 

「ジン太ホームラン!」

 

虚がバットに撃たれて吹っ飛んでいく。

 

「ふん!」

 

ただの掌底で仮面どころか頭まで吹き飛ばされる。

 

「黒崎さーん。助けに来てあげましたよー。」

 

「下駄帽子!」

 

「雑魚はあたしらが引き受けますよ。黒崎さん。あなたが、あいつとの戦いに専念できるようにね。」

 

「あんがとよ!さて、いくかぁ!」

 

「まて、一護!そいつは大虚(メノス・グランデ)と言って一死神が相手できるようなものではない!」

 

おいおいルキア、面白いこと言うな。

 

「何いってんだ!あんなのに比べたら、藤丸さんのほうが百倍強くて怖いだろ!」

 

はあああああああ!

 

蹴りだしてきた相手の足に思いっきり剣を振り下ろす。昨日までなら負けてただろう。だが今日の俺はなあ!

 

「一味違うんだよ!!」

 

霊圧を極限まで引っ張り出し、斬撃に乗せる形で放つ。俺の質量からは考えられないような威力で大虚の足を引き裂いた。

 

「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

体勢を崩した大虚はふらついているが倒れる気配はない。

 

「くそ、これじゃあだめか。せめて顔まで届けば。」

 

「黒崎!顔まで届けばいいんだな!僕に霊力を注ぎ込め!」

 

「そんなことしてお前は大丈夫なのかよ!?」

 

「ああ、心配ない。早く!」

 

どうなってもしらねえからな?

 

石田の背中から霊力を注ぎ込むと石田の弓は三倍ほど大きくなり、矢はさらに大きく、まばゆく発光していた。」

 

極大弧雀(きょくだいこじゃく)この矢からは逃げられない!

 

その大きな矢は大虚の仮面を割り顔を吹き飛ばした。

 

「GUAAAAAAAAAAAAAAAAAAA…

 

「倒した…のか?」

 

「そうだろ、動かなくなった、し…」

 

大虚も倒れ一安心だと思った矢先、俺も体に力が入らなくなりぶっ倒れる。

 

「な、なんだ…?」

 

俺の斬魄刀は徐々に形をゆがませ刀の形状を保てなくなり、暴走した霊力が俺の体ごと圧し潰そうと暴れだした。

 

「うああああああああああああ!!」

 

「まずい、一気に利力を消耗したから、一護!」

 

ルキア、なんて言ってんだ聞こえねえぞ。

 

「黒崎!く、どうすれば!?」

 

「一護君、俺がいないときに無理に霊圧を解放しないって約束だったよね?」

 

突如現れた人影が俺に話しかける。なんて言ってんのかは聞こえないし、顔も見えないが、それでも俺は安心した。

 

グサッ

 

「いってえええええええええええええええ!!!!!」

 

「我慢しなさい。一護君が暴走した結果でしょ?不滅王、吸い尽くせ。」

 

肩に刺された刀からものすごい勢いで霊力が持ってかれるのがわかる。ああ、安心…

 

「ちょっと待ってくれ、もう十分じゃないか?あとは自分でコントロールできるから!」

 

「は?今日はこれから霊圧がほぼ枯渇した状態で俺にぼこぼこにされてもらうから。罪には罰が必要だよね?」

 

罪!?そんな重いの!?!?!?!?

 

「石田雨竜だったっけ。」

 

「人に名前を尋ねるときはまず自分から「お前も今日の戦闘訓練に参加してもらう。」なんだ急に!」

 

「お前のせいで虚に襲われた医療の民間人に被害が出た。それを治したのは俺だ。お前の尻拭いをしてやったんだから対価は必要だろ?」

 

そういわれると石田は黙った。理解できるところがあったんだろう。

 

「『啓活』すぐにうちの訓練場で始めよう。」

 

恐ろしい速さ(こちらは視認すらできない。)で俺と石田を担ぎ上げると一秒もしないうちに藤丸さんの家についていた。

 

「さあ、悪夢を見せてやる。」

 

 

 

 

あとから来た浦原商店一同とルキアが見たものはボロボロで藤丸に斬りかかる一護と内股で倒れ伏す石田の姿だった。

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