【ライトニング・サムライ】~転生者はダンジョンで英雄になりたい~ 作:独身冒険者
更に上を目指して
あの事件から一週間経過した。
まだまだ街や人々の心には傷跡が残っているが、それでも無情な程に日々は過ぎていき、人々は嫌でも普段通りの生活を余儀なくされていく。
そんな最中、オラリオ中にとある情報紙が配られ、貼り付けられる。
その配布元はギルドであり、それは今回の騒動でランクアップした冒険者達の事が記されていた。
もちろん、ギルドの大掲示板にも大々的に貼り付けられている。
そして、誰もが注目していたのは――【スセリ・ファミリア】である。
「おいおいマジかよ……」
「噂は聞いてたけど……本当だったみたいね」
「けっ……! くそったれが……!」
「凄いわね……あんな小さい子供が」
それを見た冒険者達は様々な反応を見せる。
最大派閥もそれは同じであった。
「うっひぃ~、ホンマスセリヒメの子どないな連中やねん」
「ふむ……もしやとは思っていたけど……」
「まさに『才禍の怪物』の再来じゃのぅ」
「これは我々もうかうかしてられないな」
もう一方もまた、
「ふふ……本当に面白いわね」
「へぇ……やるじゃないか」
「……」
「ちっ……」
友好的な派閥は、少し複雑な心境を抱いていた。
「ねぇ、お姉ちゃん。聞いた?」
「【迅雷童子】達の事か?」
「うん……」
「もちろん耳にしているが……あまり嬉しそうではないな。いつもなら彼の活躍を聞いて喜んでいるのに」
「嬉しいんだけど……あのお店の人の事、聞いちゃったから。心配だなって……」
「……そうか」
「フロルって最初のランクアップの時も……辛い事があったんだよね?」
「……ああ」
「……哀しいなぁ。なんで頑張ってるフロルが、こんな目ばかりに合うんだろう……」
「……そう、だな」
「大丈夫かなぁ……? フロル」
それは正義の使徒達も同じだった。
「やれやれ……あっという間に更に突き放されちまったな」
「もっとも、本人達は喜べぬだろうがな……」
「そうね……敵討ちを『偉業』と言われて、喜べる人は少ないでしょうね」
「それに、今回の闇派閥の狙いはアイツらだったって噂もあるからな。猶更だろうよ」
「……これって私達も他人事じゃないわね。闇派閥と戦うのは間違いない私達だって、闇派閥に狙われて、同じことが起こるかもしれないもの」
「そう、だよね……」
「私達だって強くなれば、狙われちゃうかもしれないんだよな……」
「ええ。だからこそ! もっと強くならないとね!」
「「「え?」」」
「フロル達ならきっと前に進むわ! だから、私達ももっと強くなって、皆を守れるようにならないとね!」
「いや、そりゃそれが一番だろうけどよ……」
「それが出来れば苦労はしないのだがな……」
「でも、強くならなきゃ何も出来ないし、誰も守れないわ! 『正義』は力を無闇に振るわないけど、力がない『正義』に意味はないわ! いつまでも強い人達に頼り続ける『正義』なんて駄目よ! そんなの私が目指す『正義』じゃないわ!」
「そりゃそうだが……」
「何より! いつまでも十歳にもなってない子供に負けてるなんて、私のプライドが許さないわ!」
「「「おい」」」
そんな彼ら彼女らの手の中にある情報紙には、こう書かれていた。
【スセリ・ファミリア】
・団長 フロル・ベルム
――Lv.3、到達
――所要期間 一年
・アワラン・バタル
――Lv.2、到達
――所要期間 五年
・リリッシュ・ヘイズ
――Lv.2、到達
――所要期間 四年
・ヒジカタ・巴
――Lv.2、到達
――所要期間 四年
………
……
…
あの地獄から一週間が経った。
俺達はその間ダンジョンに潜ることはせず……明里さん達の墓を建てて一般墓地に埋葬したり、装備の修復や新調、ランクアップした身体の動きと感覚のズレを確認する作業に取り組んでいた。
ステイタスを更新してから、俺達は更に組手や鍛錬に熱が入っている。
当然だろう。明里さん達の事があったばかりなのだから。
皆の気合の入りようは、まさに鬼気迫る程だ。
それにしても……アワラン達まで俺と同じような目に遭わなくてもいいだろうに……。
本当に、運命と言うのは残酷にも程がある。
ランクアップするという事は、神に近づくと言われている。
実際身体能力は異常な程向上するし、スキルや魔法は発現するし、老いも遅くなる。
だからなのだろうか。俺は不意に思ってしまったんだ。
神に近づく…人間を止めていくのと引き換えに、大切なモノを失っていくのではないかと。
前世で読んだ漫画にあった『等価交換』。
普通であれば【ランクアップ】⇄【偉業】(上位経験値)なんだろうけど、今覚えばそれはそれで釣り合っていない気もする。
まぁ、冒険者に求められる『偉業』は命懸けの『冒険』だから、それを乗り越えた報酬かもしれないが……本当にそれだけなのかと疑いたくなる。
それとも――前世を覚えている俺への呪いのようなものなのか。
これはステイタス更新時にスセリ様に話したことだ。
俺の弱音のような言葉に、スセリ様は、
『そんなものあるわけなかろう』
『そう、ですよね……』
『今は本来のオラリオとはかけ離れた状態ぞ。しかも因縁が因縁。普段求められる『偉業』とは違うかもしれん』
『でも……俺だけでなく、アワラン達にまで同じ目に遭わせなくても……』
『それには全くの同感じゃがのぅ。じゃが、こればかりはその者の宿命というものよ。妾とお前のファミリアの団員であろうとも、冒険者の『偉業』は結局のところ、その者個人が為すもの。例え神であっても、そこに介入する余地はない。試練を与える程度は出来るがの』
『……』
『酷な事を言うが、妾達が授ける『
『……はい』
『抗うには進むしかない。生き残るには強くなるしかない。お前達にはその力がある。――妾はそう確信しておるよ』
『……』
『なぁ、ヒロや』
『はい』
『強くなりたいか?』
『――はい』
『ならば――強くしてやろう。妾は、お前を強くする為に此処にいるのだからな。そして、団員達もまたお前の翼であり、お前の一部。見捨てはせぬ。……貪欲になるがいい、ヒロや。全知零能であろうとも、神である妾が全てを赦そう』
本当に、俺には過ぎる女神様だ。
そうだ。俺は、俺達はもう……今更後戻りは出来ないんだ。
ここまでやって来て、ここまでやられて……今更放り投げられるかよ!
でも……
今の俺を動かす感情は――なんだ?
ちなみに今回全員のステイタスの結果だが、
フロル・ベルム
Lv.2 → Lv.3
力 :A 811 → I 0
耐久:B 774 → I 0
器用:A 847 → I 0
敏捷:S 962 → I 0
魔力:B 706 → I 0
狩人:I → H
耐異常:I
《魔法》
【パナギア・ケルヴノス】
・付与魔法
・雷魔法
《スキル》
(【
(・アビリティ上限を一段階上げる)
(・経験値高補正)
【
・『麻痺』に対する高耐性
・雷属性に対する耐久力強化
・被雷時に『力』と『敏捷』のアビリティ高補正
クスノ・正重・村正
Lv.2
力 :G 213
耐久:H 152
器用:H 189
敏捷:I 92
魔力:I 88
鍛冶:I
《魔法》
【イッポンダタラ】
・震破魔法
・対象に触れる、または衝撃を与える事で発動可能
・Lv.および『力』アビリティの数値を魔法威力に換算。潜在値含む
・一定振動数超過時、任意起動により対象を発火可能
《スキル》
【
・周囲のアビリティ値一定以下の対象を威圧
・『力』と『耐久』の高補正
・一定範囲内の対象の獣人族の全アビリティ高補正
・威圧・補正効果はLv.に依存
【
・『刀』鍛造時における能力強化
・炎に対する高耐性
・高熱時、高熱状態における全アビリティ高補正
【
・感情の昂りに比例して体温高熱化
・『力』の高補正
・炎属性による攻撃時、威力増強
ハルハ・ザール
Lv.2
力 :E 477
耐久:E 402
器用:E 435
敏捷:E 498
魔力:F 313
拳打:I
《魔法》
【スリエル・ファルチェ】
・攻撃魔法
・風属性
《スキル》
【
・疾走時、『力』と『敏捷』アビリティ強化
・連撃時、攻撃力上昇。一定秒間隔が開くと効果消失
ディムル・オディナ
Lv.1
力 :D 506
耐久:E 410
器用:C 602
敏捷:D 563
魔力:D 538
《魔法》
【ガ・ボウ】
・呪詛付与魔法
・Lv.および『器用』『魔力』アビリティ数値を魔法威力に換算。潜在値含む
・発動に槍必須
【ガ・ジャルグ】
・対魔力投槍魔法
・発動回数は一行使のみ
《スキル》
【
・槍装備時、発展アビリティ『槍士』の一時発現
・『魔力』の高補正
・補正効果はLv.に依存
【
・損傷を負う度、『敏捷』と『器用』が上昇する
・怒りの丈により効果上昇
アワラン・バタル
Lv.1 → Lv.2
力 :A 834 → I 0
耐久:S 910 → I 0
器用:D 535 → I 0
敏捷:B 727 → I 0
魔力:C 679 → I 0
拳打:I
《魔法》
【マース・カブダ】
・硬化魔法
・Lv.および全アビリティ数値を魔法効果に加算。潜在値含む
《スキル》
【
・体温上昇と共に『耐久』が上昇する
【
・損傷を負う度に『力』と『耐久』が上昇する
・怒りの丈により効果上昇
リリッシュ・ヘイズ
Lv.1 → Lv.2
力 :G 253 → I 0
耐久:G 202 → I 0
器用:B 794 → I 0
敏捷:B 731 → I 0
魔力:S 918 → I 0
魔導:I
《魔法》
【デゼルト・ビブリョテカ】
・広域攻撃魔法
・地属性
【グノスィ・アイアス】
・反射魔法
・反射対象の『魔法名』『効果』『威力』『範囲』『時間』『詠唱式』の見識が深い程、反射時の威力が増大する
《スキル》
【
・魔法効果増幅
・魔法効果を理解しているほど強化補正増大
・一見した事がある魔法による自身への被効果、被ダメージを減退する
ヒジカタ・巴
Lv.1 → Lv.2
力 :S 937 → I 0
耐久:S 901 → I 0
器用:D 538 → I 0
敏捷:D 549 → I 0
魔力:I 0 → I 0
破砕:I
《魔法》
《スキル》
【
・甲冑装備時、『力』と『耐久』のアビリティ高補正
・風属性魔法に対する耐久強化
ツァオ・インレアン
Lv.2
力 :I 87
耐久:I 90
器用:I 62
敏捷:I 76
魔力:I 0
拳打:I
《魔法》
《スキル》
【
・月下条件達成時のみ発動
・獣化。全アビリティ能力超高補正
・異常無効
【
・激情時、『力』と『敏捷』が上昇する
・怒りの丈により効果上昇
うん。リリッシュやアワランの発展アビリティは納得だが、巴はまさかのLv.1では中々発現しないとされている『破砕』だった。というか……史上初ではないだろうか?
まぁ、あれだけの大刀を振り回して、結構ドッカンドッカン壁や地面を吹き飛ばしてたからな。オラリオじゃなく、故郷で恩恵を得たならあり得ないわけではないんだろうな。話ではモンスターよりも人相手に戦うことの方が多かったらしいし。
それにしても……普通冒険者が会得する『狩人』持ちが現状俺だけって凄いよな。
そして、ハルハ、ディムル、アワラン、ツァオにスキルが発現した。
ハルハはともかく、残りの3人は間違いなく今回の想いで発現したものだった。全員『怒り』が関係してるしな。
俺は『耐異常』を取得した。まぁ、俺の魔法は使用者にも『麻痺』を地味に与える代物だからな。俺はそれをスキルのおかげで抑え込んでるに過ぎないから、これもあり得ないわけでもない。
そしてディムルだけど、今回ランクアップを
出来なかったじゃない。しなかった。
能力値はすでに資格を得ていたし、ぶっちゃけ恩恵を得てから抗争やら中層やらで活動してたし、今回の戦いで『偉業』として認められるには十分すぎるだろう。
というわけで、ディムルは地味に俺や未来のアイズを越える記録を出す事が出来たわけだが……。
『申し訳ありませんが、【ランクアップ】はまだしたくありません』
と、はっきりと待ったをかけた。
まぁ、スセリ様も俺も、そして皆もそう言うだろうなとは思ってたから、誰も驚かなかったけど。
ぶっちゃけディムルならまだまだステイタスは伸びるはずだ。別に探索でもおんぶに抱っこじゃないしな。
だから、もっと伸ばしてからランクアップしたいと思うのは当然だろう。
今回の事件でまだまだ力不足を感じたんだろうし、他の団員達のステイタスももっと上だったからな。今後を考えたら、焦らずに上げられるだけ上げたいと考えるのが普通である。
唯一のLv.1になるから焦るかもしれないけど……。
『私は元々恩恵を得て一年も経っていません。むしろ、これが本来の在り方だと思ってもいます』
と言っていたけど、明里さん達の事で追い込まれてそうだから、アワラン同様しばらくは目を離せないかもしれない。
もっとも……俺自身ももっと成長しないといけないけどな。
………
……
…
私は大切な家族を喪った。
ずっと私を支えてくれた兄を。
悪人に攫われてから、ずっと私を守り、希望はあると励ましてくれた兄を。
私達が連れてこられたのは、現代の御伽噺や英雄譚の舞台とも言われている迷宮都市オラリオ。
それを聞いた時はもしかしたら……と思ったけど、隠されるというか潰されるように馬車の床下の狭い隠し空間に押し込まれて、オラリオに密入国した。
そのまま連れて行かれたのは地下牢。
男性と女性は分けられ、劣悪な環境で過ごす事になった。
と言っても、これまでも人として扱われたことはほぼないので、今更ではあったが、それでもやはり兄と離されて、会話しようとしても見張りの男にすぐに怒鳴られて、視線を合わせる以上のことは出来なかった。
オラリオにやってきて……どれだけが経ったのだろう。
今が朝なのか夜なのかも分からない。空腹が当たり前だから、もうお腹の具合で時間も分からない。眠気もよく分からない。
一緒にオラリオに運ばれた人達もどんどんやつれ……何人かは連れて行かれ、他にも……殺されたり、餓死や病死した人もいる。
私達は……一体何のためにここに連れて来られたのだろう?
娼館に売られると思っていたけど、もうこんな細くて汚れている身体で買ってくれるとは思えない。
そんな疑問が頭の中で巡っていると……。
商人が突然護衛と思われる人達を連れて、牢屋にやって来た。
そして、いきなり――
「お前ら、もういらないから死んでくれないか?」
と言い放ってきた。
私は何を言っているのか理解するまでに時間がかかった。
昨日まで私達をどこに売るかと話していたのに、急に死んでくれと言われる意味が分からない。
しかも、その最初に選ばれたのは……私の兄だった。
――やめて
私はそう叫びたかったが、長い間水分をまともに飲んでいない乾き切った喉では声が上手く出せなかった。
弱り切った兄は通路に引っ張り出され、一太刀で護衛の男に短剣で斬り捨てられた。
汚れた床に倒れた兄を見て、私の喉はようやく声を吐き出した。
「いやあああああ!! 兄上えええ!!」
僅かに口を動かしたように見えた兄の瞳から、光が消える。
私は腕を伸ばし、鉄格子を何度も叩いて兄を呼んだが、兄の身体から命が消えていくのを感じ取る。
それでも私は何度も兄を呼び続けた。
その直後、どこかで扉が勢いよく開かれた音がした気がするが、私は兄の魂が消えていくのを黙っているわけにいかなかった。
必死に腕を伸ばし、兄を呼んでいると、
光が輝き、兄が私の目の前に現れた。
輝きを纏うのは、少年だった。
兄を優しく床に寝かせ、周囲を見渡した後、
「……間に合わなくて、すまない」
と、謝ってきた。
その顔はとても悲しそうで、とても悔しそうで……とても寂しそうだった。
その顔とその雰囲気は、まるで少年とは乖離していて……
――ああ……神様
そう、思ってしまった。
何故、貴方様が哀しんでいるのでしょう?
何故、貴方様が謝るのでしょうか?
その後、神のような少年とその御仲間様達は、商人達を捕縛して、私達を牢屋から出そうとしてくれた。
兄の遺体は、丁重に運ぼうとしてくれた。
でも、そこで建物が大きく揺れ、神のような少年がまた輝きを纏ってあっという間に飛び出していき……そこからはとても慌ただしくなってしまって、何が何やらだった。
可憐で清流のような少女の話では、どうやら外で
私達を捕えていたあの商人も、その闇派閥の仲間にも等しい悪人だったようだ。
私達はそのまま【ディアンケヒト・ファミリア】と言う方達の治療院に運ばれ、治療と保護を受けた。
その後一週間ほどは、治療院には多くの人が運ばれ、慌ただしかった。
そして昨日……兄の埋葬が出来た。
私達を助け出してくれた少女達が、兄や亡くなってしまった一緒に捕まっていた方々のお墓を用意してくれたのだ。
一纏めとかではなく、個々に。
「これは……せめてもの罪滅ぼしだ。我らがもっと早く、あなた達を救い出せていれば……」
藍色の髪を持つ御方が悲痛に顔を歪めながら、兄の墓の前で、そう言いました。
私は首を横に振り、
「あなた方に罪などありません。あなた方のおかげで私は生きています。兄は……きっと喜んでくれていますから」
「……感謝する」
そう、確かに辛く、地獄のような日々でしたが、こうして解放されたのですから、それに文句を言うなど、兄なら絶対にしないでしょうし、私を強く叱るでしょう。
だから……私はこれから兄の分も生きて行かなければいけません。
これは、『誓い』なのです。
そして、更に数日後。
私を含めた捕らえられていた人達は、ある決断を強いられていました。
もちろん、これからどうするか、です。
故郷に帰るのか、ここで生きていくのか、他の地に行くのか。
オラリオを出る場合、冒険者様の護衛は限界があるそうです。
そして、オラリオで生きていくとなれば、また闇派閥に襲われたり、違法商人に狙われる危険もあり、更に仕事先などの紹介もそう選択肢はないそうです。
これは仕方がない事ですし、そもそも命があるだけありがたい事なので、誰からも文句はありませんでした。
そして、多くの人がオラリオを出るか、故郷に帰る選択をしました。
ここ数日、街の様子を見たら不安に感じるのも当然の事だと思います。
でも、私は――
「……本当にそれでいいのか?」
「――はい」
「すまないが、私達に出来るのは事情を話し、口添えするまでだ。彼らが受け入れてくれる保証は確約出来ない。彼らも今回の騒動で少々追い込まれているからな」
「分かっております」
「……意志は固いようだな」
シャクティ様は腕を組んで小さくため息を吐く。
「他にも数名ほど、君と同じ選択した者がいる。まだ他の者にも確認中故、全員の聞き取りが終え次第、各所に声をかける。……だが、近々『
「はい。ありがとうございます」
私は選んだ。
兄の墓がある、この街で生きていく事を。
私達を助けてくれた――あの神童様の元へ、行くことを。
流石にディムルさんはまだでした
真面目な彼女であれば、当然の選択だと思います
彼女の成長を見守ってあげてください
さぁ! 次回は二つ名回です!