小心者、コードギアスの世界を生き残る。   作:haru970

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第178話 懐かしき地

 ドドォン!

 パパパパーン!

 ドォン!

 

 銃声の乾いた音と、爆発音がEUとブリタニア軍とのまるでターン制の攻防を示す。

 

 海からはブリタニアの船が艦砲射撃を行って上陸部隊の援護をし、EU側からはパンツァー・フンメルと陸上の大砲が迎撃を行う。

 

『亡国のアキト』後、二つの勢力に分かれて連携が取れなくなった共和国の連合体であるEUは徐々に反ブリタニア徹底抗戦のスタンスを示す国から撃破されていき、これに対して徹底抗戦派は混成部隊を編成してブリタニアが使用する陸路や海路などの戦略的に重要な地形に戦力を集中させてブリタニア軍の集結を阻止していた。

 

『左翼、ドイツ州軍が攻勢に移りました。』

『右翼、オランダ工兵による地雷原の設置完了。』

 

『攻勢』はともかく、『防衛』に関してならばブリタニアとユーロ・ブリタニアを相手でも引けを取らないEUの集中された防衛陣は予想以上に効果的だった。

 

「ほぅ、イタリア州軍も中々粘るな。」

「上陸ポイントが故郷とくれば、腰抜けでも死に物狂いになるという事でしょうな。」

「では今夜の酒は彼らへの手向けと勝利の美酒となるか。」

 

 そんな何日も続いている防衛を、EU側の将軍たちはのほほんと本陣から見下ろしながら会話を交わしていた。

 

『直上より、未確認物体!』

『ミサイルか?!』

『は、早すぎます!』

『まさか、KMF?!』

 

 慌てるような通信とほぼ同時に、ブリタニアの船から急激に接近してきた白いKMF一機がEUの陣ど真ん中に降り立つ。

 

『こ、こいつは────』

『────ランスロット────』

『────ブリタニアの“白き死神” ────?!』

『────ラ、ラウンズをもう投入してきただと?』

 

 EUの兵士たちの間にどよめきが広がっていく。

 

 なんてことはない、ラウンズと言えば文字通り『ブリタニアの少数精鋭』、または『一騎当千』の戦力。

 その力故に()()()ラウンズが前線に出るときは『正規軍での攻略が難しい』、『敵の士気をくじく』、そして『拮抗状態が長く続くこと』。

 

 あるいは────

 

『武器を捨てた者を、自分は撃ちません。 降伏してください。』

 

 ────()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

『ふ、ふざけるな!』

『撃て! 撃てぇぇぇ!』

 

 スザクのランスロットはEU軍から集中砲火を浴びる前に、ただただ周りのパンツァー・フンメルと固定砲台などを片手のMVSで切り倒し、もう片手のVARISで地形をえぐって緩んだ地盤を逆手に取る。

 

「うわっは! もうこれ、スザク一人で殆んど終わらせるんじゃね?!」

 

「………………また残念。」

 

 誰から見てもスザクの活躍ぶりに攻勢が逆転していく様を、新型機に乗っていたジノとアーニャの二人が画面越しに見ていた。

 

「(……俺は一体、何を……)」

 

 当の本人であるスザクは活発な行動とは裏腹に、この頃自分を襲ってくる静かな虚しさに悩んでいた。

 

 彼は精神的に参っていたシュネーが頑なに休暇を取ろうとしないために、レドに頼んで無理やり前線から遠ざけていた。

 

 結果スザクは一人に戻ったが依頼の量は減ることは無く、最初はこれらが『功績』に繋がると信じてスザクは奮闘した。 功績が上がれば上がるほどラウンズとしても、そして名誉ブリタニア人としての世間の評価が向上すると信じて。

 

 だが最近は動けば動くほど、行動にキレが増していき逆に戦闘中でも『余裕』が出来てしまい、不安が襲うとスザクはより作戦に専念しようとすれば実力が増していく。

 

 そして先日、ジノとアーニャのラウンズ専用機がキャメロットから届いたことで久しぶりにロイドやセシルに会いに行ったが二人は連日の徹夜の所為か、デスマーチゾンビ状態だったところを見てスザクでさえも声をかけるのを止める程の様子だった。

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

「……」

 

 戦局は一気に逆転し、撤退するEU軍をブリタニアは追いながら出来るだけ戦力を削るために遠距離砲撃で追撃をしながら残された地雷や罠などをチェックし、周辺を探索する様子をランスロットから降りたスザクは見渡す。

 

「よぉスザク! お疲れ!」

 

「ジノ────」

「────また一人で先行しすぎ。」

 

「アーニャまで。」

 

 ジノはトリスタン、そしてアーニャはモルドレッドから降りてスザクに声をかける。

 

 実は『完成した専用機の引き渡し』を口実に、スザクの側から離れたコノエナイツの代わりにシュナイゼルが二人を付けた。

 

「しっかし、これじゃあアーニャを置いて来なきゃトリスタンの性能チェックもできないな!」

 

「それでいい。 全部シュタルクハドロンで薙ぎ払う。」

 

「いや、それじゃあオレとスザクが危ないから……」

 

「じゃあ避けて。」

 

 あとは『新型の機体性能のテスト』も兼ねていたが、このところスザクの突貫によって活躍は未だ『ほぼ無い』に等しいが。

 

「でもさぁ、スザク……なんかお前、焦っていない?」

 

「焦っている? 僕が?」

 

「ラウンズになってからお前、一度も休んでいないだろ?」

 

「ランスロットの整備やチューニングはしているよ?」

 

「いやソレなんか違うぞお前!」

 

「スザクって、ワーカホリック(仕事中毒者)?」

 

「そうなのか? 損するぞ────」

 「────ッ────」

「────待って。」

 

 スザクがジノに黙る様に手を上げると彼は瞼を閉じて、聴覚に集中する。

 

「……? おいスザ────っておい!」

 

 ハテナマークを頭上に上げるジノを無視したスザクは砲撃で瓦礫が目立つ市街地の中を駆け抜け、彼が止まったのは()()()瓦礫の一角。

 

「グッ!」

 

 ガラガラガラガラガラ、ドォン

 

 その瓦礫からはカラカラと音を立てながら小石が既に落ちていっていたが、スザクが力任せに押すと建物の一部だった瓦礫は押し倒されると運よく周りの崩れた部分が防波堤のようになっており、その下から少女が出てくる。

 

「う、うぅぅ……」

 

「君、大丈夫か?!」

 

「う……あり、がとう……」

 

「(あの距離からこの子の呻き声が聞こえたのか?)」

 

 ジノは振り返り、距離から生じる目の錯覚ですっかり親指サイズほどになったランスロットたちを見る。

 

「どうして、ここに?」

 

「戦争が……戦争(銃撃音)が終わるまで待っていた……」

 

「君、もしかしてずっとここに? 怪我もしているようだし────」

「────お父さんが、()()でここに来ていて……」

 

「スザク、救護班を呼ぼうか?」

 

「いや、()()ランスロットで運べば────」

「────()()()()()()?」

 

 土や出血でボロボロだった少女の顔色は『ランスロット』と言う単語を聞いた途端、更に悪くなっていく。

 

 「お父さんを返して!!」

 

 だがそれも束の間だけで、とてもさっきまで弱々しかった少女の者とは思えない肺活量で彼女は怒りと憎しみの籠った上記の叫びをスザクに面と向かって吐き捨てていた。

 

「ッ。」

 

 「この人殺し!」

 

 ドッ

 

 その瞬間、自分の事を恨めしそうに眼が濁るまで睨め付けていた少女と枢木ゲンブの形相が被り、スザクの心臓は一際大きく跳ねると同時に幼少から封印していたどす黒い感情が彼の中で蘇ってしまう。

 

「ぼ、僕は────」

 「────お父さんは国を守るために戦った! おじさんも、お兄ちゃんも、皆────!」

「────()は────」

 「────皆、優しかった! なのにどうして殺しちゃうの────?!」

「────ち、違う! ()の所為じゃ────!」

 

 ────パシュ!

 

 乾いた発砲音と共にスザクを罵倒していた少女は気を失うかのように倒れ、音のした方向にスザクが振り向くと拳銃を持っていたアーニャを見る。

 

「アーニャ────?!」

「────麻酔銃。 手当てするにも暴れちゃ出来ない。」

 

「だ、だからって────」

「────なぁスザク? お前、もしかしてその少女の言ったことを気にしているのか?」

 

 いつも人当たりの良いスザクがこれほど感情をあらわにしたのが面白かったのか、ジノが挑発するような言い方をする。

 

「そ、それは────」

「────この世界は……戦場は“弱肉強食”だ。 つまり“強ければ生きて弱ければ死ぬ”。 そうシンプルに考えろよ────」

「────ダメだ! そんな……そんな……」

 

 スザクは視線をジノたちから離し、地面を見ながらいつの間にか作っていた拳に力を入れる。

 

 「そんな考え方じゃ、俺は……何のために……」

 

「(あー、こりゃあ……ちょっと言い過ぎたかな?)」

 

 ジノは思っていたより悪い空気になったことを気にしたのか、この後で同じように落ち込んでいたシュネー達に連絡を取ることとなる。

 

「(枢木スザクって……Ⅿ?)」

 

 そしてアーニャはマイペースにも、内心でのほほんと上記のレッテルを自分の中にあるスザクに貼ったそうな。

 

 ……

 …

 

 少女からの罵倒事件が起きたフランス戦から数日後、スザクは呆気に取られていた。

 

「休暇? 僕が、ですか?」

 

『ええ。 貴方がずっと活躍していることが気になった殿下からの命令よ。』

 

「で、ですが僕は────」

『────このままだと、貴方もヘクセン卿(シュネー)の二の舞いになりかねないわよ? 良いから取りなさいクルルギ(枢木)卿。 悩むのなら、彼の実家があるアイダホに行って部下の様子を見て来てはどうかしら?』

 

「……それも、命令ですか?」

 

『いいえ、これは提案よ。 私も一度だけ寄ったのだけれどド田k────新鮮な野菜や果物が印象的だったわ。』

 

「……分かりました。」

 

 カノンにしては珍しい何かを言いかけたが、スザクは掘り起こす気になれずカノンの示した提案を受けた。

 

『じゃあ、手配の必要があったら声をかけてね?』

 

「ありがとうございます、マルディーニ卿。」

 

 カノンとの通信が終わるとスザクは天井を見上げる。

 

「(休日、か……いつ以来だろうか……アッシュフォード学園の皆は、元気かな……スヴェン君はどうしているのだろうか?)」

 

 

 


 

 

 アッシュフォード学園よ! 私は帰ってきたぞぉぉぉぉぉ!!!

 

 そう俺は(内心で)叫びながらポーカーフェイスを維持し、大きく息を吸い込みながら『ウェルカムバック(お帰りなさい)!』とバナーが掲げられた学園の門を潜り抜ける。

 

「おはよう~♪」

「久しぶり~!」

 

 ムホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ♡

 アッシュフォード学園の女生徒の制服、やっぱりデザインがええのぉ~♪

 

 じゃれる美少女にぴったりとフィットしたブレザーと美脚にニーソにサイハイ、アンクルソックスにショートソックスにストッキングなんでもござれ♡

 

 眼福、眼福~♪

 

「あ、スヴェン君だ。」

「朝から良いものを見れたわ~♪」

「おや、おはようございます。 (ニコッ)」

「「はう。」」

 

 そう思いながら一年近く戻ってきていないアッシュフォード学園の様子を見て、久しぶりの『優男』の仮面を徹底的に維持しながら周りの挨拶を返しながら()()を見る。

 

 「こっち見た!」

 「」

 

 ……うん。 見事に、小型の監視カメラがあらゆるところに設置されているな。

 

 壁や柱、そして地中に埋め込まれているスプリンクラーや木に偽装されていると思われる怪しい部分。

 注意深くかつそれとなくチラチラと見ていると、時々日光に人工物が反射してキラキラとごくわずかに光っているところが多分監視カメラだ。

 

 隠すのが上手いし、何より本気で『監視されている』と自覚を持ちながらその手の知識が無ければ気付くことは至難の業。

 

 おっかないが、ぶっつけ本番でも()()()()任せたから問題はない筈。

 

 多分。

 

 …………………………心配、ないよね?

 

 キリキリキリ!

 

 なんだか考えだしたら『プークスクス』と嘲笑うユキヤの顔が浮かび上がってオイラの胃が痛むんだが。

 

『マーヤは?』、だと?

 

 別行動と言うか、別々のタイミングでの登校だ。

 

 学園では『不登校気味な彼女の説得をした顔見知り同士程度』の関係だからな、公に『手を組みながら“ボクタチはナカーマ(゚∀゚)人(゚∀゚)♪ ”』なんて宣伝する必要は無い。

 

 お、褐色スリムでボインで丈の短いワンピースで大変けしからん銀髪ロングのサイドテール体育教師(ヴィレッタ)を発見。

 

 教師として挨拶をしておる。

 

「新しい先生かな?」

「校門で挨拶をしているからそうじゃない?」

「ああ、だから緊張しているのか~。」

「おはようございま~す!」

 

「あ、ああオハヨウ。」

 

 ヴィレッタ先生、笑顔が引きつっているヨ~。

 

 ま、俺も挨拶をするか。

 

「おはようございます、新しい教師でしょうか? (ニコッ&歯がキラッ)」

 

 秘儀! 『優男の何気ないスマイルと口調にそれとなくの探り』!

 

「………………………………」

 

 あれ?

 ヴィレッタが俺を見て固まったぞ?

 

「……えっと、先生ですよね?」

 

「ッ。 あ、ああそうだ。 本国から来たヴィレッタ・ヌゥだ、新しく体育教師として赴任した。」

 

 ヌゥ(ν)ガン〇ムは伊達じゃない!

 

 この際俺が適当に『ベルトーチカ・〇ルマ』から取った『ベルマ』なんてどうでも良くなる!

 

 ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……

 愛想笑いと分かっていても、ヴィレッタのこの大人びてやんわりとした笑顔の破壊力ゥゥゥ……

 

 いかん。

 いかんぞこれは。

 思っていたよりアッシュフォード学園に戻ったことで浮かれ過ぎている様な気がする。

 

 気を引き締めていこう。

 

 

 ………

 ……

 …

 

 それがどうしてこうなった。

 

 場所は生徒会のクラブハウス。

 

「あ~ん! もう会長ったらここ間違えているよ~!」

「あはははは。」

「目を逸らさないでください! リヴァルも手を動かして!」

「もう諦めようぜ、シャーリー。」

「そうだぞ。 人間、誰しも諦めは重要だ。」

 

 そして目の前にはこんもりとした『未』と『済み』に分けられた書類の山がある。

 

「ルルも本当は片付けられるのに~!」

「ハハハハハ。」

「またそうやってはぐら────!」

「────出来ました。」

「「早い?!」」

「な? 俺が動かなくともスヴェンがやってくれるさ。」

 

 まさかこれもルルーシュの計算通り?

 デジャヴを噛み締めようにも、この大量の書類を前に俺はただ身に付けた処理能力で次々と────

 

 ────ムニ。♡

 

「ありがとう、スヴェン~!」

 

 オホホホホホホホホホホホホホ♡

 ミレイ会長? ワイの頭を後方から抱きしめるとその生暖かくて見事なオリュンポス火山たちが拙者の頭部に当たるでゴザルヨ?♡

 

「やっぱり持つべきは出来る人ね!♡」

 

 ムニー。♡

 

 ミレイがそう言うと、別の大変けしからん()()()を連想してしまうでヤンスよ♡

 

「ハイ、こっちもできたわ。」

 

「「ガーフィールドさんも早い?!」」

 

 そして『アッシュフォード学園の生徒は全員部活に入っていなければいけない』というルール

 のおかげでマーヤもちゃっかり『準生徒会員』として混ざっている。

 

「流石ですね。」

 

「いえ、事務作業には少し自信があるの。」

 

「そうですか。」

 

 そう言いながら、俺とマーヤはニッコリと似た笑顔を返す。

 

 「あの二人、なんか距離近くね??」

 「え? そうかな?」

 

 シャーリーの言う通りだぞリヴァル、これは何ともない雑談だぞ?

 

 「ほほぉ~? こうしてみると、彼女もバランスが……」

 

 ミレイの小悪魔的な笑み、ごっつあんどすえ!

 

 そしてその笑みがシャーリーのトップとアンダーに類するもの*1なら俺も同感だ。

 そう思いながら俺はルルーシュの隣に座って作業をニーナ並みに黙々と続ける少年────ロロを横目で見る。

 

『ロロ・ランペルージ』、本名が無い『名無し』。

 

 原作でもひたすらギアス嚮団のエージェントであり続けてきた、ある意味R2ではかなり上位の不憫枠に食い込むと同時に原作アニメではカラクリを理解していないと『無敵』に近い危険人物。

 

 あれだ、『気付いた頃には終わっていた』系のギアス。

 より詳しく詳細を入れると『自分の半径何メートル範囲内にいる生物の神経(シナプス)を停止させる』。

 

 ………………………………どことなく『奇妙な冒険グリーン』と『奇妙な冒険世界』をミックスしたような説明だったことは偶然だ。

 

『俺の良く使用している特典(の一部)』に似てなくもないが、ロロは対象の()()に作用する。

 

 つまりは『超』が付くほどに危険なのだ。

 え? 『そんなこと言ったら冷凍魔王の方が危険だろう』だと?

 

 実はそうでもあるが、()()()()()()

 

 エル(L)(一々『LVB』なんて面倒だから今命名した)のギアスは『一定範囲内にある全ての運動を凍らせる』。 そしてその『一定範囲内』は実はと言うと数メートルだけ。

 

 クリストファーの暴走があったからか、範囲が数十メートルぐらいに上がっていたが……微々たる()()だ。

 

 逆にロロはアニメの描写で少なくとも()()()()()()()()()()()()()()()が有効範囲内だ。

 

 この違いは大きい。

 確かにエルのような『物理現象』に適応されないが、見方を変えて上記を視野に入れるとロロは完全に『上位互換』な感じだ。

 

 俺に(多分)ギアスは効かないが、周りの連中は別問題。

 自由に動けてもそれは()()()で、周りの人間を基本的にゴミと同然な扱いをしているロロによる危害があったらたまったものでは無い。

 

 まぁ……『殺る』と決まった訳ではない、何せ原作では『家族』と『任務』の間に板挟みされていたロロをルルーシュが自作自演で堕としているから。

 別に『意味深』の方じゃなくて(ルルーシュから見た)『利用できる駒』としてだぞ?

 

 前世で見た『ロロxルル』タグを興味本位でクリックして『あ、ブラウザのサーチ設定が安全じゃないや』と思った頃には既に後悔していたとかじゃないぞ。

 

 オモイダシタクナイッテバヨ。

 

 と考えながらスラスラと書類を────水泳部の予算優遇っぽいの見つけた。

 

 これは確か……ああ、思い出したぞ。 R2の癒しパートの『アレ』だ。

 ……周りに誰もいないよな?

 

 ミレイは俺から離れてリヴァルに『ガッツ』の魔法をかけている途中。

 リヴァルはミレイに構ってもらえていることに感動中。

 シャーリーはルルーシュとロロに突っかかっている。

 

 サッ。

 

 マーヤがそれとなく次の書類を取る動作で俺への視線を遮り、そのチャンスで水泳部の書類に『許可』を書いてすかさず『済み』の書類に紛れ込ませる。

 

 ナイスだ、マーヤ。

 

「あ、そうそう。 今朝聞いたのだけれどライブラちゃん、もう少ししたら学園に戻れるって連絡があったわ。」

 

 あ。

 

「おお! それは良かったですね会長!」

 

 あああああああああああ?!

 

「そ! だから今度、ランペルージ兄弟と彼女の無事を祝うパーティをしようと思っているの!」

 

 超わ・す・れ・て・た。

 

 俺がマーヤを見ると、彼女も同じことを思ったのかスンとした表情で俺を見返していた。

 

『俺とマーヤ(+アンジュ)がセントラルハレースタジアムに居たことを知っている皇女ライブラが来る』、と。

 

 キリキリキリキリキリキリ。

*1
22話より




余談で先日届いた『ブレスオブザワイルド』、プレイしたら『ウィンドウェーカー』以来の感動を感じています♪

追記:
ヘスツの踊りがぶりぶりざえもんを召還する儀式に見えた……
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