BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
身勝手な似た者同士
早くも石田が脱落しそうになったり井上が無茶してヨルイチさんに怒られたりしたがなんとか無事に尸魂界にたどり着いた。ヨルイチさんの話によるとここは流魂街と呼ばれる場所らしくあばら家のような建物がいくつも立っている。あたりを見回すと一方にこことは違い道が舗装されしっかりとした家が建っている街並みが見えた。
「わかった!あっちが死神たちの住んでるなんとかって街だな?いっちばーんのーりー!」
「ば…っ馬鹿者!!迂闊にそちらへ近づくな!!死ぬぞ!!」
「え?」
その言葉で足を止めると俺の数センチ横にとてつもなく大きな門が落ちてくる。あっぶね!?
「…久すぶりだあ…通廷証もなすにごの瀞霊門を潜ろうどすたやつは…」
その門を守るように現れた男は門に負けず劣らず大きく軽く見積もっても4メートルはある。着物の色が黒いことからおそらくはこの大男も死神なのだろう。
「久々の
威嚇のために俺にぎりぎり当てないように手斧(と言ってもその大男が持っているため俺の背丈以上ある)を振り下ろしてくる。別にこれになんかする必要はねえが、
「わりいけど時間が惜しいんだ。さっさと通らせてもらうぜ。」
別にわざわざ隙を見逃してやるほど甘くねえんだ。斧の側面をただ斬月を斬る。それだけで十分だ。
手斧の上部は勢いよく吹き飛んで行きその折れた手斧を見てあたふたしてる。俺の勝ちだ。
「なあ、俺が勝ったんだから通してく「オラの…斧があ…!!」
じわじわと目に涙をため泣き叫ぶ姿を見てどんどん罪悪感が溜まっていく。
「壊れぢまっだ!壊れぢまっだ!オラの斧が~~~壊れぢまっだあ゛あ゛あ゛!!!」
「あ~あ!一護君、兕丹坊君のこと泣かした~~!!い~けないんだ~!いけないんだ~!!」
「お、俺が悪いのか!?え…えーと…なんつーか…わ、悪かったな。斧壊しちまって。」
「うおお…うう、お
斧を壊した恨み言を聞くはめになると思ったら予想外の方向から好感度が上がっていた。
「お
変な方向から以上に持ち上げられてる。なんで?
「完敗だっ!オラは
涙をぬぐいながらもその大男は話を続ける。
「この白道門の門番になっで三百年…オラは一度も負げだこどがながった…お
……
…
「気ぃつげろや一護、お
「わかってるさ。」
「そうか…イヤ、わがってんならいいだ。」
俺の返答を聞いた兕丹坊は満足したのか、白道門の下に指を入れる。
「腰ぬがすなよ~~~一気にいぐど~~~~~~~~~…」
「ぬ゛う゛ん!!!
兕丹坊が思いっきり力を入れると俺たちの背の何倍もある白道門がすさまじい音を立てて上がっていく
「ごおおおおおおおおおおおおお!!!」
「「「「うおおおおお」」」」
その様子はすさまじくキャラではない石田やチャドですら声を上げ驚いている。
…兕丹坊様子がおかしい。急に止まり、全身から大粒の汗を垂れ流し一点を見つめている。
「…あ…ああ……あああああああ…」
そこには線の細い白髪糸目の男がこちらを見つめていた。
「さ、三番隊隊長…市丸ギン…」
「あぁ、こらあかん。」
俺がぎりぎり視認できるかどうかの速度で抜かれた刀は一瞬で伸び門を持ち上げている兕丹坊の片腕を切断した。
「…あかんなぁ、門番は門を開けるためにいてんのとちゃうやろ。」
片腕になった兕丹坊はそれでも全身を使っていまだに俺たちのために門を開け続けてくれている。
「おー--片腕でも門を支えられんねや?サスガ尸魂界一の豪傑。
けどやっぱり、門番としたら失格や。」
「ふぅーふぅー、…オラは負げたんだ…負げた門番が門を開げるのは、当たり前のことだべ!!」
「-----何を言うてんねや?わかってへんな。負けた門番は門なんか開けへんよ。門番が負けるゆうのは…死ぬゆう意味やぞ。」
おそらくはもう一方の腕も切り飛ばそうとしたのだろう。だが振り切る前に距離を詰め、俺は斬月でその刀を受け止める。
「何てことしやがんだこの野郎!!!兕丹坊と俺たちの間でもう勝負はついたんだよ!それを後から出てきてちょっかい出しやがってこのキツネ野郎!」
井上に兕丹坊の腕の治療を頼み、刀を握りなおす。
「来いよ、そんなにやりたきゃ俺が相手をしてやる。武器も持ってねえ奴に平気で斬りかかるようなくそ野郎は、俺が斬る。」
「はっ、面白い子やな。僕が怖ないんか?」
「ぜんぜ「コラーーーー!もうよせ一護!ここはひとまず退くのじゃ!!」
「なんでだよ!?こっからじゃねーか!」
ヨルイチさんめ、しまらねえことしやがって。
「君が黒崎一護か。」
「知ってんのか俺のこと?」
なんでこいつが?
「なんや、やっぱりそうかぁ。」
そういうとそいつは踵を返し瀞霊廷内に戻っていく。
「あっ!?おい!帰んのかよ!」
「まさか、君にここを通すわけにはいかんしなあ。」
ある程度距離が離れたところでギンは斬魄刀の刃先をこちらに向ける。まずっ!?
「射殺せ『神鎗』」
先ほどのように伸びた刃はこちらへ恐ろしい速度で迫りとっさに斬月で防ぐがその勢いのまま俺は後ろに吹き飛ばされ、背中を受け止められた。
「おっと危ない危ない。」
「藤丸さん!」
だらしなくて、時々アホで、中学生にいろんな性癖を教えるような教育に悪い人で、それでも頼りになる師匠がギンの刀を弾く。
「っ!お兄さん久しぶりやな?元気しとった?」
「しとったしとった!ところでギン君、一護君受け止めといてなんだけど、ここは退かせてもらえる?」
「な!?なんでここで退くんだよ!?」
藤丸さんに頼るのはあんまりよくねえかもしれねえがこいつを倒せばルキアの奪還がぐっと近づくってのになんで。
「俺とギン君が本気で戦えば余波で織姫ちゃんと茶渡君は死んじゃうだろうね。石田君は半々ってところかな?」
井上は目を伏せチャドも落ち込んだような気がする。目の前で足手まといだと言われたんだ。悔しいに決まってる。
「ええよ。みんなにもぴんぴんしとったって伝えとくわ。」
「うん、ちょっと待って。」
そう言って藤丸さんは袋から何かを取り出すとギンにむかって放り投げた。
「干し柿作ったんだよね人数分入ってるからみんなで食べてよ。」
「おおきに。配っときますわ。」
藤丸さんは俺を連れて瀞霊廷を出ると兕丹坊に声をかけ門を下げる。
「「バイバーイ♡」」