【ライトニング・サムライ】~転生者はダンジョンで英雄になりたい~   作:独身冒険者

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いざ18階層

 翌日!

 

 ギルドの強制任務(ミッション)から解放された俺達は早速ダンジョンにやってきていた。

 

「はぁっ!!」

 

 ミノタウロスの首を刀で一閃して倒し、着地と同時に刀を収めて息を吐く。

 

「はぁ~……やっぱこっちの方がホッとする」

 

「気持ち悪いこと言ってんじゃないよ。気持ちは分かるけどさ」

 

「まぁ、敵を前に余計な事考えなくていいのは、やっぱ楽っちゃ楽だわな」

 

「そうですね」

 

「うむ」

 

 それぞれにモンスターを倒したハルハ達が俺の言葉に呆れながらも同意してくれる。

 やっぱモンスターは気兼ねなく倒せるし、純粋な殺意だけだから、こっちも純粋な気持ちで戦いに挑める。……まぁ、異端児(ゼノス)もいるのかもしれないが、今のところそれらしき違和感を覚えるモンスターには会ってないので多分大丈夫だろう。

 

 今のところ闇派閥がいる気配もない。

 いつもの探索だ。……本当に嬉しいです。

 

 ドットムさんが魔石を背中のデッカイ籠に放り投げながら苦笑する。

 

「楽しそうで何よりだよ。で、今回は話した通り、18階層到達が目標だ。今のペースなら後1,2時間で着くだろうよ」

 

「階層主は今出ないんだよな?」

 

「ああ、3日くらい前にリヴィラの街の連中と遠征帰りのファミリアが倒したそうだ。ゴライアスの次産間隔(インターバル)は約2週間。まず問題ねぇよ」

 

「ちょっと顔を拝んでみたかったんだけどな~」

 

「ですなぁ」

 

「久しぶりのダンジョンで余計な目移りするんじゃねぇよ。ほれ、さっさと行くぞ」

 

 俺達は今回、ようやく18階層を目指すことにした。

 まぁ、ようやくと言っても、ステイタス的にはぶっちゃけギリギリなんだけどな。ドットムさんがいるから行けるって話で、18階層はLv.2のDくらいが適正らしい。

 理由はやはりミノタウロスを確実に倒せるかどうかにかかっているそうだ。

 

 ミノタウロスは前衛のLv.2であれば、そこまで苦戦せずに倒せるのだが、後衛であればLv.2でもミノタウロスを魔法無しで倒すことはまず無理らしい。非力な力ではミノタウロスの耐久を破れないんだそうだ。それに種族的な問題もある。小人族やエルフは、ミノタウロスを魔法無しで倒せるかどうかが一種の鬼門になっているらしい。

 なんとなく、それは分かる。

 

 18階層は前にも言ったが、モンスターが生まれない安全階層(セーフティポイント)だ。

 と言っても、上や下の階からモンスターが普通にやって来ることはあるそうだが。

 

「そういやぁ、なんで今回18階層までなんだ? もっと下には行かねぇのかよ?」

 

「19階層からはまたダンジョンの様相が変わる。『大樹の迷宮』って呼ばれててな。昆虫、植物型のモンスターが多く、毒や状態異常をよく使ってくる。『耐異常』のアビリティがねぇと、解毒薬であっという間に破産しちまうぞ」

 

「ぬぬ……毒でありまするか。それは確かに厄介ですな」

 

「で、毒に弱ったところにバグベアーとかトロルとかのパワー系モンスターにやられちまうって奴が多い。それに加えて、これまでなかった罠がある。だから、解毒薬を用意もしねぇで下りるわけにいかねぇんだよ」

 

「なるほどなぁ。そりゃあ厄介だ」

 

 解毒薬か……。

 

「でも、今のオラリオで解毒薬って言ってもなぁ……」

 

「滅茶苦茶高ぇだろうな。闇派閥共が毒を使いまくって、製造が追いついてねぇって話だ」

 

 そう、ミアハ様もそんなことを言っていた。

 まだ今は【ディアンケヒト・ファミリア】の『聖女』もいないから、治療に関しては回復薬に頼るしかない。

 

 原作では回復魔法で有名なのはその『聖女』と【フレイヤ・ファミリア】の治癒師の2人がトップだったはず。他ではリヴェリアさんも回復魔法が使えたと思うけど、本当に使えるって程度だったような気がする。あまり使ってたイメージはない。

 他となると……誰だ? 本当にイメージがない。あ、『愚者(フェルズ)』がいたか。でも、あの人はちょっと別格だし、冒険者ではないからなぁ。

 

 それだけ治癒師は少数って事か。

 ……いや、違うな。強力な回復魔法を発現する程の人が少ないって方が正しいのか。それだけ誰かを治したいって強い想いがいるんだものな。

 

「18階層でも解毒薬の素材は少しは採れる。それを持って【ミアハ・ファミリア】にでも作ってもらうんだな。仲良いんだろ?」

 

「まぁ……そうですね」

 

 負い目もめっちゃあるけど。

 

 ミアハ様は相変わらず優しいけど、やっぱり団員達から向けられる視線は……ちょっと辛いんだよなぁ。

 それが当然ではあるし、罵詈雑言などをぶつけられたわけでもないし、薬を売ってくれないとかもない。ただただ複雑そうな視線を向けられ、ほとんど会話しないだけだ。

 こういうのって……責められない方が堪えるんだよなぁ……。

 

 ちょっとテンション下がった俺と仲間達は17階層に下り立つ。

 

 前に来たのは正重と椿さんを追いかけてきた時だけど……よく考えたらあの時ゴライアス出なくて助かったなぁ。

 

 17階層はこれまでと変わらぬ岩窟ではあるけれど、基本的に一本道だ。

 横道はあるけれど、その道は今歩いている道よりも狭い。

 

 進路は真っ直ぐ、ただただ、広い道を進めばいい。

 

 モンスターを警戒しながら進む。

 

 進めば進むほど、岐路は減り、道幅が広くなっていく。

 

 その道中にもモンスターが現れるが、上の階層と比べると数が少ない印象を受ける。でも、ミノタウロスも結構いるから油断は出来ない。

 だが、道はかなり広いし、これまでと違って縦穴もなく天井もかなり高いので、落ちる心配も奇襲を受ける可能性も低いから、かなり戦いやすい感じがある。

 

 俺達からすれば、だけどな。

 ここならリリッシュの魔法も使えるし、俺やハルハも広く動ける。

 

 問題なくモンスター達を倒しながら進む俺達は――遂にそこに辿り着いた。

 

 これまでで最も広い広間(ルーム)

 

 自然感があったこれまでの広間と違い、綺麗に整えられた直方体で――左側の大壁は、一切の凹凸がない。

 

「……この壁が」

 

「おう。『嘆きの大壁』……17階層最後の壁にして、最悪の壁だ」

 

 入り口から出口まで、端から端までまっすぐ伸びる大壁。

 

 

 これが――ゴライアスのみ産み出す楽園への障壁。

 

 

 やっぱりアニメで見たのとは圧迫感が段違いだ。

 それに……なんか意識を外せないのに、目を逸らしたくなる。何かが現れる気配もないのに、その奥に『いる』と、思わされる何かがあるのが本能的に分かってしまう。

 

 前世でもこんな感覚は味わったことがないなぁ。

 

「……こんな壁から、一匹のモンスターしか産まれないのか」

 

「そうだぜ。ゴライアスは身長が約7、8Mがある巨人。そいつがここで暴れるんだ。こんくらいの広さはまぁいるよなって話だ。しかも、ゴライアスは他のモンスター共を呼び寄せることもあってな。まず乱戦になる」

 

 うわぁ……そりゃ駄目だ。俺らだけで戦えるわけがない。

 

「ゴライアスの推定ステイタスはLv.4。俺らが100人いても、まず勝てねぇよ」

 

「Lv.4か……それで7Mの巨体……。流石にそりゃ勝てるたぁ言えねぇな」

 

「しかし、それが最初の階層主とは、随分と凶悪でありますな」

 

「ゴライアスはこの大広間から出られねぇんだよ。だから、上に逃げるか、18階層に飛び込めば、生き延びることは出来るってわけだ」

 

「なるほど」

 

「幸いこの大広間はだだっ広いが、全力で走れば逃げ切れねぇ距離でもない。時機(タイミング)さえ、見誤らなきゃな」

 

「私は無理だと思う」

 

「某も厳しそうですなぁ」

 

 リリッシュは種族と魔導士のダブル紙装甲で、巴も種族と甲冑のダブル鈍足で厳しいだろうな。

 やはり大きいというのはリーチと威力が段違いだ。しかも、そこに他のモンスターも来るとなれば、まず逃げきれないだろう。

 

「ほれ、さっさと行くぞ。ここだって他のモンスターは来るんだからな」

 

 ドットムさんに促されて移動を再開する。

 

 運が良いことにモンスターの姿はない。多分、俺達より先に来た冒険者達が倒したんだろう。……でも、こんなだだっ広い場所にモンスターがいないのも、それはそれで逆に気味が悪い。

 

 広く静かな空間に、俺達の足音と装備が擦れる音が響く。

 

「この下に冒険者の街があんのか? こんな薄暗い岩ばっかのところに街とか、なんか想像出来ねぇなぁ」

 

 アワランの言葉にツァオ達も同意するように頷いている。

 

 俺はこの下の光景を簡単に知っているので、ちょっと下りた時の皆の反応が楽しみだな。

 ドットムさんも同様のようで、ニヤニヤと意地悪い笑みを浮かべていた。

 

 大広間の反対側の出口に辿り着き、下り坂になっている通路を下りる。

 

 結構急だな……。ベル・クラネル達が転がって下まで落ちたのも納得出来る。

 まぁ、ベル・クラネル達はゴライアスに追われて、出口に飛び込むと同時に背後にゴライアスの拳が出口に突き刺さり、凄まじい衝撃が襲っていたのもあるだろうけどさ。

 

 そして10分ほどかけて傾斜を下ると、前方から光が見えてきた。

 

「ぬ?」

 

「明かりですな」

 

「……これまでの明かりとは違いますね。まるで、陽の光のような……」

 

「くっくっくっ! さぁ、到着だぜ」

 

 坂を下り終えて、眩しさに僅かに目を細めながら、足元からカサッと草を踏む音と感触を覚える。

 

 そして、光に慣れて目を開けると、これまでの暗い岩窟とは真逆の明るい森林。

 

 

「ここが――『迷宮の楽園(アンダーリゾート)』だ」

 

 

 至る所に生える大小様々な水晶、まさしく楽園の実りを授けてくれるかのような森林に、これまでとは異なる澄んだ心地よい風、そして世界を脅かすダンジョンでありながら全ての生命を祝福するような――暖かい光。

 

 遠くには目を見張るほどの巨大樹が聳え立っており、その真上には先ほどの大広間よりも遥かに高い天井には、夥しい数の白く光る水晶が生え渡って埋め尽くしていた。

 

 ……ここが、18階層。

 

 やっぱり、アニメで見るのとは、全然違うな。

 

「……マジ、か」

 

「こりゃあ、壮観だねぇ」

 

「こんな場所がダンジョンにあるなんて……」

 

「まるで外に出たのかと錯覚してしまいますな」

 

「この自然はダンジョン特有の種?」

 

「……落ち着く」

 

「うむ」

 

 ハルハ達もあちこちに視線を向けながら驚きと感想を述べる。

 約一名、感動よりも疑問を口にしていた気がするけど、無視です。

 

「スゲェだろ? ここは緑だけじゃなく水も綺麗でな。湖と呼べるほど水場もあるし、あちこちに泉がある。そのおかげか、果物とかも実っててな。食料が尽きた時はまさに命の恵みって奴だ」

 

「この光はあの水晶のものなのですか?」

 

「ああ、地上の光なんて届くわけねぇからな。で、ここのスゲェ所はまさにあの水晶の『光』なんだよ」

 

「どういうことだ?」

 

「『朝』『昼』『夜』があるんだよ、ここは」

 

「はぁ?」

 

「あの水晶は時間が経つと光が消えて、この階層は暗くなる。そして、また時間が経つと明るくなる。それを繰り返すんだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……なんと」

 

「もっとも、地上とは時差があるがな。だが、だからこそここに街を造ったってわけだ」

 

 確かにこんな場所だったら、迷宮だってことを少しくらい忘れて気を休めることは出来るな。

 まぁ、モンスターが出るから完全に気を抜くことは出来ないけど。

 

「で、これからその街に行くのかい?」

 

「ああ、これから嫌でも使う場所だ。どんな所かちゃんと知っとかねぇとな」

 

「……何やら含みがある言い方ですね」

 

「そりゃお前、冒険者が築いて運営する街が真っ当な場所なわけねぇだろ」

 

「げぇ……そういうことかよ」

 

「ギルドは何も言わない?」

 

「言わねぇし、言えねぇな。ギルドの連中は恩恵を持たねぇからここまで来れねぇからよ」

 

「【ロキ・ファミリア】とか【フレイヤ・ファミリア】は何も言わないのですか?」

 

「ここの街は別にどっかのファミリアが仕切ってるわけじゃねえ。色んな派閥の連中がそれぞれある程度のルールの中で好き勝手やってるだけだ。だから、最強派閥とて文句言ったところで、相手にされなくなるか法外な値段ふっかけられるかのどっちかだな。まぁ、ロキやフレイヤの連中くらいになると、遠征でも寄らなくてもいいように準備してるがな」

 

 そういえば原作やアニメでも、【ロキ・ファミリア】は遠征時は自分達で天幕張ってたな。

 確か魔石の換金額は低くて、物品や宿泊費は馬鹿高いんだっけ? まぁ、ダンジョン内だから当然と言えば当然なんだろうけど、面倒と言えば面倒だな。

 

「街は階層の西側だ。湖の中心に岩島があってな、そこに『リヴィラの街』がある」

 

 湖に浮かぶ街って奴か。アニメではそんな描写はあまりなかったからなぁ。壁際に建ってると思ってたわ。

 確か下への道はあの巨大樹の洞にあるんだよな。

 

 『大樹の迷宮』に入り口は大樹。なるほど分かりやすい。

 

 しばらく歩いてダンジョンの森を抜けると、そこは大草原だった。

 緑一色の大草原。ダンジョンでなければ、駆け出したくなる程の涼やかな風、暖かな光、どこか落ち着く草の匂い。

 

 ……本当に楽園のようだな。

 

 

 ――モンスターが歩いてなければ。

 

 

 うん、ふっっっつうに歩いてるわ。

 

 しかも、バグベアーじゃん。

 

 下の階層の奴やん。

 

『グラアアアアアア!!!』 

 

 こっちに気付いてるよねー!

 

「焦んなよ! 全員でかかりゃ余裕で勝てる相手だ!」

 

 ドットムさんの発破に、俺達は武器を抜いて相対する。

 

「奴は見た目の割に速ぇぞ! 『力』と『耐久』はミノタウロスより少し低いが、その分機動力が上だ! 足の速いミノタウロスと思って戦え!!」

 

「俺とハルハで足を削るぞ!」

 

「あいよ!!」

 

 俺とハルハは全力で地面を蹴り、一気にバグベアーの足に迫って、俺が左脚を、ハルハが右脚を斬る。

 

 悲鳴を吠えながら両膝をつき、更に両手を地面につくバグベアー。  

 

 その隙を逃さずツァオが突盾(シールドバッシュ)を繰り出し、顔面を弾き飛ばして仰向けに倒し、

 

「シャアオラアアア!」

 

「はあああああ!!」

 

 アワランと巴がツァオを跳び越えて、アワランがバグベアーの顔面に跳び蹴りを叩き込み、巴は大刀を振り胴体を切り裂いた。

 

 バグベアーは何も出来ずに体を灰へと戻し、俺達は他にもモンスターが来ないか周囲を警戒する。

 

「出番がなかったですね」

 

「うむ」

 

「余裕」

 

「まぁ、一匹だけだったからな。これで苦戦されたら今後がやべぇよ」

 

 でも本当に油断は出来なさそうだったな。

 すぐに足を止めたけど、明らかにミノタウロスよりは速かった。ライガーファングにも負けてない。囲まれたら結構ヤバいかもしれない。

 ……はぁ、やっぱりまだまだ弱いなぁ。最近は闇派閥の末端構成員相手ばっかで一方的だったから、感覚がおかしくなってきてるな。

 

 本来は人間の方が面倒なはずなんだ。もちろん、下層や深層のモンスターとなれば話は別だけど。

 上層、中層であれば、恩恵を持たない人間でも武術をしっかりと身につければ勝てる。古代では神の恩恵無しに勝ってたしね。今は神の恩恵が当たり前になってしまっているから、そこまで無茶する人はいないんだけどな。

 

 それに下級冒険者でも倒せるモンスターは総じて知能が低い。

 だから、人間と戦う方が難しいはずなんだが……やっぱり感覚が麻痺してる気がする。

 

 移動を再開し、そこからはモンスターに出会う事なく湖へと到着する。

 

 おぉ……本当にデッカイな。ってかどんだけ広いんだよ、この階層。

 

 リヴィラの街がある島には大木の橋を通って渡る。

 天然の要塞みたいな感じではあるけど、まぁモンスターであれば渡ろうと思えば渡れるんだろうな。

 

 岩島に渡り、頂上を目指して崖に挟まれた険しい勾配を上がっては下るを繰り返す。

 そして、ようやく頂上へと辿り着いた。

 

 俺達の目の前には木造のアーチ門。

 その奥の断崖には、急拵えの木造建築や天幕、他には断崖を掘ったのか、洞窟を利用した店なども見える。

 

「おぉ……」

 

「ここが『リヴィラの街』か」

 

 門には『ようこそ同業者! リヴィラの街へ!』と記されている。

 

 そして、その横には『286』と何やら数字が刻まれているが……。

 

「あの数字は?」

 

 リリッシュも気付いたようで、ドットムさんに訊ねる。

 

「この街の再建回数だな」

 

「再建回数?」

 

「この街は285回、モンスターやら闇派閥に壊滅させられて、今は286代目の街って訳だ」

 

「壊滅って……」

 

「元々この街はギルドの計画だったらしいが、異常事態(イレギュラー)で滅ぼされた際の防衛費や再建費がとんでもなくて頓挫しちまったんだが、それを〝リヴィラ〟って冒険者が勝手に引き継いで、他の冒険者に声をかけて造ったのが、リヴィラの街の始まりだそうだ。そのため、ここは『世界で最も美しいならず者達の街(ローグタウン)』とも呼ばれてんな」

 

 へぇ……リヴィラって人の名前だったのか。

 

 この街にいるのは当然ながら冒険者のみ。

 故に最終的にものを言うのは『強さ』ではあるらしいのだが……。

 

「だからって余計な喧嘩はすんじゃねぇぞ。ここはギルドのルールも意味ねぇし、ガネーシャ(儂ら)もどちらかと言えば嫌われもんだからな」

 

「どんな連中が集まってんだよ……」

 

「そりゃあ無謀知らずで欲張りな冒険者(クソ馬鹿)に決まってんだろうが。ここにゃあ地上じゃ売りにくい違法なもんも置いてたりするんだよ。闇派閥とまでは言わねぇが、ここだって十分叩きゃ泥が出るレベルの闇市(ブラックマーケット)の場ってわけだ。んなもん、儂らが放っておくと思うか?」

 

「思いませんが……今は大丈夫なんですか?」

 

「別に今の儂はお前らのサポーターだしな。派閥の紋章も付けてきてねぇし、儂は別にそこまで大真面目に取り締まる気はねぇよ」

 

 まぁ、ここが冒険者にとって必要な場所であるのもまた事実。厳しく……というか、常時取り締まるのもまた閉塞感や軋轢を生むか。

 それに【ガネーシャ・ファミリア】もあくまでギルドからの委託って形での警邏だしな。自分達も関係ある分、あくまで行き過ぎないようにするための引き締めレベルって感じなんだろう。

 

「ってことで、お前ら」

 

 ドットムさんは俺達を見渡してニヤリと笑い、

 

 

「カモにされねぇように気ぃ付けるんだな」

 

 

 いやいや……させる気満々やん!

 

 

______________________

簡単キャラプロフィール!

 

・ハルハ・ザール

 

所属:【スセリ・ファミリア】(元【アナラ・ファミリア】)

 

種族:アマゾネス

 

職業:冒険者

 

到達階層:18階層

 

武器:鎖大鎌、大鎌、鎖鎌、槍

 

所持金:113461ヴァリス

 

 

好きなもの:強い雄、酒、焼き魚(スセリ作)

 

苦手なもの:読書

 

嫌いなもの:強くない奴、くだらない奴、甘い物

 

 

装備

蛇牙(じゃが)・玖尾》

・鎖大鎌

・正重作 価格は410000ヴァリス(ヘファイストス談)

・刃は波紋鋼、柄と鎖は超硬金属で造られた第三等級武器

・耐久性重視の造りになっており、何度も踏み折られたり、鎖が千切られているため、どんどん使う金属が高品質になっている。かなり扱いが難しいため、正重もハルハの様に試し切りが出来ないので何度も何度も調整が必要になっている

 

 

《風雅・村正》

・大鎌

・正重作 230000ヴァリス(ヘファイストス談)

・超硬金属と軽量金属で造られた第三等級武器

・《蛇牙》と同じく耐久性重視。投げることも考えているため、バランスが難しい。これも何度も折られており、地味にハルハが一番正重を泣かしている

 

 

 戦闘狂(下剋上好き)のアマゾネス。

 オラリオ生まれで、母親は娼婦(冒険者ではない)。アマゾネスの例に漏れず、強い男が大好きだが、性欲よりもそんな強い男を倒す事の方に快感を覚える戦闘狂。故に【イシュタル・ファミリア】には欠片も興味はなかった。

 母とは疎遠になっているが、仲が悪いわけではない。だが、歓楽街がイシュタルの支配下にあるため、面倒事を避けるために近づかない様にしている。

 

 【アナラ・ファミリア】に所属したものの……ほとんどの団員が娼婦のような扱いをしようとしてきたので――全員叩き潰し(ムスコの方も)再起不能に追い込んだため孤立したのが真相である。

 その過激さと、しなやかな体を活かした戦い方から【闘豹】と呼ばれるようになった。

 【ロキ・ファミリア】【ガネーシャ・ファミリア】【イシュタル・ファミリア】その他諸々のファミリアから声をかけられるも全て断っていた。

 理由は「もう強いところには興味ないし、憲兵なんて性に合わないし、弱いところはパッとしなかった」から。

 

 ちなみに【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】のLv.2にも喧嘩売ったことがある。

 【ゼウス・ファミリア】【ヘラ・ファミリア】にも喧嘩売ろうとしたが、残念ながらLv.2はいなかった。

 

 【スセリ・ファミリア】の面々は普通に気に入っており、楽しい日々を送っている。

 現在は他派閥に喧嘩を売ることは止めており、フロルを倒したいと思っている。同じく上昇志向が強い仲間と上を目指すのが楽しい。

 

 オラリオを一番知っており、実力もフロルの次に強いため、副団長に任命されているが、副団長と呼ばれることは嫌がっている。

 

 年齢は17歳。冒険者になったのは11歳。

 身長173㎝。

 

 

 

 

 

 

 ――実は処女。

 

 

 

 




なんでだろう? ほのぼのする
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