BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
「ああー、藤丸さん。遅れて悪かったよ。」
主人公っていつも遅れてきますよね…!
「い…一護…訊くが…これからどうする気だ…?これほど目の前ではっきりと見せつけ…いや、うまく姿を晦ませる方法など…///」
うん、ごめん。俺が悪かったからもう隠されてるとはいえ股間をチラ見するの止めてくれねえか。
「全員ぶっ倒す。藤丸さんもいるし俺だって強くなった。負ける事なんてねえよ。」
負けるよ。俺が卯ノ花隊長の相手して、総隊長はお二方に任せて一護君は兄さまと…あれ、ワンチャンあるのか?
「ルキア!!!」
「良かった!生きておったのだな。恋次!!…///本当に良かった!!」
何故顔を赤くしてるのかは知らないけどきっとルキアちゃんは問題ないな!(ヤケクソ)
瞬歩で降りて一護君は恋次君にルキアちゃんを渡す。原作でもそうしろよ。
「連れてけ。テメーの仕事だ。死んでも手放すなよ。」
もうひっどい。一護君一人で副隊長三人ぼこせるの意味わかんねえよ。なんで兄さまの攻撃を完全に見切って反撃して傷おわせてんだよ。もうお前ひとりでいいよ。
「卯ノ花隊長!怪我した副隊長の治療をお願いします。あと藍染は生きてます。見っけたら切り殺しちゃってください!」
お願いだから今ここで俺とやりあおうと思わないでくれ。頼む。
「…わかりました。治療はします。」
治療
………
……
…
十四郎と春水は双極から離れた場所へ移動し、そこに七緒も遅れて到着する。
「七緒ちゃんビ~~リ~~♡」
「た…隊長たちが速過ぎるんです。」
息も絶え絶えに返答する七緒、だが更にその後ろから声がかかる。
「ところがどっこい。ビリッケツは俺なんだよなあ。」
「おっと、前門の虎、後門の狼とは驚いたな。」
前門の山爺、後門の俺には思わず三人ともビックリ…後門の俺って言うの止めろ!タイムリーな地雷だぞ!
ここで山本総隊長を戦闘不能にしてから卯ノ花隊長を追うか、でも山本総隊長を藍染がビビッてるのも事実なんだよね。う~ん。
「昔から逃げる悪餓鬼に撒かれたことはないんじゃよ。来い、
良し決めた。私怨もあるしこの爺はとりあえずぼこぼこにしよう。
「お二方。この戦いが終わったら少し話を聞いてもらってもいいですか?」
「貴様らの勝利などありえん。なぜならこの儂が「ぬかせ糞爺。あんた程度俺一人で十分だ。」…ほう?」
流刃若火とか俺特攻の武器と真正面から斬りあうつもりなんてないのでやっぱり竜天蒼瞬をつかう。
「縛道の七十五『五柱鉄貫(ごちゅうてっかん)』」
爺。お前の表情からなにを考えているかなんて手に取るようにわかるぞ。こんなもんで止まるわけないのに何してんだこいつってところか?
上空から降ってくる柱を何でもないように弾いた元柳斎はそれに違和感を覚えた。重い。霊圧を加味してもただの詠唱破棄にしてはずいぶんと重さの乗った縛道だ。だがそれで止まる元柳斎ではなく、抜刀をしようとしたときそれに気づいた。次の柱が降ってきている。上を見上げれば輪を描いた五本の柱が無数に落ちてきていた。
「二秒間、疑似七重詠唱だ。しっかり味わってくれよな。」
元柳斎に降り注いだ25本の柱はいくら隊長と言えども一人の死神が耐えられる重量ではない。しかし最古の死神であり最強の死神である元柳斎はそれすらも耐えた。
「足りぬぞ小童。」
「知ってるよ爺。」
だからこそ最後の一発は特別性なのだ。
元柳斎の胸部と周囲に黒い霊力が出現しそれは楔の如く元柳斎を封じ込めた。
「皆さんは中央四十六室の様子を見に行ってもらっていいですか?桃ちゃんと冬獅郎君と乱菊ちゃんの味方をしてほしいです。」
「その三人は今回の一軒の黒幕ではないということか?」
「ええ。今回の犯人は意外な人ですよ。まあそれは行って自分の目で確かめてくださいということで。」
俺の百の言葉よりも藍染を一回見たほうがわかりやすいしな。三人を守ってくれ。特に桃ちゃん。
伊勢副隊長は何か言いたそうにしてたが三人はそのまま向かってくれた。言いたいことはまあおおむね理解してくれたということだろう。
「さて総隊長殿。窮屈そうで申し訳ないですがしばらくそうしててくださいね。」
返答はなし。喋る余裕もないか。…んふ、んふふふふ!山本元柳斎も封殺してやったわあーーっはっはっはっ
ミシッ
はぁ?
いや、いやいやいやいや、そん、そんなわけないじゃん。無理でしょいくらなんでもここから抜け出すのは。不可能に決まってる。絶対そうだ。
ミシミシミシ
勘弁してくださいよおじいちゃん。いやだってこんな化物と戦うの。
「驕りが過ぎた様じゃの。」
バリバリバリバリッ
俺の口は勝手に詠唱を始めた。怖いんだね、という竜条丸の声が聞こえた気がした。うるせえよ、はよ未来見せろ、数瞬だけでいいから。
話は変わるが俺が鏡花水月にかからないのも閻魔蟋蟀内を普通に動けるのもそれがこの世界における偽物だからである。一体何をもって偽物としているのかと言えば正しいプロセスを踏んでいるか否か、というところだ。もっといえば正しい過程ののち結果が定まっているものが本物である。斬魄刀とは宝玉とよく似ているものであり、斬魄刀の能力は霊王の能力をデチューンしたものなのだ。ここで質問なのだが、思っただけで火が起こったりなんか花びらみたいに剣が散り散りになったりするだろうかしない(食い気味)。結論を言おう。竜条丸は斬魄刀の起こす現象は一切見ることができない。アルトゥロとの戦いで花天狂骨が何をするのか読めたのはどの未来でも京楽隊長が同じ遊びを使って同じ動きをしていたからだ。でも爺の動き見たって炎の範囲とか見えないじゃん!俺の斬魄刀の利点を全て潰された状態で俺はこの爺と戦うことになるのか?
「縛道の九十九『禁』」
俺の完全詠唱の禁はしっかりと山本総隊長をとらえようとして
「死ぬ覚悟はできたか?小僧。」
詳細は省くが俺はこの爺さんにさんざん追い掛け回された挙句ぼろ雑巾になった。南無阿弥陀仏。
「しっかり見てけよ。こいつが俺の、卍解だ!
一護は黒いコートを纏い右手に刀を持ち、に籠手纏っただけ。ただそれだけの変化しかなかった。その刀は細く、黒く、籠手も片腕にしか無いそれは、とても卍解には見えないほど小さかった。しかし、
白哉は即座に手掌で千本桜を操り一護をとらえようとするがそこにはすでに一護はいなかった。
「どうした、臆して引いたか。」
一護は先ほどいた場所よりも離れた場所で何とも言えぬ表情をしながらしゃべる。
「あー、まあそう思われてもしゃあねえよな。けど俺が馬鹿正直にそっちの土俵に上がってやる必要もねえんだ。わりいが諦めてくれ。」
一護は自身の刀を振り下ろすと同時に叫ぶ。
黒い月牙天衝は始解の時に放たれた時の比ではなく、その正面からの攻撃を白哉は即座に回避を選択した。
後方から飛翔してくる斬撃が迫ることを知らずに。
………
……
…
もしもここに藤丸がいたならば「これが主人公の戦い方か?」とこぼしたに違いない。今しがた殲景を発動させた白哉はすでに満身創痍。それに比べて一護はいまだ舐めプで食らった初撃だけというありさまである。月牙天衝を安全圏から四方八方囲んで撃つ戦い方は控えめに言って糞だ。そんな糞戦法を取った一護を殲景に入れられたのはひとえに白夜の経験のたわものだろう。あえて隙を見せ、一護本人が突っ込むよう仕向ける作戦は防げなければ即敗北が決まるお世辞にも立派とは言えない賭けに近いものだったがその賭けに白哉は勝った。しかし次の攻撃で圧し勝てなければもう自身に勝機がないことも白哉は感じていた。
「次の一撃で、幕だ。」
「…最後に…もう一回だけ訊いていいか?あんたは…どうしてルキアを助けねえんだ。」
「…兄が私を斃せたなら…その問いにもこたえよう。千本桜景厳
全ての刃が集中し、刃と羽を形成する。それに対して一護は籠手を白哉に向けた。
「いくぜ、朽木白哉。
『 虎糾絶衝 』
蒼き刃と白き刃が交差した。
「知りたがっていたな。…私がルキアを殺す理由を。罪あるものは裁かねばならぬ。刑が決すれば処さねばならぬ。それが、掟だからだ。」
「掟だから殺すのかよ。てめえの妹でも。」
家族を大事にする一護にとってそれは理解できぬものだった。
「…肉親の情か。…下らぬ。掟に比すればあらゆる感情に価値などない。そんな下らぬ感情など、もとより持ち合わせてはおらぬ。我が朽木家は四大貴族の一、全ての死神の規範とならねばならぬ存在。
我等が掟を守らずして、誰が掟を守るというのだ。」
その思考は理解できずとも、白哉の覚悟を一護は知る。
「…悪い…やっぱり俺にはわかんねえや。俺が…もし俺があんたの立場だったとしても…やっぱり俺は、掟と戦ってたと思う。」
「…黒崎一護。私の刀は…貴様の奔放さに打ち砕かれた。私はもはや、ルキアを追わぬ。この勝負。兄の勝ちだ。」
そういって白哉は瞬歩で立ち去った。