BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
BLEACH memories of nobodyに巻き込まれた藤丸は限定霊印のせいで戦犯をかましたが、自身の死によって世界を救おうとする茜雫の代わりに卍解、帰刃の両方を使い結界内で別次元の霊圧による界のゆがみを発生させ尸魂界と現世の衝突を避けたのであった。
川はひしゃげた、ごめん。
大穴は消えてなくなり、現世と尸魂界の衝突は免れた。
「やった!これで本当に全部終わったんだね!「井上。」…何?黒崎君。」
皆が喜びにあふれる中、一護と冬獅郎、浮竹、鉄斎の表情は晴れない。死神たちも徐々にその理由に勘づき始めた。
「藤丸さんは…何処へ行ったのだ?」
いつまでたっても藤丸が戻ってこない。霊圧を探ってみても藤丸の霊圧の欠片すら見つからない。
「藤丸さんは、黒崎さん達が間に合わなかった場合に尸魂界と現世の両方から結界をはってその中で卍解をすることで被害を極力抑えた状態で双方を引き離す策を練っていました。そのために藤丸さんは叫谷に入らざるを得ませんでしたが、双方を引き離したことにより入口は消失しました。」
「…っ!それじゃあ!藤丸さんはもう帰ってこれねえってことかよっ!!」
「いえ、それは違います。藤丸さんの卍解は周囲の縁や因果を操作することで自身の力とする能力です。しかしそれによって魂魄の強度が上がるわけではない。つまり藤丸さんが限定解除をしたときには自身の霊圧を圧し潰されて、もうすでに…」
「…たわけっ!そのようなことがあるか。やっと…やっとまた会えたというのに…」
茜雫をめぐるその事件は一人の男の死亡とともに幕を閉じた。
一護の精神世界の中で三人は今回の事件を映画でも見るかのような面持ちで過ごしていた。まああまりの大雨のせいで各々の住処が浸水して三人とも合流する羽目になったわけだが。
「で、実際死んだのか?お前は…?」
「いやぁ…、どうだろ?俺もこの事件知らねえし竜条丸も持ってねえから何とも言えんけど、でも今回この事件に関わった人物全員に俺は会ってるんだよな。だとしたら竜条丸が
「お前チャン一って呼ぶのそろそろやめろよ。斬月って呼べ。」
「いやそれオッサンはどうすんだよ。」
「オッサンでいいじゃねえか!」
「とにもかくにも一護が悲しんでいることが問題だ。なぜなら一護が悲しんでいるからだ。」
「とうとう頭沸いたんじゃねえのか?一番問題なのは今回の件で一護が戦わなくなることだろうが!」
「いや俺が死んだことが一番問題でしょっ!え、これ俺どうすんの!?!?」
女じゃなくとも三人集まれば姦しく、しかし文殊の知恵など発揮しないまま夜は過ぎていった。
「一護…私が…」
「お前のせいじゃねえよ。藤丸さんは、俺が弱かったから死んだんだ。」
家に帰ってからも一護は自責の念に襲われていた。もし自分がもっと強かったら、茜雫を奪われることもなかったかもしれない。茜雫をもっと早く助け出せたかもしれない。そう思っても全ては後の祭りで、一護はさらに自信を責める。そんな一護を見て茜雫は顔を歪め、遊子、夏梨、一心、真咲も一護のただならぬ雰囲気に声をかけてやることができず、唯一声をかけてくるのは仮面の軍勢の平子信二だけだった。しかし、ある日を境に自体は急変する。
………
……
…
「ぶはァ~~!面付いてたころに何度か来たが相変わらずつまんねえとこだなぁオイ!」
「文句を垂れるな。俺は一人でいいと言った筈だ。来たがったのはお前だぞヤミー。」
空座町に二体の破面が出現した。
巨体の破面は周囲の魂魄をあらかた吸い尽くし、その中でたった一人生き残った少女に近づく。
「な、何が…起きたんだよ、一体…?宮原、工藤さん、みんな…死んでるの?何…なんだ・・・あいつら!?」
「俺の『
「よく見ろバカ、お前が近付いただけで魂が潰れかけているだろう。ゴミの方だ。」
「チッ、んじゃあ魂吸で生き残ったのはたまたまかよ。くだらねえ。」
その返答を聞くと巨体の破面は少女に興味をなくしたかのような視線を送り足を振りかぶった。
「じゃあな。」
適当に、しかし一切の慈悲なく叩きつけられた足は少女に届くことはなく、浅黒い肌をした青年が受け止めた。
「井上、話した通り…有沢を連れて下がっていてくれ…」
「うん、無理しないでね。」
「ウルキオラ!!こいつかー!?」
「…ヤミー、お前もうちょっと探査回路を鍛えて自分で判断できるようになれ。一目見ればわかるだろう。そいつもゴミだ。」
「そうかい!」
その言葉に青年…茶渡泰虎は内心で謝った。泰虎の変質した右腕で受け止めたというのに衝撃が体の芯にまで染みるように伝わってくる。たとえ守りを捨てたとしても自らの全力の一撃を叩き込まなければ勝機はないと悟った泰虎は相手が喋って油断している間に霊力を噴射させすべての力を込めたありったけの正拳突きを放つ。その拳から放たれた一撃は巨体の破面へと直撃し、余波で木々をなぎ倒していった。
織姫は竜貴を運びながらその戦闘を見ていた。並の死神では防御ごと消し飛ばされそうな拳を体で受け、掴んだ泰虎の腕を握りつぶす破面の姿、倒れ行く泰虎、その光景はまさしく絶望の象徴だった。
「ウールキーオラ~~~~あ
とあるカマキリ「十刃最強である俺を差し置いて絶望とかちょっとねえんじゃねえか?」