BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。 作:九頭竜 胆平
ホワイト:裁判長、弁護側は即時死刑にすべきだと判断します!
藤丸:お前弁護人買って出たと思ったら弁護する気ねえじゃん!
YHVH:判決を言い渡す。被告人は黒崎一護を危ない目に合わせた罪でぶりぶりの末死刑とする。
藤丸:異議あり裁判長!さっき石砲で散々いじめられたのにさらにぶりぶりをするのは人権に反している!
YHVH:異議は認めない。ホワイト君、霊圧の銓ゆるめてくるからさきにつるしておくように。
副隊長以下が見れば明らかに死闘であろうと感じるその戦闘も当の本人たちからすれば自分たちがどれだけ失敗しないかの耐久レースをやっているだけの予定調和でしかなかった。あたりの人間はすべてヤミーの魂吸で死んでいるとはいえ周囲の人間にこれ以上の被害を出すのは避けたいという両陣営の思惑が噛み合ったがゆえ。
ウルキオラ・シファーは考える。この戦いに明確な勝利はない。ヤミーが半ば弱点となってしまっているこの状況で無理に黒崎一護を殺そうとするのは非常にリスク在る行為だ。周囲に被害を出せないとはいえ黒崎一護というそこそこの駒とヤミー・リヤルゴという切り札を交換するのはあまりにも愚策であろう。
浦原喜助は思案する。このまま戦闘が長引けば自らの切り札(287通りの一つ)を切らなければならなくなるだろう。問題は何を選んでも一護との関係がやや悪化しそうなものばかりであることだ。先ほどから一護は攻撃の余波で死体が傷つかないよう月牙で相殺したり躱さずに刀で受け止めている。もしもこちらの行動で損傷すれば信用を失うことはないだろうがやはり好感度が下がるのは避けられないだろう。いっそ自らが汚れ役に回り夜一にフォローしてもらうということも考えたが繊細な一護にあまり雑念を抱かせることはしたくない。という結論からの戦闘続行である。たった一つ、あの子がその程度で死ぬはずがないという浦原には珍しい希望的観測を交えて。
かくして戦闘終了の鐘を持ってきたのは一人の少女だった。
「一兄!」
「…!?何で夏梨がここにっ!」
いままで片側にしかなかった明確な弱点がこのタイミングで出現する。ウルキオラシファーはそれの出現に間髪入れずに虚弾を放ち、防いだ一護の脳天に踵を落とそうとし、それを相殺するために放った夜一の回し蹴りと激突した。しかしヤミーへの攻撃ですでに骨に罅が入っていた夜一にはその攻撃は荷が重すぎた。夜一は何とかその蹴りをそらしたものの左足は完全に折れてしまい実質的な戦闘離脱である。
「っ月牙…
一護はその斬撃をウルキオラに飛ばそうとするがウルキオラは振り上げた刀を素手でつかみ一護の頭を爪先が貫くかに思えた。
その爪先はまるでガラスに止められたかのように空間に罅を入れ止まる。それと同時に夏梨がから放たれる膨大な霊圧にウルキオラは警戒し後方に飛びヤミーを庇うように立った。
夏梨の腕に…否、夏梨の抱えた白い陶磁器の破片のようなものにどこからともなく灰が集まる。それは夏梨の腕の中で赤子でも形作るように繋がっていき、中が全て見えなくなった時にそれは罅が入り始めた。
パキパキと音を立てながらもその白いからはほとんど落ちることはなく、顔に当たるであろう部分から数欠片落ちてそれは無機質な生物となった。
「…あくおうのななちゅうなな『ちぇんちぇいううら』」
まだ舌足らずな言葉を紡いだ赤子は
〖アランカル、帰れ。いくら夜一さんが手負いだろうと4対1、そちらの勝ち目はない。俺たちも、まあこれ以上はやりあいたくないし…引き分け、そう引き分けにしよう。〗
直接脳内に語り掛けてきた。
「貴様が宮能藤丸か、ずいぶんと珍妙な姿だがその姿で俺に勝てると思ってるのか?」
〖どうだろうな。先ほどお前が蹴った『断空』は俺が詠唱したものだけど現にお前には割れなかっただろう?〗
「…帰るぞヤミー。」
ウルキオラは空を指でつつき、その空間をこじ開け虚圏へと帰還していった。
「ねえ一兄、話してよ。さっきのやつらって何なの?この子は何なの?教えてよ。言ってくれなきゃ…わかんないよ。」
一兄、ねえ、なんか言ってよ。話してよ。家族だろ!
「…俺もわかんねえ。いって!」
頭から血を流している一兄を思わず殴りつけてしまったあたしは悪くない。
「はいはーい。とりあえずお二人とも家に帰りましょうか。話はその赤ちゃんからあとで聞いてくださーい。」
藤丸:がぼっ!がばばっ!ぶはっおえっ、俺助けた!俺が助けたからもう拷問はいいんじゃないかな?
ホワイト:夏梨を危険にさらしているがどう思いますか拷問官どの。
藤丸:おまっ!お前ふざけんな!これマジでつらいんだぞ!そもそもこのみずどっから持ってきてんだよ!?
YHVH:なるほど、ではその功績に免じて死刑は撤廃しよう。そっれぶーりぶり、ぶーりぶり。
藤丸:がぼっ!ごぼぼぼぉ。