【ライトニング・サムライ】~転生者はダンジョンで英雄になりたい~   作:独身冒険者

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連投その3


ベテランサポーターの実力

 打ち合わせが終了し、ドットムさんは早速正重と武具の打ち合わせを始めた。

 

 俺、ハルハ、アワラン、ディムルはいつも通り組手を始め、それをシャクティさんとアーディが見学していた。

 リリッシュはいつも通り書庫に戻って読書。

 

 今回は4人同時に戦う乱取りだ。

 俺、ハルハ、ディムルは木で造った武器。アワランはいつも通り鋼鉄製の手甲。

 

 もちろん、俺達は全力戦闘である。

 

 そして、何故か全員が俺だけを狙ってくる。

 毎回毎回なんで3対1なんだよ!?

 

「そりゃあアンタが一番厄介だからだよ!」

 

「一番ちっこくてすばしっこいんだよ!」

 

「なのに、力も上なんです! こうでもしないと私は勝てません!!」

 

 だからってさぁ!!

 

 俺は必死にハルハの巧みな攻撃をいなし、アワランの重い一撃を躱し、ディムルの鋭い突きを受け流す。

 

 全員、技持ってるからステイタスに物を言わせてもギリギリなんだよな!

 

「……うわぁ……」

 

「ふむ……日々ここまで激しい修練をしていれば、成長が速いのも道理だな。私達も取り入れてみるか……」

 

「え゛」

 

「ん? フロル殿と一緒にダンジョンに潜りたいのだろう? このままでは離される一方だぞ」

 

「……うぅ~」

 

 なんかアーディの唸り声が聞こえるけど、

 

「って、あぶなっ!?」

 

 俺の真上をアワランの右脚が猛スピードで通り過ぎる。

 紙一重で頭を下げて躱すも、そこにハルハの大木鎌が掬い上げるように迫ってきた。

 

「っ!!」

 

 俺は二振りの木刀を交えてガードするが、前面に出ていた左の木刀に大きくヒビが入った。

 

 マズっ!?

 

「そらぁ!!」

 

 そこにハルハが右足を振って大木鎌を蹴り、バキッと木刀が折れた。

 

 俺は左手に握る残骸を放り捨てながら、右の木刀を斜めにして大木鎌を受け流す。

 しかし、今後は俺の右手を狙って、ディムルが短木槍を鋭く突き出してきた。

 

 逃げようとしたが、俺の進行方向にアワランが立ち塞がった。

 

 お前らマジで酷くない!?

 

 俺は右手の木刀を手放してディムルの突きを躱すが、

 

「オラァ!!」

 

 アワランが容赦なく左フックを繰り出してきた。

 

 俺は何とか両腕を交えて顔とアワランの拳の間に差し込む。

 直後、両腕に衝撃を感じ、後ろに吹き飛ばされる。

 

「ぐぅ!?」

 

「ちっ! 後ろに跳び下がりやがった」 

 

 俺は数回地面を後ろに転がって、その勢いのまま立ち上がる。

 直にガードした右腕に鋭い痛みが走り、目を向けると赤くなって少し腫れていた。離握手は問題なし。だけど、無理は出来ないか。

 

「はぁ!!」

 

 ディムルが長木槍を振り下ろしてきて、俺は半身になって紙一重で躱す。

 長木槍が地面に叩きつけられた瞬間に、俺は長木槍に右足を乗せて一気に駆け上る。

 

「っ!?」

 

「はっ!」

 

 俺は右足でディムルの右手を踏みながら、左足を振り上げてディムルの顔面を狙う。

 ディムルは左腕で俺の蹴りをガードしようとするが、俺は直前で勢いを緩めてその左腕に足を乗せ、乗り越えるようにディムルの背後へと回る。

 

 それと同時に左掌底をディムルの背中に叩き込んで、押し飛ばす。

 

「ぐっ!?」

 

「そらぁ!!」

 

 ハルハが凶悪な笑みを浮かべて、大木鎌を薙ぐ。

 俺は避けきれないと判断し、敢えて前に出る。

 

 大鎌の刃部分は躱すも、柄が俺の右脇腹に叩き込まれる。

 

 俺は顔を顰めながら痛みに耐え、両手で柄を握る。

 そして、全力で横に振る。

 

「ちぃ!」

 

 ハルハは舌打ちするも、俺の力に逆らわずに横に跳んでやり過ごし、逆に俺を持ち上げようと大木鎌を振り上げようとする。

 

 俺は両手を離して、ハルハの懐に潜り込もうと駆け出す。

 だが、ハルハは振り上げた勢いを利用して、そのままバク転して両足を振り上げて俺を牽制する。

 

 俺は足を止めて、後ろを振り返る。

 

 そこには右腕を振り被ったアワランがいた。

 

「ウラァ!」

 

 繰り出された右ストレートを半身になって紙一重で躱し、素早く背を向けながら抱えるように右腕を掴む。

 そして、勢いよくアワランの右腕を引きながら右脚を後ろに振り上げて、アワランの右脇に差し込む様に当て、アワランを背負い投げする。

 

「なぁっ!?」

 

 俺はアワランの腕を離し、そのまま前転する。

 放り投げられたアワランでハルハの動きを阻害し、その隙に呼吸を整える。

 

 まだ俺狙いですか?

 

「ここまで来たら意地なんだよ!」

 

「やられたまま引き下がれっかよ!!」

 

「では、私は団長側に付きましょう!」

 

「ディムル、テメェ!」

 

 ディムルが俺サイドに付いて、2対2の形になった。

 まぁ、ディムルからすれば、そっちの方が経験になるからな。

 

 その後もその状態で戦い続け、1時間ほどしてスセリ様が水やタオルを持ってきたことでようやく休憩となった。  

 

 俺、ハルハ、アワランは大の字で息も絶え絶えで倒れており、ディムルも座り込んで息を荒くしている。

 

「「「「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」」」」

 

「盛り上がるのは構わんがのぅ。これでポーションを使うというのも馬鹿馬鹿しいの」

 

 スセリ様が呆れ顔でポーションの蓋を外して、俺達に順番に掛ける。

 

 シャクティさんとアーディも縁側に座って呆れた顔を浮かべていた。

 

「感嘆すべきか、呆れるべきか。同じ冒険者としては悩ましい所だな」

 

「……これって毎日やってるの?」

 

「はぁ……はぁ……はぁ……。まぁ、流石にダンジョンに潜った日はここまでじゃないな……」

 

 俺は立ち上がって縁側に置かれた水筒を手に取り、水を飲みながらアーディの問いに答える。

 

「……え? ダンジョンに潜った日も組手してるの?」

 

「軽くな。ダンジョンでそれぞれに気になったところを確かめたり、暴れ足りなかったりするからなぁ。まぁ、俺としてはスセリ様との組手は日課みたいなものだけど」

 

「ハルハとアワランは元々戦闘狂気質じゃからな。ディムルは恩恵を得て間もないからのぅ」

 

「……なるほど。【闘豹】がここを気に入ったわけだ」

 

「アタシが入った時は、アワランとディムルはいなかったけどね」

 

「俺は心底このファミリアで良かったと思ってるけどな」

 

「私もですね。スセリヒメ様の鍛錬を始め、フロル殿達との組手も学ぶことが多いですので」

 

「なんだかんだで一番多才なのがスセリヒメ様で、強いのがフロルだからねぇ。スセリヒメ様は未だに技に関してはアタシらじゃ勝てないからねぇ」

 

「まだまだヒヨッコ共に負けるわけなかろう。まぁ、ステイタスでゴリ押しされれば負けるがの」

 

「それで勝っても嬉しかないよ」

 

 ハルハの言葉に俺、アワラン、ディムルも頷く。

 

 シャクティさんは腕を組んで、

 

「冒険者の多くはステイタスばかり気にしているからな……。ここまで組手に力を入れているファミリアはそうないだろう。そこは我々も見習わなければな」

 

「……ここまでやらないと駄目?」

 

「ここまでは無理だろうがな。それでも新人冒険者は少し厳しめの方がステイタスは上がりやすいと思うぞ。それはフロル殿が証明しているからな」

 

 いや、俺の場合はスキルのおかげなんですがね。

 けど、ディムルも結構なペースで数値が伸びてるし、あながち間違ってもないか。 

 

 ごめんよ、アーディ。

 

 俺達のせいで明日から大変かもしれない。

 

 その後、シャクティさんとアーディは流石にこれ以上ファミリアを空けるわけにはいかないということで帰った。

 まぁ、正確にはアーディは残ろうとしたけど、シャクティさんに抱えられて連れ戻されたんだけどな。

 

 俺達は引き続き組手。

  

 と言っても、先ほどのように激しいものではなく、俺とディムルは互いに槍を使って技や駆け引きを主体にした組手。ハルハとアワランも動きの精密さを意識した組手だ。

 

 成長するステイタスと体の動きや感覚と同調させることを目的としたものだ。

 

 それも昼になれば終わり、一度水浴びをする。

 食堂に行くと正重とドットムさん以外は揃っていた。

 

「正重はともかく、ドットムさんもまだ一緒に?」

 

「うむ。正重の腕を一つも逃さず見届けたいそうじゃ。まぁ、ドワーフとして鍛冶やら武具に関わることは気になるのじゃろう」

 

「なるほど……」

 

「後で飯を運んでやれ。どうせ正重には握り飯を持って行くしの」

 

「はい」

 

 ということで、昼食を堪能した俺は早速2人の食事を運ぶことにした。

 

 鍛冶場からはカァン! カァン!と鉄を叩く音が響き、近づくにつれ熱気が増すように感じる。

 

 熱中症で倒れそうだな……。

 正重は「慣れ、集中、気にならない」とか言ってたけど、やっぱり心配になる。

 

 鍛冶場に到着した俺は引き戸を開ける。

 中は完全にサウナ状態。真っ赤に燃える炉の前には上半身裸の正重が陣取っており、力強く真っ赤に熱された鉄を叩き鍛えていた。

 

 炉の火に照らされた鬣のような金髪と金の瞳が、夕陽のように金赤に輝いている。

 俺はその光景が、まるで正重自身が燃えているかのような印象を受ける。

 

 そしてドットムさんは入り口横に座って、まっすぐ正重の鍛冶を見据えていた。

 その顔は汗1つ掻いておらず、まさにベテラン冒険者の目つきをしている。

 

 自分の命を預ける武具を他ファミリアの職人に任せるんだ。気になりもするか。

 

「ドットムさん」

 

「ん? おぉ、坊主か」

 

「昼食、ここに置いときます。簡単なものですけど」

 

「ありがてぇ」  

 

 鍛冶場での食事なので、簡単なものだ。

 俺は正重の近くにもおにぎりを置く。

 

「正重、食事置いとくぞ」

 

「うむ、感謝」

 

「ああ」

 

 鉄を打ちながら簡単に答える正重に、俺も軽く返事をして後ろに下がる。

 

 ドットムさんと話をしようと思ったが、邪魔になりそうだったので鍛冶場を後にする。

 

 その後、俺は縁側で昼寝をして時間を潰す。

 というか、朝動き過ぎて眠気がハンパないんだよ。まぁ、寝る子は育つということでこういう時は逆らわずに寝ることにしている。

 

 多分、起きた時にはスセリ様が膝枕してるんだろうな。

 ここで昼寝すると、毎回起きた時にスセリ様が膝枕してるんだよ。っていうか、俺も起きろよって話だよな。

 

 まぁ……いいか。

 

 眠い……。

 

 

 

 

 起きたら案の定スセリ様が膝枕していた。

 猫を撫でるかのように俺の頭を撫でている。

 

「おぉ、起きたかや」

 

「……どれくらい寝てました?」

 

「妾が見つけてからは1時間くらいじゃな。もうすぐ夕暮れじゃから2時間くらいは寝ておったのではないか?」

 

「そうですか。ん~……!!」

 

 俺は体を起こして伸びをする。

 

 すると、裏手で誰かが武器を振っているような気配と音がした。

 

「アワラン達ですか?」

 

「も、じゃな。ドットムの武器が出来上がっての。今、試し振りをしておるところじゃ」

 

「なるほど」

 

 スセリ様と共に裏手に回ると、ドットムさんが片腕で豪快に武器を振っていた。

 

 ドットムさんの武器は、巨大な半月状の刃で、腹の真ん中に埋め込むように柄がある。

 何というか……斧と圏を組み合わせた感じの武器だ。

 

 正重の《砕牙》に近い雰囲気を感じさせる。

 

「また豪快な武器ですね」

 

「うむ。片手で振るうとなると普通の斧や剣では振り回し辛いのじゃろうな」

 

 なるほど。持ち替える余裕なんてないだろうしな。

 体ごと回って全方位に対応できるような武器が丁度良くなるのか。

 

 少し離れた所で正重がドットムさんの素振りを見ていた。

 

「バランス、問題なさそう。重さ、如何に?」

 

「おう、いい感じだ。中層なら問題ねぇだろうよ」

 

「うむ」

 

 これで武器は問題なさそうだな。

 

「良い腕してやがる。ヘファイストスとゴブニュの連中はいつか悔しがる日が来るかもな」

 

「うむ、精進、続ける」

 

「おう。じゃあ、明日から潜るのか?」

 

 ドットムさんが俺に顔を向けて訊ねてくる。

 

「そうですね。お互いの連携は早めに確認したいので」

 

「だな。分かった」

 

 その後、待ち合わせの時間を決めて、ドットムさんは本拠へと帰っていった。 

 

 俺達も明日に備えるために、武器の点検や体を休めることにしたのだった。

 

…………

………

……

 

 翌日、俺達は早速ドットムさんと共にダンジョン15階層へと赴いた。

 

 ドットムさんは少し古びた鎧を身に着けていた。昔使っていた防具らしい。

 

 背中には正重のよりもデカいバックパックを背負っていた。それに加えて、正重が造った武器も背負っているのでかなりの重量な気がするがケロッとしていた。

 しかも、上層では武器を使わずに素手で戦い、ほぼ一撃の元に倒していた。

 

 数回中層にてモンスターと戦い、その様子を見ていたドットムさんは呆れたような顔を浮かべていた。

 

「何とも評価し辛ぇ連中だな。オメェら……」

 

「そうですか?」

 

「普通はステイタスに振り回されて、技や駆け引きが未熟な連中が多いんだが……。アワランとディムル嬢ちゃんはその逆。ステイタスの方が技に追いついてねぇ。ハルハ嬢ちゃんも2人ほどじゃねぇが、感覚とステイタスが噛み合ってねぇし、坊主に関しちゃホントに【ランクアップ】して3か月かって言いたくなんな」

 

 まぁ、俺はスキルがあるからなぁ。

 

「正重は鍛冶師が本分だし、リリッシュ嬢ちゃんは活躍の場がスゲェ限られてっから、まぁいいとしてよ。なんつぅか……悉く『普通』が当てはまらねぇ連中だな」

 

「あはははは……」

 

 俺は空笑いしか上げられない。

 

「どうしたもんかねぇ……。おい、坊主。今後、泊まり込みの探索をするのはいいとして、他は何を目的にしてんだ?」

 

「一番はアワラン達の【ランクアップ】ですね。流石にディムルはまだですけど、アワラン、正重、リリッシュの3人は【ランクアップ】可能なステイタスではあるので」

 

「なるほどな……」

 

「けど、中々に難儀でして……。特にアワランが」

 

「ああ、シャクティの奴から軽く話は聞いた。【ネイコス・ファミリア】の団長をのしたらしいな」

 

「はい。でも、【ランクアップ】しなかったので……」

 

「Lv.2の冒険者を倒す以上の『偉業』ねぇ。そりゃあ簡単じゃねぇよなぁ」

 

 ぶっちゃけ俺達と日々組手してるのも大きいと思うんだよな。

 俺とハルハ相手にそこそこ戦えてるんだから、そこらへんの相手じゃ『上位の経験値』なんてそう簡単に得られないんじゃないかね。

 

「流石にミノタウロスとやらせるわけにゃいかねぇよなぁ……」

 

「正重達と一緒に戦わせちまったら、逆に余裕だろうしねぇ」

 

「階層主は駄目なのかよ?」

 

「馬鹿言ってんじゃねぇ。階層主は単一パーティーで挑む相手じゃねぇよ。行くとしてもせめて治療師見つけな。ハイ・ポーションにエリクサーだけじゃ厳しい。まぁ、それ以前に17階層の階層主と戦う機会なんて少ねぇけどな」

 

「なんでだ?」

 

「階層主は一回倒されると再び出現するまで時間がかかる。17階層の『迷宮の孤王(モンスターレックス)』〝ゴライアス〟の次産期間(インターバル)は約2週間なんだよ」

 

「じゃあ、それに合わして行きゃあいいじゃねぇか」

 

「そうだが、十中八九邪魔が入るぞ」

 

「は?」

 

「【リヴィラの街】の連中が出しゃばってくんだよ」

 

「【リヴィラ】?」

 

「知らねぇのか? 18階層にある街だ。18階層はダンジョンで数少ない安全階層でな。モンスターが産まれねぇ」

 

 モンスターが産まれないと言っても下の階層から上がってくる奴はいるらしい。

 それでも絶対的に数は少ないし、そこまで下りて来れる冒険者達ならば問題なく対応できるので、休息地として重宝されている。

 

 その結果、生まれたのが【リヴィラの街】だ。

 

 冒険者が造り、冒険者で経営されている宿場町。

 

 そのため暴利な値段設定されているが、下層を目指す冒険者からすれば貴重な補給ポイントであるため、文句を言うことは出来ない。

 たとえ【ロキ・ファミリア】や【フレイヤ・ファミリア】であっても。

 

 【リヴィラの街】からすれば、ゴライアスは目の上のたん瘤的な存在だ。

 地上に帰還するにも、客を呼ぶにも階層主がいない方がいい。

 

 冒険者達も毎回毎回19階層以下に下りる度に、ゴライアスと戦うのはキツイ。

 

 なので、【リヴィラの街】に住む冒険者達が倒してくれる方がありがたいのだ。

 

「ゴライアスはデケェし、ステイタス的にはLv.4相当。今の儂らじゃどう足掻いても勝てねぇよ」

 

「分かってます。流石に挑む気はないですよ」

 

「なら、いいけどよ。じゃあ早速明日一度泊まり込んでみるか?」

 

「良いんですか?」

 

「15階層までなら問題ねぇと思うぜ。見張りのローテーションは少し考えねぇといけねぇけどな」

 

 まぁ、そりゃそうだ。

 

 パーティーメンバーは7人。

 普通に考えれば、3組に分けるべきだよな。

 

「俺、ハルハ、ドットムさんを中心に分けるとして……」

 

「正重、アワラン、ディムルとリリッシュって感じで分けるべきだろうねぇ」

 

「となると、ディムル嬢ちゃん達は儂とだな」 

 

「じゃあ、正重は俺と。アワランはハルハとがいいか」

 

「うむ」

 

「あいよ」

 

「おう」

 

 あっさりと組み分けが決まり、俺達は探索を再開したのだった。

 

 

 


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