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「♪~」
はるか天井に石盤があることでどこかの地下都市とわかる場所の中でご機嫌なV.V.はドミノピースを並べていた。
「嚮主様、このままでよろしいのですか?」
「うん? う~ん……」
フードを付けた一人がそんなV.V.に話しかけると、V.V.は珍しく困る(あるいは悩んでいる)ような声と表情になって動きを止める。
「……『よろしく』はないね。 特に
「その……ではなぜ────?」
「────『僕の思惑とは違うから』、かな? それとは別に、興味が出たから。」
「『興味』、ですか?」
「うん。 『
V.V.は最後のドミノピースを置いてからそれを弾くとパタパタとドミノが倒れていく音が響く。
「(
…………
………
……
…
「妙な空域の反応、ですか?」
機関部のダメージの処置を終えたグランベリーのブリッジに呼ばれたマリーベルは、先ほどシュバルツァー将軍に言われたことを復唱しながらも内心では彼の意図を読み取って考えを巡らせた。
「ええ。 ここから南西の方角から温度が急激に下がるような波数に似た現象を、シェルパ卿のサザーランド・アイが感知したのですが……恐らく────」
「────『例の艦と繋がっているかもしれない』、と言う事ですね?」
「ええ。 姫様の意を予想していますが────」
「────ソキアのサザーランド・アイを待機させている時点で『予想』ではなく、『下準備』でしてよ将軍?」
「……一応、確認の為に呼んだのですが、その様子だとやはり追うのですね?」
「ええ。 先の遭遇は偶発的なモノですが、今度は私たちが追う番かと。」
「……何かの策がおありですかな?」
シュバルツァー将軍の問いに、マリーベルはにっこりとした愉快そうな笑顔を向ける。
「ええ♪ 実は────」
……
…
グランベリーの格納庫内で、レオンハルトはブラッドフォードの整備をしていたのかいつもの団服ではなくつなぎの様なオーバーオールを身に着けて手にはレンチが握られていた。
彼の顔にはグリスが付いており、服装から露出した肌はところどころ黒い油で染みついていた。
普通なら彼のような貴族男子が『こんな下々のやることが出来るか!』とさじを投げていてもおかしくはないのだが、シュタイナー・コンツェルンが経済難に陥った際に一時的に経費削減策の一環として整備のお手伝いをしていたのでそれほど苦にしていなかった。
そして何より、今は許嫁であるマリーカがブラッドフォードのOS調整をしているので、『ただ見ているだけ』など許嫁としてのプライドが許さなかった────
「(ウィルバー主任……)」
────と言う考えは建前で、実のところイカロスと対峙した際にウィルバーとした会話の内容が頭を離れなかった。
故にレオンハルトは何かに没頭して頭を空っぽにしたかったのが本音で、昔の杵柄にしていた整備をしていた。
「(“事後処理を押し付けられているに過ぎない”、か。)」
だがある種の核心を貫いたようなウィルバーの言葉は頭から離れないまま、レオンハルトはほぼ自動で整備をこなしていた。
『レオンハルト!』
そんな彼の頭上から、開放されたコックピットブロックのハッチからひょっこりと団服姿のマリーカが楽しそうな声で呼びかけたことでレオンハルトの脳内からウィルバーの言葉は綺麗さっぱりと消えた。
「マリーカさん、どうですか?」
「出力とコアルミナスの
マリーカのショートの髪が顔の額や頬にべっとりと引っ付くほど汗ばんではいたが、それとは裏腹に彼女は成し遂げたような晴れ晴れしい表情を浮かばせ、レオンハルトまでも嬉しく感じてしまう。
「(やっぱり、彼女は僕なんかには勿体無いな。)」
自己嫌悪と共に。
キューエルを見ると信じがたいがソレイシィ家はその昔、ブリタニア共和国を継ぐはずの者たちが次々と謎の死を告げたせいで『内乱』と言う空中分解の危機に瀕した際にブリタニアの大部分をまとめ上げながら外
同じ時期で決して小さくはない名声を挙げた英雄、アルト・ヴァインベルグの分家とはいえシュタイナー家などは歴史が短くかつ浅い上に、レオンハルトの所為で『騎士の家』としては落ち目気味だったのを『兵器開発』に力を入れて何とか威厳を保っている綱渡り状態。
そう考えれば、どこぞの公式で作中バストサイズナンバーワン没落貴族の家が置かれている状態と似ていなくもない。
「これで、ハドロンスピアーの調整はなんとか行けそうです!」
「(皇女殿下が望んでいた結果をこうもあっさりと出すなんて……さすがはかの英雄、ロレンツォ・イル・ソレイシィ卿の子孫ですね。) 技術師長もシュタイナー・コンツェルンからの返事を待つぐらい、コアと直結している武装やそれに類するソフトウェアは非常にデリケートで難儀していたのに……やはり
レオンハルトの何気ない言葉にマリーカはハッとして徐々に顔を赤くさせながらも、それを隠すかのように俯きながらそそくさと機体を降りていく。
「し、し、し、し、し、『躾けている』だなんて! ……そそそそそその言い方だと、まるでブラッドフォードが私たちの子────!」
彼女が降りている途中でソキアのサザーランド・アイとグランベリーのセンサーの範囲を上げると同時に船が感知される可能性を低くするため、いつもより飛行する高度を上げていたグランベリーの船体は強い流れの気流に当たって揺れるとマリーカはバランスを崩し、ブラッドフォードから落ちてしまう。
「────きゃ?!」
「────
レオンハルトは落ちるマリーカを見てはかつてないほどに焦り、落ちる彼女を受け止めるためにギュッと両手を体に回す。
落ちる体勢の所為で左手は背中に、右手は臀部近くの太ももに。
逆にマリーカは自分のお腹を、レオンハルトの頭上に押し付けるように。
つまり彼の顔はへそより更に下の部分に埋められ、マリーカはレオンハルトの頭部を抱くような姿だった。
「(今『さん付け』されていなかった! 『さん付け』されていなかった! 『さん付け』されていなかった! 『さん』ついていなかった!)」
「(あ、やわらかいしなんだか良い匂いがする~。)」
「「…………………………………………………………」」
カァァァァァァァァァァァァ。
こんな『ムハムハ♡』なラッキースケベ展開ならば思春期真っ最中の少年少女のおかげで内心の思考がピンク色に染まっていてもおかしくはないのだが、当の本人たちは別の純粋な色で染まりながら固まった。
「レオンハルト・シュタイナー────」
「────なんですマリーカ・ソレイシィ?」
「………………………………輿入れ前です。」
急にフルネーム(と言うか敬語)でマリーカが話し出すとレオンハルトはぎくしゃくと彼女を下ろし、お互いは無表情のまま再び固まる。
「い、いやその! 危険で危ないと思ったらとっさに体が動いていて決してやましい気持ちがあったわけではな無いのです決して────!」
レオンハルトの思考はようやく自分のした事と受け止めた時の体勢を思い出したのか苦し紛れ気味の言葉をずらずらと並べていった。
「(やった! レオンが初めて私を『女性』として見てくれた! ……ような気がする! やった────!)」
対するマリーカは平然とする表情からは想像もできないほど、内心ではガッツポーズなどを決めまくっていた。
格納庫内でこれらの一連を見守っていた者たちは『若いのぉ~♡』やら『けッ!』やら『リア充爆発しろ!』やら『レオン、うらやまけしからんッ!』などの様々なことを思い浮かべていた。
「(やれやれ、全然動きがないから冷や冷やしていたけれどようやくか~。)」
ちなみにゼットランドのメガハドロンランチャーの調整をしていたティンクは、和みながらのほほんと上記を思っていたそうな。
「(それにさっきグランベリーの機関部が少しだけ出力を上げたと言う事は、例の『所属不明艦』の手がかりを見つけたと思われるし……これからどうなるんだろうね。)」
……
…
「……………………」
どこか薄暗い部屋の中から人気のない地下都市を見下ろしていたマッドはいつもの愉快そうな表情とは違い、真剣そうな顔になっていた。
「(やはり『狼』は間に合わんか。 そして『アイス』は善戦できているが……あの新型、以前に見たラクシャータの紅蓮タイプと動きが似ている。厄介だな。 『屍』の残機も心許ない。) …………よし。」
マッドは何かを決心したかのように椅子に座ると、彼の体は力が抜けたかのようにダランとなって椅子のクッションに身を預ける。
すると周囲の風景が一転し、その姿は地下都市内にあった。
「へぇ~!」
う~ん、このキラキラするカレンの笑顔はいつ見ても素晴らしいですな!
っと、試作型蒼天の進行進路に石発見。
ゆるゆると回避~。
「で、その次は?」
「ああ、今度はブリタニア本国の島の潜入なんだが────」
「────ブリタニア島の潜入?! なにそれ面白そう!」
俺にとって面白いのはブラックリベリオン後のEUとか、wZERO部隊とか、ヴァイスボルフ城の防衛とかの話に無邪気な子供のようにキラキラウキウキするお前だよ、カレン。
ちなみに色々と省いた、掻い摘んだ話を続けながら暗~い空洞内を移動中。
省いた話の内容?
主にアレだ。
俺の危機とか身の危険とか
たまにジト目を向けられるが、追及されていない上に不機嫌オーラが出ていないから大丈夫だろ。
多分。
う~ん、それにしてもこの洞窟はどこまで続いているんだろう?
………………………………闇鍋世界だから、このまま『地球空洞説』に繋がっていたりして?
恐れるな、俺のこ~こ~ろ~♪
悲しむな、俺の闘志~♪
「(ん?)」
『そういやショ〇の中の人、ト〇ワ(偽)だったな~』とか俺が考えていると、ナイトメアのライトで照らされた前方に崖と崖の下からぼんやりとした明かりが見えて来た。
「あ、トンネルが────」
「────明かりを消すぞ。」
カレンを横にポチッとな。
試作型蒼天のライトを消し、暗闇になる前に残った景色と画面に表示される速度を頼りに崖に近づいて底を見ると────
「────地下に町がある?!」
崖の底を見るとカレンが言ったように街並み……と言うか『都市』のような景色が広がっていた。
少し扉を~♪ ひらくだけで~す、バ〇スト~ン〇ェ~ル♪
覗けます~♪
古いかもしれないが歌わせてくれよ、コンチクショウめ!
この様な場面と似たものをコードギアスR2で俺は見たよ?!
まるっきりギアス嚮団の本拠地じゃねぇぇぇかぁぁぁぁぁアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ァァァ?!
「あ。 珍しく驚いている。」
叫びたい&頭を抱えたい衝動をグッと俺は抑えながらポーカーフェイスを維持していると横からカレンが何かを言ったような気がするが正直、今の俺はそれどころではない。
一旦ここで止めて説明しよう!
コードギアスR2の中編辺りで、シャーリーは『ルルーシュ=ゼロ』を思い出してしまい、原作では父親をナリタ連山の騒動で殺されていることから『ルルーシュ=ゼロ=父親の死因の元凶』を連想し、錯乱中にすれ違いがあったものの最終的には想い人であるルルーシュを信じて彼を全力でサポートすることを選ぶ……のだが、ここで『ロロ雑巾』兼『兄の全てを独り占めしたいヤンデレ少年』と鉢合わせてしまう。
で、『シャーリーが
その怒りをルルーシュは当初『ギアス嚮団をまるごと奪う』と決めて練っていた計画を、『ギアス嚮団をまるごと
『えーと? つまりはどういう事だってばよ?』と聞いている諸君、喜べ!
俺はもしかするともしかして半年ぐらいの前倒しでR2のハプニングにばったりと遭遇したのかもしれない。
キリキリキリキリキリキリキリキリ。
おえ。
考え出したら胃から来る、逆流する何かっぽい嘔吐したい感覚が……それでなくとも、胃はムカムカしているのに。
……あ。 そういやマーヤにここが知れたら────
────キリキリキリキリキリキリキリキリ────!
────う゛……
「ス、昴……ここって、一体どこなんだろう?」
だ、だが考えようによっては好都合だ! うん!
ギアス嚮団と言う組織自体にナイトメアに対抗できる戦力はなかった筈だからな!
それにジークフリートが出てきても『逃げ』に徹していれば、なんとかなるなる!
後はマーヤ相手にどうやってここを放置する言い逃れ────
ゴホン! もとい、どうやってなだめるかだが────
────ピィィィ!
「昴!」
『敵影発見』を知らせる電子音とカレンの声────うおおおおおおお?!
猛烈な機動の加重力による圧迫感と乗り物酔いに似た感覚でようやく『試作型蒼天がカレンによって動かされた』と理解し、グワングワンとする頭で画面を見ると崖を這いあがってきたと思われるGX01っぽい『何か』たちが手に持っていた剣とかランスとかを見て『あ、攻撃をかわしたのか流石カレン』と思うと、ビルの陰から曳光弾が来るとカレンはまたもすかさず機体を動かしてこれを躱す。
うおぉぉぉぉぉ!
平衡感覚が『アポロンの馬車』用の訓練以上に試されるぅぅぅぅぅ?!
おえ。
いや吐いちゃダメだ吐いたら恥ずかしいとかじゃなくて前にいるカレンにかかってブチ切れそうで怖いとかじゃなくて今のこの状況どうしたら切り抜けるかどうかわからない全く持って流れがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛誰か助けて精神的に死にそう。
静かに待ち構えていた敵にいち早く気付いたカレンは試作型蒼天に搭載された噴射機を巧みに使い、自分たちが来たトンネルとは違う方向に飛来しながら攻撃を躱す。
「(来た場所はほとんど袋小路状態でさっきの奴が来る可能性があるのなら、退却じゃなくて横に進んでこことは別の出口を────)」
「────う?!」
移動時の急激な加重力なのか、いつもは物静かな昴が苦しそうな息を吐きだしたことをカレンは見逃さなかった。
「(やっぱり、昴は本調子じゃないんだ! だったら最小限の動きで、私が────!)」
カレンはいく道を阻む敵をカウンター気味の攻撃のみで蹴散らしながら、昴から今までの旅路の話に聞いた、流れるような動きのまま人気のない地下都市を駆け巡った。
「(────今度は、私が────って、この匂いは!)」
カレンの鼻に、さびた鉄に似た匂いが届くと彼女はハッとして後ろにいる昴をチラッと見ると、いつもより青白い顔色の彼は瞼を閉じながら僅かにだけ苦しそうに顔を歪ませていた。
そして口端には先ほどの匂いの元と思われる、赤い液体がうっすらと見えた。
「(もう! これ、絶対に無茶をして体がガタついているよね?! やっぱり『ここがどこ』とかは後回し! ここから脱出するのが最優先!)」
先ほど噴射機を使って地下都市内部に飛来した際に見た、うろ覚えの街並みを頼りにカレンは逃走を続ける。
「(こんなに大きい都市だし、ナイトメアっぽいヤツまで居たんだ! それ用や物資搬入の出入り口がある筈!)」
ここでカレンが『ナイトメアっぽいヤツ』と呼んだのは先ほど昴が『GX01っぽい何か』と呼称した人型のモノだった。
大きさは従来のナイトメアより一回り小さく、作りもゴテゴテしい『メカ』と呼ぶよりは『巨人』と言った方がしっくりとイメージ出来るだろうか。
『巨人』と言うが、見た目は『人型』であって『人』そのものではないが。
「(ああああ、もうイライラする! 何なの、こののっぺらぼうたちは?! 気味が悪いし、関節の可動範囲は軽業師より化け物染みているし、レーダーに映らないから目視で反応するしかないし!)」
カレンは内心愚痴りながらも、ナイトメアサイズの刀で武器を掴んだ腕ごと切り落としてから大きなパイルバンカーを『のっぺらぼうの巨人』の胴体に打ち込み、そのままランドスピナーとスラッシュハーケンの代わりにより立体機動を想定され、強化を施された飛燕爪牙を使って出来るだけ機体(そして昴)にかかる負担を軽減させながら移動を続ける。
だが────
「────こ、こいつら?! なんなのこれ?!」
まるでダメージを負っていないかのように、先ほどカレンが打ち出した杭を残したまま脚部で襲い掛かる。
「キモい! (と言うか間に合わない!)」
そう思った矢先に、横から試作型蒼天とは違う両手剣が『のっぺらぼうの巨人』を貫き、輻射波動と似た波動で機体が震え『のっぺらぼうの巨人』が膨れ上がって爆散すると、パーツなどの部品や肉片らしきものが辺りに飛び散る。
『うわ?! キモ!』
「その声、やっぱりアリス────?!」
『────ってカレン先輩?! (うわぁ、
ガニメデ・コンセプトに乗ったアリスはビックリしながらも、今まで試作型蒼天が見せていた動きに自然と納得しながらもその場に駆け付けた『のっぺらぼうの巨人』たちをカレンと共に撃退していった。
(;´д`)ゞ
今作のR-17でもG付きや虐待(児童含む)内容は────
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カモーン! (保証なし)
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Ctrlキーの長押し (略)
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