雇われ掃除人形417   作:ムメイ

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その21

使用武器はG3、それもA3……取り回しはし辛い部類。

使用可能弾薬は3マガオンリー、個人で40のターゲットを射殺、無力化。

無力化出来なかった場合は反撃が飛んでくる。反撃に当たれば即失格。

人質へのヒットは即失格、制限時間は特になし。しかしできる限り迅速に。

M16のクリア時間が2分、416のクリア時間が2分10。

参考程度に完全民生モデルのMDRが3分

移動、リロード……そして各部屋のチェック、反撃を貰わない立ち回り。

それらを考慮してやればまぁそれくらいかかるのも無理がないのかも?

奴らが使ってたのは5.56mmの30発マガジン。

ソレに対して私が使おうとしているG3は7.62mmの20発マガジン。

残弾数的なハンデキャップがあるが……まぁ良い。

さらに身体的なハンデとして出力は民生レベルに落としてのチャレンジだ。

プロセッサの制限はないのでそこで勝負だな。

銃としての扱い方は電脳に入っている、手早くマガジンを差し込んでコッキングハンドルを叩き落とす。

ホールド機能がないからね、こうするしかない。

アイアンサイトしか載せられていない為にちょいと調整は面倒。

キルハウス外のシューティングレンジで軽く撃って調整。

 

「まぁこんなものか……」

 

調整しながら射撃していたけれども初弾を口にぶち当てた後は大体頭にねじ込んでいる。

普段から使っている弾だから勝手が良く分かるのもあるかもな。

1マガ使い切って調整完了、空マグは回収ボックスに捨ててコッキングハンドルを引いて上げる。

セーフティもかけて準備完了……キルハウス入り口で装備に装弾してからスタート。

キルハウスを壊さなければ何をしても良いってことだが……ふむ。

 

「壁貫通キルはOK?」

「出来れば」

 

薄っぺらな壁で構成されているからね。

コンクリートではあるけどって所もあるし……ドアなんかは薄っぺら。

中が把握出来れば後はドア越しに叩き込むのもありかもな。

 

「ただ出来ないと思いますよ?」

「……あぁ、なるほど」

 

反動がまったく同じだから見落としていたけど弾をよく見てみれば模擬弾としてよく使われるゴムだ。

こりゃ貫徹できないし被弾してもへっちゃらか。

耐弾性とかのテストも兼ねてると思ったけどソコはちゃんと分別してるんだな。

痛みに対しての耐性とかも分かると思うしどれだけ弾を叩き込まれたら行動不能になるとか……

 

「そういえば……ペルシカ、私のスペアパーツとかってあるの?」

『基本的には作れないね、大破したらアウトだよ』

「ダルマにされたりしたらアウトってワケか」

 

皮膚等は再生治療の応用でなんとかなる、大部分が破損した場合はそうもいかないと。

私は耐弾性とか考慮されてないし被弾は絶対に避けないといけないな。

正攻法で、ささっとクリーンアップ……ヤることは変わらない。

 

「レディ」

 

弾薬ポーチに2マグ挿して、携行品ヨシ。

G3にマグ挿してコッキングハンドルを叩き落とす。

セーフティも解除して準備完了。言葉と同時にサムズアップ。

電子音のカウントダウンが刻まれる。

 

ガコンと音がしてゲートが開かれる、ゲームの始まりだ。

 

 

キルハウス自体の構造は3階建て。

罠とかは無さそうだけどその辺も警戒しておいたほうが良いかな。

実戦想定だし、そういう防衛機構があってもおかしくはない。

第一フロアでその辺も分かることだろう、とりあえず駆け込む。

ターゲットが2、人質無し。ホログラムでこっちに気づいた様子が映し出されている。

こっちは特に構えが乱れている訳でもない、しっかりと照準、眉間に合わせてトリガーを引く。

1人はさっさと一発叩き込んで2人目に照準を向ける、ほらみろ武器を構え始めている。

確実に殺そうとしても反撃を貰いかねない状況だ。

的確に頭に7.62mm弾を叩き込んでから念のためにダウンしたターゲットにもう一発。

1人目は無力化されたか、ヨシヨシ。

 

ガタンッ

 

大きな物音と共にターゲットがスライドしてくる。

武器を構えながら伏せて被弾面積を低くする。

まぁ胸が邪魔でロクに伏せられないけど……

出てきたターゲットの頭が見えた段階で照準、発射。

空薬莢が排出されてカランカランと音を立てる。

1つ、2つ……と出てくるがすんなりと無力化……ふむ?

後続はなさそうかな?潜伏も可能性があるからちょっと覗こう。

 

「うっふぅ、初見殺しじゃん」

 

倒したターゲットの……なんだろ、マネキン?をちょっとのぞかせる。

出して1.5秒後には一発撃たれていて潜伏ありっていうのが判明。

反動から潜伏位置予測……飛び出し撃ちか、面倒だけどやるか。

 

「よっ」

 

映画とかのスタントじゃないけど、横っ飛びしながら部屋に入り込み……そして照準。

ターゲットを見据えて発射、この間1秒でやりきる。

向こうは飛び出した私の落下地点を予測して撃とうとしているけれども……

 

「ふふん?」

 

首とかにそれるかなと思ったけど案外頭にあたってくれている。

眉間じゃなくて鼻っ面だったけど……まぁしょうが無いか。

これで5体、使用弾丸は6……まだまだ余裕だな。

まだまだ部屋はある……この部屋は角だから対角の部屋を見るか?

 

ガタンッ

 

出ようとするとお向かいの壁が開いてターゲットがこんにちは。

ご丁寧に構えてもいらっしゃる。ちょっと驚いたけど……戦術人形舐めんな。

相手が撃つより早くこっちがほぼ反射的に撃っていた。

絶対に無力化するためにダブルタップしたけど……うん、ヨシ。

中は人質か、ここで篩いにかけてる感じだなぁ、怖い怖い。

残弾は12、まぁいいペースかな?

階段を探してちゃちゃっと登ってしまおう。移動しながらサーチングサーチング……

 

「おっと待ち伏せかぁ!」

 

そういう傾向ね?なるほど。戻ったらターゲットがズラリ豪華に4体も待ち構えてらっしゃった。

遮蔽物に使えそうな壁もせり上がっていてコレを使えって事だろうね!

遮蔽物に向かってスライディングしながら2体処理……出来てねぇな、1体しぶとく生きてるね。

射撃音が3つ並ぶからなぁ……お~怖い怖い。

ホログラムからするにターゲットの使用火器はAK74、大戦期から多量に生産されてるゲリラでも簡単に手に入れられる武器。

ちょっと技術があれば生産も出来なくないそんな物品だしね。

となると31発が最大連射……連射速度はさほど早くないから時間稼ぎされるけどっと……

 

「リロード中に失礼しますよっと……おしまい!」

 

それぞれにダブルタップ。眉間にしっかり当てて無力化……

残り弾数4、残ターゲット30。こんな感じならちょちょいと潰せるな。

 

『中断!中断!!』

「は?なんで」

『胸!胸!!』

「……ッッ!!」

 

超好調な滑り出しで2分ギリは狙えたペースだったらしいけど……

うん、私の胸がポロリして映像記録に残せなくなったので中止。

や、やっぱり私にCQB戦はダメだね……うん。

……胸を両腕で隠してへたり込むなんて、ちょっと自分の反応も信じられないな。

 

恥ずかしがってる顔をペルシカにめちゃくちゃネタにされてイジられた……くそぅ。

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