BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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忙しかっただけでエタってないです。


他人の家にお邪魔してます

俺の名前は黒崎一護!ただいま因果の鎖が断ち切られちゃってたーいへーん!

 

「死ぬうううううううううううううううううううう!!!!」

 

「騒がしいっすね、まったく。」

 

「あたりめえだろ!これきったら死んじまうんだぞ!?」

 

わかってるよ!これも修行に必要なんだろうけどでも怖えもんは怖えよ!

 

「そう、因果の鎖を斬った以上あなたはもう肉体に戻れず、切断面から徐々に鎖の浸食が始まり、それが胸にまで達すれば…

胸に孔が開き虚になってジ・エーーーーーンド♡」

 

これがなくなると虚に成んのか!?

 

「でも大丈夫。因果の鎖が切れても虚にならずに生き延びる方法が一つだけあります。それは死神に成ることです!そう、レッスン2とは死神の力を取り戻すためのもの!さあ、始めましょうか、レッスン2”絶望の縦穴(シャタード・シャフト)”!!GOッ!!!」

 

掛け声とともに指をさした方に何かあるのかと俺はそちらを向き何かあるのかと目を凝らしていると突然俺のいる場所に大穴が出現した

 

ギャーーーーーーーーあああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

いてえ、この縦穴どんだけ深いんだよ。おまけになぜか腕も縛られている。

 

「縛道の九十九『禁』、勝手ながらこのレッスンが終わるまで、あなたの腕を封じさせていただきました。」

 

「さあ、この状態で上がってきてください。それがレッスン2です。」

 

「バッ…馬鹿言え!できるかよそんなこと!!」

 

「できる出来ないを論じてる暇はないでしょう?ほぅら。浸食はすでに始まっていますよ。」

 

俺の因果の鎖の先にはいくつものおぞましい口が出来上がりそれがまだ無事な因果の鎖を食い始めていた。

 

「うわああああああああ!?」

 

「断ち切られた因果の鎖はそれ自身が自らを食らい始めるんス。」

 

どうにか食われないように鎖の先を破壊しようと胸と岸壁で圧し潰そうとするがそれを察知したのか因果の鎖は俺の腹を噛み千切り、その痛みで倒れてしまう。

 

「通常、鎖の切断からその状態に移行するまでには数か月から数年かかりますがこの絶望の縦穴の底には自己浸食を活性化させる期待が充満させてあります。絶望の縦穴の底において自己浸食が完了するまでの時間はおよそ72時間(3日)です。それまでに死神に成ってそこから這い出してきてくださいね?出ないと虚になった貴方をアタシらが始末しなきゃならなくなる。」

 

「…てめえ、俺を殺す気か。」

 

「貴方が諦めるならそういうことになる。」

 

 

………

 

 

……

 

 

 

 

もう、どれだけ時間がたった?わかんねえ…どうしたらこんなところ登っていけるんだよ。

 

「大丈夫?おなかすいてない?」

 

寝ころんだ体勢から声の主を見上げるように睨む。右手に果物の入った大皿を持った見知らぬ女は俺の視線に嫌な顔一つせず心配したような表情で俺をのぞき込んできた。

 

「何いってんだよ、魂魄なんだから腹なんて減るわけねえし、因果の鎖だってまだ結構のこってんだぜ。つーかあんた誰だよ。」

 

「そっか、初対面だもんね?あたしは宮藤まつ梨。浦原商店でバイトやってます。よろしく。えーと、一護君が絶望の縦穴に入ってから、すでに70時間経過したんだ。最後の浸食の規模は今までの日じゃないぐらい鎖を食べられちゃうから、それだけしか鎖がないなら次で最後かもね。」

 

そういうと女は皿を置いて宙を蹴るように上へ登って行った。そして、最後の浸食が始まった。

俺の胸にある鎖のすべてに口が付き因果の鎖の生えている鉄(のようなもの)を食い破り俺の孔が露出した。

 

「…あ゛………」

 

目から出た白い液体が俺の顔を覆うように固まっていく。

 

「あ゛ァ…・が…アアアッ」

 

あふれ出る死への恐怖も、もう会うことのない家族への寂しさも、

 

ッ!

 

全て仮面(本能)が塗りつぶした。

 


 

「…『救済措置』に入ります「待った」

 

雨の肩を掴み『救済措置』を止める。

 

「キスケさん…」

 

「よくごらん、彼を。普通(プラス)が虚に堕ちるとき最初に礼体が爆散して組み変わるもんス。ところが彼は順序が滅茶苦茶だ。体は(プラス)のまま最初に仮面が生まれてきている。これは彼の抵抗の証です。彼が死神に戻る可能性はまだ残っている。もう少しだけ様子を見ましょ。彼が本当に、虚になってしまうまで。」


俺は絶望の縦穴ではない場所に座っていた。どうなってんだ?

 

「こっちだ」

 

黒いぼろきれを羽織ったようなおっさんに話しかけられる。誰だ?

 

「誰だ?だと、何を言っている。私だ■■■■だ。」

 

名前の部分だけ不自然なほど聞こえない。

 

「そうか、まだお前には私の声は届かないのか…悲しいことだ。一体幾度声を嗄らせば私の声はお前に届く?お前以上に私を知るものなど、この世にはどこにも存在しないというのに。」

 

「?何いってんだ?わりーけどあんたみてーな陰気な知り合いはいねえん…

 

そこまで言いかけたとき棒の上に立っていたおっさんがこちらに足を向け棒の横に水平に立った。どうなってんだそれ!?

 

「驚いたな。なぜそんなとこに座っていられる?」

 

そう言われて周りを確認すればおっさんが壁に立っているのではなく俺がビルの壁面に座っていたことに気づく。それを認識したとたん真正面から重力が降り注ぎ俺の体は落下を始めた。

 

「安心しろ。死神はしをつかさどるもの。多くの霊なるものを支配する。」

 

なぜかおっさんも俺の横にまで落ちてきて冷静に話しかけてくるが俺は今それどころじゃない!

 

「俺は今死神じゃねぇ!」

 

「そう!大気中に飛び交うこの霊子さえも足元に固めれば踏み台とすることができるのだ。」

 

こいつ全然話聞いてねえ!

 

「思い出せ!死神であった時にお前は空中を蹴っていたことがある筈だ!そして知れ!朽木白哉に消された死神の力は朽木ルキアから譲り受けた死神の力だけだったということを!奴はそれだけに狙いを定めていた。奴は油断した!他の死神の力を奴は見落としていたのだ!!!」

 

ビルは崩れ始め、その破片が四角いブロックとなって落ちてくる。

 

「他の死神の力…?」

 

「さあ、捜せ。隠れ去った死神の力を探し出せるときがあるとすれば、それはこの世界が崩壊を始めた今をおいて他に無い!今降ってきている無数の匣、この中に()()だけ死神の力が隠れている。それを見つけ出せ!」

 

「む、無茶苦茶言うなよ!どうやって!?」

 

「言い訳は聞かない。時間はない。この世界が完全に崩れ去る前に見つけなければ…お前は虚となるのだ。」

 

落下し続けた体は地面を突き抜け、水に沈む。どうすりゃいい?こん中からたった二個死神の力の入った匣を捜す?どうすりゃいいんだ。大体俺はもともと霊力だなんだを察知するのは霊絡を見ねえと苦手なんだ。…霊絡?そうだ確か死神の霊絡は!

一斉に伸びた白い霊絡の帯の中に二反だけ赤い帯が見つかる。それを掴み引っ張りよせることで片方の匣が開き、中から斬魄刀の柄が出てきた。

 

「よく、見つけてくれた。次こそは…私の名がお前の耳に届くといいな…。」

 

「あんた…もしかして「何をしている!崩れるぞ!さっさと私を引き抜け!!!」

 

急かされて俺は匣から斬魄刀を抜こうと力を入れる…が

 

「ぬ、抜けねぇ…っ!!」

 

このままじゃっ!虚になっちまう!ここまで来て、やっと希望が見えたのにっ!

そのとき、斬魄刀の柄を握る手を後ろからそっと握られ、いるはずのない藤丸さんに声をかけられる。

 

「ほら、いつまでも燻ってんじゃないよ。まだスタートラインにすら立ててないんだ。一気に引き抜くよ!」

 

「な!なんで!?」

 

藤丸さんが力を入れたとたん驚くほどすんなりと斬魄刀は抜け、俺はこの世界から消えた。

 

 

 

「まったく、お前には苦労を掛けるな。」

 

「いいさ。俺が好きでしていることだ。俺が負けたときには一護君に頑張ってもらわなきゃいけないって考えたら、俺の方がそっちに迷惑かけてる気がするけどな?」

 

 

……

 

 

 

 

「おい!お前か!?餓鬼!!返事しろオレンジ色!!おめーなのかよ!?生きてんなら返事しろって!」

 

うるせえな。仮面が邪魔でうまくしゃべれねえんだよ。

背中に背負った斬魄刀を抜き柄で仮面を割っていく。結構いてえな。砕けたところからそのまま手で強引に引きはがした。

 

「ふう。」

 

体に不調はなし。死神の力も戻り、斬魄刀も折れてるが手に入った。

 

「オメデトさーん♪キッチリ死神に戻れたじゃないスか!お見事!レッスン2クリアっス!!」

 

…浦原さんに思いっきり柄で殴りつけた。

 

「俺は誓ったんだ。生きてこの穴から出たら必ず!!てめーを!!ぶっ殺す!!!」

 

「へえ、そんじゃあ丁度いい。その気合使ってこのままレッスン3に入っちゃいますか!レッスン3はなんと!時間無制限!!斬魄刀を使って私の帽子を落とせたら」

 

悠長にしゃべってる浦原さんの懐に潜り込み、折れた斬魄刀で帽子をぎりぎり傷つけるよう振り上げる。

 

「…やりますねぇ。折れた斬魄刀でここまでとは。」

 

「当たり前だ。五分くらいでカタつけようぜ。」

 

「そっすね。それじゃあ五分でカタつけてみましょうか。」

 

 

……

 

 

 

 

(そうですね。黒崎さんになんやかんや言いながら最初は舐めてたんすよ。黒崎さんのこと。)

 

浅打で二合、三合と重ねていくうちに、徐々にこちらが押され始める。

 

「結構やるじゃないっすか、『紅姫』」

 

始解した紅姫の攻撃も刀をより細く密度を高めることでしっかりと返される。しかし、それでも刃こぼれはしていき、こちら側が有利になってゆく。

 

「まだ、その玩具でアタシと戦う気なら、アタシはキミを殺します。」


このままじゃじり貧だ!何か手は…?

 

「何故逃げる、一護。

お前はまだ、私を呼んでいない。

前を向け一護、今もお前になら聞こえるはずだ。

お前の耳をふさいでいるのはとるにならぬ恐怖心、

敵は一人、お前も一人、何を畏れることがある?

恐怖を捨てろ。前を見ろ。

進め。決して立ち止まるな。

引けば老いるぞ!

臆せば死ぬぞ!

叫べ!!我が名は

 

「「『斬月』」」

 

 

 

現れた斬魄刀は巨大な出刃包丁のような形で、柄…すらない持ち手には()()()の布が巻かれており、それは右腕にまで巻き付いていた。

 

「そいじゃ斬魄刀も出てきたとこで、本格的にレッスン3始めちゃいましょうか!」

 

「わりい浦原さん。うまく避けてくれよ。多分、手加減できねえ。」

 

「!!啼け『紅姫』!」

 

現れた血霞の盾は上半分が斜めに消し飛び、浦原の帽子が宙を舞う。

 

「…レッスン3、クリアっス。」

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