小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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お待たせしました、ちょっと(?)バタバタした次話です!
お読み頂き、ありがとうございます!

楽しんで頂ければ幸いです! m(_ _)m


第169話 『オズ』作最大の地雷解除の為……のカギ

 あれから俺はおずおずとアグラヴェインから下りて来ても“ウィザード”のふりをするオイアグロから────

 

「あ?! ちょっと待て! 待ってくれ! 待て待て待て待て待て────!」

 「────知らん────」

「「────オイアグロ────?!」」

 「────お前らも座れ────」

「「────ア、ハイ。」」

 

 ────仮面をほぼ無理やり剥ぎ取って何故かおずおずと座り込んだオルフェウスとオルドリン(オズオズ)たちとの会話に参加させて色々と話した。

 

「よっと────」

「────あ、カレン────」

 「────私もここにいて良いでしょ?」

 

 あ、これは断ったらパイルドライバーされる。

 

「……長くなるぞ?」

 

「うん。 その間に腕巻いとくけれど?」

 

 試作型蒼天から降りて来たカレンは笑っていたが、目が笑ってはいなかった。

 

 ……正直怖いがこの際だ、カレンがいても話そう。

 

 まぁ……『話す』というよりは『暴露』に近いか?

 

 何せ順序良く話していったのはオズのSIDE:オルフェウスとオルドリン、そして設定集に他キャラの回想場面などからの情報。

 

 ぶっちゃける(アンド)並べると『ジヴォン家が一子相伝の武家である上にブリタニアを闇から支えている組織の一家』、『オズオズは在ってはならない双子』、『ジヴォン家は代々プルートーンの団長を務めていた』、『オルフェウスが嚮団に売られたのは偶然ではない』。

 

 等々。

 

 ギュっ!

 

 「い゛────?!」

「────あ! ゴ、ゴメン……」

 

 力任せに折れていた腕を戻すなや……めっさ痛い……

 

 けどおかげで目が冴えた。

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 話の信憑はオイアグロもいたこともあり、オズオズたち三人は話を聞いている間に青、赤、黄色と信号のように顔色が変わっていったので『あ、やっぱりジヴォン家なんだな~』と思ったのは内緒だ。

 

 特にオルドリンは『マリーベル事件の真相を知っていたことで、プルートーン団長であるオリヴィアはオルドリンを殺すように命令されていた』と話してからオイアグロもポツポツと話に交わってから(スバル)も知らなかった側面が露わになっていく。

 

 例えばオルフェウスにとってトラウマである『ハンガリーの村襲撃&焼き払い』はわざとオイアグロに伝達されずにプルートーンが行い、オイアグロが気付いて駆けつけたころにはもうほとんど終わっていてオルフェウスだけが生かせられた状況だったとか。

 

 その代わり、プルートーンに命令を下した(V.V.)にオルドリンの身を盾に脅されて公に動けなくなり、ピースマークのスポンサーと “ウィザード”としてオルフェウスを支援したことも。

 

 そうやって話していくオイアグロの目は時々遠くなって憂鬱な感じに加え、顔色が一瞬老けて見えるなどしたので彼なりにかなり苦労をしていた様子が伺えた。

 

「「………………………………」」

 

 最初は俺とオイアグロの話が信じられず、ちょくちょくと反論していたり否定していたオズオズたちも次第に思い当たることや腑に落ちたのか言葉を失くし、今ではショック状態なのか黙り込んでいた。

 

 ああ、そう言えば近くにカレンが居た筈だが全く何もなかった────

 

「………ッ………ッ………」

 

 ────なんかカレンが静かにポロポロ涙を流して泣いとるがな。

 

 アイエエエエエエエエエエエ?! ナンデ?!

 

「お、おい────」

 

 ガバッ!

 

「────そんなの、悲しすぎるよ!」

 

「え?! あ、あの?!」

 

 カレンがオズ&オズを泣きながら両腕で抱きしめると唖然としていたオルドリンもオドオドとし始める。

 

「そんなのって、ないよ────!」

「────そこで何で無関係のお前が泣く必要が────?」

 「────だって一人だけの家族同士を殺し合わせるなんて、ひどいよ! しかもそれを止めようとしたおじさんも雁字搦めにされるし! 悲しすぎる!」

 

 「お、おじさん……まだ30代前半……ブツブツブツ……」

 

 そこにショック受けて頭抱えるオイアグロって……

 

「あ、あの……泣かないで────」

 「────アンタたちが泣かないから、私が代わりに泣いているんだよ────!」

「────意味が分からないぞ────?!」

 「────私もだよ! うわぁぁぁ~~~ん!」

 

 それにしてもカレン、優しいな。

 

 原作の彼女ってもっとサバサバしていた感じなんだが……

 いや、それはアニメで描写された部分だけを見ていた所為だろう。

 

 現にリアルの彼女と子供のころから接して、俺も設定集とかに乗せられていないものを初めて分かったこともあるしな。

 

 さてと、オズたちに関することを話したところで、エデンバイタル教団の事も動いておこうか。

 

「……っと。」

 

 そう思いながら立ち上がると、気が抜けそうになってふらつく足に力を入れようとして視界がグワングワンと揺れて意識がフワフワした。

 

「ちょっと君、大丈夫かい?」

 

「……っ。」

 

 気まずいオイアグロが声をかけてきて『大丈夫だ』と答えたい俺の口からは言葉が出るよりも、吐き気が出そうになって俺は口を閉じたまま首を縦にゆっくりと振る。

 

 明らかに体の調子がおかしいが、まだやらなければいけないことがある。

 

 ここがギアス嚮団の代わりに『ナイトメア・オブ・ナナリー』で出てきたエデンバイタル教団ならば、他にイレギュラーズ未満の人たちがいるかも知れない。

 

 それに、短い漫画の描写だがマオ(女)より一歳上のサンチアがイレギュラーズのリーダーポジションをキープしていた。

 

 彼女たちが『元々軍属』っぽいのを配慮したとしても、きっと他にいる筈だ。

 

 吐き気や頭痛、眩暈、脱力感、胃の調子がおかしい体に鞭を入れてさっさとアマルガムの奴らにエデンバイタル教団にいる(かも知れない)ギアスユーザーたちを保護して、それから『グリンダ騎士団の良識と志の元』であるオルドリンを中心に何とか俺たちの事をブリタニア帝国の虚無感腹黒宰相皇子に黙ってもらって────ってどうしてこうなった?!

 

『せや、グリンダ騎士団がズブズブV.V.色に染め上げられる前にどうせならセントラルハレースタジアムで会おうと思ったら潰したタレイランの翼の襲撃があって今度はギアス嚮団の場所をR2に向けて確保する為クララをアッシュフォード学園で誘拐してどうせならオルフェウスフラグも回収』の筈がガッツリ『エデンバイタル教団とロロ枢機卿と“ついでに漆黒の連夜も御代りにどうぞ♡”』的な展開に……………………

 

『オズ、聞こえますか────?』

「────あ、え、レオン?」

 

 ひょんなところにオルフェウスとの戦闘中にオルドリンの耳から外されたインカムから男性の────レオンハルトの焦る声が?

 

『良かった、無事だったんですね! すぐにグランベリーへ戻ってきて────ください!』

「────ちょ、ちょっと待ってレオン────」

『────皇女殿下が────』

「────皇女殿下? (ってマリーベルか────?)」

『────ッ。 と、とにかく艦に戻ってきてください!』

 

 俺の声が聞こえたのか、レオンハルト(多分)は詳細を濁して通信を切る。

 

「……すみません、少し急用が────」

「────いや、良い。」

 

 そしてぺこりと頭を下げてタッタッタと走り出すオルドリン。

 

 ……………………グリンダ騎士団のパイスー(パイロットスーツ)エッロイのぉぉぉぉぉ♡。

 特に下半身が燕尾服っぽくてほぼ丸出し♡

 

「ねぇスバル?」

 

 ゾゾゾゾ!

 

 そういやカレンもいたな。

 

「オルフェウス────」

 

 と言う訳で注目の切り替え作戦GO!

 

「────ミス・エックスを呼んでくれないか?」

 

「何故だ?」

 

()()確認したいことがある。 いやならオイアグロに呼んでもらう。」

 

 ギクッ。

 

「?????? 何故オイアグロ……“ウィザード”に呼んでもらえば出てくる? あの女は神出鬼没で連絡を取りたくとも────」

「────お前が呼べばすぐにでも出てくるだろう? 頼む、落合場所は()()()()艦でどうだ?」

 

「……面倒な……」

 

「助かる。」

 

 良し。 オルフェウスをアマルガムの艦で釣れて、()()()ミス・エックスも連れてくれる目途が立った。

 

 後は────

 

 

 

 

 

 コーネリアとダールトンは気を失ったアリスの代わりに無断で有効活用していたガニメデを使って『ALLIED SHIP(友軍艦)』と識別反応を出していたリア・ファルの陰に隠れてグランベリーとのにらみ合いをやり過ごしていた。

 

 だが急に『Unknown(所属不明)』と反応が出ていた機体がその場に乱入するどころか、そのまま一心不乱にグランベリーの内部へと駆け込んだほぼ直後、急にグランベリーとグリンダ騎士団のナイトメアたちの様子が慌ただしくなってはリア・ファルから注意が逸れて()()へと向けられていた。

 

『どうしたものか』と迷っている間、気が付いたアリスは困惑したが見た目に反して脳筋ではない口上手なダールトンがいたおかげで敵意がない事は伝わった。

 

「…………………………なるほど、事情は分かった────」

「────おお! 流石は少年だな────!」

「────だがそれがどうしてお前たちがここにいることに?」

 

「はっはっは。」

 

 アマルガム艦に戻っていた途中の俺は、目を泳がせるダールトンの後ろでただただ無言でお互いをハグするユー(アンド)コーちゃんズをチラ見する。

 

『何故チラ見なんだ?』って? そのまま見ていると────

 

「グスッ……良かったねぇ~ユフィ~……」

「まぁ、一年近くお互いと会っていないからな。 人前でも泣くことは誰にでもあるさ。」

 

 ────意識しないようにしていたのにアンジュと包帯巻き巻きされた毒島の所為で台無しだよ。

 

 あああああ、もう何このほんわかしつつも『強気な女性が静かに涙流してジ~ンと来る』空間は?!

 泣ける! 泣けちまう!

 泣きたいけれど泣いたらなんだか『負けな気がする』というかそのまま泣きつかれて寝てしまう気がしないでもない!

 

 しかもR2時の『ほぼすっぴん美人コーネリア』だからかグッと更にくる。

 

「まさかコーネリアに……………………こんな一面があるなんて……」

 

「まぁ、姫様は人前で見せようとしないからな。」

 

 そして隣にいるカレンとダールトンの言葉には俺も同意する。

 

『男女平等』なんてないこのご時世、『女性』というだけでかなりハンデを負うシビアな社会だ。

 

 特に才能────『武』の方面が強ければ強いほど『強く自分を見せること』を強いられる。

 

 ……“良かった” とは思う。

 本当に、心の奥底から。

 原作でコーネリアはギアスの所為で妹に『虐殺皇女』という不名誉を着せられただけでなく、腹心のダールトンも失った。そんな二人の為に『復讐鬼』になってギアス嚮団を見つけ出したのは凄い。

 

 しかも初見であるV.V.を本能的に『危険』と察して即死攻撃を繰り出すところもすごい。

 

 取り敢えず、『ブリタニア皇族の中で文武両道だけでなく色々な意味で一番マトモなのは?』と言う質問で浮かび上がる答えはコーネリアだからな。

 

()()()()打算は無かった』と言えばウソになるが、本当にコーネリアが『行政特区後』にまたユーフェミアと会えて良かったと、今なら思う。

 

 色々と考えていたがやっぱりこうやって自然な再会をした方が良いし、ゆっくりとさせて俺はエデンバイタル教団を────

 

「────ねぇねぇお兄さん?」

 

「……マオ?」

 

 なんだか眼帯と包帯をした『レ〇風マオ(女)』がおる。

 

 え? なんで? 確かにGX01って小型化した覚醒〇ヴァだけれどS〇機関とか『神殺しの槍』とかはないし、『使〇』……っぽいのはさっきの『クリストファー』があったかも知れないけれどこれコードギアスだよ?

 

 ……『コードギアス』だよね?

 

『インパクト』の要素あったら、いくら何でも残酷過ぎない?

 

 俺は神話になりたくないヨ?

 

「お兄さんってさ、あの大穴がもしかして()()だかわかっているんじゃない?」

 

「……知っていたらどうなんだ?」

 

「ん? いや、別に~? ただお兄さんが疲れていそうだから『代わりに僕が動こうかな~』って思っているだけ。」

 

 “代わりに動く”って────

 

「────だってお兄さんの事だから“助けよう”とか“捕獲”とか人助けっぽいことを考えているでしょ?」

 

 まぁ、確かに。

 

 ここがエデンバイタル教団の拠点だとすると他にイレギュラーズかそれ系のギアスユーザーがいるかも知れないからな。

 

 黒いサザーランドもいたし、流石にあれの全部が無人機ってことは無いだろう。

 

「だからあそこで一人縛っているんだけれどね♪」

 

 マオ(女)が愉快そうに指を差したのは物理的に雁字搦めになっているロロ(仮)機ィィィィィ?!?!?!?!

 

 ポポポポポーカーフェイス! ポーカーフェイスのイイイイイイイジジジジジジジ!

 

 呼吸! 呼吸が! 呼吸が乱れて波紋が────じゃなくて!

 

 コォーホォー……………………

 

「で、どう?」

 

「……では任せよう。」

 

「やった♪」

 

 もうどうにでもな~れ♪

 

 「やっぱりとてもじゃないけれど、他のまともな頭した人が行ったら『色々マズイ』のを知っているか。」

 

 ん? なんか今マオ(女)が言ったような……

 ま、いっか。

 

「ありがとう、マオ。」

 

「~~~~♡」

 

 ん? なんか顔が変な表情になったぞ?

 後なんか震えているみたいだし……

 

「大丈夫か────?」

 「────頑張っちゃうよ!」

 

 …………やっぱりマオ(女)はよく分かんねぇが、自分から進んでやってくれるのなら俺は俺で別の事に取り組める。

 

 さ~て、正直吐きたい気分のままだがコードギアスの外伝作でもとびっきり一際大きい地雷と会うか。

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

「ふ~ん?」

 

 グランベリーの近くでソキアが見ている。

 

 いや、順序良くかつ簡単に考えろ。

 

 セントラルハレーでの金髪変装をしているし、俺を見たオルドリンはこの姿を知らない筈。

 グランベリーにリア・ファル(名前を聞いてどっかの神話で聞いたことがあるような気がするが今は良い)が主砲を撃った時の不調が悟られないように急ピッチで修復されつつ目隠しの『講和』の一環として俺と────

 

「ちょっとオズ?! 私の扱い雑じゃない?!」

「うるさいな、お前を連れてこいと言われたままだったんだ。」

「だからって肩に担ぐのは無いでしょうが?! それに貴方が私に話があるっていうから────!」

「────うるさい女だな。」

「は~な~し~な~さ~い~!!!」

「いつも俺に来るときは迷惑ばかりを掛けるんだ、このぐらい我慢しろ。」

「レディ扱いがなっていないわよ?!」

「……ハ。」

「キィィィィィィィィィィィィ!!!」

 

 バタバタバタバタバタバタバタバタ!

 

「ほう……これがアヴァロンに続く最新鋭機か……せっかくユフィとの時間を潰したと思えば全くつり合いは取れていないがブツブツブツブツブツブツ。

「まぁまぁ、きっとユーフェミア殿下も姫様のように名誉惜しく時間を思っていることでしょう。」

 

 ────あとオルフェウスにコーネリアとダールトン他数名が一緒にグランベリー近くにまで来ている。

 

 対するのは団服を着たレオンハルト、ティンク、ソキアの騎士たちと……見た目からしてシュバルツァー将軍?

 

 カレンは(渋々と)リア・ファルで待機……の筈なんだが視線を感じるので恐らく双眼鏡か何かで俺を遠くから見ているのだろう。

 

 それにしても、オルドリンとマリーベルが来ていないのは意外だな。

 

「んー? ん~? んんんんんん~???」

 

 そんな俺の視線に気付いたのかソキアがジロジロと俺を見て冒頭の『ソキアが見ている』へと繋がる。

 

 しかも今度はグルグルと俺を周りを歩き始めたぞ?

 

 何この猫な感じ?

 

「んー……あ! なるほど! セントラルハレーで変態機動した人にゃ!」

 

「「「ブフッ?!」」」

 

 え? ちょっと、え?

 

「シェ、シェルパ卿?! な、何を────?!」

「────ん~、だって体の筋肉の付き方が通常のKMF乗りに似ているけれどもうちょっと発達しているからさ?」

 

 お前はプチノネットか。

 

「おお! やはり分かるか────!」

「────相変わらずマニアックな────」

「────ヨハンも物好きじゃないか! 『若い者の世話は見きれぬ』とか言っていた割にグリンダ騎士団の────」

「────そこは何も言わないのがマナーであろう! それにワシにも事情が────!」

「────あー、大方無理やり現役復帰させられた割に楽しそうだったからな────」

「────どこがじゃ────?!」

「────眉間のしわが増えているから────」

 「────これは“気苦労が絶えない”証拠だ────!」

「────まぁまぁ。 シュバルツァー将軍もそうカッカせずに────」

「────ロックハート(ティンク)はもうちょっと緊張感を────!」

 

 うわぁ……一気に『コント』というか『ギャグ』が始まったよ。

 

 思春期真っ最中の『初期オズ』だ。

 ダールトンとシュバルツァー将軍が知り合いっぽいのは気になるけれど和む♪

 

「うわぁ~、始まったよ────およ?」

 

 俺とソキアはほぼ同時に『しょぼーん』を通り越して『ドンヨリ』として顔色が真っ青になっていたオルドリンがトボトボと歩いてきたことに気付く。

 

「オ~ズ~────」

「────どうしようソキア……マリーが……マリーが引き篭もっちゃった。」

 

 顔色が真っ青から真っ白になっていったオルドリンの口から不穏な言が並べられてシュバルツァー将軍は顔を覆う。

 

 「ショックなのは同感だが何もこの場で言う事では!」

 

「えっと、どういう事オズ────?」

「────マリーが、()()()()()()()()。」

 

 ぬわにっぬ?

 

「“思い出した”って、何────?」

「────引きこもっていて、私はどうすれば────?」

「────オズ────」

「「────なんだ/なにかしら?」」

 

 ああ、そういや両方とも『オズ』なワケでこうなるか。

 

「すまん、()()()*1の方だ。 ミス・エックスを借りるぞ────」

「────私はモノじゃ────」

「────いいぞ────」

「────(かる)?!」

 

 同感だが、今それは割とどうでも良い。

 

 肝心なのはオルドリンの言った『マリーが思い出した』というキーワード。

 

 オルフェウスの肩から降ろされて彼にぶーたれるミス・エックスに近づくと明らかに俺を警戒してか緊張が彼女の身体に広がっていく。

 

「な、なによ?」

 

「少しあそこで話そう。」

 

「……私一人で?」

 

 他の者たちから離れた場所を示す俺に対して明らかに嫌そうな顔を浮かべる。

 

 まぁ、彼女からすれば俺なんて怪しさ満点だからな。

 多分。

 

 ならば、ここは()()()()()()()()()

 

「ならピースマークのウィザード()呼べば良いだろう。」

 

「ッ……そう?」

 

 一瞬だが『ウィザード(オイアグロ)も同行させれば?』でミス・エックスが纏っていた緊張感が揺らぎ、俺の予測が若干現実味を増す。

 

 ……

 …

 

「それで、話って何かしら?」

 

 仮面仮想パーティ(ウィザード)の変装に戻ったオイアグロをオルフェウスが呼び、少し離れて岩の影になっていた所に俺はミス・エックスたちと対峙するかのように立っていた。

 

「オズ────オルドリンの言ったことは聞いたか?」

 

「ええ、何やら『マリーが思い出した』とかかしら?」

 

 オルフェウスとギャーギャー騒いでいたのに抜け目がないな。

 だが好都合だ。

 

「彼女が『マリー』と呼んだのはマリーベル皇女だ。」

 

「ふ~ん?」

 

 態度も空気も瞬き一つも変えない、飄々としたミス・エックスとウィザード(オイアグロ)は『流石』と言いようしかないが……いや、こんなやり取りがあったから原作の『オズ』ではすれ違いなどが起きたんだ。

 

 ここはもうぶっちゃけよう。

 

「マリーベル皇女は、『幼い頃に親友のオルドリンがテロの少年を通した所為で家族を失った』という記憶違いをしている。 だが、先ほどオルドリン・ジヴォンは『彼女(マリー)が引き篭もっている』と言った。 つまり『マリーベル自身がテロリストを招き入れた所為で家族を失った』という記憶が戻って、今は自分の記憶の混乱と今まで生きてきた理由の食い違いに苦しんでいるだろう。」

 

「あら、それは大変……いえ、大スクープね────?」

「────そんなマリーベルを真に救う事は()()()()()()()()()。  そうだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()?」

*1
EUでオルフェウスが使った変装時の偽名




(;´д`)ゞ

後書き余談:
ロロ(仮)は現在、何らかの理由でダウン中。
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