BLEACH The 3rd Phantom?何それ知らない。   作:九頭竜 胆平

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最悪の再開 その2

「『啓活』」

 

全力で口を回しながら千切れかけた腕を『啓活』で治す。多くの傷を治す場合は『明癒』の方が効率がいいが、今現在俺にそんな余裕はない。肉をえぐられようと骨にひびを入れられようと、斬魄刀を振るうための腕がちぎれないようにする方が何倍も大事なのだ。

アルトゥロとお互いの拳をぶつけ合う。俺の拳は4回目の粉砕によりとうとう原型がなくなってしまった。できれば治したいがそんなことより今折れた腕の骨を治す。

 

「『竜天蒼瞬』」

 

体がぶれる。飛ばした時間で腕を治しつつ不滅王と竜条丸で数発斬りつけ、離脱。アルトゥロには俺が消え、背後から氷竜が自らを噛み千切りに来たように見えているはずだが、伸ばした腕を引っ込め氷竜を上へ蹴り上げた。

0.3秒後、攻撃のかなめである一角の首が吹き飛ぶ。ちょっと待ってください!今彼に死なれるのは不味いですよ!?

 

「ゆみちかああああああああああああ!!!」

 

俺が弓親に頼んだことはただ一つ、呼ばれたら全力瞬歩で体当たりしてくれってことだけだ。ぶつかった一角のあばらと弓親の腕が折れるがまあ問題ないです。先ほど上に吹き飛ばされた氷竜と灰猫がクッションとなり更に冬獅郎君が千年氷牢で相手の行動を一瞬阻害することでギリギリ一角の死を回避する。

 

「『明癒』」

 

二人まとめて癒しつつ時間を稼ぐ。氷の花弁はあと2枚、しかも散ったとて勝てるかどうかの確認をする余裕のない大博打。冬獅郎君に向かって突っ込むアルトゥロに殴りかかるが、加速力も素手のリーチも足りない。いつもの体なら勝てるという事実もプラスされストレスはマッハでたまっていき集中力も擦り切れかけている。もういいんじゃないか?ここで俺が死んだら、他にも何人か死んで、でもまつり達がちゃんと情報持ち帰って一護君が何とかしてくれるんじゃないか?

 

「父様!」

 

冷え切っていた心が急速に熱を帯びていくのを感じる。強い熱が俺を動かす。

辛いのも苦しいのも今だけだ。でもそれさえ耐えれねえから俺はさらに未来を見るぜ!見る未来をよさそうな5つに絞って、見る範囲を更に伸ばす!

 

勝利は見えた。

 

「合わせろ冬獅郞ぉぉぉお!!」

 

瞬歩で固める霊子を意図的に不安定な足場にし踏みつける。

 

「名付けてぇ!瞬歩『愚者回(ぐしゃまわり)』」

 

「くそっ!何をするのか言えよっ!」

 

不自然にうねる足場で無理な瞬歩の使用により高速盾回転で射出された俺はアルトゥロの腕を浅く切りつける。

冬獅郎君の出した氷輪丸で出した龍に着地し、再度愚者回を行う。ピンボールのように跳ね回る俺はアルトゥロの鋼皮に数多の切り傷を刻み付けていった。

 

「あははは!おもしろいねそれ!でももう見切っちゃったよ!」

 

「わかりやすい合図をどうも!」

 

瞬歩で軌道を変更、アルトゥロの拳を交わし奴の腹部に掌を当てる。竜哮衝を腹にぶち当てられたアルトゥロは吹っ飛んでいく。全員に気を咲いているように見えてそのじつずぅっと俺を殺そうとしてた奴の間抜け面は見ものだ。なんせダメージがほとんどねえ攻撃くらったんだもんなぁ!

悪いがこの勝負を決めるのは俺じゃねえんだわ。

 

「く・た・ば・れ。」

 

いつまでも俺のことを見ていたアルトゥロの体が横に真っ二つになる。龍紋鬼灯丸により両断されたアルトゥロは事態が認識できないのか後ろを振り向こうとして、そのまま何もできずに地面に落ちた。

 

「お前は藤丸に執着してたようだがな、てめえを殺したのは班目」

 

敵を倒したという余裕から自己紹介を始めた一角にアルトゥロは腕を向け、切り飛ばされた腕の先から

 

 

 

『竜天蒼瞬』

 

 

 

虚閃を撃とうとしたアルトゥロの腕を踏みつけ、刀を上段に構える。

 

「一角君、悪いんだがこいつを殺すのは俺じゃなきゃいけないんだ。」

 

こいつと戦ったやつはたくさんいるのだろう。護廷十三隊を半壊させたのだから総隊長が一番因縁があるだろうし、伊花様が殺されかけたのだから征源様が一番憎んでいるのかもしれない。だがそれでも俺だ。俺しかいない。

 

「いぃ、やあぁだあああぁぁああ!!」

 

今ならわかる。情けなく泣き叫ぶこいつはアルトゥロプラテアドだ。竜条丸が俺に殺せと叫んでいる。こいつだ。こいつが俺だ。

不滅王を握る手にめいっぱいの力と霊圧を込め、全身全霊で振り下ろした。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

「じにだぐなああい!じにだあ

 

振り下ろされた刃はアルトゥロの首を跳ね飛ばし、宙を舞う頭を踵落としで完全に潰す。疲労と損傷で倒れそうになる体を乱菊ちゃんに支えてもらいながら何も無いある一点を見つめ、掌を構えた。

 

「お兄さん何を

 

「破道の三十三『蒼火墜』」

 

黒腔(ガルガンタ)から出てきた東仙に蒼い炎を浴びせ、第二ラウンドのゴングが鳴る。

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