相変わらず急展開が続く次話です!
お読みいただきありがとうございます! 楽しんで頂ければ幸いです! (;゚∀゚)=3ハァハァ
中華連邦のとある平原で、リア・ファルは迷彩を落としてブレイズルミナスを展開しつつ周りの敵に副砲で応戦していた。
ブリッジには平常運転のラクシャータや平然とするレイラ、そしてアワワと慌てるのを我慢するユーフェミアなどの姿があった。
「ラクシャータさん、迷彩は必要ないので盾の出力維持に専念してください。 各副砲は弾幕を張りつつ味方の援護を優先するように。」
「そんなことより、主砲で“バーン”と撃った方が早いんじゃないの────?」
「────ダメです。 この距離でそんなことをすれば余波で味方機が巻き添えを食いますし、何より敵はナイトメア……主砲を撃っても当たるとは限りませんし、撃った後の隙に艦に取り付かれれば私たちの敗北です。」
「ま、私は
「ユーフェミアさん、シュバールさんは何と言っていました?」
「“位置情報を”、とだけ。」
「(ならばこちらに向かっていると見ていい……)」
レイラはそう思いながら、コンソール画面に映し出される戦場の情報を見る。
リア・ファルの周辺には毒島たちの味方機、そしてウィルバーのイカロスが周辺の
が、敵機の反応が『
「(敵はまさか『不死身』……いえ、そんなことは無いはず。 ならばアリスたちの様な『ギアスユーザー』と仮定すればいずれ限界が来る。 逆に『ギアス能力者』だとすると、このままでは……いえ、“シュバールさんがこちらに来ている”となると勝算をお持ちになっている。 だとすると我々がするべきことは敵の情報を集め疲労させること────)」
『────アリス機とブスジマ機は各個撃破を優先し、他の者たちは彼女たちの援護をしろ! 敵が“攻撃を避ける”という事は有効打に成り得るという事だ────!』
「────ミルベル博士、シュバールさんがこちらに向かっています。 今は出来る限り被害が少ない戦いをした方が宜しいかと思います。」
『そうか、彼が……では彼の機体の準備をさせた方が良いかもな。』
「あ、それは大丈夫。 もう既にさせていて、あとは彼が乗り込むだけよ。」
「仕事が早いですね、ラクシャータさん。」
「まぁねぇ~……これでヴィンセントタイプも手に……ムフフフフフフ……」
「三機目!」
アリス機の
「これじゃあブラックリベリオンの時と同じよ!」
アリスはイライラしながらガニメデ・コンセプトを動かすと、背後の残骸に潜んでいたGX01が飛び掛かってくるが更に背後から攻撃を受けて爆散する。
『いいや、それは違うぞアリス君。 少なくともこれは“初見”ではないし、我々には頼りになる仲間がいる。』
「先輩の調子は?」
『薬で抑えている。 薬の効果が切れたあとで誰か介護してくれると助かる。』
「んじゃ、体力バカのダルク辺りに頼むわ────ん?」
アリスたちが見ていると、敵のGX01が段々と戦場から離脱して行く様子に困惑する。
「これは────」
『────敵が引いていく……となると理由は限られてくる。 サンチアたちは何か分かるか?』
『私の能力範囲以内には、何も。 あのGX01機に“心を持った何か”が乗っているのは確実だが未だにボンヤリとしたモノしか感じ取れない。』
『地形にも、変化無し。』
『……博士、上空から何か分からないか?』
毒島が上空で援護射撃をしていたイカロスに通信を送り、ウィルバーはありのままの感想を伝える。
『いや、妙だ。 私から見ても
『となると、砲撃か何かが来るのか?』
『今、ファクトスフィアを展開して────ん?』
『どうした?』
『いや、高度と速度を落とすのが少々速すぎたらしい。 スクリーンが霜漬けになっ────』
────ブツ!
ボォン!
ウィルバーからの通信が突然切れると爆発音がして、皆がその方角を見ると火を吹きながら高度が下がっていくイカロスが映る。
『あれはまさか、イカロス────?!』
『────“イカロス”か。 なんとも皮肉な名前だな。』
オープンチャンネルの通信が入り、アリスたちの機体は身構えて通信元と思われるイカロスからそう遠くはない丘の上を見るとランスロットに似た機体が立っていた。
『先の戦いを見ていたよ、イレギュラーズ────ああ。 今では『元』が付くか。』
『ちょっと横から失礼するよ────』
謎のランスロット似の機体からの通信を、部隊内用周波数からラクシャータの声が遮る。
『────お前たち気をつけな。 少し形が違うけれど、あれは
『束の間の自由、ご苦労だった────』
ランスロットに似た機体────ヴィンセントの表面上が赤くなるとフッと消える。
『────そしてさようなら、諸君。』
パキパキパキパキパキパキ。
否、『ヴィンセントがいつの間にか急接近した』と思えば今度は毒島とダルクの機体はいつの間にか急激に冷え込んでいて、体の表面がみるみると凍っていく。
『うぉ?!』
『うぎゃあああ、寒い?!』
『二人から離れろ!』
ハッとしたアリスは『ザ・スピード・オーバーホエルミング』で機体の限界値ギリギリの速度でヴィンセントに近づきながら、持っていた剣を投げる。
『剣が?!』
だが投げた剣はマイクロ波誘導加熱ハイブリッドシステムが起動していたにも関わらず、氷漬けになっては地面へと落ちる。
『私の力の前では無駄だ、死ね。』
そうヴィンセントからの通信が告げるとその場にいた誰もが急激な温度変化に戸惑いながら、手足の感覚がなくなっていくことに驚く。
『き、機体が!』
『このままでは凍死か────かっ?!』
『(それ以前に、肺が!)』
ガクッ!
「きゃ?!」
「今のはなんですか?!」
地面で戦っていたナイトメア部隊の援護をするため高度を通常より落としていたリア・ファルも突然傾いたことにユーフェミアとレイラも声を出す。
「出力が下がっている……サクラダイトに何かが干渉している?!」
ラクシャータも何時もの気怠そうな調子から想像しにくいウキウキ慌てた様子でコンソールを両手でがっしりと掴み、自分が転倒するのを防いでいた。
『弾が当たらない?!』
『それでも撃ち続けるしかない!』
何とか距離を取って難を逃れていたアキトたちワイバーン隊、そしてアシュレイ隊のアレクサンダたちは遠距離から現れたヴィンセントに銃などを向けて撃つが弾丸は距離を詰めるにつれて氷漬けになり落ちていく。
キィン!
『む。』
その中で、一つの弾丸はヴィンセントに弾かれる。
『お! 流石ユキヤだな!』
『んー、と言っても効果は……あれ、アキトは?』
ユキヤ機がライフルの再装填をしているとアキト機がいなくなっていることに気付く。
『ならこれはどうだ。』
いつの間にか騒動とほぼ効果のない弾丸の中をカモフラージュにヴィンセントとの距離を一気に詰めて近づいたアキトのリベルテ機は背中の噴射機を使って敵の真上からライフルを撃ち出して再び噴射機で距離を取る。
『もう弾は届かせん。』
だが弾丸は大気中に現れた氷に弾かれ、これと言った効果はなかった上にアキト機のいたるところのセンサーからエラー表示が出ていた。
『野郎、どうなっていやがる?!』
『う~ん、これだとあれじゃない? “カイジュウ映画”って奴。』
『ユキヤ、何のんきにしているの?! このままだと皆が死んじゃうよ?!』
『どうだろうね? だって彼、着いたよ?』
ユキヤ機がそう言いながらセンサーが
『────敵の援軍?!』
『いやぁ、あれってどうもシュバールさんらしいんだ。』
『(うん? なんだ、これは?)』
機体がほんのりと赤く光っていたヴィンセントの中にいた、ルルーシュ似の少年はそう思いながら新たに現れたヴィンセントに向きながら胸奥がざわざわとするような違和感を持った。
「間に合って、くれたか……」
スクリーンのほとんどが氷に覆われながらもこの対面を、毒島はそう言いながら機体の出力を全て暖房に回していた。
駆けつけたのは良いが、どうしよう?
これが最初に思ったことだった。
……いや、それ以外に何を
だって『皆がGX01に襲われている』と聞いたから全力で向かったものの、いざ到着してみればリア・ファルとガニメデ・コンセプトたちが半分氷漬けにされているわ、GX01はどこにも見当たらないわ、代わりに別の形のヴィンセントがいるわで、驚きの連続で胃がキリキリする上に内心スゲェ焦っている。
理由はごく単純に、この場にいるヴィンセントと周りが氷漬けにされているという事実についてだ。
だってこれってまるっきり『ナイトメア・オブ・ナナリー』で見たことのあるシーンだからね。
最悪だよ。
え? 何で?
何でギアス嚮団を追っている筈なのにいつの間にかGX01が相手になっているし、眼前には『周りを氷漬けにするヴィンセント』。
マジ最悪、ゲロ吐きたい。
だって考えてみてくれよ?
『ヴィンセント』、『氷漬け』、『GX01』と、こうも条件がそろえばあの機体は『ナイトメア・オブ・ナナリー』のアレしか思い浮かばない。
『ジ・アイス』の
あ。 知らなかったら『ロロ』という名前だけで、見た目がルルーシュなんだぞ?
そして『枢機卿』から察せるように『ナイトメア・オブ・ナナリー』の作品でギアス嚮団の代わりとしてエデンバイタル教団の────ちょい待ち。
もしかして、この世界にも『エデンバイタル教団』も別にあるという事か?
うわぁぁぁぁぁぁぁ……だ・い・しっ・た・い。
マッドやアリスたちがいる時点で予想出来ていた筈なのに、てっきり
おおおっと、戦闘中に意識が脱線して別の方に偏りそうだった。
え? 言っていなかったっけ?
俺って今操縦しながら考えているんだ。
やれば出来る子だろ?
と言っても基本、今まで留めていた『
で、結果から判断するとやっぱり『ジ・アイス』っぽい。
何が言いたいかと言うと、『ナイトメア・オブ・ナナリー』の中でも出てくるこの(多分)ロロ枢機卿の能力『ジ・アイス』は原作中でも最強に近いギアス能力で、俺の特典を使っても
『ジ・アイス』は平たく説明すると
それが例え物理的なものでも、
つまり、ロロ枢機卿は『時間を凍らせることが出来る』。
で、ここで自己問答タ~イム!
『果たして俺はこいつに勝てるのか?』というモノだが、ハッキリ言ってわからん。
何せ俺の『時間に意味はない』で時間自体は止められても、俺が今乗っているヴィンセントはそのままの性能だ。
『どういうことだってばよ』に答えると、俺の能力がギアスと仮定しても俺の機体にはギアス伝導回路が無いので、俺自身は動くことは出来ても俺の機体は影響をそのまま受ける。
まぁ、つまり搭乗者の俺は無事でも機体は温度変化をモロに受けているし、相手の姿が消えた瞬間に俺も特典を使ってヘイト稼いで何とか皆から離れるように
手詰まり状態……というか、このままだと俺の機体の方が先にダメになって詰む。
……う~ん、どうしよう?
時間が過ぎていく間、俺の機体はやはりというか消耗していく。
エラーメッセージやアラーム音が鳴っては無理やりそれを消して無いとわかっていても何とか攻略法を探し続ける。
激しい方向転換と特典の反動で身体中も軋むどころか『痛み』だけで細胞が組成されているように痛覚が悲鳴を上げている。
……いや、今チラッと見たが手首の肌が少し変色している。
内部出血か今までの無茶な操縦、あるいは相手の『ジ・アイス』の温度急変化で霜焼けか?
分からないし、ここにいる皆が危険に晒されているのは俺の所為という事もあるし、『今はどうにか攻略法を探さないと』という考えにだけ精神を集中しよう。
と言っても、未だに『勝ち』への道筋は見えていない。
さっきから瞬きをするのも忘れて、目がかすむ。
だが焦るどころか、俺の気持ちは……心は不思議と落ち着いている。
いや、研ぎ澄まされていくみたいだ。 さっきまで敵のヴィンセントの動きを追うのでやっとだったが、今では奴が消えるとほぼ同時に『時間に意味はない』を使って迎撃出来ている。
言葉にするのは難しいが、まるでアイツから漂って来る『敵意』が感じ取れるような……不思議な気持ちだ。
チッ。 代償も副作用も分からない特典をここまで使うつもりは無かったし、使うとしてもR2で『とある局面』を目指して
『敵と互角?!』
『スゴイ……まるでスロニムで見た幽鬼だ!』
『シュバールさん、頑張れ!』
通信機から何か聞こえてくるような気がしたが上手く聞き取れない。
変わりにいつの間にか俺の心拍音しか耳に入ってこない。
クソ、視界もあやふやになってきた。
色がまるで、一昔前の映画フィルムの様な白と黒に灰色のミックス。
戦い(というかゲリラ戦)が始まって、どれぐらいの時間が経ったのだろう?
感覚がマヒしていてよくわからない。
『この私が、一機ごときに!』
ここでGX01も参戦するからには相手も焦っている……となるとあれが近いかな?
『ナイトメア・オブ・ナナリー』の設定通りなら、ロロ枢機卿もイレギュラーズのようにC.C.細胞で自滅────待てよ?
俺の思考は以前の仮説にたどり着いて、敵の『ジ・アイス』とは無関係に体は芯から指や足先まで一気に冷えていく。
以前、C.C.細胞の事を試行錯誤で試していた時に俺は何という考えに落ち着いた?
『マオ(女)の例からすると距離で
『距離で
『距離でC.C.細胞の
『距離でC.C.細胞の浸食もない。』←またまた内心エコー
……………………………………………………………………もしかして相手の『自滅エンド』って無い事になる?
事態悪化?
「ゴベェ?!」
そんな考えをした瞬間、一気に俺の喉をせり上がった液体にむせてはそれを吐き出してしまう。
「(これは一体どういう事だ。)」
先ほどからスバルと相対しているギアス伝導回路搭載型のヴィンセントを通して状況を見ていたマッドは困惑していた。
ヴィンセント同士、機体の性能はさほど違わない……と言うとウソになる。
スバル機は元々軍用だったものが展示品用にされていたこともあり、整備もしっかりとされたが所詮は初期型。
対してギアス伝導回路搭載型の機体はヴィンセントにマッドが手を入れて(設計上)本家のランスロットと性能差が無いほどのチューニングが施されている上に、騎乗しているルルーシュ似の少年────『ロロ・ヴィ・ブリタニア』のギアスは時間も止められる
そうして考えると初期型のヴィンセントを倒すことなど容易いはず。
だが実際、戦況は拮抗している。
それどころか、初期型ヴィンセントをしとめるのは難しいとロロは判断したのかGX01を呼び戻していた。
それに────
「(────先ほどからロロは『ジ・アイス』を今までに見せたことの無い範囲で使っている……にもかかわらず体調が崩れる様子はない。 と来れば────)」
マッドは目を見開かせながら、義眼の映像情報を元の設定に戻しつつも椅子から立ち上がっては汗が額に噴きだす。
「────もしや、
……
…
リア・ファルの格納庫内は、先ほど艦が傾いて地面に衝突したはずみで出来た被害を抑える為に乗組員たちはダメージコントロール作業を続けていた。
「早く火を消火しろ!」
「このままいつでもナイトメアが避難できるようにしろ!」
「にしても、あの新型凄いな!」
「ああ、
格納庫に続くハッチは半開きになっており、『ジ・アイス』による凍り付くような寒い風も出入りし放題だった。
故に艦のクルーたちは分厚い上着や帽子などを着込んでおり、そこに艦内部から出て
何せ艦内部から来たならば今までずっとリア・ファルに人員が出入りしていないので、アマルガムの一員……の筈。
「(────うわぁぁぁ、
そんな『一人』は顔を覆うほど大きなフード付きの上着の下から、僅かにだが動きに誤差が出てき始めたスバル機に違和感を持ち、じっと見る。
「(何か、違うような気が……もしかして無理して────)」
「「「「────あ。」」」」
コソコソと外の様子を見ていたクルーはスバルの機体がワンテンポ遅れて片足が凍ったことで機動力が落ちた一瞬を、アキトたちの迎撃をすり抜けて狙ったGX01の攻撃が掠り、声を出す。
「あ、おい?! そいつは一般用にデチューンされていない、ヤバい方だぞ?!」
フードの『一人』は待機させてあった機体へと流れるように乗り込み、これを見た整備士が慌てる。
「というかお嬢が気にかけている奴専用のKMFじゃね?!」
「え?! あの頭おかしい色気プンプンのインド軍区女史が趣味全開で作った?!」
「悪いことは言わねぇ! そいつから降りて一般用の制御を────」
「────そんなこと言っていられないでしょうが?!」
が、騎乗した者は気にせずただ機体の起動をさせてからフードが鬱陶しくなったのか剥ぎ取り、機体の中から上記の言葉を叫び返す。
「え? あれ?!」
「あんな嬢ちゃん、アマルガムにいたっけ?」
「あ! チラッと見たことある! アイツは確か黒の騎士団の────?!」
『────どいて! ハッチ開かないのなら無理やり壊して出るからね?!』
そう言いながら、フードを剥ぎ取った赤髪の密航者────カレンは自分が乗り慣れている紅蓮二式に近い形状だった
「(『試作型蒼天MKII』……これって、もしかして昴の専用機? ううん、そんなことはどうでも良い!)」
起動したスクリーンに出た機体名を読みながら、
ある種の確信と悔しさを胸に抱いて。
「(あの動き方、絶対に本調子じゃないよ! それなのに……それなのに!)」
“誰もがひとりじゃないから~♪” ♪(o´ω`o)♪
と、当初は思っていたのにいつの間にかポケ戦の『架空の空』風に変わっちゃいました。 (;´ω`)ゞ
後書きEXTRA(かつての日々):
作者:後リアルの日付でカレンへハッピーバースデー!
子供スバル:ハンバーグ付きシチューだ。
子供カレン:わぁぁぁ! ありがとう♡ +。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚:.。+゚
作者+スバル:ふぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。 ←子供カレンの屈託のない笑みに悶える